働きながら資格を取るための効果的な勉強方法と役立つポイントとは
資格に合格するために必要な勉強のやり方は
仕事に真剣に取り組み、現場で懸命に働いているからこそ、次のステップ「キャリアアップ」を目指すのは当然です。現場での経験やスキルアップはもちろん、人がなかなかうまくできない「資格取得」もその心強い味方になります。
競う同僚たちの中から抜きん出るのは決して楽ではないでしょうが、残業や通勤時間が長かったり、そのせいで休日も疲れを回復するのがやっとという人が、働きながら資格の勉強をすることは決して簡単なことではありません。そんな人にもできる勉強法や勉強のポイント、資格取得のための注意すべき脳の特徴があります。それらをしっかり押さえて、あなたも「以前から考えていた資格取得の勉強」を始めてみませんか。
働きながら実践できる資格の勉強方法
働く社会人が資格の勉強をしようとすれば、一番の問題は「勉強時間の確保」でしょう。残業せずに定時で帰っても、通勤時間がかかれば自由に使える時間はあまりありません。そんな働く社会人にとって実践可能な勉強法にはどんなものがあるのでしょうか。
資格の通信教材を申し込む
「さあ勉強を始めよう」と意気込んで最初に突き当たる壁がおそらく「どの教材を使うか」でしょう。働きながらだと、独学のための自分に合ったテキストや問題集、スケジュールを立てたりする時間はありません。
そんな時は、「通信教材」を申し込むと、書店へ行って探す手間が省けます。さらにその多くが「資格の意義や有効性・将来性」をまとめた小冊子などがついており、資格についての見識を深めることができ、「スケジュール表」とその作り方などあなたの勉強法をサポートしてくれます。中には、電話などによる個別相談ができるものもありますから、初めて取り組む人にとっては非常に心強いでしょう。
音声教材を購入する
自動車や自転車での通勤、電車やバスでも満員ならその時間を本を開いての勉強に充てることは難しいでしょう。教材の中には、CDなど音声を使った「聞き流すだけの教材」もあります。特に、「聴いた音はよく覚えている」という耳から記憶するタイプの方にはぴったりな勉強法です。
通勤時間だけでなく、帰って家事をしながら、勉強する気になれない時に気軽に聞き流すことで、資格の勉強ができます。また市販のテキストの中には「音声ファイルを無料でダウンロード」できるものもありますから、買う時にはその点もチェックしましょう。
資格取得講座を受講する
もし通える範囲に資格を取るための勉強を教えてくれる講座があれば、それを利用しない手はありません。その多くが社会人を対象としているため夜の開講が多く、仕事帰りに通って勉強することができます。何と言っても開講時間が決まっていればある種の「強制力」が働きますから、今まで続けることが難しかった人にはきっと役立つでしょう。
また、独学では理解できない部分に詰まった時も自分の力でなんとかしなくてはなりませんが、「相談できる人がいる」というのは確実に資格を取る上で必須な条件です。何人かで受講すれば勉強の進み具合も確認できますし、受験までのペースもうまく配分できるはずです。
図書館や民間の自習室を利用する
いつもの自分の部屋で勉強するのもいいのですが、そこではいつも食事をし、テレビを見て眠っています。勉強するぞと気持ちを切り替えるなら「勉強する場所を決めておく」のもよい方法です。慣れてくると、その場所に来るだけで勉強スイッチが入り集中したり、逆にその場所を離れればいつもの自分に戻ることができたりと、ただでさえ貴重な自分の時間をより効率的に使うことができるようになります。
カフェやレストランでもよいのですが、確実に静かで集中できる環境を望めば、図書館や民間の自習室を利用するとよいでしょう。大切なのは自分の集中できるのはどこなのかを知り、それをうまく活用することです。
資格を独学で勉強するポイント
独学で資格を取った人と取れなかった人の差は「勉強時間」でしょうか、それとも「勉強方法」なのでしょうか。勉強を始める前に必要なポイントがあります。それを念頭に置いて勉強に励めば、きっと手応えが感じられ、モチベーションの持続になります。
学習の計画を立てる
まず必要なのは、どれだけ勉強すればよいのか、受験まで何日あるのか、またそれまでに何時間の勉強時間を確保できるかを計ることです。大きな区分から初めてまずは大雑把に勉強範囲を決め、それをさらに細かく分けて最終的には、その日に何をどこまでやるかを決めます。
テキストや問題集をながめてみて、どれくらい手こずりそうかを考えるのも有効です。「できるくらいで」が理想ですが、それでは間に合わないこともあるでしょう。一日に割くことができる勉強時間で間に合うのかどうかを具体的に計算してみましょう。
過去問題を集中的に解く
資格試験はその多くが「基本の定着」を計ることが目的です。その資格を取得するにあたって基礎がしっかりできているか、その上で応用が効くのかを問われることがほとんどです。そのため自ずと出題傾向は絞られ、数値など若干の変更が加えられた程度のものになりがちです。
ということは、集中的に過去に出題された問題に当たれば、それと似た問題が出やすいということです。中には時期によって傾向が大きく変わるものもありますので、その傾向も含めて資格試験についてよく調べておくのも大切です。
一定の睡眠時間は確保する
日本人によくある「寝てない自慢・疲れ自慢」は、資格試験の受験にとっては大敵です。あくまで目的は「資格試験で合格すること」ですから、その試験に対して効果的に理解を深め、記憶することです。
そのためには、常に体調は万全である必要があり、特に仕事の疲れをとる睡眠時間の確保は絶対条件です。また睡眠不足は脳の働きを鈍らせ勉強の効率を下げますから、どれだけ急いで勉強しようとしても徹夜するなど無理な計画は立てないようにしましょう。
資格の合格に欠かせない暗記のコツ
どんな資格試験にも必須の専門用語や公式があります。それを覚えなくては問題に向かうことさえできないものばかりですが、暗記だけは苦手という人も多いことでしょう。暗記するための「脳の特徴」をうまく使って苦手を克服しましょう。
就寝の30分前に覚える
人間は夜寝ている時に記憶を整理します。そのため、朝起きた時は「すっかり整理された」状態ですから、それをどんどん使える、つまり考え応用できる状態、数学や英語など、思考が必要な勉強に適しています。
一方で暗記は、就寝30分前にすると効率がよいといわれます。30分懸命に記憶した新しい情報は、睡眠によって整理され脳に定着しやすいからです。朝は「思考系」、夜寝る前は「暗記系」が高効率だと心得ておきましょう。
目を閉じたり耳栓をしながら覚える
「ながら」行動は、それぞれの記憶が曖昧になりがちです。テレビをみながら食事をして、合間にスマホを操作していたら、それぞれはできたように思うかもしれませんが一つ一つを思い出してください。きっとほとんど覚えていないでしょう。
できるだけ効果的な勉強法に集中し、例えば目を閉じて耳から覚える、耳栓をして黙読しながらテキストを読むなど、周りの余計な刺激を遮断して勉強すると効果は上がるといいます。たとえば、英語のリスニングであれば耳から聞くしかありませんから、耳に集中するために目は閉じる、ということです。
声に出したりノートに書くことを繰り返す
どうしても覚えなくてはならないことは、声に出したりノートに書き連ねたりすると覚えやすいといわれます。それは、「繰り返す」ことで脳がそれを「重要なこと」と認識するためです。なかなか覚えられないことがあったら、試してみてください。
また、時間や場所を変えたり、書いて覚えたら今度は声に出して覚えるなど、方法を変えることでさらにその効果は高まります。
時間を有効に活用して資格合格を目指そう
働いていれば、資格取得の勉強のために時間を確保し、それを続けることがどれほど難しいことかわかるでしょう。「少しの隙間時間を有効に使う」、「確保できた貴重な時間を大切に効果的に使う」ことで、少しでも効率よく勉強し、資格合格を目指したいものです。そのためには脳の特徴を利用した暗記法を使ったり、睡眠時間をきちんと確保するなどの工夫をフル活用する必要があります。