「取得して損はないおすすめ資格」今からチャレンジしてみよう
取得することで有利になるおすすめの資格はどれ?
なにかと先行きが不安な世の中で、将来に備えて資格を取得したいと考える人が増えています。しかし、一口に資格といっても、果たしてどの資格を取得するべきか悩ましく、できるだけ就職に有利になる資格を望むのではないでしょうか。
今回は、まずはどのような資格があるのかをご紹介し、各業種別におすすめの資格についても解説していきます。
資格の種類を知る
国家資格や民間資格など、資格によってたくさんの種類があります。資格の種類によっては受験資格が必要であったり、難易度にも違いがあります。まずは、自分が目指す資格が、どの種類に属するのかを知ることから始めてみましょう。
国が認定する国家資格
国の法律に基づいて認定される資格で、各専門分野においてその能力や知識が、一定水準に達しているとみなされた場合に、与えられる資格です。なお、資格によっては、学歴や実務経験などの受験資格が必要になるものもあるので、注意が必要です。
資格による業務内容などによって、専門的な教育や技能講習を受けることによって取得できるものから、認定試験に合格した場合のみ取得できるものまで、資格によってさまざまです。
薬剤師
1874年に導入された、医療制度からの分業によって、医療を提供する医師や歯科医師と、医薬品等を取り扱う薬剤師に分離独立されました。
主に、医師や歯科医師などにより作成された処方箋に基づき、医薬品の調剤や供給ができる資格で、厚生労働省が主催する「薬剤師国家試験」に合格することで、資格が付与されます。
薬剤師の国家試験を受験するためには、6年制大学の薬学部を卒業する必要があります。法の改正により、2012年の薬剤師国家試験から、受験資格を6年制大学卒業者のみ対象とし、創薬科学科などの4年制大学卒業では受験資格はなく、大学院に進学し、実習を受ける必要があります。まずは、薬学部を受験して合格する必要があるので、かなり難易度は高く、資格取得までの期間も相当かかってしまいます。
しかし、薬剤師は需要も高く、結婚や出産後でも、さまざまな働き方が選択できるメリットがあります。現在は医薬分業化が進み、病院だけでなく、調剤薬局やドラッグストアなどでも、薬剤師が活躍できる場もたくさんあります。
さらに、薬剤師の資格を取得すると、毒物劇物取扱責任者、食品衛生管理者、労働衛生コンサルタントの受験資格を有することができ、キャリアアップも可能です。
薬剤師の資格について調べてみよう
管理栄養士
病院や保育園など比較的大きな施設で、栄養学で学んだ専門知識を生かして、食事や栄養指導を行います。栄養士が栄養学に基づいて、食生活のアドバイスや、栄養バランスが考えられた献立をするのに対して、管理栄養士は、その全体を管理する、栄養管理のスペシャリストといえます。
管理栄養士の資格を取得するためには、まず国が指定した専門学校や、大学の栄養士養成施設を卒業し、栄養士の資格を取得する必要があります。その後、専門学校や大学で一定期間の実務経験を経て、管理栄養士国家試験の受験資格が得られます。
働きながら、管理栄養士の資格取得を目指している人もいると思いますが、学習する内容量の多さや実習が必要なことなどから、残念ながら現在のところ、夜間に通える学校や通信教育がないことが現状です。
管理栄養士になるための近道とは。資格をとるためにできることは何か
公益法人や地方自治体認定の公的資格
公的資格には、省庁などの公的機関が後援しているものや、都道府県知事が認定しているものなどがあります。公的資格は、国家資格と違い、業務独占につながるようなことはありません。しかし、資格を取得すると、その分野で一定レベルの知識がある証明となり、転職などに有利な場合があります。
一般的に、転職などに有利だといわれている資格には、以下のようなものがあります。この中でも、レベルによって試験の内容が分かれている実用英語技能検定、日商簿記検定、カラーコーディネーターは、それぞれ2級以上が、転職に有利といわれている基準になります。
「公的資格」を知っていますか。仕事や転職に必要な資格を知ろう
文部科学省などの省庁により後援を受けている認定試験
・実用英語技能検定(英検)
・診療報酬請求事務能力認定試験など
公益法人や地方自治体が法律とは無関係に実施している検定試験
・日商簿記検定
・カラーコーディネーターなど
民間の団体が認定する民間資格
民間資格は、民間団体などが、独自の審査基準に沿って与える資格で、法的な規制もありません。企業などが、社員の教育目的に推奨しているものや、趣味の延長であるような資格が多く、社会的な評価があまりないことが現状です。種類も多く、以下のような民間資格があります。
・TOEIC
・フードアナリスト
・MOS
貿易などの仕事に活かされる国際資格
国際資格は、海外の資格を含め、貿易などの国際的な業務に携わる際に必要な資格です。取得することで、外資系企業への就職などに有利になり、国際的に活躍の場を広げられます。
国際資格には、以下のような資格があります。
・通関士
・CPA(米国公認会計士)
・国際細胞検査士など
営業職への転職におすすめ
ここでは、コミュニケーション能力を生かして、営業職への転職を希望している人が、転職に有利になるおすすめの資格をご紹介します。
営業職とは個人を活かせる企業の顔、スキルアップが高収入に直結
超有望資格の中小企業診断士
中小企業診断士は、適切な経営課題に対応するために、成長戦略などについて、中小企業にアドバイスを行う専門職です。中小企業支援法に基づき、経済産業大臣が、一定のレベル以上の能力を有すると認めた人に、与えられる国家資格です。
また、国際資格ではありませんが、世界各国のビジネススクールにて、一定の単位を取得すれば、MBA(経営学修士)の学位を授与され、グローバルな活躍も期待できます。
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世界で通用するTOEIC
TOEICは、アメリカの非営利団体が試験の開発や、運営を行っている国際資格で、英語のコミュニケーション能力を測る資格です。取得すると、日本だけでなく海外でも通用するという特徴があります。
また、日本でも外資系企業などでは、社内公用語として英語を採用しているところも増えてきており、TOIECのスコアによっては、減給する企業も登場しています。
万能資格の宅地建取引士
宅地建取引士は、宅地建物取引業法に基づいて定められている国家資格で、公正に土地や建物の売買や賃貸が円滑に行われるように、重要事項説明などを行う不動産のスペシャリストです。
国家資格には珍しく、受験資格に制限を設けられておらず、誰でも受験できることが特徴です。不動産業はもちろんのこと、建築業界や金融業界での活躍が期待できます。
事務職への転職におすすめ
ここでは、得意のパソコンや英語を生かした、事務職への転職を希望している人が、転職に有利になるおすすめの資格をご紹介します。
独学でも取得可能な簿記
商品取引などにおける、企業の経済の動きを把握し、一定のルールに沿って、整理・記録する仕事で、知名度が高く、一般事務などの就職や転職に有利な資格の一つです。年齢や学歴などの受験資格に制限がなく、独学が可能で、いつでも始められるというメリットがあります。
試験は初級から1級まであり、3級から始める人が多いようです。一般的には個人企業ではなく、中小企業における会計の基礎知識を有する2級以上の取得者が、簿記の知識を有していると評価され、転職にも有利といわれています。
簿記3級
個人企業を対象とした、商業簿記に関する知識を必要とし、帳簿記入などを学びます。
簿記2級
主に中小企業を対象とした商業簿記や、工業簿記に関する知識を必要とし、財務諸表の読み取りなどの知識を習得できます。
パソコン業務に必要なMOS
MOSとは、「マイクロソフトオフィススペシャリスト」のことで、エクセルやワードなど、自分のパソコンスキルを証明できる資格の一つです。パソコンの普及により、以前に比べて、ほとんどの人がパソコンを使える時代になっています。
そこで、MOSを取得することによって、転職に有利になることはもちろん、国際資格であるため、日本だけでなくグローバルな活躍も期待できます。受験資格に制限がなく、パソコンスクールを受講して学習していくほかにも、独学での受験も可能です。
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女性に人気の秘書技能検定
文部科学省後援の資格で、社会で必要とされる資質やマナーなどを学びます。試験は3級から1級まであり、準1級からは、面接試験も実施されています。
受験資格に制限がなく独学も可能で、社会人としてのビジネスマナーが身につく資格であることから大学生や社会人にも人気が高い資格です。秘書技能検定で求められるスキルとして、以下のようなものがあります。
理論領域
・必要とされる資質
・職務知識
・一般知識
実技領域
・マナー
・接遇
・技能
技術職への転職におすすめ
一見、難しそうに見える技術職ですが、その種類はさまざまで、短期間での資格取得が可能なものもあります。ここでは、特別な受験資格が必要のない資格をご紹介します。
短期間で取得できる危険物取扱者
燃焼物の管理やガソリンやマグネシウムなど、火災の危険性が高い物質を取り扱うために必要な国家資格です。資格は取り扱いのできる物質によって、甲種・乙種・丙種の3種類に分かれています。
このうち乙種と丙種は、受験資格に制限がなく誰でも受験できますが、甲種は大学において、化学に関する学科を卒業した人や、実務経験などの制限が設けられています。資格取得後は、石油メーカーや食品工場の研究所など、幅広い分野で活躍できます。
全ての危険物を網羅しなければならない甲種に対して、最も受験者の多い乙種は、比較的短期間で取得可能であるため、大学生や社会人にも人気が高い資格です。
みんなの生活のために電気工事士
ビルや住宅などの電気設備の配線や、コンセントの設置など、電気工事に従事できる資格で、これらの作業は法律によって、有資格者しか行えないことになっています。電気工事関係未経験の人でも、資格を取得できます。
東京オリンピックに向けての建て替え工事や、社会全体の省エネ化に加え、電力自由化で需要があり、将来性のある資格といえます。その仕事内容が、体力を必要とする重労働のため、若い人材が求められています。
電気工事士の資格は国家資格でもあり、仕事内容によって以下のような種類があり、受験資格に実務経験が問われない、第二種電気工事士の資格取得から始める人がほとんどです。資格取得後も仕事内容によっては、法的に実務経験が必要になるものもあり、複雑です。
第一種電気工事士
工場やビルなどの大規模な電気工事を行えます。
第二種電気工事士
主に、住宅などの小規模な電気工事を行えます。まずは、第二種電気工事士の資格を取得して、現場での実務経験を経て、次の資格取得に臨む人が多いようです。このうち、第一種電気工事士は、将来独立も目指せる資格で、さらに、消防設備士や電気通信主任技術者など、キャリアアップにつながる国家資格が充実しています。
医療 福祉系への転職におすすめ
高齢社会となり、深刻な人材不足などにより、医療や福祉の分野での需要は高まっています。ここでは、今からでも取得可能な、医療福祉関係の資格をご紹介します。
医療現場を陰から支える医療事務
病院やクリニックなどの医療機関で、医師の診療行為などの診療報酬を、規定のルールに沿って請求する資格です。診療報酬請求が主な仕事ですが、病院の受付や会計業務など、医療事務業務全般を兼任することがほとんどです。
資格を取得していないと、これらの業務に携われないというわけではありませんが、資格を取得していることにより、転職が有利になることがあります。受験資格に制限がなく独学も可能なため、比較的取得しやすい傾向にあります。しかし、転職の際には実務経験が問われることが多く、実務経験者を積極的に採用している医療機関が多いことが現状です。
福祉の現場を支える介護者初任者研修
介護が社会問題になっており、離職率も高く、訪問介護を希望している利用者も多いため、介護の資格は需要が高いといえます。以前は「ホームヘルパー」と呼ばれていた資格ですが、制度改正によって名称が変わりました。介護初心者向けの資格なので、介護未経験の人でも挑戦しやすい資格です。
仕事内容は、主に在宅や施設でお年寄りなどの利用者に対して、洗濯や掃除などの生活援助と、食事や入浴介助などの身体介護を行います。訪問介護事業所によっては、24時間対応しているところもあります。
資格を取るために調べること
目的によって、どんな資格を取得するかが決まってきます。まずは、情報量が豊富なインターネットなどを使って、自分の目的に合った資格について調べ、準備にどのくらいの時間が必要なのかを知ることが重要です。
受験資格があるか調べる
民間資格など、受験資格に制限がないものもたくさんありますが、資格によっては、年齢や学歴、実務経験年数が必須とされる場合があるので注意が必要です。
資格取得のための勉強を始める前に、受験資格を確認しておくとよいでしょう。そうすることで、早めにその資格を受けるべきかどうかの判断ができます。
資格取得にかかる勉強期間を調べる
場合によっては、専門学校や大学受験から始めなければならないものもあり、資格取得までの準備期間を含めて、思った以上に長い期間を要してしまうものもあります。目的とした資格取得に、どのくらいの準備期間が必要なのかも重要です。
特に、働きながら資格取得を目指す場合には、自分に合った方法で学習計画を立てるとよいでしょう。
資格取得までにかかる費用
資格によっては、書店などで購入する参考書程度の出費で済む独学の場合と、通信教育などの教材で学習する場合では、費用が全く違ってくるので事前に調べておくことをおすすめします。
特に専門学校や大学へ通学する必要がある場合は、高額の費用がかかってしまうので、自分の経済事情を含めて、資格取得にどのくらいの費用がかかるのかを、把握しておく必要があります。
やる気に影響する難易度
取得のしやすさの目安となる難易度が低い資格ほど、受験者も多く、人気も高い傾向にあります。しかし、難易度が少し高いほうが、目標に向かって自分を奮い立たせる要素となり得るので、自然にやる気が出て、集中して取り組めるかもしれません。
合格率は低い傾向にありますが、難易度の高い資格を取得したほうが、資格取得者数からみても、価値の高い資格になるといえます。
資格をとって自信をもって新しい世界へ
女性にとって結婚、出産が仕事に影響を与えることが少なくありません。将来に備えて結婚、出産後の再就職などにも対応できる資格を、今のうちに取得しておきたいものです。
これから転職を考えている人や、趣味を極めて資格を取得し、将来独立を考えている人など、資格取得に挑戦する目的は人によってさまざまです。今からだと遅いというマイナスな思考よりも、チャレンジしたいという気持ちさえあれば、明確な目標に向かって資格取得が目指せるのではないでしょうか。
比較的難易度の高い国家資格でなくても、一生使える資格はたくさんあります。自分の生活スタイルに合わせ、スキルや目標をバランスよくコントロールすることが、資格取得に向けて必要なことかもしれません。