ランニング初心者必見。基本的な知識からトラブル解決法までを学ぼう
初心者向けのランニングの基礎知識と必須アイテム
「走る」という、比較的誰でも始めやすいスポーツであると言える、ランニング。しかし、揃えるべき「必須アイテム」や最初の「目標設定」など、初心者にはいろいろな不安や悩みは付き物です。せっかくランニングを始めるなら、そんな悩みや不安は解消してから楽しみたいものです。
ランニングを始める前に知っておきたいことや、初心者に必要な基礎知識や最低限必要なアイテム。また、ランニング初心者の心構えや、走っている最中にトラブルに遭ってしまったときの、対処法などをお伝えします。基礎知識を知って、ランナーとしての新しい生活を始めましょう。
ランニング初心者に必要な4つの基礎知識
ランニングを始める前に知っておきたい「初心者の為の基礎知識」とはどういったものなのでしょうか。同時に必要になるアイテムや走る際の注意事項などの知識も必要です。ランニングを楽しむためには、自分の体を守ることも考えなければいけません。
シューズとウェアは専用の物が必要
シューズは「ランニングシューズ」を、ウェアも「ランニングウェア」を用意する必要があります。家にあるものでなんとなく始めてしまいがちですが、きちんと専用の物を用意することが重要です。なぜなら、シューズやウェアは、何気なく選んでしまうと足を痛めたり怪我などに繋がりやすいためです。
特にシューズに関しては、「ランナーの命」とも言われる重要なものです。走りやすく、怪我をせずに走るためのランニングシューズは、普通のスニーカーとは違うので充分な注意が必要です。
走る前はウォーミングアップを
運動を始める前にするウォーミングアップは、体の準備をするための欠かせない行為で、ランニングにとってもとても重要です。急に運動を始めると体に負荷がかかり過ぎるため、ウォーミングアップで体を温めておくと良いでしょう。体をひねるなどをしながら歩く、「フィットネスウォーキング」が効果的です。
ウォーミングアップはその名前の通り、運動をする前に体を温める目的で行います。体を温めることで、怪我の予防にもなるので、走る前には行うようにしましょう。
【参考リンク:https://runnet.jp/community/beginner/basic/training/2091943_2634.html】
走った後はクールダウンを
走った後は、筋肉の疲労回復を促す、クールダウンが必要です。走ることによって激しく使われ緊張した筋肉や、興奮した神経を鎮めるためにクールダウンは行います。一般的な伸ばすストレッチが効果的と言われていますので、怪我予防や筋肉をリラックスさせるためにも取り入れましょう。
ストレッチなどで筋肉を伸ばしクールダウンをすることで、筋肉の中の疲労物質を排出しやすくなると言われています。また、運動中は心拍が上がり血流も増えているため、急に運動を止めると血流のバランスが崩れてしまいます。その血流を元に戻す為にも、クールダウンは必要なのです。
【参考リンク:https://www.youtube.com/watch?v=aTcYpHUzr2M】
水分補給は季節問わず必須
走ることで体温が上がり、その体温を下げようと汗が出ますので、その分の水分を補給する必要があります。ランニングでは、1時間当たり400ml程の水分補給が目安とされています。暑い季節だけでなく、冬のランニングでも汗は出ますので、水分補給は必須です。
人の体は約60%が水分でできており、体重の2%以上の水分が失われると身体能力が低下すると言われています。また不足することで脱水状態になり、命の危険にも関わってくるため、水分は常に意識して補給することが大切です。
ランニング初心者が用意するべきアイテム
ランニングを始める前に用意するべきアイテムによって、怪我の予防や走りやすさに違いが出ます。ここでは、初心者用のランニング向けアイテムを紹介します。初心者向けの、用意しやすいリーズナブルなアイテムを厳選しましたのでみていきましょう。
ランニング専用のシューズ
まずは、ランニング専用のシューズを用意しましょう。普通のスニーカーとは違い、走りやすく、怪我の予防や体への負担を軽減してくれる、重要なものです。
軽く、通気性の良いものが多いランニングシューズは、走っている最中の足の熱を放出しやすい設計になっています。着地時には、体重の3倍から5倍の衝撃が掛かると言われており、その衝撃を和らげるためにクッション性が高くなっています。それにより、走っている最中の体に掛かる負担を減らすことができます。
また、自然に足が前に出るよう考えられた設計のため、実際に履いてみると普通のスニーカーよりも格段に走りやすいことがわかります。通販でも購入はできますが、きちんと自分の足に合ったものを選ぶために、実際に店舗に出向いて、その履きごこちを確認した方がよいでしょう。
動きやすいランニングウェアセット
本格的な「ランニングウェア」に限定せずに、安い物でもよいので、動きやすいウェアを選ぶようにしましょう。専用のランニングウェアは、快適に走ることができる設計なので、ランニングを楽しめるポイントにもなります。
ランニングウェアは、体の熱を放出しやすい素材でできているものが多くあります。また、汗をかいてもすぐ乾燥する、「吸水速乾」のものがおすすめです。汗で濡れてウェアが重くなることや、冬場の「汗冷え」防止のために必要です。
走る際に動かす体の部分の動きを邪魔しないような設計や、夜間のランニングで危険のないよう反射材が使われているものなど。走りやすさと安全性に考慮されて作られている為、用意しておくことをおすすめします。
走行距離を確認できるランニングウォッチ
走るときには、実際の走行距離や時間を確認するのに必要な「ランニングウォッチ」も用意しておくとよいでしょう。参考リンクにもある、ガーミンのランニングウォッチがおすすめです。
ランニングウォッチは、普通の腕時計よりも耐久性や耐水性に優れているものです。走行距離や時間などを確認することによって、自分の走る力を知ることができます。距離や時間を数字として見ることで自分の成長も確認でき、達成感や向上心にも繋がる、初心者にも嬉しいアイテムです。
心拍数が計測できる機能や、消費カロリーが表示されるものもあり、走る際には持っておきたいアイテムです。しかし用意が難しければ、スマホアプリで代用も可能ですので、そうしたものを活用することもおすすめです。「Runstatic(ランスタティック)」など、アプリにもさまざまな種類がありますが、基本的には無料で利用できるので、一度試してみてもよいでしょう。
ランニングシューズの選び方
ランニングショーズは、正しい選び方で正しいものを選ぶことが大切です。自分の足に合ったものでないと、怪我の原因にもなりますので、注意が必要です。
自分の足の形に合った物を選ぶ
人によって、足の形はそれぞれ違いますので、それぞれの形に合った靴を選ぶことがポイントです。足の形には、親指から小指にかけて真っすぐ斜めに揃った形の「エジプト型」。親指から小指までが横に一直線に揃っている「スクエア型」。人差し指が親指よりも長く、三角形になっている「ギリシャ型」とあります。
「エジプト型」は幅の広いワイドタイプのもの。「スクエア型」は、靴の形も同じくスクエア型を。そして「ギリシャ型」は、ラウンドタイプの靴が合うとされていますので、これを選ぶ際の参考にするとよいでしょう。
初心者はクッションの性能が高い物を選ぶ
初心者は走ることに慣れていない為、正しいランニングフォームや必要な筋力が身についていない場合が多いです。そのため、少ない筋力でも長距離を走れるような、足への負担が少ないシューズを選ぶ必要があります。
クッション性の高いものは、着地の衝撃を軽減し安定した着地ができ、初心者の走りサポートしてくれますので、おすすめしたいタイプのシューズです。軽いものよりも、少し重いものの方がクッション性も高く、少ない筋肉でも走りやすいでしょう。
正しい方法でサイズを測る
足の縦の長さだけでなく、横の長さも測り、自分の足にぴったりのシューズを選びましょう。日本人の足は、「幅が広い」人が多いとも言われています。足の中で一番幅が広い、「親指の付け根から小指の付け根」の幅も考慮することが大切です。指の長さは、かかとから一番長い指の先までを測ります。
ランニングシューズは小さめに作られているものが多いため、まずはいつものサイズよりも少し大きめのサイズを試し履きしましょう。かかとを合わせて履き、つま先に1㎝くらい余裕があるものがよいです。足の指がすべて動き、足の世幅が靴に当たらないこともチェックしましょう。
【参考リンク:https://recreation.pintoru.com/runshoe/size/】
ランニングウェアの選び方
ランニングウェアは走りやすい機能性はもちろんですが、身につけて心がウキウキするようなお気に入りのデザインで選ぶことも、ポイントの一つです。自分の気に入ったデザインのものを選び、ランニングへの気持ちを高めることも、初心者には大切なことなのです。
パンツは走りやすいショートパンツがおすすめ
ランニングの際には、ショートパンツがおすすめです。足の可動域が上がる短い方が走りやすいということから、ランニングウェアに良いとされています。
ふんわりとしたデザインのようなものや、スカートのように見えるものなど、可愛いデザインも多いので、選ぶ楽しさもあります。長い丈のものは、走る際に一番動く足の邪魔になり、走りにくい可能性もあります。
膝を守るためにランニングタイツも用意
ショートパンツだけでは少し恥ずかしい、ということもありますが、膝を守る為にもランニングタイツは必要です。タイツは上級者向けに感じる人もいるかと思いますが、実は筋力が少ない初心者にこそ、必要な物なのです。
ランニングタイツには、筋肉や関節のサポートをしてくれる効果があります。ランニングフォームの安定や、膝を走ることの負担から守ることもできます。その為、筋力の低い初心者は、ランニングタイツを履いた方が走りやすいのです。
専用のスポーツブラで胸を守る
ランニングを始める前には、専用のスポーツブラを着用することをおすすめします。走る衝撃で胸が揺れ、クーパー靭帯が切れてしまうと、胸の垂れにも繋がります。胸を守る為には、運動の衝撃に強いスポーツブラが適しています。
普通のブラジャーでは締め付けが苦しかったり、フックが外れたりして走りにくいものです。胸にフィットして胸の揺れを防いでくれるスポーツブラは、胸を守るだけでなく運動もしやすい設計になっています。また吸水速乾にも優れている為、快適に走ることができます。胸の大きさに関わらず、どんな人でもスポーツブラは着用することをおすすめします。
ランニング初心者の心構え
ランニングをすることで代謝が上がり、ダイエットや肌がきれいになるといった効果も期待できます。せっかくランニングを始めるのですから、三日坊主にならずに長く続けていきたいものです。そのためには、怪我をしない走り方をすることや、目標を設定するなどのさまざまな心構えが必要です。
規則的に走り続ける事が大事
まずは、「走る」ことを好きになることが大切です。そのためには、1週間・1カ月単位で無理のない練習の計画を立てましょう。最初はゆっくり楽しんで走ることを目標にすると、続けやすいでしょう。毎日走れなくても、基本的に3日以上は休まない方が良いので、そうしたことを目安に目標を立てるとよいです。
ランニングにおいて、「目標設定」はとても大切です。走る目的を明確にし、そこに向かって頑張ることで、走ったあとの達成感を味わえ、続ける意欲に繋がります。マラソン大会に出ることや、いつ、どの大会に出たいのかなど、具体的な目標設定が大切です。
正しいフォームで走る事を意識する
正しいフォームで走ることが、ランニングにおいて重要なポイントです。体の重心が上下しないようにすることや、肩の力は抜いて肘は低い位置で振ること、そして背筋をピンと伸ばしたまま走ること、などがランニングフォームのコツです。
走る衝撃で体に与える負担を減らして、怪我や体の不調などを防ぐ意味で、正しいフォームで走ることが重要といえます。ランニングは全身運動ですから、フォームが乱れていると体の至るところに不調をきたしてしまいます。膝や腰に痛みが出たり、必要以上に疲れてしまうなどということになると、健康体を目指して始めた意味がなくなってしまいます。ですから、正しいフォームで走ることに常に意識をおいて、ランニングするようにしましょう。
コースに変化をつけて鍛える
ランニングコースは、あらかじめいくつかを設定しておくことをおすすめします。コンクリートなどの舗装道路を毎日走ると、足の故障に繋がることもあります。そうしたことを避けるためにも、公園の芝生や土の道路も利用するとよいでしょう。
公園内に「ランニングコース」が作られている場所もあります。そうした走れるコースを事前に下見しておき、練習予定に組み込んでおきます。毎日同じコースだと飽きてしまい嫌になってしまう、といったことも防ぐことができます。
一定の時間や距離を設定して継続する
1回のランニングを30分と決めたら毎回30分、5kmと決めたら毎回5km走る、という具合に時間や距離を設定して継続することが重要です。こういった走り方を「持久走」と呼びます。
初心者がいきなりたくさん走ることは、筋肉も持久力も少ないため、大変危険でもあるのです。まず最初は「30分走れるようになる」ことや、「5km走れるようになる」ことを目標にランニングを続けていきましょう。走ることに体が慣れてくるまでは、そうした決めたことを続けて持久力や筋力をつけることを目的とするとよいでしょう。
走る距離を徐々に増やしていく
走ることに体が慣れてきたら、走るスピードをあげていくことよりも、走る距離や時間を増やしていくことが大事です。より長い距離、より長い時間を走れるようにしていくことを目指しましょう。
初心者にとって、早く走ることよりも長く走ることの方が難しいものです。マラソン大会に出ることを目標にした場合でも、まずは長く走ることを意識しながら練習しましょう。完走するのが大変なフルマラソンですから、まずはハーフマラソンの完走などを目標にして、距離を増やしていくこともよいでしょう。
ランニングのトラブルに遭った時の解決法
走ることで気分が高まり前向きになれたり、公園などの緑の多い場所で走ることで、気持ちを落ち着けることもできると言われています。うつ病などの精神面の不調の予防にも効果が期待できるランニングですが、走っている最中にさまざまなトラブルに遭うこともあります。
足の痙攣が起きたら立ち止まってゆっくりストレッチ
寒さや局所の疲れ、血液や筋肉のイオンバランスが乱れることなどが原因で起こる「足の痙攣」。走っている最中に起きてしまうこともあります。その場合は、急に立ち止まらずに、徐々にスピードを落としていって止まるようにします。その後、痙攣した足をゆっくり伸ばしましょう。
寒さが原因の場合は服を着るなどして体を温めたり、マッサージなどで筋肉をほぐすことで温める方法があります。また、暑い季節に起こる痙攣は、「熱痙攣」というものが多く、汗を多くかくことで起こることがあります。そうした場合にはイオン水や、水と塩など、水分補給をしましょう。
腹痛が起きたらペースを落として深呼吸
走ることによって内臓が大きく揺れ、それにより血液の循環が悪くなることで、内臓に十分な酸素が届かなくなります。そうしたことから起こる腹痛の場合は、深呼吸をしながら走ることで、酸素不足による腹痛を和らげられます。それでも腹痛が治まらない場合は、立ち止まって軽いストレッチをすることも効果的です。
また、消化不良によって発生したガスが体内に溜まって、腹痛を起こす場合もあります。食べたものを記録しておくと、どの食材が消化不良を起こしてしまうかが自分で判別をつけやすく、腹痛対策もしやすいのでおすすめです。野菜や芋類などはガスが発生しやすい為、走る前の接種は注意しましょう。
ランニング後体調不良に陥るなら生活習慣を見直す
ランニング後に体調不良に陥りやすい場合は、日々の生活習慣を見直すとよいでしょう。脱水や塩分不足、消化不良や低血糖状態などが原因で、体調不良を起こすことがあります。
まずは、走るタイミングは、食後2時間以上空けてから走るようにしましょう。そうすることで、消化不良による体調不良を防ぐことに繋がります。また、水分補給が日頃の生活から足りているか確認しましょう。喉が渇いてから水分を摂るのでは遅いと言われています。意識してこまめに水分補給をするようにしましょう。走る前に糖分を摂ることで、低血糖になることも防ぐことができます。
正しい知識を持ってからランニングを開始しよう
ダイエットや健康な体作りができるだけでなく、ストレスや疲れの解消効果も期待できるスポーツやランニング。続けることで健康面でも精神面でも、良い効果を得ることができます。また、代謝が良くなることにより、美容にも効果があるとされています。
年齢を重ねても続けることができ、健康長寿を目指せるランニングです。長く続けるためには、まずは走ることを好きになることが大切です。そのためにも、正しい知識を持ってからランニングを開始することをおすすめします。