仕事で無理を感じたら|それは決して甘えや弱さではありません
仕事で無理を感じる時
「仕事を辞めたいと感じるのは甘え」そんな風に考えていませんか?実は仕事で無理をするのは、あなたにとっても会社側にとっても良いことではありません。
なぜ良くないのでしょう?無理をしているということは、その仕事の何らかの部分があなたに合っていないということ。つまりあなたが適材適所にいない可能性が高いのです。人材は適した場所へ行ってこそ良さが引き出されるのですから、会社側にとってもマイナスと言えるでしょう。
仕事で無理を感じる様々なケース
職場できついと感じる原因には、いろんなものがあげられます。なぜ合わないのかを考えながら、あなたに合った働き方を探しましょう。仕事をするのは生きていくため、生きて幸せな生活を送るためにしていることです。無理を感じたら、あなたが思う幸せの形とはどんなものなのか、生き方を見直すひとつの転機として考えてみてください。仕事上で無理を感じる様々なケースを取り上げてみます。
職種の悩みや立場から無理を感じる場合
無理を感じる理由には、その仕事の作業内容そのものが合っていないということもひとつ考えられます。こつこつと同じ作業を繰り返すことが得意な人もいれば、新しい発想やクリエイティブなアイデアを出すことに長けた人もいるでしょう。
現在の立場が合っていないという場合もあるかもしれません。チームをまとめるのが上手い人、ひとりで黙々と作業に集中するタイプなど人によりさまざまです。仕事はあなたの個性に合うものを選ぶほうが、能率が上がります。その職場や仕事内容が本当にあなたに合っているのか、いま一度考えてみましょう。
妊娠中に無理を感じる場合
妊娠中の無理は禁物です。いままで何気なくおこなっていたことが問題になるケースもあるので、十分注意しましょう。
妊娠中、お腹をぶつけたりしないように気を付けるのはもちろんですが、妊娠後期は陣痛がいつ来るかわかりませんから、車の運転などは控えるのが無難です。職種によっては運転しないことが難しいこともあるかもしれませんね。場合によっては休みを取ることも考えましょう。
会社に話をしてみて、配慮をしてもらえるかどうかも無理なく働くためには重要なポイントです。職場の配慮が不足しているのは、理解がないのではなく単に気が付いていないだけということもありますから、ぜひコミュニケーションを大事にしてください。
家庭との両立で無理を感じる場合
家庭の事情で体に無理がでることもあります。子育てや介護などで両立が厳しいと感じるときは、そのまま続けるのではなく、フルタイムからパートに切り替えるなど、働き方を変えることもひとつの手です。
周りの人の理解を得られるかどうかも、精神的な負担に大きく影響します。子育てや介護は、決して楽なものではありません。場合によっては周囲に助けを求めることも考えましょう。必ずしも頑張ることが良いとは限りません。
それにお子様や介護をされている方も、あなたが無理をしているのを知れば心苦しく思うのではないでしょうか。あなたが無理なく働けることが、ひいては周囲にとっても会社にとってもプラスなのだと念頭において、続けやすい働き方へ変更してみましょう。
病気を抱えながらの仕事をすることに無理を感じる場合
生まれながらに難病や発達障害があったり、人生の途中で病気や事故など、体になんらかの不調をきたした場合も、仕事選びには気を付けたほうが良いでしょう。仕事によっては無理が出ることもあります。
しかし物事に悪い側面しかないものなどありません。障害や病気というと、どうしてもマイナスなイメージを浮かべてしまいがちですが、必ずしもそれがマイナスとは限りません。
なぜならほかの方にはない経験をしているからです。あなたの抱えているものが一般的なものでなければないほど、普通に生活していては気付かない部分も、あなたにならわかる、気付ける、ということが多くあるでしょう。
抱えているものにもよりますが、要はあなたの希少な体験を活かせる職種、場所を探せば良いのです。障害や病気もひとつの個性と考えてください。仮にあなたの抱えているものの長所がすぐに浮かばなくても、短所が問題にならない仕事はありませんか。
ワークライフバランスとは?正しく理解して人生を豊かに過ごそう
「もう無理」「できない」と心が悲鳴を上げる時
忍耐を美徳と考える方もいるかもしれませんが、無理をして頑張ったほうが、長い目で見れば都合が悪いのです。無理せず、我慢せずに働けるものがその人に合った仕事です。無理をしないというのは、努力をしないという意味ではありません。あなたにとって努力が無理なくできる仕事、という意味です。
あなたの能力や長所を100%引き出せる職場で働いたほうが、社会にもより貢献できます。そちらのほうが、あなたと社会の双方にとって有意義だと思いませんか?
「もう限界」と感じたら、環境を変えてみましょう。
無理して続けたときの心身への影響
無理をしているあなたに、ぜひ知っていただきたいのが、ストレスの怖さです。下手をすれば命に関わる問題へと発展するケースもあります。「ストレスは万病のもと」と言いますね。ストレスの影響で発症するおそれがある病気には、糖尿病なども含まれるようです。その原因のすべてがストレスとは限りませんが、一度発症してしまうとあとあと尾を引いて面倒ですから、避けられるストレスは避けましょう。
仕事を休んだり転職したりすることは、悪いことではありません。体を壊してしまってからでは遅いのです。早めに対処するほうが結果的に周囲にとっても良いでしょう。
うつ病や精神疾患を発病したら
「まだ大丈夫」と頑張り続けた結果、うつ病や精神疾患を引き起こしてしまうことも考えられます。こうした病気は完治するまでにとても時間がかかり、また再発率も非常に高いのが特徴です。仕事を休んで治療に専念しなくてはいけない場合もあり、治療費もかかります。
「辛い」と感じるのは、あなたの心が発するSOS。体に影響がでるまえに、心があなたになんらかの対処をとるよう促しているのです。自分の気持ちを「甘えているだけ」などと思わずに、心の声に耳を傾けてください。
仕事で限界がきたと感じたら何をする?辞めたいときの対処法をご紹介
無理難題を押し付けられた時の対処法
職場では、締め切りやノルマなどが課されることもあります。仕事を円滑におこなうためには、ある程度必要なことですが、その難度があまりにも高い場合は考えものです。あからさまに「ハードルが高すぎる」と感じるならば、今後のためにもきちんと話し合って内容の再調整を求める必要があります。
もし取り合ってもらえないというのであれば、職場を変えることも視野に入れたほうが良いかもしれません。
仕事の納期に無理がある
仕事の量に対して納期があまりに短すぎる場合、会社側にも責任があります。今回だけ、というような一時的なものではなく、仕事量と納期のバランスが慢性的に悪い場合、スケジュールについて相談したほうが良いでしょう。
相談する際にはあなたに有利なだけでなく、会社にとってもそちらのほうがお得なのだということを説明しながら話したほうが、耳を傾けてもらいやすくなります。仕事のクオリティは時間をかけたほうが、保ちやすいはず。そうした部分を前面に押し出すのです。
またこうした話し方をすることで、あなたが単に楽をしたくて意見しているのではなく、より良い仕事が提供できるよう提案している、という印象を与えることもできます。
仕事の量が多すぎる
納期に対して仕事量が多すぎる場合、なぜそんなに量が多くなってしまうのか、その理由を考えてみましょう。一歩下がって眺めてみてください。人員が不足しているせいでしょうか、それとも配分があなたに偏っているのでしょうか。
人員が不足している場合は、会社側も承知しているでしょうから少し待てば新しい人員が入ってくる予定があるかもしれません。配分があなたに偏っている場合、あなた以外にその仕事を担当できる人がいないからかもしれませんし、あるいはそれだけあなたが頼られている、ということかもしれません。
いずれにしてもあなたが納得できる環境にするためには、相談することが不可欠です。まずは気になることを尋ねてみることからはじめましょう。
仕事を40年継続するのは無理かどうか
働き始めてから定年までの約40年。同じ職場で働くことも素敵ですが、人生何が起きるかわかりません。勤めていた会社が潰れてしまったり、リストラにあったりすることもあるでしょう。また「入社してみたら考えていたような職場と違った」ということもあるかと思います。そんなときは考え方を柔軟にして、視野を広く維持しながらあなたにふさわしい道を選んでください。
「就職」=「懲役40年」という価値観
「会社務めは懲役40年の刑」という価値観が、いま新社会人のあいだで話題になっているようですが、あなたも同じように思われますか?
職場での仕事にやりがいを感じられなかったり、「辛いことしかない」と感じるようなつまらないものならば、確かにそういう考え方が生まれても仕方ないかもしれませんね。
もしあなたがこの価値観に同意する方ならば、転職をお勧めします。その職場があなたに合っていない可能性が高いからです。
ただ長年同じ会社で勤め上げた経験や、そこで手にしたスキルも価値あるものです。その人にとって大きな財産であり、自信に繋がるでしょう。
より良い環境を求めて転職を繰り返すのも、ひとつの会社で長く務めるのも好みの問題です。どちらの働き方が良いという優劣はないと思います。
日本だけの終身雇用制度という背景
採用した人材を定年まで雇い続ける、という終身雇用制度ですが、安定した収入が見込めるということで支持する労働者は多いようですね。しかし終身雇用制度は現在崩壊しつつあります。
終身雇用は高齢化が進むほどに人件費は値上がり、必要のない人材でも解雇することができません。企業側にとっても同じ人材をずっと雇い続けることはリスクが伴うのです。
キャリアアップのために転職を繰り返す、というのは海外では以前から日常的におこなわれていることでしたが、いまでは日本でも転職をすることが当たり前の時代になってきました。
「懲役40年」という言葉が登場してきたということは、働き方を見直す時期がきていることを物語っています。
40年も働かなくてよい方法
「40年も働き続けたくない」という方は視点を変えましょう。生活のため、お金を得るために仕事をしているのですから、働きたくないならば、あなたの希望する生活と仕事の折り合いをつければ良いわけです。
あなたは自由に生きることができます。何にも縛られる必要はありません。仕事が嫌なら、好きな仕事を見つけましょう。長時間働きたくないなら、パートで稼げば良いのです。給料が少なくても、贅沢をしなければ生活できます。友人同士で家をシェアして、全員で生活費を出し合えば、ひとりひとりの収入が少なくても豊かな暮らしができるでしょう。
海外へ出るという選択肢
ワーキングホリデーというのをご存知ですか?おもに18才から30歳以下の青年を対象とした制度で、日本が協定を結んでいる国であれば、ワーキングビザがなくても、現地で生活費を稼ぎながら一年間滞在することができます。青年の見聞を広めたり、両国間の理解や友好関係を促すためのものですが、こうした制度を利用して、あなたに合う居場所を探しても良いかと思います。
日本で「なかなか馴染めない」「考え方や生活スタイルが合わない」という方は、海外の生活なら肌に合うかもしれませんよ。現地で生活しているあいだに就職先を決めて、ワーキングビザを発行してもらえば、そのまま現地で暮らしていくことが出来ます。
仕事や求人を見つける際のアドバイス。事前に知っておきたい海外事情
仕事が無理になる前に十分な休息で充実した日々を
ストレスの感じ方は人それぞれ。目に見えるものでもないですから、あなたの限界はあなたにしか気付けません。健康を損なう前に、出来るだけ早めの休息を取りましょう。
そしていまの職場でいろいろと手を尽くしてみても「やっぱり合わない」と感じるならば、環境の変えどきです。過ごしやすい生活スタイルを見つけて、あなたの持ち味やスキルをぜひ社会に活かしてください。