人前で緊張しないで話す方法。準備やおすすめの本を大公開
大勢の前で緊張してしまうのを直したい…
大勢の前で何かをするとなったら、誰でも緊張してしまうもので、多少の緊張は仕方のないことです。しかし、緊張しすぎてしまうと、仕事や対人関係に悪い影響をもたらし、何かと困る事態になってしまいます。
そんな事態にならないためにも、人前でなるべく緊張しない方法を学びましょう。大勢の前に出ても堂々としていられたら、自分にももっと自信がつくでしょう。
人前で緊張しない方法
無理に自然体の自分になる必要はない
「自然でいれば大丈夫」「自然体でいれば緊張することもないよ」とアドバイスをする方はとても多いです。しかし、「自然体でいる」ということは思いのほか難しく、ある程度経験を積んだ方でないと、自然体で接することは難しいものです。
いつもいる環境とかけ離れた環境や雰囲気の中にいれば、緊張することは当たり前のことです。いつも通りになど、できるはずがありません。経験が浅い人は自然体でいることよりも、「本番用の自分」を作り上げてしまったほうが効果的といわれています。「本番用の自分」ですので、本来の自分とかけ離れていてもかまいません。
そのとき用の自分になりきることで、緊張を和らげられます。無理に自然体になる必要はありません。自然体を気にしすぎると、逆に緊張してしまうこともあるので、本番用の自分を作り上げてしまいましょう。
自分の実力以上のことをしようと思わない
人が緊張する場面には、何かしらの不安が関係しているといえるでしょう。「うまくできるだろうか」「自分にこれができるのだろうか」と、自分では確信の持てないことを考えたりすると不安になり、緊張はますます大きくなります。
そのため、自分ができることを「確信する」ということは、とても効果的な緊張対策になるといえるでしょう。自分の実力以上は出さなくてもよいと、ハードルを下げておくと緊張が抑えられます。
完璧を求めると、「きちんとやらなくては」「失敗してはいけない」と肩に力が入り、緊張の引き金になります。自分の実力以上の結果を出そうとすると、「確信が持てない領域」に入ることになり、不安が伴って緊張してしまいます。完璧を求める必要はないのです。
その考えを捨てて、自分の実力の範囲内でベストを尽くそうと考えれば、余計な力が抜けていくことでしょう。肩の力を抜いて、自分の実力を発揮できるようにしたいものです。
ルーティンを決めておく
会議で発言などがある際には、「ルーティーンや一連の動作」を決めておき、それを実行することで緊張を和らげられます。何かを行う前の準備としてルーティーンを行うと、今、現在だけに集中することができるようになり、本番で行う行動をスムーズに進められます。
ルーティーン自体は小さなことでよいのです。例えば、腕まくりをする、ネクタイを締める、右足から歩き出す、決めておいた言いだしの言葉から始めるなど、自分がやりやすいことを取り入れましょう。決めた型で物事を始めると、その後もスムーズにいくことが多く、緊張を感じにくくなります。
何かを持つと緊張が和らぐ
これはルーティーンと似ていますが、緊張したときや緊張する場面で、決まったものを持つと、緊張が和らぐ場合があります。持つものは何でもよく、ペンやハンカチといったものは周囲に違和感を持たせず、溶け込むのでよいでしょう。
緊張する場面やこれから緊張するかもしれないというときに、ペンやハンカチを持って行き、その場面になったらぎゅっと握ったり、顔を拭いたりするのです。余計な動作が加わることで、緊張をほぐす効果が期待できます。
初めと終わりの5分に集中する
人前で何かを話したり、発言する際には、最低限「初めの5分と終わりの5分」だけは集中しましょう。最初と最後をちゃんと把握していれば、人は何かをまとめられます。
これは、「つかみ」と「クロージング」ですが、つかみの部分で相手の注意を惹きつけられれば、大抵の人はそのまま話を聞いてくれます。話を聞いてくれているとわかったら、緊張も少しは収まります。つまり、人の関心をつかむネタを用意しておくことが、緊張しないためのコツになります。
動作もしゃべりもゆっくり行う
緊張すると人は誰しも早口になったり、そわそわしてしまったりします。また、動作もぎこちなくなったり、早くなったりしてしまうものです。会議などで「いつもより早口になっている」という自覚を持ってしまうと、そのことが引き金となり、さらに緊張してしまいます。早口やぎこちない動作になってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
そのため、そんなことにならないように面接や人前で話す際は、意識的にゆっくりとした動作や口調で話すようにしましょう。ゆっくりと動いたり、ゆっくりと話したりすることで、自然に心に余裕が生まれてきます。
また、ゆっくりとした動作や口調で行動していると、考えながら話すということができるようになりますから、内容自体にもいい影響をもたらしてくれます。「ゆっくり動き、話している自分を意識する」だけで、気持ちは落ち着くものです。
終わった後に楽しい予定を入れる
緊張を緩和する方法の中には、「未来」を想像して乗り切るという方法もあるのです。未来といっても、遠い未来のことではありません。すぐ先に待っている未来のことです。つまり、「緊張する場面が終わった後」の未来を考えるのです。
緊張した場面での、できの良し悪しは関係ありません。どんな結果になったとしても、緊張する場面からは完全に解放されるのです。緊張し、体力を消耗した後ですから、お腹が空いているかもしれません。喉が渇いているかもしれません。
緊張することが終わったら、「あの店に食べに行こう」「お酒を飲んで自分を甘やかそう」と考えるのです。「のんきなことを考えるなんて」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、のんきでよいのです。のんきなことを想像して楽しみを作っておくと、緊張を緩和させられるでしょう。お酒が好きな方なら、「ひと仕事を終えた後のビール」などを想像してもよいかもしれません。
何度も経験すると緊張は薄れていく
人は何度も経験した事柄には慣れを感じ、緊張しなくなっていくものです。さらに成功経験を重ねていれば、なおのこと緊張することは減っていきます。つまり、「場数を重ねること」が大事なのです。
場数を経験すれば、先の予測がある程度つき、未知の不安に襲われることもありません。不安はまだ知らない未来に思いをはせることで生まれ、緊張に変わってきます。しかし、一度味わっている不安や緊張なら、脳は覚えているので緊張をすることはありません。
2回目、3回目は緊張するかもしれませんが、何度も経験していくうちに、その緊張は薄れていくことでしょう。緊張する場面は、何度も経験してしまえば大丈夫。怖がることはありません。
人前で緊張しないための前準備
練習をたくさんする
緊張しないようにするためには、まずは、本番さながらの場面を作り出し、繰り返し練習しましょう。試験での緊張であれば、携帯の電源を切って、時間を測りながら本番と同じようにやってみる、プレゼンテーションの場面であれば、パソコンや資料を使ってシミュレーションをしてみるのです。実際に「イメージトレーニング」をしてみるとよいでしょう。
イメージトレーニングはとても大事で、緊張に慣れることもできますし、練習を重ねることで、本番がスムーズに進むこともあります。細かなところまでも、シミュレーションしてみるとよいです。
また、活舌を鍛えてみましょう。緊張すると、人はどうしても早口になり、活舌が悪くなってしまいます。そこで、練習の段階から、舌を柔らかくする訓練を行いましょう。舌を口の中で丸め、歯で優しく何度か噛んでください。これで舌のストレッチになり、話しやすくなります。活舌を良くしておくと、余計な緊張がかからなくて済むのでおすすめです。
身体を冷やさないようにする
緊張すると人間の身体は、交感神経が活発化するため、末端まで血液が届かなくなってしまいます。すると、とても緊張して心臓はバクバクしているのに、足は冷たいという状況になるのです。このまま緊張する場面に向かってしまえば、緊張は高まるばかりでよくありません。
身体は震え、口はうまく回らなくなってしまうことでしょう。そんな事態を防ぐためには、まず体を温めることが大切です。温かい飲み物を飲んだり、カイロなどで手足を温めたりしましょう。温かい飲み物を飲むことは、のどを潤すことにもなるのでおすすめです。
ただし、「首」だけは冷やしたほうがよいので注意してください。首を冷やして刺激すると、副交感神経が呼び覚まされるので、リラックス効果が期待できるのです。そのため、まず首を冷やしてから手足を温めると、効果的です。
アロマオイルや香水を用意する
緊張する場面が近づいてきたら、お気に入りの香水やアロマオイルを嗅ぐことも効果的です。嗅覚を刺激することで、香りで緊張をほぐし、リラックス効果が期待できます。あまり強くない、香りで、なおかつ自分のお気に入りのものにするとより効果的です。
オレンジなどの柑橘系の香りは、集中力を高める効果がありますし、フローラル系の香りは、気分を落ち着かせる効果があるといわれています。このほかにも、普段家で使っているアロマを嗅ぐことで、リラックスできることもあります。
口内を潤わせるものを用意する
緊張すると人は誰でも、口内が乾きやすくなってしまうものです。口内が乾いたまま人前で発言などをすると、舌が回らなくなって、うまく言葉にならなくなり、最悪の場合、パニックに陥ってしまうこともあります。
そんな状態になることを防ぐためにも、緊張する場面の前には「唾液が出やすくなるもの」を用意して、口にしておきましょう。水や温かいドリンクはもちろんおすすめですが、唾液の分泌を促す効果のあるガムや梅干しのお菓子などもおすすめです。ぜひ、試してみてください。
人前で緊張したときの対処法
まずは深呼吸する
人前で緊張したときに行うと効果的なことは、「深呼吸」です。そのうえで、「リラックス」できて「話しやすくなる」呼吸法というものがあります。呼吸は自然であることを目指しますが、テンポが大切なので、意識して規則的に行いましょう。
必要な呼吸法は「2秒で吸って、8秒で吐く」という方法です。この呼吸法で緊張を和らげられます。この呼吸法をするときは、8秒で吐く際に、話しながら息を吐き切ることをイメージしてください。
人は緊張すると早口になってしまうので、いつもの60%くらいの速度でイメージしながら、8秒で話してみるようにしましょう。焦らずに、ゆっくりと行ってください。
背筋を伸ばす
緊張を感じると、人は背中が丸まり、猫背気味になってしまうものです。そうするとますます自信をなくし、緊張が高まってしまうこともあります。そこでおすすめしたいのが、「背筋を伸ばす」ことです。これだけでも随分と変わってくるので、ぜひ試してみてください。
心理学の実験では、人間は背筋を伸ばすだけで「自己肯定感」が増すということが分かっています。脳は身体の状態から、自分の状態を判断します。つまり、胸を張って堂々としていれば、「自信がある」と錯覚してくれるのです。これを利用してみましょう。
指先で自分の身体をリズムよくタップする
緊張しているときというのは、心拍数が早くなり、脳波が乱れている状態です。そこで試したいのが「引き込み現象」というものです。引き込み現象とは、外部から安定したリズムを供給されると、個体内にニつのリズムが共存できないため、より安定した外部のリズムに支配される現象のことをいいます。
例えば、泣いている赤ちゃんの背中を、お母さんがトントンしていると泣き止むことがあります。これも引き込み現象です。これを利用します。つまり指先で自分の身体の一部を「トン・トン・トン…」と一定のリズムでタップするのです。
安定したリズムを繰り返すことで、脳内伝達物質の「セロトニン」の分泌が促されて、心の混乱や緊張を抑えてくれます。
身体を動かして緊張を和らげる方法
肩に力を思い切り入れていっきに脱力する
身体に無駄な力が入っている状態は、身体、心、脳にさまざまな不調を招きます。不調が続いていても、特に病気などの心当たりがない方は、身体の「力み」に注目してみるとよいかもしれません。そこでおすすめしたいのが「脱力ストレッチ」です。脱力ストレッチは、いわば筋肉弛緩法のことです。
身体を自在に動かすために、運動選手がトレーニングの最初にやることも多いのです。まずは、力みやすい「肩」の力を抜いてみましょう。顎を引き、腕を真横にだらんと垂らします。肩を耳に近づけるように持ち上げ、力をギュッと入れて、その後ストンと脱力する、これだけのストレッチです。
力を入れる強さは70%~80%がちょうどよく、力を入れる長さは5~6秒くらいにしましょう。ストンと一気に力を緩め、脱力後に緩め続ける時間は10秒くらいです。一回でうまく力を抜けなくても大丈夫です。そういうときは、数回続けてみましょう。何度か行っていると、少しずつ力が抜けていきます。
ジャンプすると緊張が和らぐ
ジャンプをすると、緊張をほぐすことができます。プロスポーツの世界では、良く活用されているリラックス法の一種なのです。ジャンプなどの大きな動きをすると、重力によって身体が重くなったり軽くなったりします。つまり、身体全体にジョギングをしているような刺激を与えられるのです。
何度かジャンプしていると、音楽がなくてもテンポやリズムを体感でき、気分がポジティブになります。気合も体力も必要ありません。気持ちが落ち着くまで、ピョンピョンとジャンプしてみましょう。高さや速さなどに変化を付けると、より効果的です。
手のひらのツボを押して緊張を和らげる
緊張によるストレスを溜めていると、自律神経が乱れたり、あらゆる不調の原因になったりします。また、身体の防衛反応によって太りやすくなることもあり、よいことはなにもありません。緊張によるストレスが行き過ぎてしまうと、うつ病や神経症などの病気になるケースもあるのです。そこでおすすめしたいことは、手の平にある「ツボ」を押して、緊張を和らげる方法です。
イライラを鎮める神門(しんもん)
まず押しておきたいのが、「神門(しんもん)」というツボです。神門は精神的な緊張をほぐし、イライラした気分を鎮めてくれる作用があり、不安感が強い場合はこのツボを刺激するとよいでしょう。
場所は、手首の横じわの小指側、少しくぼんだ場所にあるツボです。押し方は、親指を神門に当て、残りの指で手首をつかみます。「痛気持ちいい」程度の強さで30回程度、まずは左手首を押し、次に右手首を押します。
ストレスを抑える労宮(ろうきゅう)
次にご紹介したいツボは「労宮(ろうきゅう)」というツボです。心苦労の集まる中心という意味があり、心労が重なると、このツボに症状が現れるといわれています。例えば、ストレス過剰のときには労宮を押すと、痛く感じます。
手の中心部にある労宮を押すと、血行が良くなって身体の緊張を緩和させたり、気持ちを落ち着かせたりする効果があります。このほかにも、イライラやストレスを抑える効果があったり、手のほてり、動悸、吐き気、胸のつかえた感じ、胃腸の不調などにも有効といわれています。
労宮は、手のひらの中心に位置しており、拳を握ったときに、中指と薬指の先端の間にあります。押し方は、労宮を中心に、手の平全体をやや強めに押すと気持ちいいです。一回5秒を5セットするとよいでしょう。ゴルフボールを両手で挟んで、両方の労宮をほぐすことも気持ちがよいです。
人前で緊張しない方法を記載したおすすめの本
1分のスピーチでも、30分のプレゼンでも、人前であがらずに話せる方法/鳥谷朝代?
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一対一でも大勢でも人前であがらずに話す技法/森下 裕道
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色々試して自分に合った方法を見つけよう
「緊張」はどのような人にとっても、当たり前に起きる現象です。しかし緊張が行き過ぎてしまうと、体調や対人関係に支障が出てしまい、困った事態になってしまいます。
そのような事態にならないためにも、今回ご紹介した緊張を和らげる方法を試してみましょう。きっと役に立つはずです。緊張を和らげて、もっと生きやすい日々を送りましょう。