たった半日で断食するだけで身体に嬉しい効果がいっぱい!
半日断食のやり方を詳しく紹介
断食(ファスティング)と聞くと数日間食べ物を摂取しないイメージがありませんか?宗教関係で実際に行っている国はありますが、その国ならではのやり方があります。そのため私たちが何も知らないでそのまま行うと体調が悪くなる恐れがあります。
断食の期間を半日にし、断食方法を正しく行うことで体に様々な効果をもたらします。今回は半日断食のやり方やメリット、注意点について詳しく紹介します。
断食の効果
断食にはダイエットだけでなくデトックス効果があり、内臓器官を休ませることで体に溜まった毒素や老廃物を排出し、そのことによって様々なメリットをもたらします。
脂肪分解するようになる
人間の体は口から食べ物を取り入れて、そこに含まれている糖質や脂質をエネルギーにして活動しています。そして、摂取カロリーが減ると身体に残っている脂肪を分解することで体脂肪や皮下脂肪が減り、その結果体重が減ります。効率よく余分な脂肪を燃焼することで消化力や吸収力、新陳代謝や排泄力が上がってダイエットしやすくなるのです。
便秘の解消が期待できる
体脂肪が分解されると腸内の働きがリセットされ、お腹にずっと溜まっている宿便が排出されます。そうすることで便秘はもちろん、ぽっこりした下っ腹や吹き出物、体調不良が解消されます。
また、空腹を感じることで「モチリン」という酵素が分泌され、胃腸が動運動することで収縮し、胃腸に残った残りかすがより排出しやすくなります。お腹が鳴るのもモチリンが作用しているためです。
美肌の効果が期待できる
また便秘は肌にも悪影響を及ぼします。便が腸に長時間残ることで老廃物が溜まり、それを吸収すると肌に赤みや吹き出物ができてしまいます。胃腸が休まりデトックス効果で腸に溜まった毒素や老廃物が出て、血液がサラサラになります。そうすることで体全体に栄養が行き渡るようになり、肌がきれいになります。
免疫力が上がる
脂質・糖質を取り過ぎるとコレステロール値が上昇し、生活習慣病になりやすくなります。そして最悪、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす恐れもあります。半日断食をすることでコレステロールのバランスが取りやすくなったり、血糖値の数値が改善したりします。また白血球の一種のリンパ球が増えて、腸内環境を活性化させることで免疫力がアップします。
集中力が上がる
身体のエネルギーはブドウ糖によって作られますが、ブドウ糖が不足すると代わりに身体に残った脂肪からケトン体という物質を作り、エネルギーにして出力させます。ケトン体にはリラックス効果があるα波と深く関わっており、ケトン体が増えれば増えるほどα波も増え、より精神が安定します。こうすることで頭がすっきりして集中力がアップし、その結果仕事や勉強がはかどりやすくなります。
他にも生活習慣や疲労の改善などいろいろあり、アレルギー症状が改善された事例もあります。海外では一種の治療法として用いられています。
半日断食のやり方
断食の方法を提示します。まずは半日から始めていきましょう。
朝か夜のどちらに行うか決める
生活リズムに合わせ、朝か夜にしましょう。睡眠の時間も絶食と考慮すると、その前後である朝か夜から半日食べないことにより胃腸を休めます。健康診断の前日をイメージするとやりやすいかと思われます。食べてから10時間以上は何も食べないようにしましょう。食べ物を体に入れないことで内臓のメカニズムを整え、リセットするようになります。
水分を多く摂る
半日断食すると言っても水分を摂取しなければ体の調子が悪くなります。睡眠すると体内から水分が大量に抜け出して不足がちになるので、特に朝はお水か白湯を最低コップ1杯飲みましょう。味覚が欲しければノンカフェインのお茶(麦茶など)、野菜ジュースや酵素ジュースでも大丈夫です。また、断食後の食事は水分を取らないようにしましょう。水分を取ってしまうと消化機能が低下し消化不良によって便秘や下痢になりやすくなります。
回復食が大事
半日断食後、おかゆや具なしの味噌汁など軽めの和食など消化のいい8割程度の食事を取るようにしましょう。断食の後は消化力が弱まっているので、脂っぽいもの、アルコール、肉類は避けるようにしてください。お腹すいたからって他の2食分をドカ食いしてしまうと気分が悪くなったりリバウンドしたりする可能性があります。
回復食には「まごわやさしい」という言葉があります。それぞれの文字を食べ物に当てはめていくと
- ま 豆類、大豆発酵品(たんぱく質が豊富)
- ご ごま(たんぱく質、脂質、ミネラルなど栄養素がいっぱいです。刻んだりすりつぶしたりすると吸収しやすくなります。)
- わ わかめなど海藻類(ミネラルや鉄分がたくさんあります。酢や油と一緒に作るとバランスよく栄養が取れます。)
- や 野菜(ミネラルやビタミンが含まれています。調理法によっては栄養が損なわれることもあるので注意です。)
- さ 青魚(たんぱく質の塊です。摂取するのは2日目以降にしましょう。)
- し シイタケなどキノコ類(食物繊維やミネラル、ビタミンが多いだけでなくカロリーも低いです。)
- い イモ類(食物繊維や炭水化物を多量に摂取できます。胃に優しい芋ならサトイモや山芋がお勧めです。)
上記の食べ物を使った料理を一品変えたり加えたりするだけでも効果が違ってきます。
半日断食のタイミング
半日断食をする時はタイミングを見計らって行いましょう。
土曜日に行う
断食を初めて行う人は、まずは週に一回を目安にしてみましょう。金曜日は通常通りに食べます。土曜日、朝昼に野菜や果物のジュースを各一杯飲み、夜に通常の8分目または復食のようなおかゆを食べます。
断食には集中力アップの効果があります。場合によっては仕事を効率よく回せるので、平日の方がいいという人もいます。しかし、週末に行うことでルーティンが組みやすくなり、体調の変化に対処しやすくなります。慣れてきたら回数を増やしてみましょう。
平日の夕食後から始める
夜19時に食べ終えて、次の日の昼12時まで我慢すれば、ちょうど17時間空きます。これは半日断食のちょうどよい時間間隔になります。朝と午前中は食事をせずに、その間は野菜や果物の旬のジュースでしのぎましょう。長時間食べなくても水分と塩分はかかせません。フレッシュスムージーや経口補水液、白湯やお水を飲んでも大丈夫です。また基本的にはノンカフェインの飲み物にしましょう。
慣れれば毎日でもOK
半日断食に慣れたら、食べ方を調整をしつつ、毎日行ってみましょう。土曜日のみだった半日断食を平日にも取り入れたり、続けられるのであれば期間を決めずに日々のルーティンにしてみてください。急に日数を増やすのではなく、徐々に体を慣らしていきましょう。
また半日では物足りないという人は、丸1日断食や3日間飲み物のみで過ごすという断食もあります。期間がのびる分準備期間や回復期間も必要となってきます。挑戦したい人は、きちんと方法を調べて自分の体と相談しつつ断食を行いましょう。
断食の注意点
断食をする時に気を付けなければならないポイントがあります。
向いていない人がいる
成長期中の断食は必要な栄養が損なわれてしまうのでやめましょう。特に女性は生理が止まる恐れがあります。
生理前や生理中、妊娠中、ストレスの多い時期はやらないようにしましょう。この時期に断食をするとストレスが増してしまう危険性があり、体調を崩しやすくなります。
また、BMI18.5未満の人、通院している人、病院の処方を受けている人には断食はおすすめできません。また断食すると脱水状態になりやすいので、脳梗塞や動脈硬化を患っている人は悪化する恐れがあります。
断食中に激しい運動はしない
空腹をごまかすために運動をする人もいますが、断食中の激しい運動はいつもよりハードに感じてしまいます。そのため、そのまま疲れが残ってしまい、かえって空腹が気になりイライラしてしまうので控えましょう。
また、断食中は飲み物のみが頼りなので、汗を大量にかくこと(サウナや長風呂など)はしないようにしてください。ヨガや散歩など軽い運動ならより眠りやすくなり、断食中にすることで効果が上がることもあるのでOKです。
また、どれだけやってもなかなか効果が出ないと感じたら、リンパの流れがよくない可能性があります。新陳代謝がよくないと運動してもあまり効果は得られず、体重も変わらないことがあります。リンパ節が多く流れている部分(鎖骨やお腹、股関節など)に刺激を与えるようマッサージをしてみましょう。
マッサージをすることでリンパに溜まっている老廃物が流れるだけでなくむくみや冷えの改善、ダイエットやデトックスとしても効果的です。
リンパマッサージのやり方
リンパマッサージの手順を説明します。事前に水をコップ一杯分飲むとリンパがより流れやすくなります。
- 1. 足の裏全体を親指で押します。
- 2. 足の甲を親指で、指先から足首までほぐすようにさすります。
- 3. 足首からひざ裏、ひざ裏から股関節まで、ふくらはぎや太もも全体を両手で交互にさすり上げます。
- 4. 背中から腰まで、両手のひらを後ろに挙げられるところまで持ち上げてさすり下ろします。
- 5. 腰から尻まで、手のひらでそのまま尻まで行き、ヒップラインに沿って円を描くようにさすります。
- 6. お腹から股関節まで、へそを中心に4本の指で円を描きつつ下にさすっていきます。
- 7. 手首から脇まで、手首をつかんで流れるように上にさすっていきます。
- 8. 肩から鎖骨の上部分に沿って指4本で滑らせてさすります。
- 9. 鎖骨の真ん中のくぼみから下部分に沿って指4本で滑らせてさすります。
- 10. 両手のひらを耳の下に当て首に沿ってさすり、片方は鎖骨の中心まで、もう片方は肩先まで流します。
- 11. 両手のひらでフェイスラインに沿ってさすります。
- 12. 口角から耳の下まで、鼻からこめかみまで、額からこめかみまで順に沿ってさすっていきます。
始めやすい半日断食からトライしてみよう
通常のダイエットよりは、効果がなかなか出てこなくてじれったく思うかもしれません。しかし半日断食ダイエットは体の中から改善していきます。リバウンドしても焦らずにゆっくり習慣にしていきましょう。半日断食は継続することで効果が徐々に表れ始め、実感できるようになります。
正しい半日断食方法をきちんと学び、慣れてきたら断食する期間を伸ばしていくようにし、無理のないペースで初めていきましょう。