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オリーブオイルの効果|有効成分や摂取方法などを正しく理解しよう

イタリア料理などを中心に食用として広く親しまれるオリーブオイルには、多くの栄養分が含まれており、美容にも健康にもよいとされるさまざまな側面があります。この記事では、それらの有効成分や効果、摂取方法、注意点までを簡単にご説明いたします。

オリーブオイルは美容にも健康にもいい

オリーブオイルの原産地は、トルコ南部の地中海に面した地域といわれ、交易が盛んになるとともに、地中海全域で作られるようになりました。

古くから、ギリシャ、エジプトなどで神聖な木として重宝され、人々に愛され続けてきたオリーブオイルですが、スペインやイタリアでは、「オリーブオイルを大切にする人は幸せになれる」「毎朝スプーン1杯のオリーブオイルが健康をつくる」というようなことわざが残っているほどです。

現在でも、ピザやパスタをはじめ、ドレッシングやお菓子作り、せっけん、化粧品など、さまざまな原料として使われ、美容にも健康にもよいオイルとして研究され続けています。

オリーブオイルの主な成分を確認

オリーブオイルの主成分は、多くの油にも含まれる「オレイン酸」という成分で、全体の70%を占めています。オレイン酸には、善玉コレステロールを増加させる上に、動脈硬化などの原因となる悪玉コレステロールを減少させるという優れた効果があるといわれています。

その他の成分には、必須脂肪酸を含む「リノール酸」と「αーリノレン酸」、脂肪酸の一種である「パルミチン酸」、せっけんやろうそくの原料にもなる「ステアリン酸」、ポリフェノールの一種である「オレオカンタール」と「オレウロペイン」があります。

ポリフェノールには抗酸化作用があり、エイジングケア効果を持つとともに、生活習慣病の予防にも役立ちます。

同じく、エイジングケアや冷え性、肩こりの解消に効果の高い「ビタミンE」、肉、魚、卵、乳製品に含まれ、細菌やウイルスから身を守る「ビタミンA」、抗酸化作用と抗がん作用がある「カロチノイド」があります。

そして、野菜、植物性油脂やナッツ類に含まれる「β‐シトステロール、ポリフェノールの一種で、オリーブの葉、実、油に含まれる「ヒドロキシチロソール」、サメの肝油や植物油から抽出される貴重なオイルの「スクワレン」、緑の色素を形成する「葉緑素」などがあります。

オリーブオイルに期待できる効果とは

オリーブオイルの主な成分について知ることができました。次に、オリーブオイルにはどんな効果が期待できるのか詳しく見ていきます。

抗酸化作用

「抗酸化作用」とは、体内の酸化を抑制することをいい、オリーブオイルには、抗酸化作用を持つ「オレイン酸」、「ポリフェノール」、「ビタミンE」、「葉緑素」の4つの抗酸化物質が含まれています。

人は、呼吸によって酸素を取り入れ、それらの酸素を使って、食べたものをエネルギーへと変換しますが、日常的に酸素の方を多く摂りすぎている場合がほとんどです。そのため、この過程で余分になった一部の酸素は「活性酸素」に変化します。

活性酸素は、体内に入ってきた細菌やウイルスなどから体を守るために機能し、体にとって必要なものですが、通常の酸素と比較して、細胞を酸化させる力も強いのです。そのため、多く発生しすぎると、自分自身の細胞や遺伝子を傷つけたり、体を酸化させてしまったりします。

オリーブオイルには、4つもの抗酸化物質が含まれており、この活性酸素を除去し、体が金属のように錆びるのを防ぎます。

美肌効果

「ビタミンE」は若返りのビタミンとしても知られており、細胞膜の酸化を防いでくれるとともに、肌の衰えを回復する機能が備わっているため、高いエイジングケア効果も期待できる成分です。

ビタミンEは、ナッツ類や植物油、うなぎ、たらこ、アボカドなどに多く含まれる物質で、摂取することで、手先や足先まで毛細血管を広げ、血行をよくします。また、紫外線から肌を守ってくれるという特性もあり、日焼け対策にも効果的です。

他にも、ビタミンEとともに、肌の衰えを回復する機能を持つ「βカロチン」、保湿力に優れた成分の一つである、植物性「スクワラン」、体内の毒素を排出し、吹き出物に効果のある色素成分の「クロロフィル」、とこのように、エイジングケアに優れた成分が多く含まれています。

さらに、「オレイン酸」は人の皮脂と同じ役割をするので、肌なじみがよく、乾燥による小じわ、肌のくすみを改善してくれます。このように、オリーブオイルは、女性にうれしい美容効果がたっぷり詰まった食材のひとつなのです。

整腸効果

オリーブオイルに70%以上含まれる「オレイン酸」は、抗酸化作用や美肌効果に加えて整腸作用、滑腸作用という効果も持ち合わせています。整腸作用とは、おなかの状態を良好に保つことで、滑腸作用とは排便をスムーズにする作用のことです。

オリーブオイルは胃での滞在時間が少なく、小腸では吸収されずに、大腸まで行きついて腸を刺激してくれます。そのため、腸管のはたらきを活発にさせ、大腸の内側が滑らかになります。

地中海地域では、天然の便秘薬、下剤ともいわれるほど効果が高く、温かい飲み物に入れて飲むと、お腹も温まり、排便促進効果がさらに期待できます。

医学的にも期待されている効果

それでは、医学的に期待されている効果にはどんな効果があるのでしょうか。詳しく見ていきます。

抗炎症や抗腫瘍の効果

オリーブオイルに含まれる「オレオカンタール」は、頭痛時に服用する薬に含まれる、「イブプロフェン」と同じ作用があり、花粉症や口内炎などの炎症を抑える効果があることも分かってきています。

イブプロフェンは、口に含んだ時に喉にピリッとくるのが特徴で、発熱の緩和や炎症部位を鎮静するはたらきを持つ物質です。この物質と同様の効果があるオレオカンタールは、ポリフェノールの一種で免疫力が高く、オレイン酸とともに、がんのリスクを軽減するともいわれています。

その他にも、オリーブオイルには、循環器肝疾患や感染症、炎症性疾患を予防治療する効果が期待されています。

認知症の予防効果

認知症は、なんらかの病気によって脳の神経細胞が壊れるために、ものわすれや判断力が低下する症状や状態のことです。原因は明確ではありませんが、脳内に「アミロイドβ」や「タウ」などのたんぱく質が蓄積したり、脳内に血栓ができたりすることで発症するといわれています。

エキストラバージンオリーブオイルに含まれるオレオカンタールは、この認知症の原因である、タンパク質のアミロイドβを抑制するともいわれています。

生活習慣病の予防効果

生活習慣病は、塩分や脂肪の多い食事や食べすぎ、運動不足など、不規則な生活習慣が原因による病気の総称のことをいい、代表的なものとしては、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが挙げられます。

生活習慣病は放っておくと血流が悪くなったり、詰まったりするおそれが出てくるので、それらを未然に防いだり、注意された時点で改善しておくのがベストです。

オリーブオイルはそのような生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。オリーブオイルに含まれる「オレイン酸」には、悪玉コレステロールを退治し、善玉コレステロールを増やすはたらきがあり、それにより血液の循環の促進し、高血圧、動脈硬化などを防いでくれるからです。

また、生活習慣病があると、骨密度や骨質が低下してしまいますが、オリーブオイルに含まれる「オレウロペイン」の代謝産物である「ヒドロキシチロソール」は、骨密度の低下を防いだり、関節炎を改善したりするという研究も報告されています。

そのため、オリーブオイルは、骨の生成や骨粗しょう症の予防にも効果的であるといえます。

オリーブオイルの摂取方法

一般的には食事でオリーブオイルを体内で取り入れていきましょう。オイルと聞けば炒めるときに引く油と考えるのが定番ですが、食事以外にも摂取できる方法もあります。

食事にプラスしてみる

普段の食事にオリーブオイルをプラスするにはどんな方法があるのでしょうか。食事に取り入れる方法を紹介してきます。ぜひ参考にしてみてください。

トーストにプラス

日本では、トーストに、バターやマーガリン、ジャムを塗るのが一般的ですが、それらの代わりにオリーブオイルを塗ることで、血糖値の上昇を抑えることができます。お好みで塩を一つまみや、バジルの粉末をかけるのがおすすめです。

スペイン料理の「パン・コン・トマテ」は、トーストしたバケットに、にんにくと完熟とまとをこすりつけ、オリーブオイルと塩をふりかけて食べる料理ですが、スペイン語で「パンとトマト」という意味で、日常的によく食されています。

お好みで、生ハムやチーズ、アンチョビなどをのせてもおいしく食べれて、トースト×オリーブオイルのアレンジレシピとしても活用できます。

スープや味噌汁にプラス

オリーブオイルは温かいものと一緒に摂取することにより、消化活動がより促進されるので、スープや味噌汁に加えることはそういった意味でもプラスです。方法は、汁物にスプーン1~2杯をかけて食べるだけです。

具だくさんの味噌汁やミネストローネだと、同時にたくさんの野菜も吸収でき、野菜に含まれる「フィトケミカル」とオリーブオイルの抗酸化力が相乗効果を発揮します。温かいスープは、体も温まり冷え性対策にもおすすめです。

ポトフなど、洋風のスープだと味の相性もよいので、よりおいしくいただけます。

納豆にプラス

納豆は、健康食として広く親しまれていますが、オリーブオイルとの組み合わせによりさらなる相乗効果が期待できます。納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」という酵素は、血栓を溶かす働きがあり、血管の詰まりを予防し、血液をサラサラにしてくれます。

一方、オリーブオイルには、血行を促進するビタミンEや、血液をどろどろにする悪玉コレステロールを減少させる「オレイン酸」が含まれるので、血液サラサラ効果が倍増です。

また、発酵食品の納豆には豊富な食物繊維が含まれていますが、便秘予防には食物繊維だけでなく、脂質の存在が重要です。なので、腸を刺激し排便をスムーズにするオリーブオイルが加わることで、より整腸効果が高まります。

さらに、納豆に多く含まれる「ビタミンK」は骨にカルシウムを取り込むのを補助し、油に溶け出しやすい性質を持つので、オリーブオイルの脂質により、骨の育成をさらに促すことができます。

このように、この2つの組み合わせで、血液サラサラ効果、便通効果、骨の生成効果の3つの効果が期待できるのです。作り方も、納豆のパックに、たれ、からしをお好みで加えて、よく混ぜてからオリーブオイルを小さじ1加えるだけ、と簡単です。

ゆでた鶏むね肉にプラス

サラダチキンなどでお馴染みの鶏むね肉は、高タンパクで低カロリーなのがメリットで知られています。ダイエットや筋トレには、代謝を上げ筋肉量を増やすことが大切ですが、鶏むね肉からは、そのために必要なエネルギーとなるたんぱく質を、低カロリーで摂取可能です。

一方で、鶏むね肉は、油分が少ないので、オリーブオイルと合わせることで、よりジューシーでおいしくいただくことができます。ヘルシーな鶏むね肉に、体によい油分であるオリーブオイルは、あっさりしていて相性抜群です。

作り方は、なべに水、酒と塩を適量入れてゆで、オリーブオイルとハーブソルトを少々かけるだけ。鶏むね肉は、もも肉よりも脂身が少なく、お値段もリーズナブルです。ささみで代用したり、お好みの香辛料をふりかけてアレンジしたりしてもよです。

肌に直接塗る

オリーブオイルには、保湿成分であるスクワレンが含まれており、この成分はもともと人の皮脂にも含まれているため、肌馴染みが良く、肌や髪に直接塗ることで潤いをキープしてくれます。

さらに、「トコフェロール」やポリフェノール類には肌を酸化から守る機能があり、「オレイン酸」は他の成分が皮脂への吸収を促進する作用があるので、オリーブオイルをスキンケアの主体にするのは理にかなっているといえます。

肌には油分と水分が必要ですが、オリーブオイルだけで水分量を補うことはできないので、化粧水や美容液などのあとにオイルを塗り、蒸発を防ぐことで、しっかりとした保湿効果が得られます。

肌に塗る注意点としては、食用のオリーブオイルは使用しないこと。食用は味や香りを重視しているため、肌にとって刺激となる不純物が取り除かれていません。そのため、質感や肌なじみよく作られた、スキンケア用のものを必ず使用しましょう。

また、オレイン酸はニキビの原因であるアクネ菌のエサになってしまう可能性があるので、ニキビ肌にオリーブオイルはおすすめできません。

オリーブオイルの注意点

いくら体によいといっても、オリーブオイルは油なので、摂取し過ぎるのはよくありません。適度な量を持続して摂取することが重要です。オリーブオイルを摂取する注意点についてみてみましょう

食べ過ぎには注意

オリーブオイルは大さじ1杯(12g)で約111Kcal程度あるので、カロリーでいうと、他のサラダ油やごま油とあまり変わりません。過剰に摂取しすぎると、胃もたれや不快感などがあらわれ、肥満の原因にもなります。

摂取量の目安は、一日に大さじ1~2杯です。その日の食事メニューとの兼ね合いを見て、上手に摂取することが望ましいです。また、即効性も低いため、健康維持には、適量を摂り続けることが重要だといわれています。

そのため、日々の食事の中で少しずつ摂取し、健康な体作りに役立てるという意識が大切です。

効果を期待するならエキストラバージンオリーブオイルを選ぶ

オリーブオイルの種類は、国際オリーブ協会(IOC)によると、大きく3種類に分けられます。果実をそのまま搾ってできる「バージンオリーブオイル」、品質の低下したバージンオリーブオイルを精製した「精製オリーブオイル」。

そして、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイルをブレンドさせた「オリーブオイル」(ピュアオリーブオイル)です。この3種類が、品質によってさらに8種類に分けられます。

一番品質の良いバージンオリーブオイルの中でも、酸度が0.8以下の最高級の品質のものを「エキストラバージンオリーブオイル」といい、健康面での効果を考えるなら、このエキストラバージンオリーブオイルを選ぶのがよいです。

質のよくないオリーブオイルだと、思ったような効果が得られない場合や、体にあまりよいとはいえない場合もあります。また、日本では、品質の良いエキストラバージンオリーブオイルの流通が少なく、違う品質基準が採用されているので、ラベルなどをよくチェックする必要があります。

選ぶポイントとしては、遮光性の高いボトルに入っているもので、酸度が0.8%より低いものを選びましょう。酸度を示す「acidity0.1~0.2」、「acid0.2」などの記載を確認してください。さらに、抽出過程で熱が加えられていないコールドプレス製法のものがおすすめです。

精製されたもの、なにかと混ぜられたもの、価格が安すぎるものは、あまり効果が期待できないので、よく選んで購入することが大切です。

酸化しやすいので保存方法や使用期限を守る

オリーブオイルの酸化は、空気(酸素)と光によって促進され、日に日に劣化していきます。劣化したオリーブオイルからは本来の効果を得られない上に、健康にもよくありません。

なので、オリーブオイルは光が当たらない涼しい場所に保管することと、開封後は1カ月以内に使い切るのがベストです。オリーブオイルを良い状態で保管するには、戸棚の中など常温で光の当たらない場所が適しています。

温度が5℃以下の冷たい場所に保管すると、オイルに白い結晶ができ固まってしまうので、冷蔵庫などは避けましょう。

オリーブオイル自体にもともと悪い成分はないですが、保存状態がよくないと、熱や光で劣化したり、色や香りも徐々になくなったりするので、管理方法など十分注意することが重要です。

オリーブオイルを効果的に取り入れてみる

このように、多彩な効果を発揮するオリーブオイル。アレンジレシピも多く、スキンケアや入浴剤など、さまざまな方法で生活に取り入れられるので、自分好みの方法を見つけて、ぜひ活用してみてください。

多くの植物油は「種子」の部分が原料となるのに対して、バージンオリーブオイルは、生の「果実」をまるごと搾ってできるという点が、他の植物油と大きく違っています。

そのため、生産過程で、加熱・処理精製をする必要がなく、フレッシュなエネルギーをそのまま体に吸収することができます。そんな自然の恵みがたっぷりと詰まったオリーブの力を効果的に取入れ、さっそく、美容と健康のキープに役立ててみましょう。


LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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