足首が硬い原因となおすメリット|筋肉を柔らかくする方法を知ろう
最近しゃがむことがきつい
ものを拾おうとしたときにうまくしゃがめずに、おしりを突き出すような格好になってしまう。最近転びやすい。そんな症状がでているとしたら、足首の硬さを疑ってみてください。
まず、自分の足首が硬いかどうかわからなければ、両足をそろえてしゃがんでみましょう。おしりを床につけずに膝を抱えられれば、まだ足首は柔らかいです。しかし、うまくバランスがとれないようならば、足首をやわらかくするストレッチや、正しいしゃがみ方を身につけるなど、工夫をしたほうがよいかもしれません。
いまはよくても、年をとるごとに体は硬くなったり転びやすくなったりします。いまから体をベストの状態に保っておきましょう。
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足首をやわらかくするメリットとは
足首が硬いと、さまざまな弊害が起こります。まずは足首をやわらかくするメリットをみていきましょう。
ケガを防ぐ
一般的に、足首が硬いとケガをしやすいといわれています。それは運動選手などだけでなく、普通の生活にもいえること。つま先が上がらず段差でつまづいたり、アクシデントがあったときに、捻挫などをしやすくなります。
足首をやわらかくすることで、しっかりと足が上がり、障害物をよけられるでしょう。またバランスを崩したときにも、足の裏全体で衝撃を吸収でき、捻挫などのケガを防げます。
今は、足首の硬さを軽視しているかもしれませんが、年とともにますます体は硬くなってきます。将来のリスクを避けるためにも、早めに足首の硬さをニュートラルの状態に戻しておきましょう。
足がむくまない
足首の硬さと、ふくらはぎの筋肉は密接に関わっています。ふくらはぎは、第二の心臓といわれるくらいで、足のほうまで流れた血を、下から上へ押し出す働きがあります。
しかし足首が硬いと、血管がうまく血液を運ばなくなり、冷え性やむくみの原因になってしまいます。足首をやわらかくすることにより、血流をよくしてむくみや冷え症を改善させましょう。
足首の硬さと関係のある、ひらめ筋という筋肉。この筋肉は、持久力を司る赤筋ですが、柔らかくすることで、立ち仕事などの長時間労働が、あまり苦ではなくなるメリットもあります。
生殖器の働きをよくする
生理痛や不妊にも、足首の硬さが関わっていると知ったら、足首の硬さに注目する人も増えるかもしれません。実際に足首は、生殖器や骨盤と直結しています。
足首をやわらかくすると、ふくらはぎの動きを通して、血が下から押し上げられます。そのため、子宮への血流もよくなって温められることに。結果として、冷えからくる生理痛が、軽くなるなどの効果が得られるのです。生理痛や不妊でお悩みなら、足首をやわらかくするストレッチを、日常生活に取り入れてみるとよいかもしれません。
どこの筋肉を柔らかくすればいいのか
足首をやわらかくしたいと思っても、なにをどのようにすればよいのか、見当がつかないかもしれません。ここでは、どの筋肉をほぐせば効果的なのかをみていきます。
ふくらはぎの筋肉の一つの腓腹(ひふく)筋
腓腹筋は、ふくらはぎの外側と内側にそれぞれ一つずつあり、足関節と膝関節を曲げるときに使う筋肉です。アキレス腱を伸ばすような格好をしたときに、ふくらはぎの裏がピンと張るような感じがする場所がありますが、そこです。
腓腹(ひふく)筋の働きは、足の甲を下げたり膝を曲げたりするというもの。腓腹筋を鍛えると、足首がやわらかくなる他にも、瞬発力があがったりジャンプ力が上がったりします。
魚のひらめのような形のひらめ筋
ひらめ筋は、ふくらはぎの深層にある筋肉で、足の関節の屈曲と伸展に大きく関わっています。腓腹筋とひらめ筋は、ともにふくらはぎの筋肉を構成しています。大きな違いは、膝関節の働きに関わっているかどうかです。
腓腹筋は、膝関節の動きに大きく関わっていますが、ひらめ筋はそうではありません。またひらめ筋は、赤筋といわれる筋肉の種類であり、長時間の立ち仕事など持久力を得意とする筋肉です。
前脛骨(ぜんけいこつ)筋を柔らかくする
前脛骨筋は、足のすね部分にある筋肉で、足関節の背屈、内反、足底のアーチを保っています。いつもより多く歩いたときに、脛がはっているような感覚があるとしたら、その原因は前脛骨筋にあるかもしれません。
前脛骨筋には、つま先を上げる働きがあります。そのため、前脛骨筋に疲労がたまってしまうと、つま先がうまく持ち上がらずに、つまずきやすくなったり、バランスを崩したりしやすくなります。筋肉が鍛えられて発達していることと、硬いことは別物です。もし硬いようなら、やわらかくするストレッチを取り入れるとよいでしょう。
足首が硬い原因
足首が、なぜ硬くなってしまうのか。その原因は、大きく分けて2つ考えられます。原因を知り、日常生活の習慣に気をつけるようにしましょう。
足首の筋肉自体が硬くなっている
足首からふくはらぎまでの筋肉が硬くなっているとき、足首自体も硬くなっていて、うまく動かせなくなります。ゆるめる必要があるかもしれない筋肉は3種類。
腓腹筋、ひらめ筋、前脛骨筋です。筋肉を柔らかくする方法はそれほど難しくなく、簡単なストレッチを日常生活に取り入れるだけでも、筋肉をほぐしていくことが可能です。
しゃがみ方が間違っている
しゃがみ方などは誰も教えてくれないので、もともとしゃがむ方法を間違えていることがあります。つま先よりも、膝が出ないようにと考えてしゃがんでいるとしたら、方法を間違えている可能性が高いので、一度しゃがみ方を見直してみましょう。
正しいしゃがみ方を順を追って体に覚えさせることで、簡単にしゃがめるようになるかもしれません。
足首を柔らかくするストレッチ法を紹介
足首を柔らかくする一つの方法に、ふくらはぎにある3種類の筋肉を緩めるものがあります。ここでは、ストレッチ方法をいくつかみていきます。日常生活に、ストレッチを取り入れていきましょう。
壁に手をついてアキレス腱を伸ばす
腓腹筋をやわらかくするストレッチ方法は、簡単にいうと、アキレス腱を伸ばすような動作になります。以下がストレッチの方法です。
アキレス腱のストレッチ手順
2.後ろになる足のかかとを床につける
3.壁に手を伸ばしてつけて壁を押すようにし、後ろの足のかかとを30秒床につけておく
4.前後の足を入れて変えて繰り返す
ポイント
足首を回すストレッチ
座って簡単にできるストレッチの中に、足首を回すだけのものがあります。同じ足首をまわすといっても、マッサージや整体のプロなどが行っている方法を、取り入れるだけでもずいぶん効果が違います。正しい足首を回すストレッチは以下の通りです。
足首回しのストレッチ手順
2.回す側の足首と同じ側の手で足首を押さえ、逆の手は足の指と手の指を絡めて握る
3.右回り左回りをそれぞれ10回くらいまわす
4.その後足を変えて同じように左右10回ずつ回す
ポイント
ひらめ筋を伸ばすストレッチ
腓腹筋を伸ばす、アキレス腱伸ばしのような動作に似ています。しかし力をかける方向が異なるので、違いに気をつけながら行ってみましょう。
ひらめ筋のストレッチ手順
2.アキレス腱伸ばしのように、足を前後に開く
3.後ろに出している足の膝を曲げて、真下に力を加える
4.踵を浮かせないようにして20~30秒キープ
5.足を変えて反対も同様に行う
ポイント
ふくらはぎとお尻を伸ばそう
足首が硬いという悩みのほかに、足のだるさがとれなかったりするなら、ふくらはぎとお尻を伸ばすストレッチが効果的です。アキレス腱伸ばしのように、人の目を気にせずにできるポーズではありません。ただし、一畳ほどのスペースがあればできるため、自宅で気軽に行えます。
ふくらはぎとお尻伸ばしの手順
2.両手を伸ばしてマットにつけ四つんばいになる
3.膝を浮かせ膝をまっすぐに伸ばしていく
4.ふくらはぎの筋肉に効いてきたらその体勢で20秒止める
5.ゆっくりもとの体勢に戻す
ポイント
道具を使ってストレッチ
一本持っていると、さまざまなストレッチに使えるストレッチチューブ。足首をゆるめるためにも使用できます。
チューブを使用したストレッチ手順
2.引っ掛けたままゆっくり床と垂直になるまであげる
3.足の甲を床側に向け20秒停止
4.足を元に戻し右側に20秒ひねる
5.左側に20秒ひねる
ポイント
ヨガポーズのストレッチ
足首のストレッチとして、ヨガもおすすめです。バジュラーサナというポーズのアレンジ版です。
バジュラーサナポーズのアレンジ
2.指先を体のほうに向けて、体の後方に手を付く
3.前腿を伸ばす
4.手を元に戻して膝を上げる
5.5秒程度停止し、足の甲と足首を伸ばす
ポイント
座って足首を伸ばす
座ったままで、何か別のことをしながらでもできるストレッチ。特に難しいことはないので、テレビを見ながら、また家族と談笑しながら行えます。
座って足首伸ばしの手順
2.つま先を片方ずつ奥へ伸ばし、手前に曲げるを繰り返す
ポイント
足首を柔らかくしてしゃがみやすくしよう
「なんだか他の人のように、すんなりしゃがめない」と感じているなら、足首の硬さを疑ってみてください。運動をする人でも、なかなか足首をやわらかくしようと心がけて、運動をする人は多くありません。しかし、足首は、第二の心臓といわれるふくらはぎと、密接に関わる箇所。決して甘く見ないほうがよいのです。
足首をやわらかくすると、ケガをしにくい、足のむくみが解消する、不妊にも効果があるなど数多くのメリットがあります。ストレッチをしたり、正しいしゃがみかたをマスターしたりすることで、足首をやわらかくすることが可能です。まずはスムーズにしゃがめることを目標にしてみましょう。