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【二級建築士試験の合格率は?】難関資格の取得を目指すために

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二級建築士試験は難関

建築士には、よく知られている一級建築士、二級建築士と木造建築士の試験があり、どの試験を受験するかによって、受験資格もさまざまです。そこで、建築士を目指す人がまず受けるのが、二級建築士の国家試験です。しかし、その難易度は高いことでも広く知られており、合格率が低い難関試験の一つです。

二級建築士の試験では、最初に建築計画・建築法規・建築構造・建築施工に関する学科試験が行われ、学科試験に合格した人だけが、設計製図の試験へと進める仕組みです。そして、この設計製図の試験に合格すれば、ようやく2級建築士と名乗れます。学科試験での合格率は、30%台と低めであるにもかかわらず、製図試験にも合格した最終の合格率は約20%と、数字だけみても難関試験であることがわかります。

ここでは、このような難関資格の一つである二級建築士について、試験内容やそれぞれの試験の合格率、試験に合格するための方法などをお伝えします。

二級建築士試験について

二級建築士の試験を受験するためには、どのような条件が必要で、どのような試験を受験するのでしょうか。ここでは、難関試験の一つである二級建築士の受験資格や、試験内容についてお伝えします。

二級建築士試験の受験資格

二級建築士試験は年に1回行われますが、誰でも受験できるというわけではなく、建築士法15条に定められた受験資格を満たす人だけが受験できます。その満たすべき受験資格とは、大学などで国土交通大臣が指定する建築に関する指定の科目を、修めていることが条件の一つです。

万が一、その条件が満たされていない場合でも、建築に関わる現場などで、国土交通省で定める建築に関する実務を7年間経験があることで、受験資格を満たせます。このように、学歴や実務経験年数などが定められていますが、建築技術教育普及センターの公式ホームページなどで、事前にしっかりとチェックしておくことが必要です。
【参照リンク:http://www.jaeic.or.jp/shiken/2k/exam-qualifi-2kmk/index.html

二級建築士試験の内容

二級建築士の試験は、「学科」と「設計製図」の両方を受ける必要があります。学科試験は、建築計画(学科I)、建築法規(学科II)、建築構造(学科III)、建築施工(学科IV)の4科目で、各25問の全100問で構成されています。出題方式は、5肢択一のマークシート方式で回答していきます。

二級建築士の学科試験では、個人住宅などの日常生活に必要な建築物の設計や、工事監理に必要な知識、技術を持ち合わせていることが必要です。そして、この学科試験に合格した受験者だけが、次の設計製図試験に進めるシステムとなっています。

一方で、設計製図試験は、事前に与えられた課題に対して5時間という制限時間が設けられ、依頼主の要望に応える建築物を計画し、設計製図を作成していきます。万が一、設計製図の試験に不合格となった場合でも、2年間は学科試験が免除される制度があります。そのため、次回の受験時には設計製図の試験勉強に、集中して取り組めます。
【参照リンク:http://www.jaeic.or.jp/shiken/2k/question_subjects.html

二級建築士試験の合格基準

二級建築士の試験は、4科目の学科と設計製図の試験を受験する必要があります。このうち、学科の4科目については、科目別の基準点が25点満点のうち13点、合計100点満点のうち60点が合格基準となっています。また、設計製図の試験の合格基準は、4つの採点区分が設定されています。

ランクI「知識及び技能」を有するもの、ランクII「知識及び技能」が不足しているもの、ランクIII「知識及び技能」が著しく不足しているもの、ランクIV「設計条件・要求図面等」に対する重大な不適合に該当するもののうち、ランクIのみが合格となっています。

例年の結果では、不合格となった人の割合では、ランクIIとランクIIIが約15%、ランクIVは約10%という結果であるといわれています。

二級建築士試験の合格率

二級建築士の試験を受験するにあたって、難関試験といわれているだけあって、その合格率が気になるものです。全体平均での合格率は高いとはいえませんが、ここでは、過去数年の二級建築士の試験の試験別の合格率と最終合格率をお伝えします。
【参照リンク:http://www.jaeic.or.jp/shiken/2k/2k-data.html

学科試験の合格率

学科試験の合格率をみていきましょう。過去4年間の合格率は、2014年(平成26年)は37.9%、2015年(平成27年)は30.1%、2016年(平成28年)は42.3%、2017年(平成29年)は36.6%という結果でした。

このように、二級建築士試験の学科試験合格率の推移をみると、学科試験の合格率は約30~40%とやや低めではありますが、頑張れば合格できない数字ではないことがわかります。また、受験者数も、毎年2000人程度で推移しており、変動がないこともわかります。

設計製図試験の合格率

設計製図試験の合格率をみていきましょう。過去4年間の合格率は、2014年(平成26年)は55.3%、2015年(平成27年)は54.0%、2016年(平成28年)は53.1%、2017年(平成29年)は53.2%という結果でした。

このように、二級建築士試験の設計製図試験の合格率の推移をみると、おおむね50%であることがわかります。しかし、学科試験に合格した人の半数が合格しているので油断してしまいがちですが、実は、二級建築士試験は、この設計製図試験が一番の難関であるということを忘れてはなりません。

最終的な合格率

学科試験と設計製図試験を合わせた最終合格率をみていきましょう。過去4年間の合格率は、2014年(平成26年)は24.3%、2015年(平成27年)は21.5%、2016年(平成28年)は25.4%、2017年(平成29年)は24.3%という結果でした。

最終合格率に至っては、製図試験合格者数から割り出されるので、受検者全体の約20%前後となっており、合格するためには、かなりの努力が必要なことがよく分かる数字です。

受験資格別の合格率

受験資格別の合格率をみていきましょう。受験資格には、学歴のみ、学歴と実務経験、実務経験のみ、建築整備士のみの4種類あります。このうち、2017年(平成29年)の試験結果では、学歴のみの受験資格で二級建築士の試験を受験した人の合格率が、73.2%と一番高くなっています。

この結果から、大学などで専門的な知識を身につけておくことが、試験結果に少なからず影響していることがわかります。

二級建築士試験に合格するには

二級建築士の試験に合格するためには、どのような勉強方法を選択して取り組んでいけばよいのでしょうか。ここでは、二級建築士の試験に合格するための勉強方法などをお伝えします。

設計製図試験対策に資格スクールへ通う

二級建築士の試験のうち、設計製図試験が最も難関であるといっても過言ではありません。しかし、設計製図試験は、独学ではとても難しいといわれており、専門の資格スクールに通ったほうがよいといわれています。その理由には、準備期間がとても短く、独学では時間が足りないということがあげられます。

また、独学だと添削してくれる講師もいないので、多少のお金はかかりますが、しっかりと添削やアドバイスもしてくれる、資格スクールに通う決断をしたほうがよいといえるでしょう。ただし、資格スクールに通っても、必死で勉強しなければ合格は難しいということを忘れてはなりません。二級建築士の試験専門の資格スクールもたくさんあるので、しっかりと吟味して通うようにしましょう。

設計製図試験対策に通信講座を受講する

難関の設計製図試験対策には、通学する資格スクールだけでなく、通信講座もあります。資格スクールに劣るのではないかと思われがちな通信講座ですが、今は製図に特化した講座を設けているところも多くあり、合格率も悪くないのが現状です。

また、その学習方法もさまざまで、個別DVD講座やWEB通信講座、DVD通信講座などがあり、自分のライフスタイルに合った学習方法が選択できるというメリットがあります。数多くある通信講座の中でもおすすめは、「TAC」と「日建学院」で、TACは給付金がもらえたり、サポートも手厚いところが特徴です。
TAC【参照リンク:https://www.tac-school.co.jp/kouza_kenchiku.html
日建学院【参照リンク:https://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/architect2q/index.aspx

とにかく必死に勉強する

二級建築士の試験は、学科試験に合格することが大前提です。学科試験に苦手科目がある場合は、自宅でも資格スクールでも、とにかく必死に勉強するしかないことが現状です。

気になる二級建築士に必要な学習時間の目安ですが、学科試験対策に300~500時間(6カ月~8カ月)、設計製図試験対策に100~150時間(2カ月)といわれています。この通り、とてもハードな試験であることは確かなので、自分に合った勉強方法を早く見つけ、とにかく死に物狂いで勉強するしかありません。

一発合格者の勉強方法を聞く

二級建築士の試験に合格した人の中には、一発で合格したという人もいます。そういった、一発で合格した人の勉強方法を聞いてみるということも、今後の参考になるかもしれません。

その中には、独学で勉強してきた人もいるので、独学でも無理ではありません。しかし、独学での一発合格者というのは極めて少ないので、相当な努力はもちろんのこと、かなりの時間を費やしたほうがよいでしょう。

二級建築士の合格者のうち女性は30%

二級建築士の試験に合格するためには、とてつもない時間と努力が必要だということがわかります。合格率だけをみても、その難しさは並大抵ではありません。さらに、合格率の中でも男女別でみてみると、合格者のうち女性の割合は30%と少ないことが現状です。

これまでは、男性の職業と思われていたかもしれませんが。しかし現在では、日本全体が男女で分け隔てることなく、職業を選べる素晴らしい時代となっているので、女性も積極的に建築士業界を目指して、活躍してほしいものです。

東京オリンピックの開催に向けて、建築業界はさらなる飛躍が期待される、業界の一つであることは間違いありません。また、二級建築士の試験に合格したあかつきには、時間はかかるかもしれませんが、ぜひ一級建築士の試験にも挑戦してみましょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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