ベトナム料理定番のヘルシーなフォー。カロリーとおすすめの食べ方
フォーのカロリーがどれくらいか知りたい
外食でもスーパーでも広く見かけるようになったフォー。最近のパクチーブームに合わせて人気が高まっています。とてもヘルシーそうに見えますが、麺類ですので具やスープカロリーもプラスされてしまいますからカロリーが気になる人もいらっしゃるでしょう。ここではフォーのカロリーだけでなく他の麺類との比較など、詳しくみていきます。
フォーとはベトナムで食べられる米粉麺
フォーとは主にベトナムで広く親しまれている麺で、原料が米粉と水から作られているライスヌードルの一種です。フォーの起原ははっきりとしていませんが、かつてフランス統治下だったベトナムで牛肉を食べる文化が広まった際に生み出されたと言われています。
本場はベトナムの北部。現地ではご飯とお味噌汁のような位置付けがされており広く親しまれています。見た目は平たく、日本のきしめんを少し細くしたような形をしており、調理をすると生春巻きで使用するライスペーパーと同様に白い半透明状になります。
フォーのカロリーについて
それでは、フォーの気になるカロリーについて詳しく見ていきましょう。
乾麺フォーのカロリー
乾麺の状態のフォーは100g当たりのカロリーが約356kcalとなっています。乾麺のパスタのカロリーが100g当たり約378kcalですのでさほど大差がありません。同じ米粉のビーフンも100g当たり約377kcalとなっています。一見ヘルシーそうに見えるフォーですが、カロリーを見ると決して低いとは言えません。
フォーの具材によりカロリーは異なる
上記のカロリーは乾麺の状態でのものです。麺を茹でるとお湯の中に炭水化物が多少溶け出しますし、水分を含みますので、100g当たりのカロリーは減少します。しかし、フォーは麺類ですのでスープや具が乗ります。パスタのようにソースによってカロリーが変わるのと同様にフォーも合わせるスープや具材によってカロリーが変動します。レシピを元にしたおおよそのカロリー目安は以下の通りです。
鶏肉フォー
材料:鶏肉もも肉、もやしなど スープ:鶏ガラスープ、カロリー:約500kcal
牛肉フォー
材料:牛しゃぶしゃぶ肉 牛肉を茹でた際に出た出汁 スープ:鶏ガラスープ カロリー:約515kcal
海鮮フォー
材料:えび、あさり、玉ねぎなど スープ:鶏ガラスープ、魚介の出汁 カロリー:約380kcal
スパイシーフォー
材料:鶏肉、サニーレタス、水菜などの野菜 スープ:鶏ガラスープにレッドチリなどで辛味をつけたもの
カロリー:約460kcal
このようにメニューによってカロリーはおよそ300?500kcalと幅があります。フォーを食べる際、カロリーが気になる方はトッピングする具材やスープに注目して選んでみてくださいね。
フォーと他の麺類とのカロリーの比較
フォーは決して低いカロリーといえませんが、他の麺類との差はどのくらいなのでしょうか。カロリーを比較してみました。
フォーはラーメンよりカロリーが低い
麺類の高カロリー筆頭は間違いなくラーメンです。ラーメンは一杯あたり平均600?700kcalで、スープや具材もカロリーの高い食材を使うとそれ以上のカロリーとなります。中華麺自体はさほどカロリーが高くありませんが、ラーメンはスープと具材によって高くなります。
また、ラーメンはGI値が高い料理です。GI値とは、体内で糖に変化して血糖値が上がる早さを計測した値で、高ければ高いほど血糖値が急上昇をして代謝で消費しきれなかった糖が体内に蓄積されていきます。締めのラーメンで太る理由はそこにあります。フォーとラーメンで迷うならカロリーで考えた場合、フォーを選択するほうが健康によいでしょう。
フォーは焼きそばよりカロリーが低い
ラーメン同様、中華麺を使った焼きそばと比較しました。焼きそばのカロリーは具材や味によって異なりますが、ソース焼きそば(具材に豚もも肉、ウスターソース、キャベツ、たまねぎ、にんじん)のカロリーは一人前で527kcal。油で炒める料理なのでフォーよりもカロリーが高いです。また外食にある焼きそばもカロリーが高いものになると800kcalを超えるものがあります。
フォーはかけ蕎麦よりカロリーが高い
ローカロリーの麺類で思い浮かべるのは蕎麦という方も多いでしょう。実際蕎麦のカロリーは茹でたものは132kcal、かけ蕎麦になると350kcalとなり、フォーの平均的なカロリーよりも低い値になります。また蕎麦は米粉であるフォーよりもGI値が低いのが特徴です。糖質の観点からも蕎麦の方がヘルシーといえます。
フォーはかけうどんよりカロリーが高い
実は麺類で一番カロリーが低いのがうどんです。ゆでたうどんは100gあたり105kcalで、そうめんや蕎麦よりも低い値です。ただし、かけうどんはかけ蕎麦同様に炭水化物のみになってしまいがち。野菜や鶏肉、牛肉、魚介類などのタンパク質がトッピングされているフォーと違い、バランスを心がけないと栄養が偏ってしまいますので注意が必要になります。
フォーを食べるメリットは塩分が少ない
フォーは特別カロリーが低いわけではありませんが、メリットがないわけではありません。フォーに含まれている塩分は少なく、醤油ラーメンと比べると含まれている塩分が2gほど少なくなっています。塩分量の世界基準は5gとされており、日本では女性の基準を7g未満(男性は8g未満)と定めています。むくみを気にする方や妊娠中の女性にも味方となってくれる麺です。
また、フォーのスープは主に鶏ガラや牛骨などで取っていますので脂肪分が少なく、多くのレシピでは複数の野菜を使っていますから、他の麺類よりも健康的といえます。そして、フォーのよいところの一つに、小麦で作られた麺にある小麦グルテンが含まれないことが挙げられます。グルテンフリーの食事をしたい人にもおすすめされている麺です。
フォーの効果的な食べ方
フォーはトッピングによって美容と健康をサポートしてくれる料理になります。効果的な食べ方を調べました。
ハーブを沢山使う
フォーをはじめとしたベトナム料理の多くには、美容に効果のあるハーブがたくさん使われています。ベトナム料理に欠かせないパクチーには胃腸の働きを助ける効果があり、抗酸化作用を持つビタミンC、鉄、カルシウムなどが含まれています。
レモングラスには脂肪を分解する効果、バジルには体を温める効果が期待できます。その他大葉、ミント、生姜など代謝を促進してくれるハーブを使うことにより効果が高まります。
レモンと唐辛子を添える
ハーブと同様にフォーの多くに入っているのがレモンと唐辛子です。レモンには疲労効果に効果が期待できるクエン酸やビタミンCが含まれています。唐辛子のカプサイシンは脂肪燃焼効果や血流が促進される効果が期待できます。レモンや唐辛子を加えることにより、塩分の使用量が減りますので、むくみ対策にも効果的といえます。
コンビニで売っているフォーのカロリー
フォーはいま、手軽にコンビニにもメニューの一つとしてラインナップされています。ここではコンビニで販売されているフォーのカロリーを調べました。
ファミリーマートの5種野菜と蒸し鶏のフォースープ
余分なカロリーを取った蒸し鶏と人参やパプリカ、水菜などの五種類の野菜がふんだんに入ったファミリーマートのフォーのカロリーは一食171kcal。野菜量が多いので一食分として十分なボリュームがあります。
ナチュラルローソンの海老と蒸し鶏のあっさりフォー
蒸し鶏、えびの入ったナチュラルローソンのフォーは1食229kcal。カロリーが低いだけでなく、約2,500mgのコラーゲンが取れる一品です。レモンや糸唐辛子も入っており、代謝効果も期待できます。
インスタントのフォーのカロリー
フォーはインスタントで気軽に食べることができます。インスタントのフォーのカロリーを調べました。
エースコックのフォーのカロリー
Phoccori気分 鶏だしフォー
大豆そぼろ、ねぎ、もやし、コリアンダー、唐辛子の入った鶏だしフォーは1食100kcal。グルテンフリーのため気にされている方におすすめです。
Phoccori気分 海鮮だしフォー
1食94kcalの海鮮だしフォーは貝やナンプラー等の海鮮から出た旨みと、レモングラスやスパイスを加えたコクのあるスープ。こちらにも代謝効果に期待できる唐辛子を始め、チンゲン菜、ねぎ、コリアンダーが入っています。
Phoccori気分 トムヤムフォー
鶏やえびの旨みの入った辛みと酸味のあるトムヤンクン風スープに唐辛子やカフィルライム等を加えた一品。こちらにもチンゲン菜、もやし、ねぎ、コリアンダー、唐辛子が入っており、1食85kcalです。
Phoccori気分 辛口フォー 鶏だし
定番の鶏だしフォーに唐辛子や酢、レモングラス等を使用したエスニックフレーバーの辛口フォー。1食96kcalです。ジンジャーやガーリック等の香味野菜も含まれています。
ケンミン食品ベトナム風フォー 鶏がらスープ味
1食238kcal。シンプルな鶏ガラスープと麺のみなので、アレンジが自由にききます。ビタミンCや食物繊維が豊富なもやし、クエン酸が豊富なレモンを加えればデトックス効果が期待できますし、卵などと合わせますと良質なタンパク質が取れます。
業務用スーパーのチキン風味のフォー
ベトナムから直輸入された本格派フォーは1袋206kcal。パクチーと鶏ガラの風味が豊かです。こちらも袋麺なのでアレンジが可能です。野菜をたっぷり使えば腹持ちもよくヘルシーに仕上がります。代謝を上げたいときは唐辛子、生姜、アサリなどをトッピングすれば効果が期待できます。
フォーのカロリーはそれほど低くない
見た目が春雨に近いのでフォーはローカロリーに思われがちですが、意外にカロリーがあります。けれども、トッピングする具材やスープによっては美容と健康の頼もしい味方になってくれる麺料理です。栄養バランスを考えながら上手く取り入れていきましょう。