糖質制限ダイエットの正しいやり方。危険性も知り健康的に痩せよう
正しい糖質制限ダイエット
ダイエットに興味がある方であれば、「糖質制限ダイエット」という言葉を聞いてことがある方は多いと思います。しかし、どのように行えばよいのか、正しいやり方を知っている人は少ないです。
間違ったやり方で糖質制限ダイエットをすると、体調を崩したりリバウンドをしたりする恐れがあるので、正しいやり方や成功するためのポイントを知っておくことが大切。自己流で行うのは危険です。いろいろな種類の糖質制限ダイエットがあるので、自分にできそうなやり方を見つけましょう。
糖質制限ダイエットとは
糖質制限ダイエットは、間違った認識で行うと体調を崩したりリバウンドしやすくなってしまう恐れがあります。糖質制限ダイエットとはどのようなものなのかをしっかりと理解しておきましょう。
もとは糖尿病やメタボ対策のための食事療法だった
もとは炭水化物を控えると言う単純なルールで行っており、糖尿病やメタボを防ぐという食事療法でした。この糖質制限を行ったところ、ダイエット効果があったという口コミが広がったことで、ダイエットの方法として一般的に行われるのようになったのです。
しかし、まだ正しいやり方や健康への影響などの情報が少ない状態。あまり深い知識がないまま自己流で行う人が多く、その結果「リバウンドした」「続けることができなかった」などの声も見受けられます。
明確な定義はまだない
糖質制限ダイエットは人気があるダイエット法として多くの方が行っているものの、実は明確な定義はまだありません。糖質をどのくらい制限しても安全なのか、ずっと続けても大丈夫かなど、今でもさまざまな議論が続いている状態です。
明確な定義がないだけに、ついやりすぎてしまって体調を崩したりリバウンドしてしまったりする方もいます。どれくらい糖質を減らすのか、どの種類の糖質を減らすのか、減らした時のデメリットについてなどは、今後もよく考えながら慎重に行っていかなくてはいけません。
正しい糖質制限で体質改善。効果的なダイエット方法をマスターしよう
体重が落ちるメカニズム
どうして糖質を制限すると体重が落ちるのか、そのメカニズムについて学びましょう。
糖質を制限すると体重が落ちる理由
人間の体は、臓器を動かして血液を全身に運ぶためにエネルギーが必要。そのエネルギー源になるのが、たんぱく質、脂質、糖質です。
食事からの糖質摂取がストップすることで、血糖値が上がらなくなります。糖質が不足した状態になると、体内に溜まっている皮下脂肪やその他の成分を引き出してエネルギーとして使うようになるため、結果として体脂肪が減って体重が落ちるというメカニズムです。
3日で体重がストンと落ちることも
ストイックに行えば短期間で効果を得られることもあります。早ければ3日で体重がストンと落ちることもありますが、そのまま続けていってもそのペースで体重が減り続けることはありません。
また、ストイックな糖質制限はリバウンドしやすくなるので要注意です。1週間~10日くらいまで糖質制限ダイエットを行ったら、その後は糖質制限を少しゆるくするなどして、計画性を持って糖質の制限量を決めていくとよいでしょう。
糖質制限ダイエットは4種類ある
糖質制限ダイエットは4種類のやり方があります。どの方法がおすすめということはないので、できそうな方法を試してみましょう。
炭水化物を完全にカットする「炭水化物抜きダイエット」
炭水化物抜きダイエットは、パンやご飯など炭水化物を全く食べないようにするダイエット法です。糖質を制限することが目的なので、糖質を含む他の食べ物も摂取しません。そのかわり、糖質を含まない野菜やおかずは食べても大丈夫なので、満腹感は得られます。
ダイエットの効果を高めるためと、1日のうち3食すべて炭水化物を抜くと、めまいやイライラなどの症状が出て、仕事や家事に支障が出るので注意が必要。
やりすぎるとストレスがたまって、あとでドカ食いしてしまうケースもあります。はじめは夜だけ炭水化物を抜いていき、徐々に慣らしていきましょう。
1日に摂取する糖質量を20g以内に制限する「アトキンス・ダイエット」
アトキンス・ダイエットは、1日に摂取する糖質量を20g以内にまで抑える方法。ケトン体ダイエットといわれることもあります。アメリカのロバート・アトキンス博士が提唱したダイエット法で、アメリカはもとより世界に広まったダイエット法です。
ダイエットを始めてから2週間は1日に摂取する糖質量を20g以内に抑え、2週間が過ぎてからは1日に摂取する糖質量を倍の40gに制限。このように少しずつ糖質を摂取する量を増やしていくことで、食べても太らない量が見つかります。
下限を決めて糖質を制限する「ロカボダイエット」
ロカボダイエットは、1日に摂取する糖質量を70~130g以内に抑えるダイエット法。糖質を完全に抜くのではなく、下限を決めているのが特徴です。
ロカボは「low carbohydrate(低い 炭水化物)」の略。炭水化物は糖質や食物繊維の総称です。炭水化物の摂取量を抑えるだけなので、たんぱく質や脂質は摂取できます。つまり、必要以上に食べ過ぎ(飲みすぎ)なければ、お肉やアルコールの摂取もOKです。
1日に摂取する糖質量を130g以内に制限する「バーンスタイン・ダイエット」
バーンスタイン・ダイエットは、1日に摂取する糖質量を130g以内に抑えるダイエット法。糖尿病の専門医であり、自身も糖尿病を患っているアメリカのバーンスタイン医師が提唱した食事療法をもとに、糖質制限ダイエット法として広まりました。
自身の糖尿病の治療法を模索している中、糖質を控えることで血糖値のコントロールが良くなることを発見。「炭水化物の摂取量を1日130g以内、1食あたり43g以内」を目安に40年間にわたって実践し、有効性を証明しました。
どの方法も栄養学的にはおすすめできない
それぞれの違いは、摂っても良い糖質の量の違いだといえます。どの種類が良いということはなく、どれも栄養学の観点では安全性の確保がされていないため、長期的におこなうことはおすすめできません。
ただ、ダイエットとしては一時的に体重が落ちるので、短期集中で痩せたいなら魅力的なダイエット法だといえます。また、短期で目に見えるダイエット効果が出るので、これからダイエットをしていく上でモチベーションを高めるためにまず短期でやってみるという考え方もよいでしょう。
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自己流の糖質制限ダイエットの危険も多い
自己流で安易に糖質制限ダイエットをするのは危険です。糖質制限ダイエットの危険性も知っておきましょう。
安易に始めると取り返しのつかない事態になることも
専門的な知識や専門家の指導なしに、有名人のマネをしたり、安易に始める糖質制限は取り返しのつかない事態を招くことにもつながるので注意しましょう。
最近では危険性についての情報が徐々に増えてきているので、腎臓、肝臓、血管など、さまざまな部位に障害が起こる可能性があることが指摘されていますが、それでも危険性についての知識がないまま安易に始めてしまう方が多いです。
自己流で糖質制限ダイエットをした30代の方で、脳梗塞の一歩手前の段階である一過性脳虚血発作を起こしたという例もあります。
30代でもそのような症状が起こるくらいなので、年齢が上がるほどリスクが上がり、最悪の場合は死に至ることも考えられるのです。
栄養が偏る危険性あり
糖質制限を長期間行うと、食事がたんぱく質や脂質に栄養が偏ってしまうため、心筋梗塞、脳卒中などの危険性を高めることになります。あくまでも糖質制限を長期間行った場合の危険性なので、短期間だけ糖質制限を行うのであればそのような危険性を避けられるでしょう。
また、糖質制限中に摂取する栄養を、たんぱく質や脂質をはじめ、その他にもミネラルやビタミンなど、なるべく栄養バランスを考えた食事にすることも大切です。
1日3食すべて糖質を完全にカットするのではなく、夜だけなくす、または量を制限して少しずつにするなど、量を抑える方法にしたほうが体への負担が減ります。
カロリーオフの甘味料の摂取
糖質が低い食品を選んでも、カロリーオフ食品に入っている人工甘味料を摂取している可能性があります。その人工甘味料には、通常の何千倍もの甘さがある糖分が含まれているかもしれません。
ごく少量の人工甘味料を入れてカロリーを抑えていても、実際には砂糖何十グラム分という甘さを再現しているのです。成分表に書かれている糖質量がすべてではないということを知っておいたほうが良いでしょう。
自己流糖質制限ダイエットによる体への負担
自己流で糖質制限ダイエットをすると体にどのような負担が起こるのかを知り、ダイエットをする際には十分に気をつけて行いましょう。
動物性タンパク質が肝臓と腎臓への負担になる
糖質制限ダイエットをすると、炭水化物の代わりに肉類などの動物性食品、タンパク質を多めに摂ることになります。しかし、糖質制限中に肉類など動物性タンパク質をたくさん摂りすぎると、肝臓と腎臓に大きな負荷がかかってしまうので注意が必要です。
必要以上に動物性タンパク質を多く摂った場合、摂りすぎた分が肝臓と腎臓によってアンモニアに分解され、尿として排出されます。そのため、動物性タンパク質を摂りすぎると、肝臓と腎臓に負担がかかってしまうのです。
エネルギー不足を招く
糖質は、脳、神経組織、赤血球、腎尿細管、精巣、骨格筋など、健康に生きるために必要なエネルギー源になるものです。糖質を全く取らないとエネルギー不足になってしまいます。
エネルギー不足になれば、糖質をエネルギー源にしているさまざまな機能に障害が起こってしまいます。その結果、体調不良を起こしたり、大きな病気を患ったりする危険性があるのです。
人間の体は、じっとしているだけでもエネルギーを消費します。そのことを基礎代謝といいますが、糖質制限ダイエットをするには、1日の摂取エネルギーが基礎代謝を下回らないようにすることも大切です。
人間は1日170gの糖が必要とされており、120g~130gは脳で消費し、30gは全身に酸素などを運ぶ赤血球のエネルギー源として消費。そのため、生命維持のために必要な栄養素なのです。
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筋肉が落ちる
糖質を摂らないとエネルギー不足になり、足りなくなったエネルギーを補うために肝臓で「糖新生」という反応が起きます。糖新生の反応が起こると、筋肉を材料に糖が体内で作られるため筋肉が落ちてしまうのです。
糖質制限ダイエットで体重が減ったとしても、筋肉が減って脂肪がそのままの状態であれば、健康的に痩せたことにはなりません。また、筋肉が減ることで代謝が落ちるので、心身の不調を招くという危険性もあります。
便秘になる腸に負担がかかることも
炭水化物には食物繊維も多く含まれるため、糖質をカットすると同時に食物繊維不足になり、便秘になってしまいます。便秘になると腸に負担がかかるため、糖質カットは腸にダメージを与えるリスクがあるのです。
糖質カットするということは、主食であるご飯をカットすることになりますが、ご飯には水分も多く含まれています。つまり、ご飯をカットすることで体内の水分不足になる可能性があり、便秘になるということも考えられるのです。
将来寝たきり活発に動けなくになる可能性も考えられる
糖質を抑えると、筋肉量の低下だけでなく、骨粗しょう症を加速する原因になることもあります。特に高齢者は要注意です。
糖質制限ダイエットを始めてから骨粗しょう症を加速させ、座っただけで骨折をしてしまい、そのままあっという間に寝たきりになってしまったという方もいます。
高齢者に限らず、糖質制限は筋力の低下や骨粗しょう症のリスクがあるため、そのままの状態でいると若い世代の方でも将来寝たきりになって活発に動けなくなってしまう可能性も考えられるのです。
血液がドロドロに
炭水化物さえ抜けば何でも飲み食いしてもよいといわれていることで人気を集めている糖質制限ダイエット。しかしそれが大きな落とし穴になっているのです。
一般的に、糖質制限をするとカロリーを補うために脂質やタンパク質をたくさん摂るようになり、血管に悪玉コレステロールが溜まっていき、血液がドロドロになっていきます。その結果、血管が傷み脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性がどんどん高まるのです。
まずは1日の摂取量の目安を知ろう
糖質制限ダイエットをして危険な目に合わないために、まずは1日の摂取量の目安を知っておきましょう。
糖質の摂取量
が一日に摂取してよい糖質の目安です。例えば、体重60kgであれば、1日60g以内ということになります。
「体重(kg)×1g以内」であれば大丈夫ですが、それ以上摂ってしまうと、余った糖質が脂肪になるのでなかなか体重が落ちません。1日の糖質摂取量を超えないためにも、どんな食材にどれほどの糖質量が含まれているのかを知っておくことも大切です。
例えば、おにぎり100gの中には約39gの糖質が含まれています。つまり、体重60kgの人は、おにぎり2つ食べたら1日の糖質摂取量がオーバーするということです。
一方で、小松菜100g中の糖質量は約0.5g、まぐろ赤身100g中の糖質量は約0.2g、鶏ささみ100g中の糖質量は約0gなので、野菜や魚や肉と比べても主食(おにぎり・お米)は糖質が多いということがよくわかります。
タンパク質の摂取量
糖質制限中は「体重(kg)×1g~1.5g」のタンパク質を1日に摂取すると良いです。糖質制限によってエネルギー不足になると、筋肉を分解して糖質を作り出そうとします。
すると、筋肉が落ちて基礎代謝も落ちてしまうため、筋肉のもとになるタンパク質の摂取が重要です。
糖質が少なくてタンパク質が多い食材は特に効果的。例えば、サラダチキン100g(糖質が約0.3g・タンパク質が約23g)、卵1個(糖質が約0.6g・タンパク質が約6g)、まぐろ100g(糖質が約0.1g・タンパク質が約26g)、さんま100g(糖質が約0.1g・タンパク質が約25g)などがあります。ただし、食事だけでタンパク質を摂取することが難しいので、プロテインでタンパク質を補うという手段もおすすめです。
脂質の摂取量
糖質制限中に体の調子を悪くしないためには1日に「体重(kg)×1g~1.5g」の脂質を取ると良いとされています。体に必要なビタミンは、水溶性のものと脂溶性のものがあり、脂溶性のビタミンは脂にしか溶けません。そのため、脂質が不足しているとビタミンが体中に行き届かなくなり、便秘や体調不良を招くことがあります。
糖質制限中は、糖質が低く脂質量が多い食材の摂取がおすすめです。
例えば、ツナ缶1缶(糖質が約0.2g・脂質が約35g)、鶏肉100g(糖質が約0g・脂質が約13g)、豚肉100g(糖質が約0.1g・脂質が約35g)、牛肉100g(糖質が約0.4g・脂質が約24g)などがあります。
1日の摂取量の目安 | |
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糖質 | 体重(kg)×1g以内 |
タンパク質 | 体重(kg)×1g~1.5g |
脂質 | 体重(kg)×1g~1.5g |
正しい糖質制限ダイエットのポイント
糖質制限ダイエットを正しく行うためのポイントをおさえておきましょう。
糖質の低い食品を選ぶ
1日に摂取しても良い糖質の目安量をオーバーしないように、糖質量をしっかりと計算して食事をすることが大切です。そのため、まずは自分が1日に何gの糖質を摂取しても良いのかの目安を把握しておきましょう。
「体重(kg)×1g」なので、体重60kgの人は60g、50kgの人は50gとなり、計算が簡単でわかりやすいです。
例えば、肉なら、牛肉や豚肉や鶏肉であれば糖質は低めですが、ベーコン、フランクフルト、ハム、ビーフジャーキーなどの加工食品は糖質が高めなので注意しましょう。また、意外なところでは牛レバーや豚レバーも少し糖質が高いので食べ過ぎは要注意です。
完全な糖質カットはしない
糖質を摂ると血液内に糖が運ばれて筋肉にも届きます。筋肉に運ばれた糖は体を動かすための運動エネルギーになるのです。糖質制限ダイエットはトレーニングをしながら行うと効果的なので、完全に糖質をカットしてしまうとダイエットの効率が下がってしまいます。
運動エネルギーが不足すると、トレーニングをするときに力を出すことができません。糖質制限ダイエットを成功させるためにも、筋肉が重要な役割を果たすため、完全な糖質カットはおすすめしません。
1日に摂取してもよい糖質量の目安を超えない程度に糖質を摂取しましょう。
週に2回はトレーニングを行う
糖質を制限していると筋力が落ちるため、週に2回はトレーニングが必要です。また、年齢を重ねるごとに筋肉は自然に落ちていきます。食事だけでは筋肉をつけることはできないので、トレーニングをして筋肉を発達させましょう。
トレーニングは自宅でできる筋トレで十分です。腕立て伏せ、腹筋運動、背筋運動、スクワットなど。週に2回ほど行うとよいのですが、2日連続では行わず、必ず回復期間(筋肉を休ませる日)を2~3日ほど設けるようにしましょう。
タンパク質を必ず摂取する
週に2回以上トレーニングを行い、さらにたんぱく質を目安量しっかりと摂取すれば、さらに効率よく筋肉を発達させることができます。「体重(kg)×1g~1.5g」のタンパク質を1日に摂取すると良いので、例えば体重60kgの人であれば60g~90gくらいが目安です。
しかし、食事だけで60g~90gくらいのタンパク質を摂取することは大変なので、プロテインで摂取することをおすすめします。プロテインは、タンパク質が1杯20gほど入っています。そのため、3~4杯飲めば1日の目安量を摂ることができるのです。
週に1回チートデイを行う
ダイエットを行うと体重が落ちにくくなる停滞期を迎えます。そんな時は高糖質、高脂質の食事を摂るチートデイを行い停滞期を解消するとよいです。
ダイエット中にいっぱい食べても良い日(チートデイ)をつくることで、ダイエット中の停滞期が解消できて体重が落ちていきます。
糖質制限を続けていると代謝が悪くなったり栄養が偏ったりして、健康が害される危険があるため、そのリスクを防ぐためにもチートデイは効果的。また、ダイエットによるストレスを予防する効果も見込めます。
リバウンドしないためには
糖質制限ダイエットはリバウンドしやすいので、リバウンドしないために何をしたらよいかを知っておくことが大切です。
糖質制限ダイエットはリバウンドしやすい
糖質制限ダイエットがリバウンドしやすいといわれている理由は2つあります。
1つは、糖質を制限しているつもりで実はできていないこと。もう1つは、ちょっと糖質を摂取しただけで一気に血糖値が上がってしまうことが理由です。
糖質を制限するつもりで野菜を中心に食べていても、実はその野菜には糖質が多く含まれていたということもあります。例えば栄養たっぷりのニンジンやカボチャは、糖質制限中もぜひ食べておきたい食材ですが、100g中に約6gもの糖質量が含まれているため、食べ過ぎは要注意です。
また、糖質制限ダイエット中は、少ない栄養で動けるように省エネモードになっています。
省エネモード中は栄養の吸収が激しくなるために、ちょっと糖質を摂取しただけで血糖値が上昇してしまうのです。ドカ食いをしたとしたら一気に血糖値が上がって、あふれた糖が脂肪に変わります。
糖質を摂りすぎない
1日の糖質量は「体重×1g」までに抑えることが重要です。これ以上糖質を多く摂取すると脂肪に変わってしまいます。
糖質量を抑えることはリバウンド防止につながるのです。糖質制限ダイエットでリバウンドしてしまった場合は、糖質を摂りすぎていないかチェックしましょう。1日の糖質量の目安をオーバーしないように、食事に気を配ることが大切です。
野菜から食べる癖をつける
野菜から食べる癖をつけることがリバウンド防止につながります。野菜には多くの食物繊維が含まれており、この食物繊維が糖の吸収を抑える働きをするからです。
野菜を先に食べることで血糖値の上昇を緩やかになります。そして、糖が脂肪に変わるのを抑える効果が期待できるのです。毎食サラダを用意して、サラダから食べる癖をつけるのもおすすめ。また、食物繊維は便秘解消にも効果的なので、糖質量を気にしながら積極的に食べましょう。
筋肉をつける
筋肉をつけることで基礎代謝が上がり、リバウンドしにくい体になるので、糖質制限ダイエットと並行して筋トレも行いましょう。筋トレをして筋肉をつけて基礎代謝が上がると、1日の消費カロリーも増えて、「痩せやすく太りにくい」ダイエットに最適な体を手に入れることができます。
年齢を重ねると筋肉量は落ちていくので、基礎代謝も加齢とともに落ちていくのです。つまり、年齢を重ねるほどリバウンドしやすくなるため、筋トレをして筋肉をつけることが大切です。
徐々に糖質摂取量を増やしていく
筋トレで筋肉をつけて基礎代謝を上げることができたら、少しずつ糖質量を増やしていきます。例えば、「体重×1g」の糖質制限をしていたら、1g~5gずつ増やしていくとよいです。
このように少しずつゆっくりと糖質量を増やしていくことがリバウンドを防止するコツ。糖質制限ダイエットを始めて3カ月で痩せたのなら、3カ月間で糖質制限を始める前の食事量に戻していくイメージです。筋トレで基礎代謝が上がっているので、制限前の食事量にも出したとしても、リバウンドする可能性は少なくなっています。
糖質制限中に食べていいもの
糖質制限中に食べてもいいものがあります。どの食材が低糖質なのか見ていきましょう。
肉類はどの部位も糖質が低い
肉は基本的にどの部位も糖質量が低く、糖質制限ダイエットにおすすめの食べ物です。牛ヒレ赤身肉100gや牛かた100gの糖質量は約0.3g、豚ヒレ赤身肉100gの糖質量は約0.3g、豚かたロース100gの糖質量は約0.1g、鶏肉はどの部位も糖質が極めて低く、ささみ肉40gの糖質量は約0gです。
一方で、レバー100gの糖質量は約3.7gあるなど、同じ肉の種類でも部位によっては脂肪が多いので注意が必要ですが、基本的に肉類は糖質が低いです。ただし、フランクフルトソーセージ、ハム、ベーコンなどの加工食品は糖質が高くなるので、糖質制限ダイエット中は摂取を控えましょう。
肉よりさらに低糖質な魚介類
魚や貝類も基本的に糖質は低く糖質制限におすすめ。ただし、刺身のときにつける醤油やワサビ、魚の煮付けの調理で使用するみりんや味噌には糖質が含まれるので、付け合わせや調味料には注意が必要です。
例えば、クロカジキ、タラ、カツオは100gあたりの糖質量が約0.1g、赤身のマグロ100gあたりの糖質量は約0.2g、エビ100gあたりの糖質量は約0.1g、イカ100gあたりの糖質量は約0.6g、アサリ100gあたりの糖質量は約0.4g。肉よりも低糖質なものが多いことが分かります。調理法にさえ気をつければ糖質制限ダイエットの大きな味方となる食材です。
意外に注意が必要な野菜類
野菜類は糖質が低いイメージがありますが、ものによっては糖質が多く含まれるものもあるため注意が必要です。まず、糖質が低い野菜は、サラダ菜、クレソン、モロヘイヤ、ホウレンソウ、小松菜、シソ、カイワレ大根、オクラ、ミニトマト、サニーレタスなどがあります。
糖質が高めの野菜は、ニンジン、レンコン、カボチャ、ゴボウ、トウモロコシなど。例えば、ホウレンソウ1束(250g)あたりの糖質量は約0.7gですが、ニンジン1本(130g)あたりの糖質量は約8g、レンコン1節(240g)あたりの糖質量は約32.4g、カボチャ4分の1(240g)あたりの糖質量は41gです。このように糖質量が高い野菜もありますが、糖質制限ダイエットには野菜で食物繊維などの栄養を摂ることが重要なので、糖質量を気にしながら野菜を食べましょう。
低糖質なブランパン
ブランパンとは、小麦の表皮であるふすま粉でつくられたパンのことです。穀類(ごはん、パン、麺類など)は糖質量が高く、糖質制限には不向きの食べものですが、ブランパンであれば糖質制限ダイエット中でも食べられます。その中でもローソンで販売されている「ブランパンシリーズ」は糖質が低いのでおすすめです。
ローソンにはいろいろなブランパンが販売されています。例えば、オーソドックスなブランパンが2個入っているものは、1個あたりの糖質量が2.2g、2個食べても4.4gです。チーズ入りのブランパンも販売されていますが、こちらは1個あたりの糖質量が2.0g、2個食べても4.0g。糖質量はチーズ入りのほうが少なめですが、タンパク質と脂質は多くなっています。
糖質オフの系のお酒なら飲んでもOK
「糖質オフ」「糖質〇%OFF」などの表示がある糖質オフ系のお酒であれば糖質が低めなので、適量であれば飲んでも問題はありません。ただし飲みすぎはよくないので、適量に抑えましょう。
糖質オフの定義は、「100mlあたりの糖質量が2.5g以下」ということです。完全なゼロではないので、「糖質控えめ」「低糖質」などと表示されていることもあります。また、「糖質50%OFF」と表示されているものがあれば、同じメーカーの違う商品と比べて糖質が50%OFFだということです。比較対象が明確で糖質オフの基準を満たしている場合は、「糖質〇%OFF」と表示されることがあります。
食材選びで上手に糖質ダイエット!糖質制限できる食材と摂取方法とは
ほどよい糖質制限で健康的に痩せよう
糖質制限ダイエットは、自己流でやったりストイックにやりすぎたりすると、体調を崩す恐れがあるので危険です。ひどい場合は骨粗しょう症が悪化して寝たきりになるといったケースもあります。
ただし、糖質制限ダイエットが良くないということではありません。もともとは糖尿病の食事療法だったので、普段の食生活で糖質を過剰に摂りすぎている方にとって糖質を制限することは、ダイエットやメタボ対策に効果的です。1日の摂取目安量を守り、ほどよい糖質制限で健康的に痩せましょう。