ソイプロテインはどう選ぶ?知りたい疑問をチェックして綺麗に変身
年々たんぱく質摂取量が減っている
近年、日本人のたんぱく質摂取量は減り続けています。特に若い世代の20代~30代の女性の摂取量は、1995年の厚生省の調査開始以降減少し続けています。その理由の1つが、ダイエットのための食事制限です。頑張ってダイエットに成功しても、たんぱく質の量が足りなくて肌や髪、爪がボロボロになってしまったら大変です。
そんなとき、心強い味方になってくれるのが「プロテイン」です。でもプロテインは種類も豊富で、反対に筋肉が付きすぎたりしないか心配、という人もいるのではないでしょうか。この記事ではプロテインの基礎知識から、効果的な飲み方、女性にうれしい効果の多い「ソイプロテイン」のメリット・デメリットなどもお伝えします。
プロテインの種類
ドラッグストアなどに行くと「ホエイ」「カゼイ」「ソイ」と3種類のプロテインが並んでいませんか? 実は、それぞれに特徴があります。
吸収速度が速いホエイプロテイン
最もよく見かけるプロテインともいえるのが「ホエイプロテイン」。牛乳に含まれるたんぱく質の一種で、ヨーグルトの上澄みであるホエイ(乳清)に含まれています。特徴はその吸収速度の速さで、また筋肉修復や骨の健康維持、免疫力アップに効果が期待できます。
そのため、トレーニングで筋肉をつけ強い肉体を手に入れたい人におすすめ。さらにミネラルや水溶性ビタミンも含まれており、味もたんぱくで飲みやすいプロテインです。
製法により、3つの種類に分けることができます。
たんぱく質含有率が約80%のWPC製法
WPCとは「Whey Protein Concentrate」の略であり、一度特殊な膜をろ過して得られた液体を濃縮する製法で、乳清に含まれるビタミンやミネラルがたっぷり残ります。一方で乳糖がたくさん残るので牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう乳糖不耐症の人は、お腹の張りや腹部膨満感が出てしまうようです。
お腹がゴロゴロしにくいWPI製法
「Whey Protein Isolate」の略であり、またイオン交換法とも呼ばれます。たんぱく質以外の成分をできるだけ除去する製法なので、これで作られたものは乳糖不耐症の人にもおすすめのプロテイン。一方、多くの工程が必要なので、WPI製法のプロテインは価格が高めです。
ホエイ含有率が約95%のWPH製法
WPH製法は「Whey Protein Hydrolysate」の略称であり、最初のWPC製法で作られたものを酵素を利用してアミノ酸を十個から数十個が連結したペプチド状態に分離したもの。価格帯こそ高めであるものの、よりたんぱく質を効率よく摂取できます。
ゆっくり吸収するカゼインプロテイン
牛乳を主成分とする点はホエイプロテインと同じですが、体への吸収速度がとてもゆっくりなのが大きな違いとなるプロテイン。カゼイン自体も牛乳に含まれているのですが、チーズやヨーグルトを固める作用があります。
この作用をもつカゼインプロテインは、一度摂取するとお腹の中で固まり、ゆっくりと吸収されます。そのため食べ過ぎ防止効果も期待でき、ダイエット時の間食や、就寝時の補給がおすすめです。
大豆が原料のソイプロテイン
ソイプロテインは、大豆のたんぱく質部分だけを使用したプロテイン。水分や糖分、脂肪を減らし、大豆が持つ植物性たんぱく質を効率よく摂取できるようになっています。
カゼインプロテインのように摂取してから吸収し終わるまで時間がかかるのが特徴で、また水分を吸収するとより腹持ちがよくなり、ボディラインを整えつつ動ける体を目指せるプロテインといえます。
イソフラボンがある程度含まれるSPC製法
女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンは、皮膚や骨を強くしてくれたり、血流改善にも効果が期待できます。そんなイソフラボンがある程度含まれるのが、「Soy Protein Concentrate」製法。一般的に、この製法で作られたプロテインは少ないとされています。
イソフラボンが少ないSPI製法
一方、広く流通しているソイプロテインに使用されているのが「Soy Protein Isolate」製法。こちらはイソフラボンの含有量がSPC製法より少ないのが特徴ですが、日本でも手に入りやすいタイプといえます。
このようにプロテインにはそれぞれ特徴がありますが、中でも女性にとってうれしい効果が多いのが「ソイプロテイン」です。
大豆たんぱくってどんなもの
女性にうれしい効果の多いソイプロテインに含まれる大豆たんぱくは、ほかのたんぱく質とどのような違いがあるのでしょうか。
植物性たんぱく質の中でもバランスがいい
たんぱく質は、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の2つに分かれます。動物性たんぱく質の場合、肉や魚などに含まれており、人間の体と近いため血や肉を作るのに効率の良いたんぱく質。なので動物性たんぱく質が多く含まれるホエイプロテインは、筋肉量アップに特に効果を発揮してくれます。
一方植物性たんぱく質は、穀物や豆、野菜などに含まれています。特に大豆たんぱくは摂取時に脂質やコレステロールを一緒に取る可能性がないだけでなく、アミノ酸のバランスが整っており、バランススコア100クリアという良質なたんぱく質です。
脂質が低い
植物性たんぱく質である大豆たんぱくは、栄養価は高いのですが脂質が低いのが特徴。なので栄養を補助する形でソイプロテインを飲んでも、コレステロールや脂質を取りすぎる心配がないのです。もちろん摂取すればするほど痩せる、というわけにはいきませんが、ダイエットの時は脂質を控えているという人にとっても、心強い味方になってくれます。
またそんな大豆たんぱくを含むソイプロテインは、カロリー自体も低いものが多く、ダイエット中の間食替わりに飲むのもおすすめ。甘味が欲しいときは、例えばたんぱく質を吸収しやすい形にする酵素であるパイナップルジュースで溶いたり、人工甘味料を活用するとよりローカロリーに甘味がつけられます。
満腹感が長時間持続する
ソイプロテインがダイエット時の味方になってくれる理由の1つが、植物性たんぱく質の消化速度にあります。プロテインの種類でも解説しましたが、ソイプロテインはホエイプロテインに比べると消化吸収速度がゆっくりなので、満腹感が続きます。
お腹いっぱい食べたいけど我慢しなきゃ、というダイエット中にありがちな食事制限による空腹感を紛らわせるのにも、ぴったり。また摂取してから運動をするとゆっくりと吸収されるため、脂肪を燃焼させつつシェイプアップできる効果が期待できます。
コレステロールを下げる
大豆たんぱくには、動物性たんぱく質と違ってコレステロールが含まれていないばかりでなく、悪玉コレステロールを正常値に近づける効果があります。例えばマルサンの特定保健用食品に認定された「国産大豆の調整豆乳」は、飲用中はコレステロールが低下し、飲むのをやめたらコレステロール値も戻ってしまったという研究成果が報告されています。
悪玉コレステロールの低下は、健康を第一に考える人にとっても、嬉しいメリット。ですがいくらコレステロールを下げるからと言って、くれぐれも摂取しすぎには注意しましょう。
イソフラボンが含まれている
イソフラボンは女性ホルモンと似たような働きをするため、女性にとってうれしい効果のある成分として知られています。そのため抗酸化作用に加え、肌のきめを整えたり、血流を改善したり、美肌効果が期待できるためイソフラボンを使用した化粧品は数多く発売されています。
そんなイソフラボンを多めにし、ほかにも女性にとって嬉しい効果をもつビタミンやミネラルをアップさせた女性向けのソイプロテインも発売されているので、気になる人はチェックしてみましょう。
ソイプロテインのメリット
嬉しい効果の多い大豆たんぱくを含むソイプロテインには、さまざまなメリットがあります。
価格が比較的安い
ソイプロテインは、ホエイプロテインやカゼインプロテインと比較しても、価格が比較的安いことが特徴の1つ。毎日飲むことを考えると、できれば安めの方が続けやすいですよね。少しでもお得に長く続けたい人には、ソイプロテインがおすすめです。
ただし味がついているものや、国産など原料にこだわっていくと、ホエイプロテインやカゼインプロテインと同じか、それ以上の価格になることも。とにかく安いものがいい、という人は値段と容量を比較することをおすすめします。
満腹感が持続しやすくダイエットに最適
ソイプロテインには食物繊維が含まれているほか、お腹の中で水分を吸収して腹持ちをよくしてくれます。吸収速度もゆっくりなので、満腹感が長く続き、またカロリーもホエイプロテインやカゼインプロテインに比べて低いため、ダイエットに最適。
そのため多くのモデルや海外セレブでも、ソイプロテインを愛用する人が多いようです。ダイエット効果をアップさせるために、難消化性デキストリンを混ぜたり、青汁と一緒に飲む人もいます。
肌や髪がきれいになる
成長ホルモンと植物性たんぱく質が合わさると、美肌効果が促進されます。吸収がゆっくりなソイプロテインは、長時間に渡ってたんぱく質やビタミン、ミネラルを補給してくれるので、99%がたんぱく質でできている髪にも効果があります。
またイソフラボンが含まれているので、肌の老化防止、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成量アップも合わさり、肌や髪も同時に綺麗にできることから、ソイプロテインはどちらかというと女性におすすめのプロテインだといわれます。
ホルモンバランスをコントロールしてくれる
イソフラボンの効果の一つが、ホルモンバランスのコントロール。女性の場合、年齢とともにエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの1つが低下していきます。イソフラボンはエストロゲンの分泌を促進してくれるので、ダイエットなどで乱れたホルモンバランスを整えてくれます。
またエストロゲンが低下すると骨がもろくなる骨粗しょう症や、更年期障害が引き起こされます。イソフラボンも同時に摂取できるソイプロテインは、そうしたエストロゲンの低下による障害の予防が期待されるのです。
おならが出にくい
お腹の中にいる悪玉菌は、動物性たんぱく質を餌としています。なのでホエイプロテインやカゼインプロテインを飲むと、おならが増えるだけでなく、その臭いがより臭い物になってしまうことがあります。
その点、ソイプロテインは植物性たんぱく質なので、その心配は低いだけでなく、おならも出にくいとされます。
腹痛や下痢を起こしにくい
ホエイプロテインやカゼインプロテインの場合、乳糖不耐症や動物性たんぱく質が体に合わないことを理由に、腹痛や下痢を起こしてしまう場合があります。一方ソイプロテインは乳糖が含まれず、かつ植物性たんぱく質なので、腹痛や下痢を起こしにくいです。
ただし飲みすぎると結果として腹痛や下痢につながることもあるので、適量を守ることが大切です。
ソイプロテインのデメリット
どんなにダイエットによいものでも、気になるのは使用時のデメリットですよね。ソイプロテインのデメリットを3つ、チェックしてみましょう。
シェイクしても溶けにくい
基本的にプロテインは粉末状になっており、適量を水や牛乳などに振り入れて、シェイカーでシェイクして作ります。しかし大豆たんぱくは不溶性であるため、しっかりシェイクしないと溶けにくく、手軽に飲みにくいという特徴も。
近年は研究開発が進み、少しずつ飲みやすいソイプロテインも増えています。ただし水への溶けやすさを重視したものの中には、ホエイプロテインやカゼインプロテインなどが配合されている場合もあるので、純粋にソイプロテインだけで摂取したい人は注意しましょう。
美味しくないものが多い
ソイプロテインのデメリットととして、原料である大豆臭さが残ってしまったり、口当たりがいまいちだったりと、美味しくないものが多いことがあげられます。ダイエットのため、と割り切って飲むか、牛乳や豆乳で割るとより飲みやすくなります。
またもともとチョコレートやココアなど、味付きになっているソイプロテインも存在。大豆の味やにおいが気になる人はそうした商品を選ぶと、飲みやすくなることもあります。
筋肉増強作用が弱い
植物性たんぱく質である大豆たんぱくは、ホエイプロテインやカゼインプロテインに含まれる動物性たんぱく質に比べると、筋肉を増強させる効果は非常に弱くなっています。確かに植物性たんぱく質の中ではアミノ酸が豊富ですが、動物性たんぱく質に比べると少ないため。
ソイプロテインはダイエットや美容向けのプロテインとして飲まれることが多いように、体のラインを整えたり、ウェイトダウン効果に重きを置く人に向いています。筋肉をつけたい人や、ウェイトアップを目的にしている人にはあまり向いていないプロテインです。
飲む量と効果的な飲むタイミング
「試しに飲み始めてみよう」と思ったら、ソイプロテインが持つメリットを最大限に生かすために、飲む量と効果的なタイミングを知っておきましょう。
摂取量は除脂肪体重1kgあたり1gが推奨量
まず、気になるのが1日に飲むソイプロテインの量。人間の体は毎日、少しの運動をしていなかったとしても、体の中で栄養などをサイクルさせる代謝が行われます。たんぱく質はこの代謝で消費されるので、毎日新しいたんぱく質を補給することで、基礎代謝の低下を防ぎ、免疫力や集中力アップ、肌や髪の保護にも役立ちます。
基本的にたんぱく質の摂取量は、脂肪を除いた体重1㎏あたり1?が推奨とされるので、たとえば脂肪を除いた体重が50㎏なら、毎日50?を目安とします。厚生労働省の「日本人の食事 摂取基準2015」によると、成人女性の1日当たりの平均的なたんぱく質の必要量は「40?」と推奨されているので、除脂肪体重が分からなければこちらを参考にしましょう。
ただし、プロテインはあくまで栄養を補助するもの、と考えておきましょう。基本は、食事から摂取しつつ、プロテインで補うスタイルにすることが大切。過剰にプロテインを摂取すると、肝臓に負担がかかりすぎてしまいます。適量を守りながら飲むことが重要です。
運動している人は1.5~2倍
運動をすると、筋肉には細かな傷が入ります。これを修復するためにも、たんぱく質は必要不可欠。ダイエットのために運動も継続しているという人は、除脂肪体重1㎏あたり1?ではなく、その1.5倍から2倍の量を目安に摂取することで、より筋肉の回復を助けることができます。
なぜかというと、筋肉の回復にたんぱく質が使われてしまうので、全く運動をしていないときに消費されるたんぱく質以上の量が使われているため。ただし、いくら運動をしているからと言って、あまりにたんぱく質に気を使った食事にしてしまうと、今度はカロリーオーバーしてしまうことがあります。大切なのは全体のバランスなので、1回に飲む量とカロリー数は最初にチェックしておくと便利です。
理想は1回10~20gを1日3回
飲む量が分かったら、次は理想的なタイミングをおさえておきましょう。たんぱく質は確かに大切な栄養素ですが、1日に摂取できる量に限界があります。大人1人が1回に摂取できる限界量は「体重×0.7g」であり、1日に摂取できる量は「体重×2g」が限界とされています。なので、必ずしも1回で1日分のプロテインを飲みきる必要はありません。
ソイプロテインのみを飲む場合は、腹持ちが良いのでおやつ替わりにしたり、寝ている間に消費されたたんぱく質が補える起床時、運動をする前か後、そして就寝時が飲むタイミングとして有効。1日分のプロテインを3分割したら、これらのタイミングを見て飲むとより効果的です。
一般的に、ダイエットを目的としているなら、起床時やおやつ替わりが飲みやすいと言われています。また、満腹感が出やすいので、ご飯を食べる前も効果的です。満腹感が出るため、食べ過ぎを防ぎやすくなります。
もっとも吸収されやすいのは運動後30分
さて、スレンダーで筋肉のメリハリがあるボディを目指したい、という人の場合、たんぱく質が効果的に吸収されるタイミングも知っておきたいですよね。たんぱく質が最も吸収されやすいのは、運動後30分といわれています。ですが、ソイプロテインの場合、吸収まで5~6時間かかってしまうので、飲んでも効率よい吸収にはつながりにくいのです。
なので、ソイプロテインを中心としてプロテインを飲む場合で、より効率よく摂取したいときは、運動を終える時間から逆算して飲むタイミングを決定するといいでしょう。それはちょっと面倒、と感じる人は、運動1~2時間前にソイプロテインを飲むことをおすすめします。
就寝前に飲むと美容効果が高い
ソイプロテインの美容効果を発揮させたい人には、就寝前がおすすめ。寝ている間は成長ホルモンが分泌され、体が栄養を取り込みやすい状態になります。また消化吸収がゆっくりなので、食事ができない夜の間にたんぱく質を補給し続けてくれるのです。
特に寝る1時間前に摂取すると、肌や髪、爪にも作用し、美容にも効果があるとされています。「寝る前に食べたり飲んだりすると太りそう」と感じる人もいるかもしれませんが、ソイプロテインの場合、脂質もほとんどなく、カロリーも控えめ。
それでもカロリーが気になる、という場合は、ダイエット用のプロテインを選ぶといいでしょう。カロリー自体が低いだけでなく、たんぱく質の量が豊富で、ビタミンやミネラルも配合されているので、寝ている間に栄養補給ができます。
運動しない人は朝がベスト
運動はなかなかできないから飲むタイミングが難しい、という人は朝に飲むことをおすすめ。実は栄養不足になると、骨や筋肉から栄養素が取られていきます。もし朝食をいつも抜いていたり、朝はパンだけなど簡単なもので済ませているなら、プロテインを合わせることでより栄養価の高い食事にできます。
またプロテインならドリンク状なので、朝がなかなか食べられない人も摂取しやすく、時間がなければシェイカーに入れたまま学校や職場にもっていって飲むことも可能。さらに腹持ちがよいので、昼食までの間にお腹が鳴ってしまうのを防いだりと、メリットが豊富です。
ダイエット時は食前に飲むことを心がける
ダイエット時の食事バランスや、サポートをメインにプロテインを飲みたい人は、食前がおすすめ。ソイプロテインは腹持ちがいいので、食欲抑制効果が得られます。ご飯を食べる前に飲むことで、必要以上に食べることを防ぎ、なおかつ栄養バランスも整えやすくなります。商品にもよりますが、液体と混ぜ合わせるとプロテインは200ml以上の量になります。
特にソイプロテインはぐっと量が増えるので、飲みきれない人もいるかもしれません。作り置きをしてしまうと、衛生的にもよくないので、基本的には自分が1回で飲みきれる量にしておきましょう。その場合は、1日に飲むタイミングを増やすことで対応できます。
ホエイプロテインと併用もOK
たんぱく質の吸収率の良さから考えると、朝と運動前後に吸収率の高いホエイプロテイン、その他の食事前や就寝前、間食時はソイプロテインというのがおすすめです。またホエイプロテインはソイプロテインに比べると比較的飲みやすいものが多いので、ソイプロテインと混ぜて飲むのもいいでしょう。
ホエイプロテインはソイプロテインより早く水に溶け、しかも吸収速度が1~2時間ほどと速いので、速やかにたんぱく質が補給できます。またタブレット状になっているプロテインやゼリータイプも、水で溶かす必要がないのでスピーディーさを求めたい人にはおすすめ。
ソイプロテインは男性に適しているか
女性目線で見たソイプロテインは美容やダイエットイメージが強いですが、男性目線で見た場合、また違う効果が期待できます。
ウエイトを増やさず筋肉をつけたい人向き
ソイプロテインは男性に向かない、と聞いたことはありませんか。その理由として、ホエイプロテインなどより筋肉増強量が少ないことがあげられます。たしかに大豆たんぱくは良質なたんぱく質ですが、動物性たんぱく質に比べると比較的アミノ酸の量が少ないので、筋肉を増やす効果はあまり期待できません。
なのでウエイトを増やすことなく、適度に筋肉をつけたい男性におすすめ。また栄養を補助する目的で飲みたい、という場合も、価格が比較的安価でなおかつ腹持ちが良いので、ホエイプロテインより経済的と言えます。
動脈硬化や糖尿病の予防にも効果がある
また、大豆たんぱく質を摂取することは、コレステロールや中性脂肪の低下に効果も。特にアミノ酸のアルギニンが豊富であり、このアルギニンがアディポネクチンと呼ばれるホルモンの分泌を促進してくれるので、糖分や脂質の代謝をアップしてくれるだけでなく、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病の予防にもつながります。
また女性にとってのメリットでもある、骨粗しょう症の予防効果は、男性にも有効。イソフラボンが骨を作る役割を持つ骨芽細胞を刺激してくれる、という報告もあるため、結果として骨の強化につながるという研究もなされています。
男性ホルモンのテストステロンが減少する
こうしたメリットを届けてくれるイソフラボンですが、男性ホルモンである「テストステロン」のはたらきを抑制させる懸念があります。場合によっては、ホルモンバランスを崩してしまうことも。筋肉をつけたい男性にとって、男性ホルモンの抑制は大きな問題ですよね。
ですが、一般的に流通するソイプロテインの多くは、イソフラボンの含有量が少ないSPI製法のものがほとんど。なのでソイプロテインを大量摂取しなければ、基本的に心配はありません。では具体的には、どのぐらいの量なら摂取しても大丈夫なのでしょうか。
1日75mgまでならイソフラボンを摂っても問題なし
厚生労働省食品安全委員会の調査によると、1日あたり75mgまでなら摂取しても特に問題にならないとされています。ここで注意しておきたいのは、食事に含まれる大豆製品のイソフラボン量も含まれること。1日の食事の中で、日本人は大豆製品に触れることが多いので、意外とイソフラボンを摂取しています。
たとえば納豆1パックにつきおよそ35㎎、お豆腐1丁で約80g、豆乳1パック200mlで約40㎎と、以外にも大豆製品には多くのイソフラボンが含まれています。一方、ソイプロテインに含まれる量は20gにつきおよそ「22.0~44.2mg」と言われています。
飲みすぎなければ大丈夫
イソフラボンの取りすぎで、男性の体に大きな影響が現れるのは1日に数100㎎の量を毎日摂り続けたような場合といわれています。なので、そこまで厳密に気を配らなくても、プロテインを1日に何杯も飲んでしまったり、大豆製品を1日に大量に食べたりしなければ大丈夫です。
もし、自分が飲んでいるプロテインに含まれるイソフラボンの量を知りたい場合は、メーカーに問い合わせるのが最も正確。また商品によってはホームページや成分表に掲示されているものもあるので、1度チェックしてみましょう。
ソイプロテインアレンジレシピ
「飲み始めたけどソイプロテインがなかなか飲めない」という人に、朝食、夕食、間食と1日に無理せずに摂れる、ソイプロテインのアレンジレシピをおすすめします。
米粉パンミックスのパンケーキ
まとめて作って冷凍でき、朝食にしやすいのがパンケーキ。時間のない朝でも、レンジでチンしてすぐに食べることができます。またカロリーをセーブしている人にとっても、朝の時間帯なら甘いものや脂質を摂取しやすいので、おすすめです。
【材料(パンケーキ5枚分)】
- グリコ こめの香米粉パン用ミックス粉 (グルテンフリー) 2カップ
- ベーキングパウダー 大さじ1
- 大豆プロテイン 山盛り大さじ2
- 卵 2個
- 豆乳 350cc
- 油 適量
- バター、メイプルシロップお好みで
粉類をすべてふるい、ボールに入れます。ボールの中を泡だて器でよく混ぜたら、卵と豆乳をプラスして、さらによく混ぜ合わせます。あとはフライパンに油をしいて、中火でゆっくりと焼いていきましょう。焼き目が気になるときは、1枚焼くごとにフライパンを火から下ろし、1度濡れ布巾に5秒ほど乗せて冷ましてから生地を流し込むと綺麗に焼けます。温かいうちにふわふわなパンケーキをいただきましょう。
【参考リンク:https://cookpad.com/recipe/4716028】
私の豆腐ハンバーグ
お弁当のおかずの定番でもあるハンバーグを、プロテインを活用してヘルシーなおかずに仕上げてみませんか。こちらのレシピはお肉を一切使っていないので、脂質を気にする人にもおすすめ。豆腐入りでイソフラボンも豊富です。
【材料 (2個分)】
- 木綿豆腐1丁(300g)
- 大豆プロテイン(プレーン)大さじ7
- 卵1個
- 出汁の素 2g
- 塩小さじ
- 油 大さじ2程度
- 水50cc
- 醤油適量
- 大根おろし適量
まず、豆腐をヘラなどで細かくほぐし、そこに大豆プロテイン、卵、塩、だしの素を入れてよく捏ねます。柔らかい耳たぶほどの硬さになったら、フライパンで蒸し焼きにして、大根おろしなどでさっぱりと頂くレシピです。
サイズを変えて小さくして冷凍したり、ぜいたく品として1個丸ごと食べるのもよいかもしれません。プロテインの摂取量が気になる場合は、1回の量をチェックしてみてくださいね。
【参考リンク:https://cookpad.com/recipe/4171339】
筋肉メシお手軽エナジーバー
よりお手軽にプロテインを食べられるものを作りたい人に、焼かないで作れるプロテインバーである、こちらのレシピがおすすめ。食べ応えもあるため、朝の食事替わりやおやつ替わりにもなるようです。
【材料】
- フルーツグラノーラ100g
- ミックスナッツ100g
- マシュマロ100g
- バター10g
- プロテイン大さじ山盛り3
ナッツ類は細かく砕き、マシュマロとバターは小鍋で弱火で溶かします。溶けたところに材料をすべて入れ、よく混ざったところでクッキングシートを敷いたバットなどに流しいれ、冷蔵庫で冷えたらカットして完成という、お手軽なエナジーバー。
マシュマロやバター、フルーツグラノーラなど、栄養価の高いものも豊富なので、食事制限で栄養が不足しているという人におすすめです。
【参考リンク:https://cookpad.com/recipe/2407627】
おすすめのソイプロテイン
Amazonでレビューが高いソイプロテインTOP3から、おすすめのソイプロテインを特徴を合わせてお伝えします。
540 ソイプロテイン改
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B01MZWR854″ title=”540ソイプロテイン改10キログラム”]
なんと10kg入りというビッグサイズのソイプロテインで、1kgあたり約1500円とかなり安いのが特徴。日本国内で生成されており、使用されている大豆も非遺伝子組み換えかつ、人工甘味料や香料なども使用されていません。
たんぱく質の含有量は100gあたり83.8gで、1日の推奨量は20gとされています。味が全くついていないので、自分で甘味料をプラスしたり、牛乳で割ってみたりと、飲み方を調整できるのもポイントです。レビュー評価としては、溶けやすく飲みやすい点や、コスパの高さを評価する声が見られました。
明治 ザバス ソイプロテイン100
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B00IEA4OV4″ title=”明治 ザバス ソイプロテイン100 ココア味【50食分】 1,050g”]
ドラッグストアなどでも見かけることの多い、ザバスのソイプロテイン。ココア味で飲みやすく、1袋10.5gのトライアルサイズもあるため味の確認もしたいという人におすすめです。7種類のビタミンB群と、ビタミンCの不足量を補えるように設定されているため、栄養バランスの改善にもいいでしょう。
1回の量の目安はおよそ21gで、その場合はたんぱく質は15g、エネルギーは79kcal。1日の摂取量はトータル42gなので、たとえば朝食前に1回、寝る前に1回といったタイミングで飲むと量的にも飲みやすいと言えます。レビュー評価としては味のおいしさや、水で溶かしても飲みやすい点、間食替わりになる点を評価する意見が見られました。
【参考リンク:https://www.meiji.co.jp/smartphone/sports/savas/products/soy100.php】
ボディウイング 大豆プロテインシリーズ
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B00BP4YZ7E” title=”大豆プロテイン 3kg 無添加 大豆プロテインシリーズ”]
糖類無添加で低カロリーなソイプロテインにこだわりたい人には、ボディウイングの大豆プロテインシリーズがおすすめ。糖質は100g中5.1gと少なく、1回量の20gで換算すれば1g前後と、ケトジェニックダイエットをしている人にもいい商品です。
気になるタンパク質の量は100g中84.6gなので、1回量の場合は16.9g。レビュー評価としては、飲みやすさや溶けやすさ、濃い豆乳に似た味わいが評価されていました。ダマができやすいため、解決策としてシェイカーやグラスに先に水を入れる、タンパク質の分解酵素を含むパイナップルジュースを一緒に入れることをおすすめする意見も見られました。
【参考リンク:http://www.bodywing.jp/smartphone/detail.html?id=001000000001】
美容と健康のためにプロテイン補給を
プロテインは、美容のサポートだけでなく、現代人に不足しがちなタンパク質の補給にも役立ってくれます。プロテインごとに特徴があるので、自分の求めるスタイルに合うプロテインをチェックして、ダイエット成功に役立てていきましょう。
ただし、どんなものでも飲みすぎは禁物。体に良いソイプロテインも、摂りすぎると肝臓に負担をかけてしまったり、カロリーの摂りすぎにつながったりします。まずは購入したソイプロテインの推奨される量から、少しずつトライしていくのがおすすめです。
継続は、ダイエットや筋肉量アップにおいて、何よりも大切なポイントです。せっかくプロテインを飲み始めても、途中でやめて効果が得られなかった、なんてことがないように、自分に合うプロテイン補給方法を探していきましょう。