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ストレッチを効果的に行うには|柔軟性のある体でこり知らずに

健康・運動

ストレッチはスポーツ以外でも効果があると言われている

特定の筋肉を伸ばすストレッチはスポーツのケガを予防するためにアメリカで開発されました。現在は筋肉をいい状態にする、体調を効率的に整えるケアとして多くの方に親しまれています。

筋力の差や年齢などを気にせずに手軽に行えるストレッチは、継続することで代謝も上がるためダイエットにも効果的です。今回はそんな手軽に行えるストレッチとその効果について解説していきます。

ストレッチの種類

ストレッチには動的ストレッチと静的ストレッチの2種類があります。それぞれ効果が異なりますので目的に合わせて行うとより効果的です。その2種類について紹介します。

動的ストレッチ

動的ストレッチはダイナミック・ストレッチとも呼ばれます。体をねじったり、曲げたりダイナミックに関節の可動域を広げるストレッチの方法です。スポーツの前にけがの予防、トレーニング効果を向上させるなどの目的で行われます。

スポーツの中での実際の動きに近い動作でストレッチを行うのが動的ストレッチです。腕や足の筋肉がしっかりとのびるため体はスムーズに動くようになる、筋肉の柔軟性も高まるなどパフォーマンスを向上させるためにはスポーツ前には動的ストレッチが効果的です。

静的ストレッチ

静的ストレッチはスタティックストレッチとも呼ばれます。ゆっくりとした動作で筋肉を伸ばすことで動く範囲が広がります。スポーツのあとの筋肉を緩めるのに適しているストレッチです。

静的ストレッチをすることで可動域が広がりケガの予防にもつながります。しかし特定の筋肉を伸ばすことで、体の血流も促されるため筋肉に蓄積した老廃物や乳酸などの疲労物質が流れやすくなります。スポーツのあとにクールダウンを目的に20秒程度の静的ストレッチを行うことで、筋肉痛の軽減効果や疲労回復が早まるなどの効果があります。

静的ストレッチのメリット

静的ストレッチはカロリーの消費は高くありませんが、こりがほぐれるなどのメリットがあります。

こりが改善する

筋肉の中には毛細血管が入り込んでいます。同じ姿勢を長時間続けることで血液のめぐりが悪くなり、一部の筋肉が凝り固まった状態になってしまいます。

内部の毛細血管が圧迫され、痛みのもととなる物質が蓄積するのです。そんなときに心地のいいと思えるストレッチをすることで筋肉は緩みます。筋肉が緩むと血流がよくなり、疲労物質の排出がうながされるのです。つまりストレッチをすることで血液のめぐりをよくなりこりが改善されます。

集中力が増す

デスクワークなどの場合、長時間同じ姿勢を続ける、手先以外の筋肉を動かさないなどの状態が続くため筋肉の血行が悪くなります。体の筋肉が萎縮し疲れを感じる状態です。さらに同じ姿勢を長時間続けることはそれだけで呼吸も浅くなり脳に十分な量の酸素が供給されなくなります。

疲れてきた、集中できないと感じたときはストレッチをしてみましょう。血流が良くなり脳にも酸素がきちんと供給。筋肉のこりもほぐれるので、疲れもやわらぐ効果があります。デスクワーク等の合間に実施すると作業効率も上がるのでおすすめです。

良く眠れる

睡眠の途中で目が覚める、よく眠れないなどの睡眠に関する悩みがある方は寝る前にストレッチをしてみましょう。よく眠るためには、リラックスしているときに優位になる副交感神経の働きを活発にする必要があります。

ゆっくりとストレッチをすることで「カルノシン」というホルモンが分泌され、副交感神経が優位に働きます。またストレッチをして眠ることで、体全体の筋肉がほぐされるので翌日の目覚めもスッキリします。

日中の活動の時間は交感神経が活発です。しかしお風呂に入りリラックスすることで副交感神経が活動します。そのお風呂上がりのリラックスした時間にストレッチを取り入れてみましょう。血行が良くなり体温上昇の維持ができるため、こりや冷えなどを感じることなく深い眠りにつくことができます。

こりが体に悪い理由

こりは痛みを引き起こし、体に重大な悪影響を及ぼします。

こりとは何かを知る

デスクワークや立ち仕事など同じ姿勢の状態で長時間いると血流が悪くなり、一部の筋肉は硬直します。この筋肉が硬直した状態を「こり」と呼びます。筋肉に蓄積した疲労物質が排出されにくい状態なので、だるい、痛みなどが生じるのです。

冷えやストレスを感じるなどが原因で血液の流れが悪くなります。その結果筋肉に必要な栄養や酸素が供給されなくなり、乳酸などの疲労物質も排出されなくなり肩こりなどの原因となるのです。

こりは何故体に良くないのかを知る

筋肉の緊張が続くことによって引き起こされるこりですが、こりの場所によっては命の危険になることもあります。こりの危険性について解説します。

こりによって起きる痛み

猫背や長時間同じ姿勢でいることによる筋肉の緊張によりかたくなってしまいます。筋肉が緩んでいるときに必要な栄養や酸素が血液によって運ばれ、老廃物が排出される仕組みです。

しかし、かたく緊張状態の筋肉では血管が圧迫され血液の循環が悪くなるため、必要な栄養や酸素が全身に行きわたらなくなってしまいます。その結果老廃物の排出もできなくなります。

血液の流れが悪くなり、蓄積された疲労物質やかたくなった筋肉が末梢神経を刺激。痛みが発生します。また筋肉には疲れや痛みがあると、わずかに力が入る性質があります。力が入ることで筋肉が緊張し、さらにかたくなる性質もあるのです。

血液のめぐりが低下することによる体の症状を紹介する

「こり」は筋肉の中を流れる血液のめぐりが低下することで起きます。[血液のめぐりが悪いと起きる筋肉痛」とも呼ばれているこり。首の周りで血流が悪くなると脳への酸素供給が低下し、頭痛やめまいを引き起こします。また首は自律神経が集中している場所です。

自律神経である交感神経と副交感神経が私たちの血圧や呼吸、体温などを命にかかわる機能をコントロールしています。その首まわりの筋肉がこりかたまっていると、副交感神経の働きが鈍くなり自律神経が乱れ、胃腸障害、うつ病、脳梗塞になることもあるのです。

第2の心臓とも呼ばれるふくらはぎは、下半身にたまった血液の約70%を心臓に戻す役割も担っています。しかしふくらはぎにこりができてしまうと足先まで血液が行かずに冷え性になるのです。そして足での血液循環が滞るとむくみにもつながります。

ストレッチのコツ

簡単に行えるストレッチですが、気を付けたいこと、注意しなければならないことはあります。

伸ばす筋肉と逆の筋肉を意識する

ストレッチをする場合、大抵の方はのばそうと思っている筋肉を意識します。しかし意識すると筋肉は緊張してしまうのです。ストレッチの効果を上げるためには、伸ばす筋肉の反対にある筋肉を意識するようにしましょう。例えば背筋を伸ばしたいなら腹筋を意識するというように「拮抗筋」を意識します。

筋トレは対象の筋肉を意識することにより、筋力アップにつながります。しかしストレッチの場合は逆効果に。筋肉は収縮しますが、のびることはできません。筋肉を伸ばすためにはできるだけ筋肉を脱力して、ほかの筋力や重力などに引っ張ってもらう必要があります。

呼吸も意識する

ストレッチをする場合、体の余計な力を抜いて行うことができるかがポイントです。そのためには自律神経である交感神経と副交感神経を切り替える必要があります。交感神経は「吸う」、副交感神経は「吐く」ことで優位になるといわれています。ストレッチの呼吸の基本は息を止めないで、ゆっくりと吐きながら行うことです。

呼吸方法は「胸式呼吸」と「腹式呼吸」の2つがありますが、ストレッチの際に意識したいのは腹式呼吸。歌を歌ったり、あお向けて寝ているときなどに行っている呼吸法です。横隔膜を大きく広げることで「肺を縦に膨らませる」呼吸法です。肺の大きさを広げるため一度に取り込める酸素の量は胸式呼吸よりも多く、主に副交感神経を優位にする呼吸法です。

関節にも意識する

ストレッチは、どの筋肉を伸ばしたいのかで固定すべき関節と動かすべき関節を理解する必要があります。固定すべき関節まで動かしてしまうと、ストレッチの効果は半減します。関節まで意識することでストレッチの効果が発揮されるのです。

ゆっくりと無理せず伸ばす

イタ気持ちいいと感じたところまで筋肉を伸ばし、無理に伸ばさないようにすることがストレッチの基本です。かたい筋肉はストレッチを行うことで痛みを感じることがあります。

痛みを感じる場所をさらにストレッチすることを「オーバーストレッチ」といい筋肉を傷める原因に。ゆっくりとイタ気持ちいいところまで伸ばしたら15秒から20秒ほどキープするストレッチを2セットから3セット行うようにします。

静的ストレッチは反動をつけて行ってもいけません。筋肉は急激に伸ばすと筋肉の内部にある筋紡錘(きんぼうすい)が働きます。

筋肉の伸びを感知して伸びすぎた場合は危険と判断、信号を送り筋肉を収縮させてしまうのです。これは筋肉の断裂を防ぐための機能ですが、反動をつけてストレッチを行うことで筋紡錘が働き筋肉は伸びなくなるので、ストレッチの効果が得られなくなります。

体を温めてからストレッチをする

体をほぐすために行うストレッチは、体を温めてから行うことが大切です。入浴やウォーキングなどで体を温めることで筋肉の柔軟性が高まります。

朝起きてからすぐは体温が下がっているのでおすすめできません。起きた直後の体はかたくなっています。その状態でストレッチを行うと筋肉の繊維が切れてしまうのです。

全体のバランスを考える

私たち人間の体は日々の生活の習慣による体の歪み、こりなどにより傾いています。傾いた体を改善するためには、正しい姿勢にキープできるように体の軸を元に戻す必要があるのです。そのためには肩、腰、脚を含めた全身の筋肉をバランスよくストレッチしましょう。

ストレッチをしてかたいところは念入りに行うようにしましょう。かたいところを放置していると筋肉はさらに硬直し、体はアンバランスになり、さらに体が傾いてしまいます。

姿勢の悪さやケガの原因にもなりますのでストレッチでしっかりとほぐしましょう。そして全体の筋肉がバランスよく緩和することで体も傾きも緩和され、血行もよくなることから体も軽く感じられます。

肩こりを改善するストレッチ

つらい肩こりを解消するためのストレッチを行いましょう。毎日少しずつ行うことで肩こりも解消され、姿勢も正しくなります。

肩こりに関係する筋肉

肩こりは日本人の多くの方が悩まされている「こり」の一つです。日本整形外科学会のホームページでは「よくある病気のひとつ」として肩こりをあげています。首すじ、肩、背中にこり、痛み、張りを感じ頭痛や吐き気を引き起こすことも。肩こり対策をする前に首や肩の周りの筋肉を把握しましょう。

頸椎と頭蓋骨のつなぎ目の筋肉群

頭を支える筋肉である頭半棘筋(とうはんきょくきん)などは首の後ろにある筋肉です。重さ6Kgから8Kgともいわれる頭蓋骨を頚椎(けいつい)とともに支えています。頭半棘筋は首の後ろにあるインナーマッスルです。頭部の伸展や回旋が主な働きです。

頭板状筋(とうばんじょうきん)は頭半棘筋と僧帽筋の間にあります。頚板状筋(けいばんじょうきん)は頭半棘筋と僧帽筋の間にある筋肉です。頭板状筋と重なっています。頭板状筋と頚板状筋が伸縮することで頭部が後ろに反ったり、真横に傾けたり、左右にひねるなどの動作に関係しています。

上肢と脊椎のつなぎ目の筋肉群

首から肩甲骨の広い範囲にある僧帽筋などは腕を上げる可動域に関わる筋肉です。とくに僧帽筋(そうぼうきん)は、頭、首、そして腰の少し上あたりに広がる大きな筋肉。僧帽筋がかたまるとうなじや肩全体がこりを感じます。

肩甲挙筋(けんこうきょきん)、小菱形筋(しょうりょうけいきん)と大菱形筋(だいりょうけいきん)は2つ合わせて菱形筋(りょうけいきん)とも呼ばれる筋肉です。僧帽筋の深部にあり、第6頸椎から第4胸椎にかけて斜め下方についています。肩甲骨を後ろに引く働きをする筋肉ですが、姿勢が悪い状態だとこの筋肉にこりや痛みを感じる筋肉です。

肩甲骨と上腕骨のつなぎ目の筋肉群

真横に腕を上げるときに必要な筋肉に棘上筋(きょくじょうきん)があります。肩の深層部にあり棘下筋(きょっかきん)、肩甲下筋(けんこうかきん)、小円筋(しょうえんきん)と合わせて回旋筋腱板(ローテーターカフ)と呼ばれる筋肉です。

棘上筋は、上腕骨を関節窩に引き寄せて肩の関節を安定させる働きがあります。この棘上筋がかたくなると肩は安定せず炎症を引き起こすこともあるのです。

肩こりストレッチでアプローチする筋肉

僧帽筋や菱形筋(りょうけいきん)をほぐすストレッチを行いましょう。ストレッチは複数の筋群にアプローチするものがほとんどです。とくに肩甲骨周辺の筋肉を緩めるストレッチは家でも職場でも気軽にできるものが多いです。2種類から3種類のストレッチを組み合わせて行いましょう。

肩甲挙筋(けんこうきょきん)はとても小さい筋肉ですが、僧帽筋とともに肩甲骨を拳上するための動作をサポートする筋肉。肩甲骨と頚椎を結ぶ首の筋肉で肩こりを最も感じる場所なのでストレッチのとき意識するようにしましょう。

肩こりに効果的な簡単なストレッチ

肩こりを解消するには肩甲骨をやわらかくほぐし可動域を広げる、首の筋肉をほぐすなどのストレッチを行います。

肩甲骨の可動域を広げるストレッチ

肩甲骨の動く範囲を広げるストレッチです。

1.片腕を上に伸ばすように上げる
2. 手のひらは前にする
3. 腕を伸ばしたまま横に弧を描くように腰のあたりまで下げていく
4. 左右5回ずつ行う

腕が上がりにくい方は無理をせずに四つん這いで行いましょう。

脇を掴んだストレッチ

知らない間に脇もこっています。

1. 背筋を伸ばした状態で右手を上げる
2. 右わきを左手でつかむ
3. わきを掴んだまま右腕を90度に曲げて上下に動かす
4. 15秒繰り返して反対側も同様に実施する

右手の親指をわきのくぼみに当てましょう。押すと気持ちよく感じる部分です。残りの4本の指で背中側のわきをつかみます。

首のストレッチ

スマホやデスクワークなどので首の筋肉はかたまりやすくなっています。

1. 両手を頭の後ろで組む
2. 頭を前に倒して一番曲がったところで10秒間維持する
3. 次に頭を後ろそして横の順番に倒す

首はデリケートな場所です。首こりがひどくなる前にこまめにストレッチを行いましょう。ストレッチを行っても症状が軽減しない、めまいがする、痛みがひどくなったなどの場合は、ほかの病気の可能性もあるので医師に相談することをおすすめします。

腰こりを改善するストレッチ

厚生労働省が平成29年に行った「国民生活基礎調査」によると、自覚症状がある症状で多いのは腰痛が男性は1位、女性2位。しかしレントゲンやMRI で診断が可能な症状は腰痛全体の約15%、のこりのほとんどが腰こりといわれています。

腰こりに関係する筋肉

腰こりに関係する主要な筋肉は6つあります。その筋肉とは腸腰筋、脊柱起立筋、殿筋、腰方形筋、大腿二頭筋、大腿四頭筋です。

腸腰筋(ちょうようきん)

腸腰筋は腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群のことで、体の深部にあるインナーマッスルです。股関節を屈曲させる働きをする筋肉。

  • 長時間座っていると腰痛がひどくなる
  • 椅子に座っているとだんだんお尻が下がっていく
  • 前かがみから体を起こすとき痛みがある 

などの症状があらわれます。とくに男性に多く、この筋肉がかたまっている場合慢性化していることが考えられます。

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)

背骨の横にある筋肉、棘筋(きょっきん)、最長筋(さいちょうきん)、腸肋筋(ちょうろっきん)の3つの筋肉を総称して脊柱起立筋と呼びます。背骨の左右にあり背骨を真っ直ぐに保つ働きをします。

  • 棘筋がかたまると背中が痛む、湾曲するなどの症状
  • 最長筋がかたまると背中の真ん中からお尻にかけて痛みがある
  • 腸肋筋がかたまると首や肩のこり、背中が痛む

などの症状があらわれます。

殿筋(でんきん)

お尻にも筋肉があります。大殿筋(だいでんきん)、中殿筋(ちゅうでんきん)、梨状筋(りじょうきん)の3つです。お尻の丸みを形成する大殿筋は、人が直立二足歩行するためには大切な筋肉。中殿筋は、股関節を動かしたり、骨盤、股関節、膝関節を支える働きがあります。

梨状筋は立った姿勢のときに股関節を安定させる働きがある筋肉です。梨状筋はかたくなると坐骨神経を圧迫、臀部から足の付け根まで鋭い痛みを引き起こす座骨神経痛の原因ともなります。

  • 片足立ちが片方だけやりづらい
  • 腰や脚に違和感がある
  • 座ったときに重心が左右落ち着かない

殿筋は腰こりでは見落とされがちな筋肉です。

腰方形筋(ようほうけいきん)

脊柱の安定、姿勢の保持に大きな働きをする腰方形筋は、腰椎の両側にあるインナーマッスルです。体を横に倒すときに働きます。

  • 痛くて寝返りできない
  • 咳やくしゃみも腰の痛みに響く
  • 少し腰を動かすだけでも痛い

つよい痛みを感じるのが特徴です。

大腿二頭筋(だいたいにとうきん)

太ももの後ろにある筋肉でハムストリングとも呼ばれます。大腿二頭筋がかたまると、骨盤が後ろに倒れてしまうため、姿勢が悪くなり腰痛が起きるのです。

  • 左右の骨盤の高さが違う
  • 前屈して両手が地面につかない

などの症状があらわれます。

大腿四頭筋(だいたいしとうきん)

太ももの前にある大腿四頭筋は体の中で一番大きな筋肉です。大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つの筋肉の総称です。走る、跳ぶなどの動きのほかに例えばサッカーボールを蹴るなどの股関節を曲げて動かす働きもします。

股関節を曲げ動かす筋肉が大腿直筋(だいたいちょっきん)がかたいと腰痛の原因になるのです。大腿直筋は骨盤から始まる筋肉なので、かたく縮むことで骨盤が前傾してしまいます。骨盤が前傾すると上半身も前傾するため、腰を反らす体勢になり姿勢を戻そうとします。このとき脊柱起立筋が極度の緊張状態になり、腰こりが発生するのです。

  • 腰を反らすと痛みが走る

といった症状があらわれます。

腰こりに効果的で簡単なストレッチ

オフィスでも簡単に行えるストレッチで腰こりを解消しましょう。継続的に行うことが大切です。

大腿二頭筋のストレッチ

立ち仕事などで疲れた大腿二頭筋をほぐしましょう。

1. 大腿二頭筋はハムストリングともいわれている
2. 骨盤を立てて立つ
3. 左足の踵を膝の高さの台の上に乗せて左太ももの裏を伸ばす
4. 30秒伸ばしたら反対側も同様に行う

殿筋のストレッチ

座ったままでいるとお尻の側面にある中殿筋がかたくなります。

1. 左手の親指を骨盤の上端にかけ、中指は太ももの骨に当てる
2. 右手も腰に手を当てる
3. 右手で腰を左にスライドさせる
4. スライドしたところで止まり、右手を斜め上に伸ばす
5. 15秒秒伸ばしたら反対側も同様に行う

腰をスライドさせることで中殿筋がほぐれます。

ふくらはぎのこりを改善するストレッチ

ふくらはぎの筋肉は血液、老廃物を心臓に戻すポンプの役割があります。ふくらはぎが「第二の心臓」ともいわれる所以です。

しかし立ち仕事やデスクワークなど長時間同じ姿勢をとることによって血流が悪くなってしまいます。血流が悪くなり、老廃物や血液がたまることで筋肉がかたくなり「こり」となるのです。ふくらはぎのこりをほぐすストレッチを行いましょう。

ふくらはぎのストレッチ

1. かかとを浮かせてつま先立ちをする
2. 10秒間つま先立ちの状態を維持する
3. ふくらはぎの力を抜いてから踵を床につける
4. これを3回から5回程度繰り返す

続けることでこりが解消され、冷え性も改善されます。

ストレッチでこりのないバランスの良い体を目指そう

私たちは日常生活を送るうえで体の筋肉に負担をかけています。その負担は「こり」となってだるさや痛みとなってあらわれます。こりをほぐす方法としてストレッチを行ってみましょう。

ストレッチは年齢や筋力の差を気にすることなく誰でも気軽に行えます。ゆっくりとストレッチをすることでこりがほぐれバランスの良い体に近づきます。もしストレッチでこりが改善されない場合は、ほかの病気の可能性もあるので医療機関での診察をおすすめします。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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