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取り越し苦労はやめよう|考え方を変えて前向きになる12の方法

生き方

つい先々のことを考えてしまう

つい先々のことを考えてしまい、心配事が絶えなくて常に不安を抱えて生きているという人。自分はそういう性格だから仕方がないと、諦めている人もいるのではないかと思います。しかし、性格上の特徴は確かにありますが、考え方を変えることができれば、そうした毎日から抜け出すことも可能です。

心配性の人はよく取り越し苦労をしてしまいがちかと思いますが、日本人には心配性の人が多いといわれています。慎重で先を見据えて行動する傾向が強い日本人には、こうした悩みを持つ人が多いようです。しかし、その心配性や取り越し苦労が度を越えてしまうと、心と体にさまざまな悪影響を及ぼしてしまうこともあり、注意が必要です。

取り越し苦労とはどのようなものなのか、言葉の意味やデメリットについて詳しく知ることで対策を打つことができます。また取り越し苦労をしなくなるいろいろな方法も紹介しますので、参考にしてみてください。

取り越し苦労について

取り越し苦労という言葉には、「どうなるかわからない将来のことをあれこれ考えすぎて、無駄な心配をすること」という意味があります。その言葉の歴史は古く、江戸時代後期から使われてきたといわれています。似ている言葉としては、「懸念」や「杞憂」などがあげられます。

無駄な心配の事

取り越し苦労とは無駄な心配をすることです。決められた日よりも前に物事を行うことを指す、「取り越す」という言葉の名詞形が使われています。取り越して物事を行うには、先のことを見据えて考える必要があります。そこから取り越すという言葉は、将来のことをよいか悪いかと考えるといった意味を持つようになりました。

未来に何が起こるかは誰にもわからず、いくら考えても予測することはできません。その予測できないことをあれこれと考えるのは無駄な心配といえ、また精神的な疲れにもなります。こうした背景から、先のことをあれこれ考え心配したり不安になることに、この言葉が使われるようになりました。

似ている言葉がある

取り越し苦労には、似ている言葉がいくつかあります。懸念する、恐れがある、杞憂に過ぎない、危惧の念を抱くなどです。いずれも言葉の意味はほとんど同じですが、中でも意味が近いものが杞憂という言葉です。この言葉は古代中国で生まれた言葉で、紀という国の人々が天が落ちてくるのではないかと憂いて生活がままならなかったという故事からきているとされています。

対して取り越し苦労は日本で生まれた言葉であり、意味は同じでも言葉の成り立ちが違います。似ている言葉でも、少しの意味の違いや使い方の違いがあることも覚えておくとよいでしょう。

取り越し苦労する原因

取り越し苦労をしてしまう原因は、性格よりも考え方の癖が大きく関係してきます。また、過去に自分が経験した失敗や恐怖体験などが記憶に強く残っていると、ことあるごとにその記憶がよみがえり将来に不安を感じてしまうこともあります。

癖になっている

いつも心配して考えてばかりいると、そうした考え方がいつの間にか癖になってしまいます。不安になって心配していたことが実際に起きてしまった経験などがあると、そうした思考の癖になりやすいこともあります。

一度癖になってしまうと、その思考から抜け出すのは簡単なことではありません。自分では気づきにくいのが癖なので、その思考の癖もなかなか抜けずにいつも取り越し苦労をすることになります。

人に助けてもらえない

自分でも無駄な心配だとわかっていても、癖になってしまうと気づかないうちに取り越し苦労を繰り返してしまいます。年齢を重ねて経験を積むと、自分でも無駄に取り越し苦労をしているとわかってくるため、まわりの人に助けを求めることができなくなります。どうせ誰も助けてくれないといった心理状態になり、また一人で考えすぎてしまうという悪循環が起こります。

不安なことばかり考えている

翌日寝坊してしまうかもしれないといった些細なことから、事故に遭ったらどうしようなど、不安になることばかりを考えてしまうことも、取り越し苦労をしてしまう原因の一つと考えられます。

過去に経験した嫌な出来事が強く記憶に残っていると、そうした不安なことばかりを考えてしまいやすくなります。未来に何が起こるかは誰にも予測ができないために、過去の嫌な記憶を思い起こして先回りして不安なことを考えてしまうのです。

集中出来ていない

今の生活に集中できていないことも、取り越し苦労をしてしまうことに関係しています。今現在のことを考えて生きていないと、目の前のことへの集中力が散漫になってしまい失敗も多くなりがちです。

その失敗の経験から、また失敗したらどうしようといった心配がうまれ将来への不安も増していきます。その不安から逃れようとこの先の対策などを考えるようになり、取り越し苦労を繰り返すことへと繋がってしまいます。

取り越し苦労しなくなる方法

取り越し苦労をしなくなるためには、まずは自分自身のことをよく知り自分と向き合うことが大切です。取り越し苦労は性格的な要素よりも、考え方の癖や心の持ち方が強く影響してきます。そのため、少し意識を変えるだけで心持ちや考え方の癖を、少しずつ変えていくことができ取り越し苦労をしなくなるようになります。

マイナス思考にならない

失敗するかもしれない、困ったことになるかもしれないなどとマイナスなことを考えないように意識します。できるだけよいイメージを持って先のことを考えるようにすることが、取り越し苦労をしなくなるためには必要な意識です。

マイナス思考は性格で直せないと思っている人もいるかもしれませんが、心持ち次第で少しずつ変えていくことは可能です。それでもなかなか難しいときには、前向きな思考の人と一緒にいるとよいでしょう。まわりの状況や環境によって、自分の考え方や感じ方も変わってきます。

今の事を考えて生きる

将来のことはわからないことだらけなので、誰もが不安になるのは仕方のないことですが、今この瞬間を生きることも大切にしましょう。楽しいことや幸せなことは将来にもたくさんありますが、今この瞬間にもたくさん起こっています。

取り越し苦労をして先々のことを考えながら生活をしていると、今の生活が不安で楽しくないものになってしまいます。目の前のことに集中することで、先のことを不安に思う心の隙間はなくなります。

心配が解消されなければ相談する

心の持ち方や考え方の癖に気づいても心配が解消されない場合は、信頼できる人に相談するとよいでしょう。心を許している友人や心配事を解消できそうな病院や専門家などに、勇気を出して相談しましょう。

すると、自分では思いつかなかった解決策やアドバイスをもらえることもあります。誰かに相談する勇気が出ない時は、専門書などを読むことも手助けになります。

心配事が出たら行動する

どうしても心配な事があり不安になってしまう時は、その心配事に対して自分でできる準備をするなど行動に移します。例えば大地震が起きたらと不安になった場合は、防災グッズなどの物の準備をすること。

病気になったらと不安になったら入院費などのお金の準備、病気にならないように体力づくりをしてみるなど。今できる対策を打っておくことが安心材料になります。

取り越し苦労じゃなくなっても受け入れる

取り越し苦労ではなく実際に不安が現実になってしまった場合には、その事実を受け入れることが大切です。起こってしまったことは変えようがなく、なかったことにはできません。
その現実を認めることで、不安な状況から抜け出す方法を見つけることもできます。そして次に同じようなことが起こっても、前回乗り越えられたのだから今回も大丈夫と思えるようになるはずです。

そうしたことを繰り返していくうちに、最悪な状況になっても「なんとかなる」と寛容な心になれます。いきなり受け入れるのは難しいこともあるでしょうから、日ごろから最悪な状況を想定して、それを受け入れる心の準備をしておくことが必要です。

体調管理をしっかりする

体調管理をしっかりとしておくことも、取り越し苦労をしなくなるために有効な方法です。人間の心と体は密接につながっています。心の不調は体の不調を招き、体の不調は心の不調を招きます。そのため体調が悪いと不安が強くなり、取り越し苦労をしやすい精神状態に陥りやすくなってしまいます。

実際に、体が冷えると便秘になったりむくんだりして血行が悪くなります。すると体の中の酸素の全身への巡りが悪くなり、思考が浅くなることで不安感が増します。
不安感が強くなると呼吸が浅くなり、余計に血流が悪くなります。こうした悪循環感から精神状態が悪化するため、生活リズムを整え血行をよくし、心身共に健康的な毎日を送るように心がけることは、重要なポイントです。

心配になる事をあげてみる

取り越し苦労には、ただ漠然とした不安が影響していることも多くあります。そこでまずは、不安要素になる心配事には何があるかをあげてみます。自分の中の心配なことを紙などに箇条書きし、目に見える形で自分の外に出すことで、客観的に考えることができます。

そうすることで、その心配事は実際に起こりそうなのか、ただの漠然とした不安なのかを知ることができ、その心配事を解決するための準備にもつながります。実際に対策を打ってみると不安が消えることもあるため、まずは試してみることが大切です。

実際取り越し苦労だったのか考える

実際に心配に思っていたことが取り越し苦労だったのかを、振り返ってよく考えてみることが必要です。心配事をあげ書き留めておくことで、振り返りしやすいのでおすすめです。
心配事や不安に思ったことが実際にどれだけ現実になったかを考えてみると、ほとんどのことが取り越し苦労であったと気づくことができます。すると、余計な不安も消えていくことにつながります。

この先どうなるかは誰も知らない

その時代ごとに力があるとされる預言者や占い師などがいますが、必ずしもそれが現実になる訳ではありません。過去の予言や占いなどを見ても、外れていることも多いとわかるはずです。

つまりは、この先がどうなるかは実際に生きて自分自身で行動を起こしてみないとわからないということです。未来のことは誰にもわからないということを、常に頭に入れておくようにしましょう。

心配事の85%は起こらない

アメリカの認知治療の学者である、ロバート・リーヒ博士の著書「The Worry Cure」によると、心配事の85%は起こらないという実験結果が出ています。心配事が現実に起こった場合でも、約80%の人が自力で解決出来たということです。ほとんどの心配事が実際には起こらなかったという事実があることを、知っておくとよいでしょう。

先回りして人の事までしない

取り越し苦労をしてしまう人の特徴として、他人が心配していることまで自分のことのように心配してしまうということがあります。当たり前のことですが、他人の心配事は他人にしかわからないことがほとんどです。自分のことでもないのに一緒になって心配してしまうと、余計に不安になるので、人のことまで考えるのはやめましょう。

誰かのために何かをして生きるのは気持ちがよいものですが、そのために自分を犠牲にしてはいけません。他人と自分は違う、違うからこそ素晴らしいということを胸に刻み、時には自分を一番に優先することを意識しましょう。

なんとかなると思うようにする

とにかく考えすぎないことが取り越し苦労をしなくなるためには重要なことです。取り越し苦労をしない人は、常になんとかなると思うようにしています。どれだけ心配しても、その心配事が起こった時にしか対策はできません。何かが起きたら、その時に考えればよいという思考の癖をつける努力をし、マイナス思考から抜け出せるようにすると気持ちが切り替えられます。

まずは、「なんとかなる」と声に出して言ってみることから始めるのをおすすめします。「言霊」という言葉があるように、口に出してみるだけでそう思えてくることもあります。言葉の力に頼ってみるのも一つの方法です。

取り越し苦労しやすい性格の人

思考の癖や心の持ち方は自分の意志で変えることができますが、そうした癖がつきやすい性格もあります。もともと慎重で、気が弱い人などが当てはまります。もしも自分がそのような性格に当てはまると思った場合は、より意識して取り越し苦労をしないように努める必要があります。

石橋をたたいて渡る人

石橋をたたいて渡るような、常に慎重に物事を進めようとする人は、取り越し苦労の思考の癖がつきやすいので注意が必要です。

失敗するのが怖く、何事にも準備を怠らずによく考えてから行動する人は、先のことまで慎重に考えてしまいます。それは決して悪い部分ではありませんが、時々考え過ぎてしまっていないか、自分に問いかけるように意識しましょう。

ストレスを感じやすい人

人よりも繊細で傷つくやすく、そのせいでストレスを感じやすい人も取り越し苦労をしやすい性格といえます。それだけ優しく、細かなことまで感じ取れるということですが、その分物事をネガティブに捉えてしまいがちです。

自分がストレスを感じやすいと自覚している場合は、上手なストレス発散方法を見つけることが必要です。自分自身で気づいていない場合は、まわりからの助言を素直に聞き入れるようにするとよいでしょう。

取り越し苦労のデメリット

取り越し苦労をし過ぎてしまうと、心と体にさまざまなデメリットが出てきます。ただの考え方の問題だけでは済まなくなることも、時にはあることも事実です。
場合によっては、「不安障害」という精神疾患にまで発展してしまうこともあるということを知っておいて下さい。不安障害は、脳内の幸せホルモンと呼ばれるセロトニンという物質が不足することで起こる病気といわれています。

緊張するので体のあちこちが痛い

取り越し苦労が行き過ぎてしまうと、心身が緊張して体のあちこちに痛みが出るようになってきます。緊張すると人間の体は力が入り硬くなり、血流が悪くなります。これは首や肩が凝る原因にもなります。また体が硬くなり凝ることでさらに血流が悪くなり、頭痛などを起こすこともあります。

不安や心配を感じると脳は緊張した状態になります。つまり、あれこれと考えすぎて常に不安や心配を感じる状態にあると、その間脳は緊張状態が続いてしまいます。その緊張のせいで体のあちこちが痛くなり、さらにその痛みに対しての不安までも抱くようになるという悪循環が起こります。

食欲がなくなる

心配事が気になりすぎて食事をすることに気が回らなくなり、食欲の低下が起こることもあります。不安感から緊張状態が続いていると、脳はそのことばかりを気にするようになり、食事をとろうと思わなくなるためです。

また精神的にも負担が強くなることで、落ち着いて食事を取るという余裕がなくなっていきます。

食欲は自律神経系によってコントロールされています。そのため、度を越えた取り越し苦労から不安が強くなりすぎると自律神経系のバランスが崩れ、食欲がなくなってしまいます。この状態が長く続くと、食事がとれないことで体力や免疫力が衰え体調を崩しやすくなります。日常生活に影響が出るような状態にもなりかねないため、注意が必要です。

脳が疲れる

脳が疲れてしまうのも、取り越し苦労のデメリットの一つです。脳が疲れてしまうと、心も体も常に疲労感を感じることになります。すると、どれだけ寝ても疲れが取れなかったり、眠りたいのに眠れないといった症状が表れてくることもあります。これは人間は脳が疲れを感じると、心身にも疲れを感じるようにできているからです。

心配事や不安なことを考え続けた脳は、休む暇がなく働き続けるためどんどん疲れていきます。脳のメモリも、時には休ませることが必要ですが、頭を使って悩んだり考え込んだりしている間は動き続けなければいけません。そうして不安や心配を感じると脳内でセロトニンが不足し、精神疾患を引き起こすこともあります。

先々のことばかり考えてないで今を楽しもう

先々のことを考えて今を生きることは、決して悪い事ではありません。事前に対策を練っておくことで、将来何かがおきた際に助かることも少なからずあるからです。しかし、そうした先のことばかりを考えて生きていくことは、今の生活をおろそかにしていることにもなります。

未来は何が起きるか誰にも予想できないため、過去の嫌な記憶が思い起こされて不安が強くなるのは仕方がありません。人は、予想できないことに対して漠然とした不安を抱きやすい、という事実があります。

そうした不安を感じることは悪いことではなく、考えすぎるからデメリットが出てきてしまいます。どうしたらその不安を解決できるかを考えていくことで、取り越し苦労をし過ぎてしまうことを回避できます。

先のことばかりを見ていると、今目の前で起こっている素敵なことに気づけません。たとえこの先が素敵なものになったとしても、振り返ってみたときに今を生きていなかった過去は、輝いて見えることはないはずです。後悔しない人生を送るために、目の前のことに向き合い大切にし、今この瞬間がかけがえのない時間であると心にとめておきましょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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