【調理師の給料やボーナスの有無は?】収入をアップさせるために
調理師といっても職種はたくさん
調理師にはたくさんの職種があります。一流のホテルで働く調理師や、病院で病院食を作る調理師、学校で給食を作る調理師、船の上で料理をする調理師、独立開業して働く調理師など、いろいろな場所で働けます。そして、その職場によっても年収は違います。
料理を作るのには、特に免許を必要とはしませんが、調理師として名乗れるのは、調理師免許を持っている人だけです。そして、免許を持っていれば、知識もあると認められ給料にも影響します。そんな調理師ですが、年収を上げるためにできることを見ていきましょう。
調理師の平均的な給料
調理師の給料は、働く場所によって違います。例えば一流ホテルや病院、学校などがあり、それぞれ給料に違いがあります。また、集客率も給料に影響します。
職種別の年収一覧
調理師は一流ホテルや、病院などで働けます。また経験を積んで、自分の店を開業することも可能です。
一流ホテルの調理師
一流ホテルの調理師の年収は、新卒で見習いの場合は、約350万円からスタートすることが多いようです。月給にすると20万円前後で、個人の店などで働くよりも少し高めです。一流ホテルだと、経験を積んで技術を磨き、スー・シェフやシェフの肩書を持つようになれば、年収1,000万円稼ぐ人も出てくるようです。
また、どれだけ有名なホテルかということも、収入に大きく影響してきます。有名なホテルのレストランほど、入社することは難しいですが、その分給料も高いようです。
有名ホテルのレストランなどで働く場合は、専門学校などで基礎知識をしっかりと学んでおいたほうが、就職しやすくなります。
病院等の調理師
病院食を作る調理師は、調理師免許を持っていても、年収は180万円~220万円くらいのところが多いようです。病院で働く調理師は、パートやアルバイトの人も多いです。それらの人たちは、企業からの募集で派遣されて来ていることが多く、時給1,000円程の所が多いようです。
病院では、患者の病気ごとにメニューが違うので、調理するメニューの種類が多く、量も大量に作らなければなりません。そのため、重い鍋や大量の食材を扱うので、体力勝負になります。しかし、ほかの職種に比べて、勤務時間がきちんと決められているようです。
個人で開業した調理師
個人で独立して開業している調理師の年収は、だいたい240万円~1,000万円です。これは、お店の規模や集客率などが、収入に大きく影響するので一概にはいえません。個人で開業すると、料理をすることはもちろんですが、原価の管理や人件費の調整、食材の管理など経営の仕事もしなければなりません。
また、独立・開業するためには資金が必要です。そして、料理人としての実力も兼ね備えていなければなりません。どのようにすれば成功するかの知識や、ノウハウなども必要になります。そして、商売がうまく軌道にのって、集客できるようになれば年収アップにつながりますが、集客できないと利益も出せないため、収入減どころか借金を抱えることもあります。
実は地域によっても差がある調理師の給料
調理師の年収は、地域によっても差があります。有名な一流ホテルなどが多い東京、大阪、神奈川、愛知、宮城などの年収は、ほかの地域に比べて少し高めになります。これは、飲食業界はお客一人あたりの単価や、客数などが利益に大きく影響しているからです。そのため、大都市圏にあるホテルのレストランや、有名店の年収が高くなります。
地方の都市になると、店の規模も都会に比べて小さくなり、客数が少ないと利益にも影響し、それが給料にも反映されます。大都市圏に比べて、20,000~30,000円ほど安くなるところもあるようです。
調理師の年収はどのくらいか。食べて「おいしい」を仕事にしよう
調理師の給料は低い
調理師の給料は、ほかの職業に比べて低めで、見習いの間は月収12万円前後、経験を積んで一人前になっても、年齢の10倍程度のことが多いようです。
見習い期間は月給12万円前後
調理師には、下積みの見習い期間があります。これは先輩の料理の技術や、経営のノウハウを学ぶためには必要な期間です。しかし、見習い期間の間は月収が12万円前後と低めで、見習い期間が終わっても、極端に増えることはありません。すべては経験と実力の世界なので、自分がどれだけ努力したのかが、如実に表われる仕事です。
また、ボーナスがあるお店も少なく、繁忙期には早朝から仕事をし、夜遅くまで残業することも多く、時間外に働いても、その時間の給与がでない場合も多くあります。
このように、調理師は拘束時間が長く、長時間の残業になることも多い仕事です。調理師の仕事を探すときには、ボーナスがあるか、残業代がでるか、どのような昇給システムなのかを確認するとよいでしょう。
経験を積めば年齢の10倍程度の年収
調理師の給料は、一人前として働き出しても、年齢の10倍程度の年収だといわれています。サラリーマンなどの年収に比べると、低く感じるかもしれません。そして、有名ホテルの料理長や板長などにならない限りは、年収が大幅にアップすることはありません。独立・開業して成功すれば、年収を大幅に上げることもできます。
調理師は、技術の習得や年収がアップするまでに、時間がかかる職業です。長期間の間、地道に努力を続けて、それを自分のものにできなければ、年収アップにはつながりません。単純に料理を作ることが好きなだけでは、続けることが難しいかもしれません。
年収アップに向けてするべきこと
調理師として技術を磨いたり、たくさんの料理を食べて味を知ったり、食べた人の意見を聞いたり、資格を取得したりすることが、年収をアップさせることにつながります。
技術を磨き他店の味も経験として積む
調理師は下積みの間、いろいろな店での経験を積み重ねることが自分の力となり、それが少しずつ年収にも反映されます。最初は、厨房の中の掃除や皮むきや盛り付けなどから始まります。日々、先輩の技術を学びながら5年、10年とかけて、独自の料理を作れるようになり、始めて一人前の調理師として認めてもらえます。
また、ほかの店を訪ねて食べ歩くことも、調理師には必要なことです。調理師は日々、新しい食材を取り入れ、調理法を工夫してさまざまな料理を考えています。ほかの人が考えた料理を食べることによっても、経験を積めます。このように、長い時間をかけて地道な努力を重ねることで、少しずつ年収が増えていきます。
食べてもらった人の意見を聞く
調理師は、食べてもらえる人がいてこその職業です。料理にも流行りがあり、そのときのお客様のニーズに合わせて、勉強する必要があります。そして、自分の料理をたくさんの人に食べてもらい、料理の感想を聞いて、それを次の料理にいかすことが大事です。
直接、お客様からの声を聞くことで、やりがいを感じることができたり、自分では気が付かないアドバイスをもらえたりすることもあります。お客様の声は料理の味だけでなく、盛り付けの話であったり、食べやすさであったりと、勉強になることがたくさんあります。お客様の声をどんどん取り入れて、改善することで料理の腕を上げられて、年収のアップにもつながります。
資格を取る
調理師は、資格がなくても料理は作れますが、調理師と呼べるのは調理師国家試験に合格して、調理師の免許を持っている人だけです。調理師になるためには、飲食店で2年以上の実務経験を積み、その後、調理師国家試験に合格するか、調理師専門学校で1年以上勉強して卒業すると、調理師免許が与えられます。
また、料理に関する資格には、栄養士や管理栄養士、ふぐ調理師、製菓衛生師などがあります。これらの資格を持っていると、年収アップにつながります。ほかにも、食品衛生責任者や船舶料理士、ワインソムリエなどの資格もあります。さまざまな資格を取ることで得る知識は、自分の実力や自信となり、やがて給料として反映されるでしょう。少しでも興味のあることは、どんどん知識として取り入れるとよいでしょう。
調理師の給料は実力や職場によって上げられる
調理師を仕事として選ぶと、見習い・下積み期間は必ずあるものです。その中で、どれだけ先輩や料理長の技術を学び、成長するかで、その後の給料にも大きく影響してきます。
また、職場の教育体制も技術の向上に影響します。日々進化する調理法や食材を常に取り入れ、挑戦し続けて職場全体で成長を続ける店なら、働きながら成長できるでしょう。
あなたも自分に合った職場を見つけて、自分の腕を鍛えることで、給料や実力をアップさせられます。調理師は、日々変わる食材や料理法などの勉強の連続です。努力を続けることで、あなたの夢の実現につなげられるでしょう。