マッサージの仕事をするために、必要になる国家資格とは。
あん摩マッサージ指圧師の仕事について知ろう
スポーツなどをした時に身体に不調が出てきたり、仕事の疲れがたまったらお世話になる、あん摩マッサージですが、こちらのマッサージ店では必ず「あん摩マッサージ指圧師」の資格を持つマッサージ師が施術してくれます。ではあん摩マッサージ師として働く人は、一体どのようにしてなっているのでしょうか。
あん摩マッサージ指圧師の仕事内容とは?
あん摩マッサージ指圧師は、身体の症状を改善するお仕事です。最初に問診を行ない、症状をきちんと把握し、一人ひとりに合った適切な施術を行ないます。手を使って、なでる・押す・揉む・叩くなどの施術方法があり、症状に合わせて使い分けていきます。
施術時間に決まりはなく、患者ごとにまちまちで、一度の施術で行う時間は30分~120分ほどの設定が多いです。必要な方に対しては出張マッサージを行っているところもあります。
あん摩マッサージ指圧師の仕事の大変さとやりがい
大変さは「技術だけでなくコミュニケーション能力も必要なお仕事」
マッサージ師として働くうえで、切っても切れないのが人と接するということ。あん摩マッサージの施術をする際には、基本的に器具は使用せずに、手を使って揉んだり、押したりといった技術を使って施術を行なうことになります。
技術面での能力は当然必要なことですが、患者さんと接するうえで、コミュニケーション能力というも必要になってきます。患者さんへの気づかいはもちろん、一人ひとり症状を把握して治療をしなければならないので、信頼関係を築いていくことが大切になります。
やりがいは「患者さんを笑顔に出来る」
あん摩マッサージ指圧師として仕事をするやりがいや、楽しさとは、治療に来られた方々とのふれあいはもちろん、治療を行った方の身体の不調が改善していくことです。
施術をした患者さんの症状が解消し、辛そうにしていた患者さんの、笑顔が見れることはとても嬉しいもの。患者さんの辛い症状を軽くすることで、その方の役に立ち、感謝される仕事なので、とてもやりがいがあります。
あん摩マッサージ指圧師になるために必要な技術や資格
マッサージ師として働くには資格が必要です。国家資格と民間資格の違いを正しく知っておきましょう。
どんな種類の資格がある?
マッサージ師として働くためには、「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格を取得しなければなりません。
しかし、カイロプラクティック、整体院、エステティックサロン、気功、アロマテラピーなど、街にはさまざまなお店が溢れています。そのようなお店で働いている施術者というのは、”マッサージ師”ではなく”セラピスト”と呼ばれています。
このように”セラピスト”と呼ばれているような、施術者が持っている資格は”民間資格”であり、あん摩マッサージ指圧師のような”国家資格”ではありません。
リラクゼーション業界では、基本的に国家資格や民間資格などを取らず無資格でも、誰でも働くことができるため、混同されてしまいがちですが、マッサージ師としての国家資格は持っていないので無資格となります。
あん摩マッサージ指圧師になるために必要な技術や資格の勉強法
厚生労働大臣・文部科学大臣が定めた専門の学校に最低3年間は通い、さまざまな知識を学ぶ必要があります。学校を卒業すると国家試験を受験する資格というのが与えられます。
必要な技術や勉強法は定められた学校で、しっかりと学ぶ必要がありますが、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得するために通う専門学校は、全国的にも非常に少ないのが現状です。通うために必要な学費も高いので、時間や金銭面に余裕がないと取得することが難しい国家資格であるといえます。
2018年版第16~25回 徹底攻略!国家試験過去問題集 あん摩マッサージ指圧師用
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こちらの問題集には、国家試験で過去10年の間に実際に出題された問題全てがこの1冊に収録されています。試験前に何度も解いておくこと非常に有効です。わかりやすい解説がついていたり、暗記に使える赤シートも付録としてついてるので、予習復習にも最適な問題集です。
あん摩マッサージ指圧師の資格を取るために、まずはしっかりと学校に通うことが第一ですが、卒業後の試験対策は自分自身で行わなければなりません。合格するためにも過去の問題集を使って受験対策をしておきましょう。
マッサージ師は国家資格が必要な仕事
マッサージ師というお仕事をするためは、「あん摩マッサージ指圧師」という国の法律で規定されている国家資格を取得する必要があります。取得するためには学校に通う義務があります。
ここで一つ注意しておかなければいけないのが、学校を卒業しただけではあん摩マッサージ指圧師としての、国家資格が与えられるわけではないということ。学校を卒業した後に、国家試験を受験し試験に合格した者のみが、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得することができます。
ステップアップにつながることも
しかし将来的にみるとメリットはあります。たとえば、ケアマネジャーの資格を取得する際には、規定の国家資格が必要ですが、あん摩マッサージ指圧師としての実務経験が、5年以上(かつ900日以上従事)であると、試験の受験対象者になるので、ケアマネジャーの資格を取得する事ができるようになります。コツコツと経験を積むことで、働ける舞台の幅を増やすステップアップにもつながります。
あん摩マッサージ指圧師の気になる給料(年収)
あん摩マッサージ指圧師を目指し、働くうえで気になるのが年収ですが一体どれくらい稼いでいるのでしょうか。実は高額な給料をもらっているマッサージ師はあまりいないのが現状であります。
あん摩マッサージ指圧師として働くほとんどの方の月収が、平均25万円以下という実態があります。年収でみてみると300万円程度の方が非常に多く、400万~500万以上稼いでいる高所得のあん摩マッサージ指圧師は少ないです。
あん摩マッサージ指圧師の仕事で女性はどのくらい活躍している?
あん摩マッサージ指圧師というと、男性が働いているイメージが多いのではないでしょうか。男性とは違い筋力もありませんし、女性の手は小さく指も細いです。デメリットなのではと思いがちですが、リラクゼーションサロンでは多くの女性が活躍してるように、女性マッサージ師の技術力は高く、男性よりも細やかな施術ができるといえます。そのように技術力のある女性マッサージ師というのは、多数活躍しています。
女性の仕事復帰に有利な資格である
女性は男性と違い仕事をしていても、出産や育児をする時に、一時的に仕事から離れなければなりません。しかし、いざ仕事に復帰ようと思っても、年齢面やブランク期間といったものがあるので、働ける職場が見つかるのか不安です。
国家資格である、あん摩マッサージ指圧師の資格を持っていると、病院や介護施設、マッサージ店やエステティックサロンなどさまざまな職場で求められる技術であるので、仕事に復帰しやすいという強みがあります。ですので働き場所に困ることが少なく、仕事としては長く安定して働けるのも大きな魅力です。頑張って学んで身につけた技術というのは大きな報酬となります。
あん摩マッサージ指圧師を目指そう
今回ご紹介したように、リラクゼーションとマッサージというのは大きな違いがあり、マッサージ師になるためには国家資格が必要です。セラピストなどの民間資格とは違い、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得するためには時間もかかるので、長い道のりに思えるかもしれません。しかし将来のことを考えると、資格を取っておくと働ける場所も多いので、資格を取るメリットは大きいといえるでしょう。