ジョギングやランニングを始めよう。初心者でも大丈夫なやり方と効果
どうやってジョギングやランニングをすればいいのかわからない
手軽に始められる運動といえば、ジョギングやランニングですよね。特別な道具を必要とせず、すぐに始められそうなイメージがあります。しかし、実際に始めるとなると、どうやってジョギングやランニングをすればいいのかわからない方が多いようです。ジョギングとランニングに関する知っておきたいポイントについて、これから見ていきましょう。
ジョギングとランニングの特徴と違い
ジョギングとランニングの違いをご存知ですか?それぞれの特徴を把握して、効果的に行えるようにしましょう。
ジョギングとランニングのそれぞれの特徴
ジョギングとランニングはどちらも走る運動ですが、速度と強度において大きな違いがあります。強度とは運動強度のことで、運動時の負荷やきつさを「METs(メッツ)」、「心拍数」、「自覚的運動強度(RPE)」の3つの指標で表します。
ジョギングは時速6.4㎞以下で走る
ジョギングは、6.4km/h以下のスピードで走ります。1kmを5分以上かけて走ると言い換えると、分かりやすいですね。また、運動強度はおしゃべりしながら走れるきつさです。具体的には、心拍数が110~130拍に収まる程度がジョギングの運動強度に当たります。
もし自分のジョギングの速度が適切かわからない場合は、「ジョギングシュミレーター」というサイトで調べてみると良いでしょう。スタート・ゴールの地点とかかった時間、体重を入力すると、自分が行ったジョギングの平均速度や消費カロリーを計算してくれます。
ランニングは時速6.4㎞以上で走る
ランニングは、6.4km/h以上のスピードで走ります。1kmを5分以内で走るくらいのペースですから、ジョギングと比べて負荷が大きいことは明確でしょう。運動強度は息が切れるくらいのきつさで、心拍数は140拍以上とされています。
しかし、あまりにきついと長続きしない可能性があるため、最初はゆっくりしたペースにしておいて、慣れてきたら徐々にスピードを上げていくことをおすすめします。また、いきなり速いペースで走ると血圧が急上昇してしまうかもしれません。ランニングをする前はストレッチを欠かさないようにしましょう。
目的に合わせてスピードを変える
ジョギングとランニングは、速度や強度のほかに、目的にも違いがあります。百科事典マイペディアにおいて、ジョギングとは「健康の維持・増進と楽しさを目的として自分のペースでゆっくり走ること。競争を目的としてできるだけ速く走るランニングとは区別される」と書かれています。
つまり、ジョギングは健康維持やダイエットを目的とした運動であり、ランニングはマラソンなどのレースや趣味を目的とした運動であるということになります。自分が運動する目的に合わせてジョギング、ランニングのどちらを始めるか決めましょう。
ジョギングやランニングのやり方
ジョギングやランニングは、正しいフォームで行わなければ体を痛めたり、効果を半減させてしまうことがあります。走り方の基本を確認しましょう。
正しい走り方のフォームを確認しよう
上半身は、背筋を伸ばし、肩の力を抜くことがポイントです。力が入りすぎていると、すぐに疲れてしまいます。また、頭の重心、体の重心(骨盤)、着地する位置が地面に垂直になるよう意識しましょう。走っているとき、頭や胸から倒れこんでいるために身体が前のめりの姿勢になっていることが多くありますが、これでは地面の反発をうまく利用することができません。骨盤から前に出ようと意識することで、体が地面と垂直な状態を保つことができます。
また、足の着地の仕方も重要になります。先ほども述べたように、着地位置は頭や体の重心と一直線になっていなければなりません。重心の下に足を置くことで、筋肉への負担を軽減させることができるからです。
走る時間の目安は30分以上
初めのうちは、距離ではなく走る時間で目標を立ててみましょう。最初から長い距離を走ろうとしても、やる気がなくなってジョギングやランニングに対して苦手意識が芽生えるかもしれないからです。
最初の目標設定時間は、ダイエットを目的としている場合は特に、30分を目安にすると良いでしょう。有酸素運動は運動開始後20分過ぎから脂肪が燃焼され始めるからです。20分以内で終わっても、ダイエット効果がないわけではありませんが、より高い効果を望むなら、初めは30分からスタートすると良いでしょう。
期待できる効果
ジョギングやランニングではどのような効果が期待できるのでしょうか。主なメリット5つをご紹介します。効果を知ることでモチベーションアップにつなげましょう。
体脂肪を燃焼できる
激しく運動すればするほど脂肪が落ちる、と思っていませんか。実は、息が切れるほどの激しい運動は脂肪を燃焼するのに効率が悪いのです。運動をすると、まず糖分であるグリコーゲンが消費されます。糖分とは炭水化物のことで、これが不足してからようやく脂肪が燃焼され始めるのです。
また、糖質は瞬間的な運動に優先して使われるのに対し、脂肪は持続する運動へエネルギーを供給する役割を果たしています。よって、一定時間継続する、激しすぎない有酸素運動は効率的な体脂肪の燃焼につながるというわけです。
生活習慣病の予防につながる
呼吸をしながら行う有酸素運動は、体中に新しい空気を送り込み、心と体を落ち着かせる副交感神経を活発化させます。すると、血管が拡張し血圧が下がるため、高血圧の改善が期待できます。また、有酸素運動は糖分と脂肪を消費し、血糖値の低下につながるため、糖尿病の療法としても使われています。
生活習慣病を予防することを目的としてジョギングやランニングを始める場合、少なくとも週5日はややきつめのレベルで行うことをおすすめします。
免疫力の上昇につながる
適度な運動は血行を良くします。血行が良くなると、体中の細胞に酸素と栄養を運ぶスピードが上がると同時に、老廃物を持ち帰る働きも盛んになります。さらに、血液の中に含まれる白血球が体内に侵入してきたウイルスや細菌を退治しようとする動きも活発になるため、免疫力が上がるのです。
注意したいのは、過度な運動は免疫力を下げてしまうということです。一定の負荷量を超えた運動は、免疫力を高めるタンパク質を生み出す働きを抑え、免疫抑制系に作用する物質の分泌を促してしまうからです。
便秘解消につながる
有酸素運動は副交感神経を活発化させ、自律神経のバランスを整えるという効果があります。自律神経が調整されると、腸のぜんどう運動が促されるのです。便秘の原因のひとつはストレスによる自律神経の乱れですから、有酸素運動は便秘解消につながるというわけです。
また、単純にお腹周りの筋力が上がることで便を押し出す力が強まり、便秘が改善されるということも考えられます。生活習慣が原因の便秘は、筋力の低下と関係しているため、有酸素運動は効果的です。
良い睡眠をとることができる
「幸せホルモン」と呼ばれているセロトニンは、心と体を落ち着かせる作用を持っています。セロトニンが不足した状態では気持ちが治まらず、睡眠にも影響が出てしまうかもしれません。また、セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの生成に大きく関わっているため、セロトニン不足は寝つきが悪くなったりする原因になります。
なんと、このセロトニンは、ジョギングやランニングなどの単純なリズム運動によって分泌が活性化されるのです。つまり、ジョギングやランニングは睡眠の質と関係しているのです。
ジョギング・ランニング時の服装
ジョギングやランニングは有酸素運動ですから、汗をかく可能性があります。ウェアやインナーは通気性や速乾性などの機能が備わったものを選ぶと良いでしょう。紫外線対策ができる素材であることも重要です。また、ランニングシューズは実際に履いてフィット感やクッション性を確かめてから購入するようにしましょう。合わないシューズを履いて、足を痛めてしまってはどうしようもありません。
自分に合った走り方をみつけて続けることが大切
ジョギングとランニングの特徴や違い、正しいフォームや得られる効果をご紹介してきましたが、いかがでしたか。自分の目的に合ったスピードや強度、ペースで行って、無理なく継続していくことが大切です。本記事の情報を参考にしながら、ぜひチャレンジしてみてください。