モラハラ職場での原因と対策方法|自ら環境を変えるためできること
もしかして私の会社モラハラ職場かも
「モラハラ」というのは、モラルハラスメントを略したもので、倫理や道徳から外れた嫌がらせのことです。簡単にいうと「大人のいじめ」。そういえば、より身近に感じるのではないでしょうか。
職場で何か嫌な思いをしているのならば、実例を知って、自分がモラハラに合っているか確認してみましょう。そして、もしモラハラだとしたら、原因を探り対策をとるべきです。
この記事では、モラハラ職場事例や、モラハラをする人・される人の共通点などをお伝えします。現状を知り自ら動くことで、環境はよりよいものへと変わります。
モラハラ職場事例で今すぐチェックしよう
どのような職場での状況を、モラハラといえるのかを知るために、まずはモラハラの職場事例をみていきます。
無視や仲間はずれにして職場で孤立させてくる
同じ部署内で、自分だけが飲み会に呼ばれなかったり、皆でランチに行くのに、自分だけ声がかからなかったり。または、ミーティングの時間を、自分だけ伝えられていない。こんなふうに、仕事でもそれ以外でも無視されることがあれば、それはモラハラです。
加害者側は指摘されても、「伝え忘れた」と一言いえばごまかせるので悪質。被害者は、職場での居場所をどんどんなくし、寂しさとともに「自分は何か、皆に不愉快なことをしてしまったのだろうか?」という思いにさいなまれてしまいます。
このような場合は原因を知り、たった一人でもいいので、味方を作る必要があります。
悪口やありもしない噂話を流される
加害者が、悪口やありもしない噂話を流すことで、あなたの職場での立場が悪化します。加害者は何かしらの理由で、あなたに悪意を持っているのかもしれません。
それは、あなたに原因があるというわけではなく、「美人でむかつく」「なんか幸せそうなオーラが腹立つ」など意図しない理由で、加害者を刺激している可能性もあります。
「○○さんは不倫しているようだ」「○○さんは、いつも人の悪口ばかり言いふらしている」など、ありもしない悪口が職場内に広がると、居場所がなくなります。我慢しているとうつ病になる可能性もあるので、まずは信頼できる人に相談しましょう。
仕事の制限をされやりたい業務に支障が出る
上司からのモラハラで多いのが、仕事を制限されることです。毎日残業しなければならないような仕事量を、あなたにだけ押しつけたり、逆に仕事ができるのにやらせてもらえずに、無能者呼ばわりされたりします。
仕事量が多いこともつらいのですが、仕事を与えられないことも精神的にこたえます。
やることを探そうと「何かありますか?」と尋ねても無視され、同僚が必死に仕事をしている中で、ぽつんと椅子に座っていることに。
寂しさを感じることはもちろん、経験を積んでキャリアアップする機会そのものを奪われて、将来にも響きます。
職場に関係のないプライベートに踏み入ってくる
恋愛や私生活について、文句や根ほり葉ほり聞いて、無神経に他人のプライベートに首を突っ込む人がいます。実はこのケースは、加害者本人が無自覚な場合があり、悪気のないことが多いので逆にやっかいです。
原因はさまざまですが、職場恋愛が公になっていたり、有給を取る機会が多かったりすると、やっかまれることはあるかもしれません。
このような場合は、本人にモラハラをしている自覚がないので、しっかりと相手と向き合うことが大切です。不愉快に思っていることを伝えれば、解決する可能性があります。
しかし、悪意のあるモラハラに発展をすることもあるので、注意が必要です。
モラハラする人には共通点がある
モラハラをするのはどのような人たちなのか、その共通点を探っていきましょう。
すぐマウンティングする女性はモラハラの可能性が
「マウンティング女子」という言葉をご存じでしょうか。これは、「私のほうが他より優れている」と思っている女性の総称です。
一見、アドバイスにみえるものの、常に他者に対して上から目線で語るので、女性たちから嫌われています。
よく口にすることは「そんなことも知らないの?」という言葉。自分の欲望に忠実な人が多く、標的にされるとやっかいです。
彼女たちは、基本的に相手をおとしめることで優位に立とうとするので、ちょうどよい相手をみつけると、モラハラを行う傾向があります。
実はコンプレックスがモラハラの原因にも
モラハラを行う人の中には、「自己愛性人格障害」の可能性がある人もいます。これは、ありのままの自分を愛せない障害で、周りを弱い立場にすることで、自分を保とうとします。
彼らは、自分自身に対するコンプレックスが強く、実は劣等感のかたまりです。それを認めてしまうと、不安感にさいなまれてしまうため、相手を攻撃して弱者にすることで、自分自身を優位に立たせようとします。
もしも標的にされた場合には、相手の身勝手な要望には応えずに逃げましょう。
悪口でストレスを発散する不満が多い人
直接あなたに悪口をいうのではなく、表立たないところで、こそこそと悪口や陰口をいう人がいます。被害者にとっては大問題なのですが、そのようなタイプのモラハラを行う人は、その行動を楽しんでいます。
ストレス解消くらいにしか思わず、不満をぶつけて自己満足しているのです。
そのため、モラハラの相手に選ぶのは、たいていの場合口答えしなそうなおとなしい人です。「悪口を流しているのはあなたでしょう」などと、正面切って対決する姿勢をみせれば、「どこに証拠があるの」などと口答えしつつ、悪口が止まる可能性があります。
しかし、逆にひどくなる可能性もあるので要注意です。相手の性格や、状況、味方になる人がいるかどうかなどで、正面突破が可能かどうかを判断しましょう。
職場での自分自身の様子も考えてみよう
モラハラをする人は、自分よりも弱そうな人を、標的に選ぶ傾向があります。職場での自分自身の様子を、見直してみましょう。
無意識にモラハラを受け入れてしまっていないか
「私が仕事できないから、きっと怒っているんだ」。被害者になりやすいタイプの人は、そんなふうに無意識にモラハラを受け入れてしまいがち。相手が正しく、自分が誤っていると思い込んでしまい、不安や孤独にさいなまれ、うつ病などを発症することまであります。
大切なことは、冷静かつ客観的に状況を分析してみること。そうすれば、無視をしたりする相手のほうが、仕事上おかしなことだと理解できます。
次に、なぜ相手はそのような行動を、自分に向けて行っているのかを考え、対策をとりましょう。自分自身が変わることで、状況は変化します。
きちんと自分の意見を示しているか
モラハラをする人は、たいていの場合、自分よりも弱い立場の人を標的とします。口答えしないおとなしい人は、されるがままになってしまいがち。そのため、モラハラをする人に狙われてしまうのです。
大切なことは、相手よりも強い精神状態で立ち向かうこと。特に、マウンティング女子は犬の序列と同じで、自分がかなわないと思う相手には、しつこく食い下がることはしません。しっかり相手に「NO」を突きつけましょう。
もちろん、しばらくは嫌がらせが続いたり、ひどくなったりすることもあるかもしれません。しかし、あなたが堂々としていれば、周囲もおかしいのはモラハラをする人だと気がつきます。
すぐできるモラハラ職場での対策法
職場ですぐにできる、モラハラの対策方法をみていきましょう。
客観的にモラハラ被害を分析する
モラハラをする人は、モラハラをすることによってストレス発散をしています。そのため、感情的になって泣いてしまったりしては、相手の思うつぼです。その様子を見て笑ったり、ストレス発散をしたりするだけでしょう。
一度冷静になって被害状況をメモに取り、自分以外の誰かとともに、そのメモを見直すとよいです。自分はダメだと落ち込むよりは、感情をニュートラルな状態に保ち、上司などに相談をしてみてはいかがでしょう。
ちょっとした行動により、状況は大きく改善するに違いありません。
社内に味方を作り先回りでモラハラ対策する
モラハラをする人は、なんとかしてあなたを孤独な状況に持っていこうとします。それは、一人でいる人は狙いやすく、さらに弱い立場へと追いやることが簡単だからです。
まずは一人からでもよいので、心の支えとなる仲間を探してみましょう。ランチを一緒に過ごしてくれる仲間などは、あなたのよき理解者となり、モラハラに遭っても助けてくれる可能性があります。
また、たとえその人が大きなアクションをしなくても、孤立しないということは、それだけであなたの大きな心の助けとなるはずです。
モラハラ職場なら我慢せず正しい対策をしよう
もしもあなたの現状が、モラハラの事例にあたりつらい思いをしているのなら、泣き寝入りしてはいけません。陰で泣いているのを見て、モラハラをする人はストレスを発散するだけです。
大切なことは、冷静になって状況や相手を分析すること。そして自分自身の行動を振り返り、被害者にならないように、まずは自分が変わることです。
対策方法は、相手によっても変わってきます。それは上司に直訴して、部署転換等をしてもらうことかもしれませんし、正面切って相手と対決することかもしれません。
自分自身が変わることで、環境は変わります。もしも今の状況が最悪だと思っているのなら、これ以上悪くなることはないです。勇気を出して、対策をとってみましょう。
辛い場合は逃げ出すのもひとつ
モラハラに対して出来る対策をすることは大事ですが、相手や状況を変えることは難しい場合もあります。辛い状況で心身ともに不調をきたすようなら、早めに新しい職場を探しましょう。
転職エージェントは、直接話を聞いてもらいながら転職の相談が出来るので、なかなか文章では説明しずらいモラハラの受けた状況なども直接会って相談が出来れば、自分に合った職場を探してもらえるかもしれません。
また入社後のサポートが手厚いところなどもあるので、うまく活用するとよいでしょう。