独身

20代、30代の若者に未婚率が増えているその理由とは?

30年前は、男女ともに20代で結婚することが一般的とされ、女性は5人に4人は結婚しているという時代でした。しかし現代では、結婚をしない人の割合は増え続けています。今回は未婚率上昇のわけや、その裏側にある問題をひも解いていきたいと思います。

未婚という選択肢が増えた理由やその背景を紹介

未婚率上昇の背景には、人口減少やバブル崩壊などによる、国や地域の経済成長率の低下があげられます。それにより収入格差も徐々に広がり、金銭面での不安を抱える人は、結婚をしたくてもできないといった状況に陥ります。

しかし、経済的な不安がゆえに結婚できないという人もいれば、あえて結婚をしないという選択をする人も多いのではないでしょうか。いまは、さまざまなライフスタイルが社会に受け入れられるようになり、さらに、あらゆる価値観も変わりはじめています。

昔と違い、未婚のままでよいと考える人も増えていますが、それでも将来を考えると、多少の不安を感じるものです。今回は、未婚が増えている背景や選択する理由、そしてシングルマザーに関しても触れていきます。まずは、このような事実をきちんと認識したうえで、多様化しているライフスタイルを受け入れていくことが大切です。

まずは理解しておきたい「未婚」の意味

「未婚」という言葉の意味を正しく理解していますか?実は間違った使い方をしている人も少なくありません。

未婚とは1度も結婚した経験のないこと

「未婚」と「独身」は類義語のようで、実は全く異なる言葉であることをご存知でしょうか。「未婚」というのは、これまでに結婚経験のない人のことをいいます。対して「独身」とは、これまでに結婚経験がある、ないにかかわらず、離婚や配偶者との死別により現在独り身である人のことをいいます。

よって、「未婚」と「独身」は似ているようで、実は大きく意味の異なる言葉なのです。

生涯未婚率とは50歳までの未婚率

生涯未婚率とは、「50歳の時点で、一度も結婚経験のない人の割合」を示したものです。2017年に発表されたデータでは、男性23.6%、女性14.1%となっています。

つまりは男性の4人に1人、女性の7人に1人は、50歳の時点で未婚であるといえるのです。

未婚率が上がっているそのわけ

結婚を選ばない理由は人それぞれ。下記の内容に思い当たる人もいるのではないでしょうか。

金銭的な事情

未婚率が上がる原因の一つに、政治的・経済的な問題があるといわれています。なかでも「非正規雇用者の増加」が、大きな拍車をかけているといっても過言ではないでしょう。

非正規雇用とは、個別の労働契約に応じた期間・時間に、限定する働き方のことをいいます。具体的には、パートタイム労働者、アルバイト、契約社員、派遣社員などが挙げられます。契約期間に定めがなく、フルタイムで働く正規雇用と比較すると、職務範囲、職責、待遇などに差が生まれます。よって、正規雇用者との年収格差が生じるのです。

現在、この問題が見直され、「同一労働・同一賃金」の実現に向け、国をあげて働き方改革の取り組みを提唱しています。しかしながら、非正規雇用者は、いまだ着実に数を増やし続けているといわれています。このようなことから、「結婚をしない」のではなく、「したくてもできない」という人が増えているのです。

独立した女性の増加

女性の社会進出は、今の時代めずらしいことではありません。高学歴で、経済的に自立している女性はたくさんいます。

職場では責任のある仕事を任されることも多く、それを生きがいに感じている女性は多いでしょう。よって、あえて男性を人生のパートナーとして求める必要性が、低くなっているといえるのです。

快適な実家暮らしから抜け出したくない

一昔前までは、成人した息子や娘がいつまでも実家で暮らしていることが、恥ずかしいと考えられることもありました。しかし現代では、家族の関係はより密接なものとなり、年齢など関係なく、友達のように頼り合う親子が増えています。

自宅にいれば、いつでも美味しいご飯が用意され、寝る場所にはもちろん困らない。そのような快適な環境を投げ出してまで、無理に自立しようと考える人が減少しているといえるのです。

結婚しないという選択をしている人の本音

自らの意思で選択したライフスタイル。それでも、悩むことだってもちろんありますよね。

メリットの1位は自由であるということ

結婚すると、ありとあらゆる制限が生まれます。家族のために費やすお金、労力、時間。さらには相手の家族にまで気を配らなければいけない場面も。

未婚でいるということは、これらのしがらみとはほぼ無縁なのです。自身の自由を確保できることが、結婚しないことの一番のメリットといえるのではないでしょうか。

不安を感じることは老後のこと

一人でいることが楽しいと思えていても、ある程度の年齢を過ぎると、それが不安に変わることも。周りの友人は夫や子どもがいるけど、自分は孤独。老後は誰が面倒を見てくれるのだろう…と、今から心がモヤモヤしている人も少なくないのではないでしょうか。

経済面はもちろん、ケガや病気など、年齢を重ねればあらゆる問題が生じます。そんなときは、やはり「サポートしてくれる人がそばにいてくれれば」と考えるのは当然のことでしょう。

結婚は当たり前ではなくなってきている

時代の変化というものが急速に進んでいる昨今。自分だけでなく、周囲の人の視点から見た「結婚」の意義も変わりはじめているのかもしれません。

親世代の結婚への考え方の変化

結婚への考え方は、親世代にも変化が生まれています。未婚率が年々高まる理由の一つに、親からの執拗な催促が減ってきたことも、挙げられるのではないでしょうか。

無理に自分の意見を押し付けるのではなく、子どもの考えを尊重するという親世代は、増えている傾向にあります。

人生の楽しみ方への価値観が変わってきた

「結婚=幸せ」という時代は、もう過ぎているのではないでしょうか。あえて結婚という形をとらなくとも、相性の良い異性と、パートナーとして人生をともに歩んでいくという選択肢もあります。

ときには支え合い、建設的な関わりを持ちながらも、住む場所は別々だったり。また、連絡もまめに取ることはないといったように、程よい距離感での付き合い方を好む人は、増えているのではないでしょうか。

未婚率と少子化の密接なつながり

未婚率の増加とともに、問題視されている少子化の進行。日本では、このふたつの問題は切っても切れない関係ともいえます。

規律を好む日本

フランスでは、夫婦同然でありながらも、籍を入れない「事実婚」というスタイルをとる男女が増えています。そのうえで子どもをつくる、いわゆる「婚外子」も増えているのです。

しかし日本では、現代においても順当な段階を踏むことが重要視されています。籍を入れたうえでの子づくりや出産が、望ましいという考え方が根強く残っています。それにより、少子化を対策するためには、まずは未婚率の増加を食い止めなければならないという、二段階のステップが必要になってくるのです。

結婚しても子どもを望まない夫婦も増加

たとえ結婚していても、子を持たないという選択をする夫婦もいます。ライフスタイルの多様化が進む現代において、「子ども=幸せ」という考えもまた、当たり前のものではなくなっているのではないでしょうか。そしてやはり、経済的な理由で子どもをつくれないという夫婦も、年々増加しています。

さらに、「出産後に復帰できないのでは」という不安もある人も多いようです。一度正社員を辞めて出産後に、また正社員に戻れる人は、およそ4人に1人といわれています。仕事と子育ての両立は当然ハードルが高く、フルタイムで働くことを望んでも現実的には厳しいものです。

未婚の母が増えてきている

ライフスタイルの多様化とともに、相手の男性と籍を入れずに子ども産むという「未婚のシングルマザー」が増えてきています。相手が認知をするしないに関わらず、母親一人で子どもを育てていくことは、相当な覚悟と努力、そして何より知識が必要です。

サポートがあることを知っておく

まず一番に備えておきたいのが、金銭的な知識ではないでしょうか。子どもを育てるためには、多額な費用が発生します。そんなときは一人で悩む前に、相談できる機関が多くあることを知っておきましょう。

受けられる手当を確認しておくこと

まず、未婚のシングルマザーを悩ませるのは出産費用ですよね。その支援制度はもちろんあります。また、つわりや切迫流産など、妊娠時の体調不良で仕事を休んだ場合の手当てを、受けられる制度もあります。

ほかにも、0歳から中学卒業までの児童を対象とした「児童手当」や、18歳までの児童を育てる未婚のシングルマザーのための「児童育成手当」など、日本にはたくさんの支援制度が存在するのです。一人で悩まずに、まずはそのような支援を受けられる機関に相談をしてみましょう。

離婚のシングルマザーと違う点がある

「未婚のシングルマザー」とは別に、「離婚のシングルマザー」も、もちろん多くいます。後者は、夫との離婚あるいは死別のあと、独身でいる母親のことをいいます。

実は離婚のシングルマザーのほうが、国や地方から受けられる助成制度は手厚いものがあります。寡婦控除といって、一定額の所得控除を受けられ、それにより保育料や公団の料金が低くなることもあります。未婚のシングルマザーに比べ、離婚のシングルマザーのほうが、子どもを育てていくうえでのメリットが多いといえます。

自治体によって寡婦控除のみなし適用をしているところも

同じ「ひとり親」であるにも関わらず、未婚シングルマザーと離婚シングルマザーの「格差」があることが現状です。それを解消すべく、厚生労働省をはじめとし、各自治体が政令などを改正するよう動き始めています。

それでもやはり、未婚であることで、受けられない支援がたくさんあるとし、専門家たちによる抜本的な法改正を求める動きも見られています。今後、時代に即したサポート体制が、さらに浸透していくことを願うばかりです。

今後の未婚率の推移は上昇傾向が続いていく

これまで記したように、未婚でいることにメリットを感じる人は少なくないのです。結婚することでよほど経済面が安定するなどの好条件でもない限り、自由を失ってまで結婚しようと考える人は男女ともに少ないように思います。
未婚率の上昇は、今後さらに続いていくといわれており、今から約20年後の2035年ごろには、男性の29.0%、女性の19.2%が生涯未婚になるといわれています。男性では3人に1人という計算です。

アラサーの筆者の周りにも、男女ともにあえて未婚でいることを選択している友人が多くいます。金銭面に余裕がなくて・・・という人ももちろんいますが、大半が自らのライフスタイルを謳歌し、日々を楽しく過ごしているように見えます。

今後はさらにそのような人が増えていくというのも、なんだかうなずけるような気がします。

多様化した幸せの形を受け入れられることが求められる

時代が進むにつれて、あらゆる物事が多様化し、それにより人々の価値観は大きく変化します。結婚もその一つといえるでしょう。これまでの固定観念にとらわれていては、気づかないうちに幸せを逃してしまう可能性もあります。
多様化する個人の考え方、ライフスタイルなどをきちんと理解し、受け入れていくことが幸せへの第一歩といえるかもしれませんね。


LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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