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ビジネスモデルの原点とは何だったのか。ビジネスの再発見をしよう

ビジネスモデルという言葉は分かるが、実際にどのように作るのか。会社で新ビジネスを立ち上げたが上手く回らない、再生方法が浮かばないという問題に答えます。ビジネスモデルの作成方法を学び、ビジネスを育て生き生きとしたビジネスライフを送りましょう。

ビジネスモデルの原点に戻りアイデアを探す

自分のビジネスとは何か。誰に何を提供し、満足してもらいながらどれだけの稼ぎを生み出すのか、ビジネスをする最終目的は何なのか。ビジネスモデルの原点に返り、自分らしい新鮮なアイデアを探して成功するにはどのような視点が必要なのでしょうか。

ビジネスモデルとはなにか

起業したり、新しいプロジェクトを立ち上げるうえで「ビジネスモデル」という言葉をよく耳にします。そもそもビジネスモデルとは、いったいどんなものなのでしょうか。

語源はビジネスの原型

ビジネスモデルという言葉の語源は「ビジネスの原型」という意味から発生したといわれています。ビジネスモデルという言葉が発生したころは社会科学的貢献のシステムを主に指していたようですが、現在では新たなビジネスの価値を構築し、提案するという意味合いが強く、その中で継続してビジネス展開して稼ぐ仕組みだといえます。

ビジネスの主体は消費者と企業

ビジネスの主体は消費者と企業。時代がIT化されても基本の構図は変わりません。個人(家計)の経済活動が中心となり、生産者となる企業がものやサービスを提供する。ビジネスモデルは無数に存在しますが、基本パターンといえるものがあります。分かりやすくシンプルなモデルとしては「商品を仕入れて売る」「材料を仕入れて商品を作って売る」といったことでしょう。

このシンプルな関係があって、さまざまな企業競争が生まれてくる中、どんどんビジネスモデルが多様化されていき複雑さを増していくのです。

企業利益を生むための戦略

企業はものやサービスを提供し、顧客はそれを購入する。この経済活動の中でいかに企業は利益を生み出していくか、その戦略がビジネスモデルといえます。

利益を生み出さなくては経営は成り立ちません。いかによいサービスや商品を、誰にどのように提供していくか。どのような価値のあるサービスを提供していくのかを、ターゲットとなる顧客の立場に立って考えることが、結果として企業の利益を生み出すこととなり、その一連のプロセスが重要になります。

収益を確保するための仕組み

企業が収益を確保するためのプロセスもビジネスモデルの定義のひとつ。顧客に自社の商品やサービスが、どのように提供されて、収益を確保していくのか。何をどのように提供していくのかの仕組みをきちんと組まなければ収益は上がりません。

商品やサービスを提供して収益を得ることは、そう簡単なことではありません。何を誰にどのように提供するのか。そして、顧客が望むサービスと、提供する側の企業の収益が上がるポイントをマッチングさせて、企業の収益を確保する仕組みがビジネスモデルといえます。

常に変革されていくもの

ビジネスモデルは、その時代に合わせて常に変革されていくものです。例えば、eコマースの普及で消費者の買い物事業が変化していく中、既存の小売業や大手百貨店が押されているという現状があります。

顧客の行動が時代と共に変化していく中で、企業側は常に時代を意識して状況を見極め、商品やサービスも変化せざるを得ない状況になります。一度立てたビジネスモデルを20年も30年も使い続けることは稀なこと。企業は時代の変化をいち早く察知して、ビジネスモデルもその都度見直し変化させていく必要があります。

ビジネスモデルの基本の仕組み

ビジネスモデルは自社の特徴であり、アイデアによって無数に生み出されていくものですが、基本的な仕組みは「ビジネスとして継続して収益を上げていく」ということに他なりません。そのビジネスの仕組みとはどのようなことでしょうか。

ビジネスモデルには4つの枠がある

ビジネスモデルを考えるとき、4つの枠が挙げられます。「誰に、どんなものを、どのように提供し、どのように利益をあげるか」ということ。ビジネスモデルの構築の過程で、これらの要素の中のどれか一つでも欠けてしまうと、そのビジネスモデルは上手くいかないといわれています。

・顧客:ターゲットとなる顧客、顧客との関係
・価値:顧客へのサービスや商品の価値提案
・インフラ:サービスや商品を生み出す必要なインフラ
・資金:収益を生み出していく流れ、具体的なコスト

最低限これらの要素は押えて上手く協和させること。逆に言えば目新しいアイデアが無くてもこれらの要素がしっかりしていればビジネスを成り立たせることができるといっても過言ではありません。

ターゲットになる顧客の課題をつかむ

4要素の中の一つ、顧客(ターゲット)は誰かということは明確にすること。ターゲットとなる顧客を明確にすることで、その顧客の問題点や課題を掴み、その課題を解決するためのサービスや価値の提案をします。

ターゲットとなる顧客の課題を掴むには、ターゲットはどの層なのかということを明確にすることが重要になります。例えば、玩具を売るとき、子供がターゲットと思いきや、お金を払うのは親や祖母、祖父などの大人です。子供の目線と親の目線も視野に入れなければ売れません。子供が気に入った商品でも、親が反対すれば買ってもらえないということになります。

ターゲットを明確にすることで顧客が定着したり、既存の顧客のみならず潜在顧客も摂りこんでいける可能性が高くなり、ビジネスモデルとしての成功に近づけることができるでしょう。まずは顧客設定が基本中の基本といえます。

目標利益率を定めて収益モデルをつくる

ビジネスをする上で利益を上げなければビジネスは成り立ちません。必ずどのくらいの利益を上げるか、目標の利益率を決めて、収益モデルを作ることは重要になります。どんなによいものやサービスでも、利益が無ければそのビジネスは遠からず終わります。

どれだけコンスタントに収益を上げられるか、収益のポイントは押えられているか検証しましょう。例えば、商品を販売するだけではなく、商品のメンテナンスや付属品の販売など、収益のポイントはいくつあるのかなども考えてみましょう。成功ラインを決めて収益モデルを構築することが重要です。

提供手段をもとに業務プロセスを考える

顧客へのものやサービスの提供手段も明確にしなければなりません。業務の仕組みや集客の方法からサービス提供の手段といった業務のプロセスが上手くいかなければ、顧客はどこかで不満を覚え、離れていってしまうからです。
このプロセスに失敗すると顧客の満足が得られず、そのビジネスモデルは短命に終わってしまいます。ビジネスモデルを構築するうえで顧客へのサービス提供のプロセスや付加価値、ビジネスの強みを生かせるかはかなりの熟慮が必要です。

人材や情報といった経営資源を集める

ビジネスモデルの構築で経営資源を忘れてはいけません。ビジネスを提供するために必要な人の確保、物作りなど、ビジネスモデルを実現するための人やもの、そして資金や技術。どんなによいビジネスモデルを構築しても、このプロセスを置き去りにしてはビジネスが成り立たなくなります。サービスを提供するための自社の準備は重要な課題です。

一般的なビジネス収益のパターン

ビジネスの基本となる一般的なビジネスの収益パターンを見ていきましょう。無数に存在するビジネスモデルも基本を抑えておくことは大変重要なことです。

商品に優位性のあるシンプルな売上

一番シンプルなビジネスモデルといえば商品やサービスを企業側が開発、製造して顧客に販売して収益を得るパターン。自分で商品を作って自分で販売するビジネスモデルです。多くのメーカーや飲食店や農家、サロンなどがこれに該当します。
このシンプルな物販ビジネスモデルを成功させるには、商品に優位性があること。商品に顧客が価値を見出せなければビジネスは立ちいかなくなります。例えば飲食店で考えると、行けば誰でも注文する他店にはないメニューを持っていたり、素材にこだわり、顧客の満足度を上げる工夫がされているなど。何かしらのわかりやすい利点があると顧客の支持が得られやすくなります。

利用者に動機を与え継続的小売をする

自社で商品を作らず、全て仕入れて販売する小売のビジネスモデル。一般的な販売業、コンビニエンスストアやインターネットショップ、書店などが小売モデルに分類されます。
仕入れて物を売るということは、競合他社が同じものを仕入れて販売しているということ。そのため何かしらのインセンティブを付けて顧客に継続的に購入してもらうアイデアが必要になります。ポイント制度はその典型的な例でしょう。どこで購入しても同じ商品を、顧客に「ここで買うとお得」というお得感を持ってもらえると成功しやすくなります。

目玉商品と他商品の同時売上による合計収益

顧客にお得感を与える特売品や目玉商品を用意し、他の商品もついでに購入してもらうという合計モデル。例えばドラッグストアの店頭に激安商品を並べて、会計するまでに「ついでに他の商品も手に取ってもらえる」ようにしたり、チェーン展開する居酒屋などは激安価格のお酒を用意して、利益率のよいその他のお酒やフードメニューを豊富に取り揃えて目を引き、オーダーしてもらうなど。

この他、利益を度外視した格安設定の商品やコストパフォーマンスのよい商品を混合で販売し、集客を増やす100円ショップや、旅行会社の格安旅行パックなどは、この合計収益モデルに該当します。

顧客の必要性によるビジネス収益のパターン

ある商品を購入すると、それを使用し続けるために必要なものを購入しなければいけないという顧客の必要性による収益パターンにはどのようなビジネスモデルがあるのでしょうか。

商品に付属の消耗品を継続販売する

本体となる商品の価格は抑え、その本体を継続して使用し続けるために、使用する消耗品を継続的に購入してもらい利益を上げるのが消耗品モデル。
利益率のよい消耗品をいかに継続して販売していくのがカギとなります。代表的なのはインクジェットプリンター。プリンター本体での利益よりも消耗品である自社専用インクで利益の方を見込んでいます。紙パック式の掃除機や、カミソリ本体に対して専用の替刃や電動歯ブラシもこのモデルです。

商品本体を提供して継続課金を見込む

商品やサービスを提供し、代金は月額制などにして確実に収益を上げる継続モデル。ウォーターサーバーやバリスタなど、定期的に商品が届いて月額で支払うもの。ファンクラブや携帯電話、定期購読などの利用料金もこのビジネスモデルタイプです。
長期的に利用してもらえるように、顧客の満足のいく仕組みやサービスを提供し続けることが大切になります。顧客がワクワクできるように、常に市場の流行に敏感でいることも大切です。

求めているものに情報をマッチさせ提供する

顧客の求めに対し、情報やサービス、商品を繋げるマッチングモデル。不動産の仲介、人材派遣会社、ホテルの予約サイトなどがこのビジネスモデルにあたります。自社では商品を持たず、顧客と製品やサービスを提供する側を仲介し、その仲介料で収益を上げます。
例えば転職をしたい人と、よい人材を求めている企業をマッチングさせる人材紹介会社。転職したい人を無料で登録制度で集め、人と企業を結び、採用が決まれば企業側から紹介料を貰うというもの。このシステムにより企業は求める有能な人材を探すことができ、転職したい側は、自分のスキルを活かせる就職先を探すことができます。
マッチングビジネスは、人や商品、情報をどれだけ集められるか、また、サービスを受けたい側と、受ける側との2つの顧客をバランスよく扱えるかが成功のカギといえます。

無料で提供した後の有料購入を狙う

無料サービスやサンプル品を無料で提供し、顧客を大勢集め、その中からよければ有料のサービスを購入してもらうということを狙ったモデルが「フリーミアムモデル」。ウイルスバスターやドロップボックスがこれに当たります。
サービスを制御したベーシック版を無料で利用してもらい、よければバージョンアップした有料版に切り替えて課金してもらうというモデル。このフリーミアムモデルは、無料と有料の境目が難しいといわれています。
顧客が無料版で満足しては有料版に切り替えてもらえず、かといって無料版を制御しすぎてしまうと「このサービスは使えない」と思われてしまいます。その微妙な境目を見極め、コントロールすることが成功の秘訣といえます。

顧客を満たすためのビジネス収益のパターン

顧客の満足を高めるためのビズネス収益パターンとは、どのようなものでしょうか。

搭載場所の価値による広告収入

新聞や民放テレビ、フリーペーパーなど、商品の価格を抑えたり、無料にして多くの顧客を呼び込んで、広告を掲載することで広告料を収益とする広告モデル。Googleなどの検索エンジンやSNS、インターネットニュースサイト、HPなどもこのビジネスモデルに該当します。
広告モデルは、広告を載せる場所に料金を払う人や企業があれば成り立つモデル。例えば少人数でも一部の層に特化してアプローチできる場であれば広告モデルとして成り立ちます。

既存のライセンスを再利用する

知的財産の二次利用する権利を提供し、ライセンス料で収益を上げるライセンスモデル。ブランド、ノウハウなどをリースしたり、既存の商品やコンテンツを二度、三度と再利用していきます。
例えば大好評の漫画や小説の映画化。出版社には映像化の技術はありませんが、映画会社に映像化の権利を売ることで映画化し、より作品を世に広めていく。映画会社はよいコンテンツを出版社から買い、映像化し収益を上げる。双方の強みで一つのコンテンツを広げていくことができるメリットがあります。

ビジネスモデルの考え方

ビジネスモデルとは、簡単に言えば収益を上げる仕組み。その仕組みを考えるうえで抑えるべき要素とはどのようなものでしょうか。

ターゲットを明確にするWHO

ビジネスモデルを考えるうえで、まず自社の商品を誰に売るのか。ターゲットは誰かということを明確にしなければいけません。そのターゲットが求めているものや課題を特定し、自社の商品やサービスの向上、提供方法を見つけます。顧客のニーズを十分に理解し答えるには、まずはどのような顧客層に価値を見出してもらうかを考えることから始まります。

ターゲットの立場で価値観を考えるWHAT

ターゲットが決まったら、そのターゲットにとっての商品価値を考えることが重要です。顧客の立場に立って商品やサービスを考える必要があります。顧客にとっての価値とは何か、需要が満たされるもののほかに、新しい需要を生むものを考えるとよいでしょう。

どのように提供するのかについてのHOW

ターゲットとなる顧客への商品やサービスの提供プロセスも明確にしなければいけない要素のひとつ。サービスの仕組みや商品の調達、付加価値、サービスの提供方法を具体的に決定します。人材の育成や社内ルールや評価基準、プレーヤーとなる社員の行動も、この提供プロセスに含まれます。

収益構造を考えるWHY

商品やサービスの収益構造について、どのように収益を上げるのかどんなプロセスで儲けを出すのかを考えることは重要なポイント。顧客にとってよい商品、価値のあるサービスでも利益が無ければビジネスモデルとして成り立ちません。自社の収益性が高いか、強みを生かせているかをよく検討する必要があります。

ビジネスモデルの事例を調べる

自身でビジネスモデルを一から考えるのはなかなか難しいもの。まずはさまざまなビジネスモデルの事例を調べ、勉強することが大切です。

どの企業にもビジネスモデルは存在する

ビジネスモデルはどの企業にも必ずあります。その中で成功した企業のビジネスモデルを自社の商品やサービスに当てはめてみることで、新しいアイデアやヒントが得られるかもしれません。

例えばケーキ作りが好きで、ケーキ屋を開店したいと思ったときに、ケーキ屋で製造販売という1種類だけのビジネスモデルだけを勉強したら、収益の可能性が狭まってしまいます。ホテルやレストランなどで卸販に需要があるかもしれませんし、カフェスタイルにプラスしてケーキ販売が可能かもしれません。

まずは沢山のビジネスモデルパターンや自社のサービスとは違うと思われる異業種のモデルでも勉強するつもりで研究してみましょう。いつも市場へのアンテナは張り巡らせておくことが必要です。

魅力的な戦略を実現している例を参考にする

ビジネスモデルを考えるとき、魅力的な戦略を実現している例を参考にして、自社のサービスに当てはめてみましょう。ビジネスモデルをゼロベースで考えられる人は極ごく僅か。

過去から現在に至るまで、成功している事例を参考に、カスタマイズしたり、修正したりして考えてみるとよいでしょう。有名な企業の起業時の話を勉強すると、真似したくなるアイデアが見つかるかもしれません。

国内外でさまざまな書籍が販売されている

国内外でビジネスやビジネスモデルに関するさまざまな書籍が販売されています。注目する企業の「ビジネスモデル成功事例集」を参考に自社のサービスの構築に役立てるとよいでしょう。

また、インターネットでビジネスモデルの成功事例集を調べて勉強するのもいいでしょう。国内のビジネス事例や海外のビジネス事例も検索し、参考にするとよいでしょう。自社のサービスに繋がる意外な発見があるかもしれません。

企業の収益はビジネスモデル次第

起業してもなかなか収益が上がらない場合にはどうするべきか。問題点をさまざまな視点から洗い出してみることが必要です。

基本パターンに添って構築されているか

ビジネスを始めてもなかなか売り上げが伸びないといった場合は、自社の商品やサービスのビジネスモデルを見直してみるとよいでしょう。ビジネスモデルの基本パターンに添って構築されているかどうかを考えてみましょう。

顧客は集まっているのに収益が上がらないとしたら、やはりビジネスモデルが悪いからと疑ってみましょう。もう一度基本パターンを勉強して検討することが大切です。新規で事業を立ち上げる際にはまずは基本パターンからスタートしてしっかりと学ぶことがポイントとなります。

ビジネスの主体が明確になっているか

ビジネスの収益が上がらない理由の一つに、ビジネスの主体が明確になっているかが挙げられます。このビジネスは誰が主体なのか明確になっていなければ、相手の立場に立って何かを考えることができません。

顧客のニーズも答えられなくなってしまうことになりますので顧客の満足も得られず、集客もできないということになります。相手の立場にならなければ顧客満足は得られません。顧客の視点に立ってビジネスモデルを構築しなおすことが大切です。

自社の強みが生かされているか

ビジネスモデルを構築するうえで、自社の強みが生かされているかどうかは収益に大きくかかわります。自社の強みを発揮できるビジネスモデルになっているかどうか、競合他社がある中で固有の強みが生かされているかなど検証してみましょう。
収益が上がらないからといって、検証もせずに次の新規ビジネスに手を出してもきっと同じことに。次のビジネスに目を向ける前に、目の前の課題を考えて解消しましょう。まずは自社の強みを再確認し、その強みが生かされたビジネスモデルの再構築が重要です。

事業戦略の付加価値が有効か

自社の強みに加え、事業戦略の付加価値が有効に働いているかどうか。儲かるビジネスがあれば競合が必ずあります。そこに他社にない付加価値で差別化を図り、自社の商品やサービスを選んでもらうように戦略を立てることはビジネスを成功させるうえで重要です。この付加価値がどのように働いているのか、大いに検証してみる必要があります。

ビジネスモデルキャンバスを活用する

自社の商品やサービスのビジネスモデルを伝えようにも上手く伝えられない、今一つ把握不足なのは整理ができていないのが原因かもしれません。ビジネスモデルキャンバスを活用すると効率よくまとめることができます。

9つの枠に分かれたキャンバスについて

ビジネスモデルキャンバス「Business Model Canvas」の略で「bmc」ともいわれます。このbmcは9つのビジネスモデル要素を分類して、これらの要素を1枚の紙に書き込んでビジネスモデルを検討していくためのツール。1枚の紙で視覚的にわかりやすくなるため、何が抜けているのか、弱いのかが分かりやすく洗いだされます。
9つの要素とは

・CS(顧客セグメント):商品やサービスを提供する顧客の層、職業や性別、地域などの特性(ターゲット)
・CR(顧客との関係):顧客の特性に対し、対応方法やコミュニケーションによる構築
・CH(チャネル):商品やサービスの価値の提供方法、提供手段
・VP(提供価値):顧客に提供する商品やサービスの価値、ブランド
・KA(キーアクティビティ):商品やサービスの価値を生み出すための必要となる活動
・KR(キーリソース):商品やサービスを生み出すための必要となる資源(人、もの、資金、情報)
・KP(キーパートナー):商品やサービスを提供する過程で、自社と結びつきの深いパートナー、外部委託先の企業など
・CS(コスト構造):商品やサービスの価値を生み出すための必要経費
・RS(収益の流れ):サービスや商品を提供する過程において、どのように収益を生み出していくのかの流れ

これらの9枠の項目で成り立っていて、企画のコンセプトづくりやビジネスモデルを練るのに有効活用されています。1枚の紙に書き落としていけば、ビジネスモデルを可視化して共有することができるメリットがあります。1枚の紙の上で流れを見ていくことで、問題点の洗い出しや強みを、みんなで共有し、話し合うツールとして活用できます。

自分の会社について書き出してみる

まずはこのキャンバスに、自分の会社について書き出してみるとよいでしょう。いざ書き込もうとするとなかなか難しいかもしれませんが、わかる範囲で埋めていってみましょう。

複雑な組織活動を簡素に見えるようになり、これまで考えなかったことが見えるかもしれません。埋まらない部分は仮説を立ててみたり、第三者や顧客に質問するなどしてもよいでしょう。気が付かなかった問題点が見つかるかもしれません。なるべく客観的に見て書き込んでみると新しい発見があるかもしれません。

自分のヒラメキを盛り込んで書き出してみる

自分の会社のビジネスモデルキャンバスを書いているうちに、自分で何かひらめいたことがあれば、盛り込んで新しく書き出してみましょう。足りなった点や、改善したい点などがあれば遠慮なく書き込んでみましょう。新しいアイデアに繋がっていく可能性があります。

誰の何の役に立ちたいのか、顧客との接し方、商品やサービスを届ける方法など、「自分ならこうする、こうしたほうが効率が上がる」など、書き出してみると意外と出てくるかもしれません。将来こうなっていたらいいななど、先を見据えて書いてみるといいでしょう。共感してくれる仲間も現れるかもしれません。

2つのキャンバスを比較する

自分の会社のビジネスモデルキャンバスと、自分のアイデアを盛り込んだビジネスモデルキャンバス。2つのキャンバスを比較してしましょう。枠ごとに比べてみるとわかりやすいかもしれません。

自分のアイデアが実現可能か、可能であれば何をすればいいのか、比べることで何をするべきかが明確になることが狙いです。ビジネスをよくするためにできることを全て記録しておき、日々の行動につなげていけるようにするとよいでしょう。違いが大きいほど改善の余地がある可能性があります。

定期的に書き直して自己向上をはかる

ビジネスモデルキャンバスは一度書いたら終わりというわけではありません。客観的視点で何度も書き直していくうちにビジネスモデルがより明確に見えてきます。書くごとにキャンバスがブラッシュアップされ、気づきや問題点が見つかるようになっていくでしょう。

また、キャンバスは定期的に見直していけば更に洗練されたビジネスモデルになっていきます。時代もめまぐるしく変化していきますので、キャンバスに書き加えることや変更することが都度出てくるはず。

また、キャンバスの書き込みに慣れると自分の会社だけではなく、競合他社と比較ができるようになり、さらなるビジネスの改善や戦略の構築につなげていくことができます。キャンバスは何度でも書き直して自社のビジネスモデルを育てていきましょう。

企業らしさと自分らしさが伝わるように

企業らしさと自分らしさを伝えながら、顧客に満足されるサービスを生み出し収益をあげていく。そのようにビジネスモデルを作り上げていくにはどのようなことに着目するとよいのでしょうか。

一連の流れを分析して見えてくるもの

ビジネスモデルキャンバスで、ビジネスの一連の流れを分析すると、今のビジネスを展開するうえで、足りていなかったものが見えてきます。新規で調達するものや追加するものなど。顧客へのアナウンスは足りているか、人材は不足していないか、収益になるポイントを見落としていないかなど。

キャンバスで可視化することで問題点を共有し、分析して新たなアイデアにつなげていくことができます。アイデアを出し合いディスカッションすることで、持ち前の企業らしさに繋がっていくことでしょう。

強みと弱みについて検証する

自社の商品やサービスの強みと弱みについて検証していくことで、ビジネスモデルの立て直しができます。弱い部分を補い、強い部分を生かす。ただ儲かりそうだからといって、企業が強みを無視してむやみに事業に新規参入しても、その事業を持続することはできません。

自社の強みを生かさなければ、その事業を得意とする他社に差をつけられて、競争に負ける可能性が高くなります。成長を維持していけるかどうかの検証は、自社の強みと弱みの検証にも繋がってきます。ビジネスモデルキャンバスを使って強みと弱みを知ったうえで、新商品や新サービスのアイデアにつなげていくことができます。

更に伸ばせる点と改善点を見つける

ビジネスモデルキャンバスを書くことで、ビジネスの更に伸ばせる点と問題点を見つけることができます。ビジネスを推進するうえで課題となることや問題点を洗い出し、その対応策を見つけてみましょう。
対応策が見つかるということは、ビジネスの伸びしろがあるということ。ビジネスを育てるように改善点があるかどうか、常に検証することが必要です。

もっと伸ばせる点を検証し、顧客満足度を高めていけるように更に改善点を見つけることでより企業らしさが増していくことでしょう。ビジネスの全体像が見えることでより一層ビジネスモデルの調整ができます。

アウトソージングも視野に入れる

ビジネスモデルを検証していくうちに、自社で足りない部分を調達することが分かった場合、アウトソーシングも視野に入れて考えるのも一つの手段。

例えば専門的な人材が不足しているとわかっても、人を育てるまでには時間がかかります。社員を育てるには時間とコストがかかるもの。もしも緊急に育てた社員が急に辞めてしまっても無理に引き留めることは難しいでしょう。その場合にはまた新たな募集をかけて人材を探したり、自社の社員を移動させて育てるなどの対応が必要になりますが、いずれにしても時間とコストがかかる話です。

アウトソーシングで専門的な知識と技術をスピーディーに対応したほうが、企業にとってよい場合もあります。即戦力としてアウトソーシングを活用し迅速に問題点解決に臨機応変に対応していくことも必要です。

原点に成功へのアイデアが隠れている

ビジネスモデルの構築に悩んだら、原点に戻って考えてみるといいでしょう。なぜこのビジネスを立ち上げようと思ったか、誰に何の課題を解消してあげようと思ったかを一度振り返って考えてみるとよいでしょう。

必死にビジネスを展開していくうちに原点から遠のいていくということは、ビジネスのみならず何事にも起こりうることです。そんなときにはふと立ち止まることも必要でしょう。収益に気を取られ、顧客が置き去りにということになってはいないだろうか。

自社のサービスで誰を幸せにしたかったのか。誰の悩みを解決してあげたかったのか。何かしらのコンセプトがあったはず。それを振り返って思い出してみましょう。新たなアイデアが思い浮かぶかもしれません。自身のビジネスに迷いが生じたり、行き詰ったときには初心(原点)に戻って考えてみましょう。

ビジネスモデルの特許申請について

せっかく構築したビジネスモデル。苦労してよいビジネスモデルを生み出したからには特許を取得したい。そのビジネスモデルを守るために特許申請はできるのでしょうか。

申請前の開示は特許を取得できなくなる

特許は特許法が定める発明分野の保護になります。ビジネスモデル特許は「ビジネスの方法にITをプラスして実現する」ことが必要になります。

普通のビジネスモデルでは、どんなに素晴らしいアイデアが盛り込まれていても、特許を取得することはできません。また、発明したビジネスモデルが特許を取得できるビジネスモデルに該当するかどうかは、特許申請をして審査を受けての結果次第ということになります。

また、特許申請前に商品を販売したり、一般公開してしまうと新規性が無くなり特許を取得できなくなりますので注意が必要です。守秘義務のない第三者に知られてしまうことのないように注意しましょう。申請は発明提案書を特許庁に提出することになりますが、作成が難しいといわれています。時間もかけられないという場合には専門家に相談するとよいでしょう。

特許申請中は申請した後の表記

特許申請中は申請した後の表記で「特許出願中」と表示することができます。特許出願中という表記があれば、競合他社が模倣することへの抑止となり、クライアントには「特許申請するほどの商品なのだ」とアピールすることにもなります。
ただし、特許が取得できなかった場合には特許出願中の表示をすぐに削除する必要がありますので、その場合は速やかに対応しましょう。間違ってもそのまま放置していてはいけません。

因みに特許を取得していない商品に特許表示をした場合には、3年以下の懲役300万円以下の罰金に処され、罪になりますので、紛らわしい表示も含めて気を付けてください。

原点に戻り見直すことでステップアップする

ビジネスモデルは企業がビジネスをして収益を上げていく仕組みのことです。誰に何を提供したら喜んでもらえるか、そして収益につながるか。ビジネスを始めようと思ったり、新規で事業を立ち上げようと思った理由があるはず。

その原点に立ち返って、ビジネスモデルを見直すことで事業のステップアップに繋がります。忘れてしまっていた理念を思い出してみましょう。誰の役に立ちたいと思っていましたか?どのような社会貢献を目指していましたか?その事業でどのくらいの収益を見込んでいましたか?

ビジネス展開する中で、初心を忘れてしまうのも無理はありません。悩んだときには原点に戻り、社会に貢献できる素敵なビジネスモデルを構築し、自信を持って幸せなビジネスライフを送りましょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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