攻撃的な人の心理と関わりかた|ストレスにしない思考法を実践しよう
攻撃的な人との関わりかた
職場や学校、友達仲間や子を産んではママさんグループなど、攻撃的な人はさまざまな集団に存在します。このような人との関わりによって消耗する体力、気力、時間は、非常に無駄でもったいないものです。できれば関わりたくないですが、立場や状況によってそうはいかないことも。
攻撃的な人とは、どのような点に気をつけて付き合うとよいでしょうか。本人がその性質を直してくれたら周りにとっても本人にとっても一番よいのですが、大人になった人間の根本を変えることは大変難しいため、こちらで対策を取るのが賢明です。
彼ら、彼女たちがそのような態度をとるときの原因、特徴、心理などを知っておくことで、ある程度害を被ることの予防もできますし、対応のしかたも見えてくることでしょう。
攻撃的な人がすることの特徴
攻撃的な人の行動面の特徴をみていきましょう。どのような場面でどのような行動をとるのでしょうか。
気に入らない人に対してあたりが強い
まず、自分の気に入らない人に対してあたりが強いことがあげられます。全体に対してあたりが強いタイプもいますが、標的をしぼり、そこに対して高圧的であったり他に対するときとは口調が明らかに違ったりするタイプが多いです。
暴言やあたりの強い口調は、それが理に適った意見であってもそうでなくても、受けるたびに大きなストレスを抱えます。
そして、ひとたびターゲットにされてしまえば関係を修正するのには大きなエネルギーを要するでしょう。できることならそうなる前に予防するのが一番ですし、ある程度予防策は取れますが、対人間ですのでそう計算どおりにいかないこともあります。
相手を睨みつけて威嚇することもある
言葉や口調で攻撃してくる人のほかには相手を睨みつけるなど、口を使わない方法で攻撃的な態度をとる人もいます。他には机やものを叩いたり蹴ったりして、大きな音を出し、相手に心理的な影響を与える人や、手をあげてくる人もこのタイプといえるでしょう。
このタイプは、相手を萎縮させていうことを聞かせたり、自分の意見に賛同させようとする人が多いです。また、そういうことは関係なく、自分の抱えるストレスを人にぶつけて発散させようとしているタイプもいます。
どちらにしても受けるほうは大きな打撃とストレスを抱えます。これが友達関係や、趣味仲間のメンバーであれば距離を置いてしまえば簡単です。しかし、職場の上司や取引先の人間など、仕事に関わる相手だと簡単には離れられませんし、そういう関係上にも攻撃的な人はいるものです。
攻撃的な人の心理
次に、攻撃的な人の心理状態を見ていきます。どのようなことを考えているのでしょうか。
他人に嫉妬している
一つのパターンとしては、自分に自信がなく、自分よりなにかの点において優れている人に嫉妬して攻撃的な態度に出てしまうというものがあります。
このタイプの人は、上司や先輩など上の立場の相手には平身低頭で接し、気に入られようとしながら同じ立場の人間の中では自分が一番でないと気がすまない性質があります。
常に自分と周りを比べ、自分より優れている人に嫉妬します。努力してその人に追いつこう、追い抜こうという心理に持っていければ本人も成長できてよいのですが、こういう人は自分が劣っていることを認められないのです。
「あの人がきれいに見えるのはただ化粧が上手いから。」、「あの人が人気者なのは口が上手いから、心からの善人ではない」など、自分の都合のよい解釈をしてしまいます。そうして努力や苦労をせずに、自分の中で勝手に勝負して、勝手に勝ったことにしてしまうことで自分を納得させ、嫉妬の対象を悪者に見立てて攻撃するのです。
自分自身を守ろうとしている
このタイプの人は本来臆病で打たれ弱く、自分でもそれをよく知っています。そこで叱られたり、攻撃されたりしにくくなるためにはどうすればよいのか考えた結果、やられる前に自分がやって自分が強く、攻撃しにくい人間であることをアピールするのです。
聡明な人間ならば落ち度のない行いができるように努力し、人から攻撃されないようにするのですが、この人たちにはその発想がありません。
自分を強く見せるために人を見境なく攻撃すれば、当然周りからひんしゅくを買い距離を置かれます。味方がいなくなるのと引き換えに攻撃される機会を少なくするこの方法は本人のリスクも大きく、不安やストレスからまた人を攻撃して評判を落とし、負の堂々巡りをします。またこのタイプは根が弱いので、我慢して攻撃されてきた人が我慢の限界を超え、すごい勢いで反撃することでもあれば人が変わったように萎縮してしまうことも多いです。
ストレスが溜まっている
どんな人も、生きていく上で大なり小なりストレスは抱えます。多くの人はそのストレスを趣味に没頭したり、友達と遊んだり睡眠を取ったりすることで他人に迷惑をかけることなく発散させて生きることができます。しかし、攻撃的な人たちの中には、たまったストレスを上手く発散することができず、抱えきれなくなって他人を攻撃してしまう人もいます。
膨大なストレスを抱え、心に余裕がないこのタイプの人たち。大きな声を出したり、他人に暴言を吐いたりすることでストレスを発散させているようにも見えますが、実際はさらに溜まっていくだけなので逆効果です。人に迷惑をかけない発散方法にたどり着くまでこの人たちのストレスは溜まり続けることでしょう。
攻撃的な人とのうまい付き合いかた
では、上手に付き合う方法はあるのでしょうか。攻撃的な人とうまく付き合い、ストレスを溜めないようにしましょう。
とにかく相手にしない
今度は、どうしても避けられない位置にそのような人がいる場合の対処法を考えてみましょう。理不尽な、または過度な攻撃を受けると人は傷ついたり悲しくなったりするものですが、まっとうな反応を見せてしまえば、相手にしてやったりと思わせてしまい、攻撃が繰り返されます。反論こそせずとも毅然と振る舞い、全く心に響いていない様子を見せれば打っても返りが無いことで相手は面白くなくなります。
実際そういう人の攻撃がなぜ起こるのか、どういう心理状態なのかを分かっていれば、傷ついたり気にしたりしなくてよいことも分かるでしょう。落ち着いて考えたらかわいそうな人であると気づいてしまえば、そのような人からストレスをもらうことなどありません。
反撃は決してしないこと
ときには攻撃を受け流せず、腹が立って反撃をしてやりたくなることもあります。そういうときはだいたい受けている側の人間にも余裕が無く、ストレスが溜まっていることが多いです。しかし、怒りに任せて反撃を試みれば大変なエネルギーを無駄に費やすことになってしまいますので注意が必要です。
攻撃的な人は実際には弱く、自分勝手な上にあまり聡明ではないことがほとんどです。正論で反撃しても理解もしてもらえませんし、自分の意見が通らなかったということで余計に激しく反撃され、周りからは低次元のケンカに見えるでしょう。
余裕がないときには難しいこともありますが、同じレベルになってしまわないためにも、深呼吸していつものように受け流すほうが賢いやりかたです。
攻撃的な人に狙われやすい人はどのような人か
攻撃的な人に狙われないような行動をとることが大切です。ポイントを押さえておきましょう。
おどおどしている人
攻撃を受けやすい人の特徴の一つとして、おどおどしていることがあげられます。おどおどして自分に自信や信念が無さそうな人は弱そうな印象を与え、攻撃的な人から狙われやすいようです。
本来は臆病者である攻撃的な人は、自分より弱そうな人を探して標的にします。逆に常にしっかりしていて明るいタイプの人には攻撃をしにくいと感じます。
孤立している人
また、孤立している人も攻撃の対象になりやすいです。味方が周りにいない人は立場が弱いと判断され攻撃がしやすそうに見えるため狙われてしまいます。
逆に仲間がたくさんいて、なにかあったら助けてくれる人がいそうな人は、本人がそれほど強そうではなくても仲間からの反撃が怖くて手を出せません。また、他との信頼関係はしっかり築けていながら群れるのが嫌いな一匹狼タイプの人は、芯が強くしっかりしているので一人で居ても対象にはなりにくいです。
攻撃的な人の心理を知ってストレスなく接していこう
「弱い犬ほどよく吠える」といいますが、人間にも同じことがいえるようです。心理や特徴を理解していれば、攻撃的な人は本当は弱く、自分に自信がない上に人のことを考えられない人が多いことが分かります。
こんな低次元な人たちから受ける攻撃は同じく低次元であることにも気づきますし、それによってストレスを感じることがもったいないことも分かるでしょう。
どこのコミュニティーにもなぜかいるこのような困った人たちには、腹を立てたり傷ついたりしたら時間の無駄。無駄な時間を過ごすほどなら、その時間を楽しいことや自分のレベルアップを図る時間に使いたいものです。「また妖精さんがお歌を歌っているのね」とでもコミカルに比喩して受け流すことができれば、今日も楽しい一日が待っています。