野菜ソムリエの資格を取ったら、何ができるのか学ぼう。
芸能人も取得している野菜ソムリエ。その魅力に迫る
「野菜ソムリエ」とは、野菜や果物の知識を身につけることで、世の中にその魅力やすばらしさを伝えることのできる資格で、いわば野菜と果物のスペシャリストの事です。そんな芸能人も取得している野菜ソムリエの魅力に迫る。
野菜ソムリエとは野菜のプロフェッショナル
日本野菜ソムリエ協会認定の民間資格
近年になって普及し始めている「野菜ソムリエ」とは、日本野菜ソムリエ協会(一般社団法人)が認定している民間資格の事です。資格の認定は2001年8月にスタートしてから、現在では5万人以上もの野菜ソムリエ資格保持者がいます。
最近では芸能人の方達が資格を取ったりと、知名度もどんどん上がってきているので、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。野菜ソムリエを取得し野菜の知識を身につけておくと、さまざまな仕事をするうえで役立てる事ができます。
野菜ソムリエの名称は、2017年1月10日からは新名称に変更されています。
?「ジュニア野菜ソムリエ」→「野菜ソムリエ」
②「野菜ソムリエ」→「野菜ソムリエプロ」
③「シニア野菜ソムリエ」→「野菜ソムリエ上級プロ」
聞きなじみのある、ジュニア、シニアの呼び方ではなくなっていますので、必ず覚えておきましょう。
生産者と消費者をつなぐ役割も担う
野菜ソムリエの資格というのが、どのようなことをするための資格なのか、あまり多くは広まっていないですが、何をするための資格なのでしょうか。それは野菜や果物を作っている生産者の方達と、その野菜や果物を購入している、私たちをつなぐ架け橋になるという役割があります。
野菜ソムリエとして、取得したさまざまな知識を活用して、たくさんの方達に野菜や果物の調理におけるポイントを教えたり、その素晴らしさを広めたりする事ができるのです。
野菜ソムリエになる利点
野菜ソムリエの資格を持っていると、うれしいメリットを知っておきましょう。
野菜や果物の幅広い知識が身につく
私たちにとって、食とは欠かせないものです。健康とは食べ物とも大きく関わっていますので、毎日バランスの良い食生活を心がけることが大切です。家族の健康管理のために、栄養のある食事を作る際にも野菜ソムリエの知識が役立ちます。
野菜ソムリエの資格を取ることで、今まで知らなかった野菜の持つ栄養や、美味しい食べ方、上手な保存方法、今まで捨てていた部分の有効的な使い道などを知る事ができるため、知識を活用できる幅は広いです。
仕事だけでなく、家庭でも使える知識であるというのは、資格を取るうえでも大きなポイントですね。
家庭はもちろん食に関わる仕事に活かせる
毎日の献立にも活用できて、健康な体を作る事にも十分生かされる資格ではないでしょうか。野菜の種類、調理方法を知ることで献立のレパートリーが増えて、栄養に関しても今までよりずっと詳しくなります。
その知識を活用して、大切な家族の健康をサポートできるというのは、とても素晴らしいことですよね。幅広い職業の仕事に行かせるというのも、資格を取るうえでの重要な決め手となると思います。
就職転職のアピール材料になる
野菜ソムリエを取得すると、就職活動や、転職における際の大きなアピールポイントになります。例えば、料理教室などのセミナー講師として招かれて活動できる場合もあります。そのように資格保持者でないと出来ないような案件受ける事ができたりと、野菜ソムリエの知名度の高さが大変役に立つのです。
私たちが料理教室やレストランなど利用するときにも、野菜ソムリエの資格を持つ方がいると知るだけで、利用するお店の信用度や印象が変わりませんか?そのように仕事における就職先や取引先にも、好印象を与える事ができる資格であるといえます。とくに食と大きくかかわっている飲食業界では、資格が役に立つでことしょう。
野菜ソムリエ資格取得の気になる点
野菜ソムリエを取得するうえでのチェックポイントを押さえておきましょう。
養成講座費用が高すぎる
いざ資格を取ろうと思い立ったときに、立ち止まって考えなければいけないポイントとは、養成講座を受ける際の費用ではないでしょうか。野菜ソムリエの資格取得には、養成コースを受講することが必須であるため、必要な費用は簡単に決断できるような金額ではありません。
毎月の生活費もあるでしょうし、大きな額のお支払いがどうしても難しい場合は分割払いありなので、信販会社の審査に通る事ができれば、分割でのお支払いも可能です。そのような方でも、安心して受講できるようになっていますので、お金に余裕のない方は申し込んでみましょう。
取得後1年に1度更新料がかかる
野菜ソムリエの資格というのは、一度取得したらそれで終わりではありません。1年ごとに更新手続きをする必要がありますから、必ず忘れないように注意が必要です。
更新のたびに手数料3,500円(税込)を支払わないといけません。ですので、更新手数料を払い続けるメリットがあるのか、しっかりと考えておかないといけませんね。
独学では受験資格が与えられない
金銭面でも負担を減らすために、直接野菜ソムリエの資格の受験をしたいと考えている方も多いと思います。すでに独学で勉強していた方にはとても残念ですが、日本野菜ソムリエ協会の野菜ソムリエ講座を受けた、養成講座修了生のみが野菜ソムリエの受験資格を与えられます。
ですので野菜ソムリエの資格を取得するには、養成コースを受講しないと始まらないのです。どんなに自分で勉強しても、完全な独学だけでは野菜ソムリエの試験を受ける事ができませんので、そのあたりも注意しておきましょう。
野菜ソムリエ3つの養成コースの特徴と費用
受講できる内容に差がありますので、どのコースを受講するべきなのかチェックしておきましょう。
知識を知る野菜ソムリエ
野菜ソムリエの資格は初級中級上級と3種類ありますが、養成コースも3種類あり、初級は赤のスカーフ、中級は緑のスカーフ、上級は紫のスカーフの色で分けられています。野菜ソムリエとは、旧ジュニア野菜ソムリエの事です。レベルでいうと初心者のソムリエの資格になります。
赤いスカーフが目印である「野菜ソムリエコース」は、野菜、果物の知識を身につけたい、今後食に関する仕事がしたい、普段の食生活に役立てたいなど、誰でも気軽に始めやすい養成コースとなっています。カリキュラムは全7科目(1科目2時間)あり受講料は148,000円です。
こちらのコースを受講した後に野菜ソムリエプロを取得したい場合、プロコースのカリキュラムは後から受講することもできます。その場合は追加費用172,500円で受講することができます。野菜ソムリエ上級者の資格を取得するのなら、まずはじめの一歩としてこちらのコースからスタートしてみてはいかがでしょうか。
、
魅力を伝える野菜ソムリエプロ
緑のスカーフが目印の「野菜ソムリエプロコース」は、何が違うのかといいますと、野菜ソムリエコースのカリキュラムに加え、野菜ソムリエプロコースのカリキュラム(11科目×2時間)がプラスされた、全18科目(1科目2時間)を受講する事ができるコースです。
受講料320,500円で費用は倍以上も大きくなってしまいますが、野菜の知識に加え、仕事で使える専門的な知識が学べるように、組まれているので、野菜ソムリエよりレベルの高い野菜、果物の専門的な知識を身につける事たい方におすすめです。
野菜ソムリエを取得されている方で、さらにこちらのプロコースを受講したい場合は、受講料172,500円で受講する事ができますよ。
幅広く活躍できる野菜ソムリエ上級プロ
紫のスカーフが目印の「野菜ソムリエ上級プロコース」は、起業や開業、食関連のイベント総合プロデュースなど、さらに上を目指す方の受講コースとなっています。
こちらの養成コースは2017年度内の開講予定でしたが、まだ開講されていないようですので、日程及び費用未定です。憶測ですが、一番レベルの高いコースですので、受講時間や費用に関しても最も多くかかるのではないかと思います。
野菜ソムリエ上級プロというのは、野菜ソムリエの資格の中でも最もレベルの高い資格になります。野菜ソムリエプロの資格所有者でないと、受験することのできない資格です。
資格取得に向けて自分に合った学び方を選ぼう
受講コースの学び方は通学制、半通学制、通信制、ワーク付きの通信制とさまざまな状況や都合に合わせて選ぶ事ができるようになっています。
講師から直接学べる通学制
協定が指定している会場で直接指導してもらうことのできるのが、通学制の特徴です。会場は全国各地にあるので、ご自身の住む都道府県から探してみて下さい。
授業のたびに会場へ足を運ぶことになりますが、直接野菜ソムリエの知識を持った講師から教わりながら体感できるというのは学ぶうえで、収穫が大きいのではないでしょうか。
そして通学するうえでとても便利なのが、万が一の体調不良や仕事の都合で急に受講ができなくなってしまった場合でも、いつでも振替受講が可能となっているところです。そのあたりも安心できるので嬉しいポイントですよね。
通学と通信制を合わせた半通学制
仕事などの事情で日程を組んで通うのがむずかしいけれど、自分で時間を確保して学ぶスタイルの通信制だけでは不安がある。という方におすすめな半通学制という選択肢もあります。
この半通信制のメリットとしては、4科目のコミュニケーションのカリキュラムのみを通学制と同じように、講師から直接指導を受け体感して学ぶ事ができる制度となります。残りの3科目のカリキュラムは通信制と同じように、ご自分のペースで学べるという形になっていますので、両方のメリットを合わせたスタイルです。
自分のペースで学ぶ通信制
全てのカリキュラムを通信教材で学ぶ事ができるのが、通信制のポイントです。高校時代にアルバイトをしながら、通信制の学校に通っていた方も多いのではないでしょうか。
仕事や子育てなどによって、なかなか時間を割くことができないような方でも、ご自宅で野菜ソムリエコースの受講ができます。自分の都合によってお好きな時間に学べるというのは、忙しい方にはありがたい制度ですよね。
但し修了試験に関しては、協会から指定されている会場に行って試験を受けることになりますので、その日はしっかりとスケジュールを空けておきましょう。
野菜ソムリエ主宰のワーク付きの通信制
通信制の受講スタイルに+αがついた、野菜ソムリエ主宰のワーク付きの通信制というものもあります。全てのカリキュラムを通信教材で学びつつ、+αで全国各地の協会認定された地域校で開催される、野菜、果物の食べ比べ体験とベジフルカルテ作成レクチャー、及び修了試験が受けられる新しいタイプの受講スタイルです。普段なかなか食べ比べなどをする機会というのはないので、このような体験ができるのはとても面白そうですね。
野菜ソムリエの資格試験対策と合格率
資格を取る前に試験の対策や、合格率についても知っておきましょう。
養成講座のテキストを頭に入れる
野菜ソムリエの資格を取得するには、受講スクールに通う必要があることは、お分かりいただけたと思います。野菜ソムリエの試験問題は、ほぼすべてが養成講座のテキストから出されています。
ですのでテキストをきちんと読んで勉強さえしておけば、合格する事ができると思います。合格するためにも、養成講座のテキストをしっかりと読みかえして、頭に叩き込んでおく必要がありますね。
ひたすら過去問を解く
野菜ソムリエの試験問題は、どのような問題が出るのか不安な方が多いと思いますが、ほとんどが養成講座のテキストから出題されるということもあり、過去に出題された問題から出される可能性が高いです。
ネットやアプリでも過去の問題が乗っていたり、出題されていたりするので、参考にすることをおすすめします。合格率を上げるためにも、とにかくひたすら過去の問題を何度も解いておくようにしましょう。
合格率は85%7割正解で合格
野菜ソムリエの資格は、合格ラインが500点中、350点以上となっており、7割以上の正解率で合格できるようになっています。その合格率は約85%と、比較的合格率は高い傾向にあります。
そして2017年2月時点での野菜ソムリエは5万3,193人いますが、野菜ソムリエプロは2,801人、野菜ソムリエ上級プロにおいては、たったの143人しかいません。
この人数を見てみると、野菜ソムリエプロ以上を取得するのはさらにハードルが高くなることがわかりますね。まずは野菜ソムリエの資格を確実に取得できるように、しっかりと勉強しておきましょう。
野菜ソムリエの仕事と働き方
野菜ソムリエの資格を持っていると、どのような仕事があるのでしょうか。
食に関わるすべての仕事ができる
野菜ソムリエの知識というのは、食にかかわるすべての仕事で活用できるので、飲食業をされる方にとっては、大きく役立つ資格であります。ただ一つ誤解してはいけないことが、野菜ソムリエというのは、”職種”ではなく、”資格”のうちの一つだということです。
レストランなどの飲食店経営や、料理教室はもちろん、調理師や栄養士、農業などほとんどの仕事をするうえで、野菜ソムリエの資格があれば、かかわる人々の信頼度にもつながりますし、野菜や果物の知識や、調理方法というのはとても役に立つと思います。
例えば旬の野菜を使ったレシピをお店で開発するなど、そのような場合でも野菜ソムリエの知識というのは使えますよね。野菜ソムリエの知識の活用幅は広いですから、この資格を上手に活用しましょう。
幅広く活躍したければスキルアップは必須
野菜ソムリエの資格を取得したからと言って、仕事が安定する保証はありません。その仕事内容に応じて必要な資格を取ったり、学んだりする必要があります。
なぜならば野菜ソムリエというのは、仕事をする上での一つの資格にすぎないからです。野菜や果物のプロフェッショナルとして、活躍できる舞台を広げたいのなら、その道の実績を積むことも非常に必要です。
ですので野菜ソムリエの資格を取った後も、食に関する学びの姿勢は必要であるといえます。仕事として幅広く活躍していくのならば、学ぶべきことはたくさんあります。野菜ソムリエの資格を生かすためにも、常に食に関するスキルアップを目指していくことが重要でしょう。
働く場所や働き方は自分次第で広がる
野菜ソムリエの資格を取得した後の働き方というのは、一体何があるのでしょうか。現在は5万人以上の方が野菜ソムリエの資格を取得していますが、その活躍舞台というのは一人ひとり多種多様です。
野菜の知識というのは役立つことですが、仕事においてどのように活用するのかは、あなた自身が決めなければいけません。食に関する資格というのはほかにも、栄養士、管理栄養士、食品衛生責任者、調理師、食育マイスター、カフェプランナー、フードコーディネーター、などがあります。
どの資格も持っていると仕事をするうえで有利なるものばかりですし、資格がないと働くことのできない仕事もあるので、そのような場合は野菜ソムリエのほかにも、必要となる資格を新たに取得しなければなりません。自分次第で、より多くの活躍のできる舞台を広げられるでしょう。
習得した野菜ソムリエの知識を幅広く活用しよう
せっかく習得して身につけた野菜の知識を、いろんな場面で活用したいですよね。この先自分で歩んでいく道がしっかりと見えている方なら、野菜ソムリエの資格を上手に活用していけるかと思います。資格を有効に使うためにも、自分自身でしっかりとした未来図を描いておくようにしましょう。