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メンタルヘルスマネジメント検定を取得する利点を押さえておこう

現在は、ストレス社会といわれており、働く人の心の健康に働きかけるメンタルヘルスマネジメント検定という試験が注目されています。ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定の試験内容や種類、取得するメリットについてみていきましょう。

メンタルヘルスマネジメント検定の活用方法は

ストレス社会といわれている現代の日本において、仕事などに強い不安やストレスを抱えている人が多くいます。働く人が、健康で活力ある生活を送るためには、体の健康だけでなく、心も健康であることが重要だといえるでしょう。そんな中、働く人が心の健康を保ち、活き活きとした職場づくりを目指して、「メンタルヘルスマネジメント検定」が登場しました。ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定の試験内容や取得するメリットについてみていきましょう。

メンタルヘルスマネジメント検定を取得するメリット

メンタルヘルスマネジメントとは、「心の健康管理」という意味があり、社会の中で、一人ひとりが自分の役割を理解することによって、生じるストレスやストレスの原因などに対処できる知識や能力を身につけることを目的としています。ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定を取得するメリットについてみていきましょう。

自分のスキルアップになる

メンタルヘルスマネジメント検定の取得で得た知識や能力は、企業の社員として人事や労務に携わる人や管理者まで、幅広く活かすことができる検定の一つです。

また、メンタルヘルスマネジメント検定を取得することによって、労働安全衛生法に関わる知識を身につけることができ、社会保険労務士の資格も取得することによって、昇進や給与アップなどの期待ができます。

セミナーや研修会で名称を使用できる

2015年末に、厚生労働省が従業員50人以上の企業に対して、年1回「ストレスチェック」を行うことを義務化しています。それによって、メンタルヘルスマネジメント検定取得者よるセミナーや研修会の開催を定期的に行っている企業や病院も増加傾向にあります。

ただし、セミナーや研修会において、「メンタルヘルスマネジメント」という名称を使用する場合は、商標登録を行っている大阪商工会議所への事前申請が必要になるので注意が必要です。

心の健康増進につながる

メンタルヘルスマネジメント検定の学習内容は、心の健康増進に重点を置いていることが特徴です。メンタルヘルスマネジメント検定の中でも、一般社員向けの「セルフケアコース」においては、今置かれている自分のストレスの状況や状態を把握することによって、心に不調があれば早い段階で気づくことができることを目的としています。

したがって、メンタルヘルスマネジメント検定を取得することによって、心の不調が重度に陥る前に自分で対処でき、心の健康増進につながっていくことになります。

メンタルヘルスの不調を未然に防げる

メンタルヘルスマネジメント検定の学習内容には、ストレスやメンタルヘルスに関する知識やストレスの気づき方に関することも含まれています。したがって、万が一、自分が心の不調に気づいていない場合も、メンタルヘルスマネジメント検定の学習をすることによって、今後、心の不調に気づきやすくなります。

また、ストレスの対処や軽減の方法も学習するため、ストレスを感じる前に誰かに相談して解決するなど、メンタルヘルスの不調を未然に防ぐという効果も期待できます。

コミュニケーション能力が高まる

メンタルヘルスマネジメント検定の中でも、管理監督者向けの「ラインケアコース」においては、部下が心の不調をきたさないように、日々部下とのコミュニケーションを図るなどの配慮できる能力が求められます。

したがって、コミュニケーションが苦手だった人も、部下とのやり取りを増やすことによって、日々、コミュニケーション能力が高まるという効果が期待できます。

メンタルヘルスに力を入れている企業への就職に有利

社員を多く抱えている企業や病院などは、社員のメンタルヘルスに力を入れているところも多く見受けられます。したがって、そういった企業や病院の人事や労務などの部門においては、社員を採用する際に、メンタルヘルスマネジメント検定の取得者を率先して採用するなど、就職や転職に有利に働く可能性も十分にあります。

したがって、メンタルヘルスマネジメント検定を取得後、転職などを考えている人は、希望する企業などがメンタルヘルスに力を入れているかどうか、事前に調査しておくとよいでしょう。

メンタルヘルスマネジメント検定の種類

メンタルヘルスマネジメント検定には、職位や職種別に1種・2種・3種の3コースあります。ここでは、それぞれのコースの対象者や目的、特徴などをみていきましょう。

1種のマスターコース

メンタルヘルスマネジメント検定の1種は、人事や労務管理を担当する人や経営幹部などを対象にしており、社内のメンタルヘルス対策を推進していくことを目的としています。

また、社内の人事戦略や方針に基づき、社員に対するメンタルヘルスケア計画を行い、産業医などの産業保健に関わる専門機関との連携ができることや、社員を対象としたメンタルヘルスに関するセミナーや研修会を企画し、実施できることを目標としています。

2種のラインケアコース

メンタルヘルスマネジメント検定の2種は、各部門を管理・監督するような管理職を対象にしており、社内の各部門内における上司として、部下に対するメンタルヘルス対策を推進していくことを目的としています。

また、上司として、部下が心に不調をきたさないように日常的に気を配ったり、部下が心の不調をきたしていることに気づいた場合には、安全配慮義務に沿った対処ができることを目標としています。

3種のセルフケアコース

メンタルヘルスマネジメント検定の3種は、企業などの一般社員を対象にしており、企業などの組織に所属する社員自身が、自分のメンタルヘルス対策を推進していくことを目的としています。

また、自分が受けているストレスの状態をしっかりと理解することによって、心の不調にいち早く気づくことができ、不安や苦痛を自分の中に閉じ込めておくのではなく、必要に応じて誰かを頼ることができるということを目的としています。

メンタルヘルスマネジメント検定の試験要項

メンタルヘルスマネジメント検定を受験するにあたって、学歴や年齢などの特別な受験資格はありません。また、自分が希望するコースの受験ができ、3種類のコースを同じ日に受験することもできます。ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定の実際に行われる受験方法や合格基準などをみていきましょう。

2種類の受験方法がある

メンタルヘルスマネジメント検定の試験には、全国15都市の指定会場において、一斉に行う「公開試験」と企業や学校などが、所属する社員や学生を対象に、メンタルヘルスケアに関する研修などの一環として行う「団体特別試験」の2種類の受験方法があります。

公開試験は、1種のマスターコースは年1回、2種のラインケアコースと3種のセルフケアコースは年2回、東京や名古屋など指定された場所での試験が行われます。一方の団体特別試験は、試験を行う企業や学校の都合に合わせて試験の日時や場所を決めることができます。ただし、受験できるコースは、3種類のうち、2種のラインケアコースと3種のセルフケアコースのみです。

コースにより問題構成時間が違う

メンタルヘルスマネジメント検定の試験時間は、受験するコースによって問題構成や試験時間に違いがあるので、注意が必要です。

1種マスターコース

1種マスターコースの問題構成は、選択問題と論述問題で出題され、選択問題はマークシート方式となっています。試験時間は、選択問題が2時間、論述問題が1時間設けられています。ただし、選択問題と論述問題の間には、休憩時間がはさまれます。

マスターコースは人事部や経営管理スタッフに向けた内容です。経営とメンタルヘルスの関係について深く掘り下げた内容が出題内容となります。会社として、どのように社員のメンタルヘルスの変化に気づく仕組みを作るかなどの内容が出題範囲となっています。

論述問題では、実務の中で必要になる知識や応用力、総合判断力が問われるような内容が出題されます。

2種ラインケアコース

2種ラインケアコースの問題構成は、選択問題で出題され、マークシート方式となっています。試験時間は、2時間設けられています。

ラインケアコースでは、管理職向けであることもあり、セルフコースの内容に加えて、他者へのメンタルヘルスについての知識も必要になります。具体的な出題内容は、メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割、職場環境等の評価および改善の方法、個々の労働者への配慮、労働者からの相談への対応、社内外資源との連携、心の健康問題をもつ復職者への支援の方法などです。

3種セルフケアコース

3種セルフケアコースの問題構成は、選択問題で出題され、マークシート方式となっています。試験時間は、2時間。

出題内容としては、メンタルヘルスについての基本的、基礎的な内容と、ストレスへの気づきかたや、セルフケアの重要性についてです。「セルフケアコース」という名の通り、自分自身の心についての理解を深めていくための知識が問われます。

合格基準が設けられている

メンタルヘルスマネジメント検定では、一定以上の得点に達することで、合格することができます。それでは、それぞれのコースの合格基準をみていきましょう。

1種マスターコース

1種マスターコースの配点は、選択問題100点、論述問題50点の合計150点満点です。このうち、合計得点が105点以上であることと、論述式のみの得点が25点以上あることが合格基準となっています。

2種ラインケアコース

2種ラインケアコースの配点は、選択問題100点です。このうち、得点が70点以上が合格基準となっています。

3種セルフケアコース

3種セルフケアコースの配点は、選択問題100点です。このうち、得点が70点以上が合格基準となっています。
【参照URL:https://www.mental-health.ne.jp/about/

受験料は4000?10,000円

メンタルヘルスマネジメント検定の受験料は、受験するコースによって違うので注意が必要。1種マスターコースは10,800円、2種ラインケアコースは6,480円、3種セルフケアコースは4,320円です。全て税込です。

個人の申し込み方法は、インターネットや、コンビニ端末、郵便振替などです。インターネットで申し込む場合は、受験料の他にシステム使用料410円が必要なので注意しましょう。インターネット申し込みはクレジットカード決済、コンビニ端末での申し込みはレジで決済、郵便振替はゆうちょ銀行の窓口か、振込機能のあるATMでの決済となります。

いずれの申し込み方法でも、受験票は決められた発送日にハガキで届きます。当日の注意事項や持ち物なども記載されているので、試験当日まで無くさないように保管しておきましょう。
【参照URL:https://www.mental-health.ne.jp/apply/

合格証明書は発行申請が必要

メンタルヘルスマネジメント検定に合格し、職場に提出する目的などで合格証明書の発行が必要な場合は、所定の手続きが必要です。

大阪商工会議所に「身分証明書のコピー」と「検定試験合格証明書交付願」を提出し受領されると、「合格証明書発行手数料ご請求書」が送られてきます。その後、合格証明書1通につき1,230円の発行手数料を振り込みすると、合格証明書が発行されます。
【参照URL:https://www.mental-health.ne.jp/procedure/

メンタルヘルスマネジメント検定の勉強方法

メンタルヘルスマネジメント検定は、どのように勉強して試験に臨めばよいのでしょうか。ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定の勉強方法についてみていきましょう。

公式のテキスト本を読みこむ

メンタルヘルスマネジメント検定は、それぞれのコース別に公式テキストが出版されています。公式テキストの価格は、1種マスターコースが4,200円(税別)、2種ラインケアコースが2,800円(税別)、3種セルフケアコースが1,800円(税別)となっています。

また、公式テキストは、全国の書店や大阪商工会議所の売店でも販売しており、大阪商工会議所に電話かファックスで連絡をすれば、宅配便で取り寄せすることもできます。
【参照URL:https://www.mental-health.ne.jp/text/

公式の過去問題集を解く

メンタルヘルスマネジメント検定は、それぞれのコース別に公式過去問題集も出版されています。公式過去問題集の価格は、1種マスターコースが2,800円(税別)、2種ラインケアコースが2,200円(税別)、3種セルフケアコースが1,800円(税別)となっています。

公式過去問題集は、直近6回分の過去問題が収録されており、論述式問題に関しては、直近4回分が収録されています。また、試験直前対策として、頻出分野が厳選されており、出題傾向がよく理解できるように、わかりやすく解説してあることが特徴です。公式過去問題集は、全国の書店やAmazonなどのショッピングサイトでも販売されています。

公式以外の補足本を活用する

メンタルヘルスマネジメント検定の受験対策用に、公式以外の補足本も多く出版されています。日本能率協会マネジメントセンターから出版されている「改訂3版 メンタルヘルス・マネジメント検定試験I種(マスターコース)重要ポイント&問題集」は、 公式テキストに準拠した内容で、過去の出題頻度から厳選した確認問題と模擬問題が収録されています。

また、過去の試験内容から出題傾向を分析し、重要事項を項目ごとに整理して解説しています。なお、「改訂3版 メンタルヘルス・マネジメント検定試験I種(マスターコース)重要ポイント&問題集」価格は、1種のマスターコースが3,024円(税込)2種ラインケアコースが2,160円(税別)、3種セルフケアコースが1,728円(税別)となっています。改訂3版 メンタルヘルス・マネジメント検定試験I種(マスターコース)重要ポイント&問題集は、全国の書店やAmazonなどのショッピングサイトでも販売されています。

通信の対策講座を受ける

メンタルヘルスマネジメント検定の受験対策には、公式テキストや問題集を使って、独学で受験に臨む方法もありますが、通信の対策講座を受講して受験対策する方法もあります。メンタルヘルスマネジメント検定は、現在、注目されている試験の一つなので、通信講座の種類もたくさん登場しています。

資格の学校TACでは、通学してDVDで学習する方法や自宅や外出先でも学習できるように、WEBやDVDの通信講座を開講しています。このように、通信の対策講座は、自分のライフスタイルに合わせて学習できるというメリットがあるので、仕事の影響を受けにくく、無理なく学習できる方法を選択することができます。通信の対策講座が気になる人は、以下のリンクをご参照ください。
【参照リンク:https://www.tac-school.co.jp/kouza_mhm/mhm_style.html#tab2

個人のセミナーに参加する

メンタルヘルスマネジメント検定の受験対策として、大学の教授などが開催している個人のセミナーに参加してみるのもよいでしょう。職場を含めた社会全体のメンタルヘルスについて、実際にメンタルヘルスマネジメント検定の内容と照らし合わせて、わかりやすく解説してくれます。

また、メンタルヘルスマネジメント検定の受験対策だけでなく、日常でも役立つ実践的な内容を学習することができます。

公式の受験対策講座を受講する

メンタルヘルスマネジメント検定の受験対策用に、大阪商工会議所主催で全国各地で受験対策講座を開講しています。各受験コースによって、受験会場も異なりますが、1種のマスターコースは東京・大阪の2会場、2種のラインケアコースは札幌から福岡まで8会場、3種のセルフケアコースは札幌の1会場で開催されています。

受験対策講座では、重要ポイントをチェックし、問題演習で理解を深めることを目的としています。受験対策講座を受講するには、公式テキストの持参が必要で、申込も必要です。さらに、受講コースによって受講料が異なるので、受講を希望する場合は、下記の参照リンクをみて、確認しておくようにしましょう。
【参照リンク:https://www.mental-health.ne.jp/seminar/

メンタルヘルスマネジメント検定の合格難易度

メンタルヘルスマネジメント検定は、今後も受験者が増えると予想されている試験の一つです。では、メンタルヘルスマネジメント検定の気になる合格率や難易度はどうなのでしょうか。ここでは、メンタルヘルスマネジメント検定の各コースにおける合格率や難易度をみていきましょう。

1種の合格率は18.7%

1種マスターコースは、2017年度の公開試験結果では、受験者1,634人に対して合格者が306人で、合格率は18.7%となっています。

また、2016年度の公開試験結果では、受験者1,610人に対して合格者296人で、合格者は18.3%となっています。過去の公開試験結果では、合格率が11.1%という年度もあり、難関資格であるということがわかります。

2種の合格率は51.1%

2種ラインケアコースは、2017年度の公開試験結果では、受験者8,481人に対して合格者4,333人で、合格率は51.1%となっています。

また、2016年度の公開試験結果では、67.9%という高い合格率となっています。過去の公開試験結果をみても、合格率は概ね50%で推移しており、受験者の約半数が合格できる試験だということがわかり、難易度は高くなく、努力すれば合格を目指せる試験だといえるでしょう。

3種の合格率は75.5%

3種セルフケアコースは、2017年度の公開試験結果では、受験者3,944人に対して合格者2,986人で、合格率は75.7%となっています。

また、2016年度の公開試験結果でも、80%という高い合格率となっています。過去の公開試験結果では、合格率が87.4%という年度もあり、比較的難易度の低い試験だといえるでしょう。

勉強時間は最低でも1カ月は必要

メンタルヘルスマネジメント検定を受験するのに必要な勉強時間は、最低でも1カ月は必要といわれていますが、2種のラインケアコースに関しては、試験の1月前から勉強して合格したという人もおり、3種セルフケアコースに関しては、試験の1週間前から集中して勉強し、合格したという人もいます。

しかし、1種のマスターコースは、低い合格率からもわかるように難関なので、自分のライフスタイルに合った方法を模索して、余裕を持って、無理のない勉強時間を計画するようにしましょう。

自分の能力に合ったコースを選択しよう

公開試験の受験会場が、限られているということもあり、合格率の比較的高い2種ラインケアコースと3種セルフケアコースを同時に受験する人も多くいます。メンタルヘルスマネジメント検定では、企業での役職や目的によって、コースが3種類に分かれているので、今の自分の能力に合ったコースを選択して受験するようにしましょう。

一度合格すれば、勉強方法などのコツがわかってくるということもあるので、3種セルフケアコースから順番に受験していくのもよいでしょう。メンタルヘルスの問題は、今後も注目されるであろう社会問題の一つなので、いつでもキャリアアップや転職などに活かせるように、メンタルヘルスマネジメント検定に今のうちから挑戦してみましょう。


LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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