漢方を使ったダイエット法で綺麗に痩せよう。選び方や注意点
東洋医学として漢方は注目されている
漢方は東洋医学の一つで、国内だけでなく海外からも注目を集めています。自然の素材を組み合わせて作られており、心身のバランスを整えたり、巡りを良くする効果が期待できます。身体の巡りを良くできることからむくみなどが改善でき、ダイエットにも効果的だとされているのです。
医学に基づいている漢方の特徴
「漢方って良く聞くけど、そもそもどういうものなんだろう?」という人は多いでしょう。漢方の特徴を3つ以下にまとめてみました。
漢方は生薬を複数組み合わせて作られた薬
漢方とは、植物や鉱物などの生薬を複数組み合わせて作られている薬のことです。長い年月をかけて積み重ねられた治療経験から、「どれを組み合わせるとどんな効果が得られるのか」「有害な事象はないか」などが確かめられて、漢方処方として体系化されたといわれています。
現在では”自然界の恵みを利用してできている薬”として、病院での処方やドラッグストアなどで販売され、自然志向な薬として親しまれています。ちなみに、病院で処方されている漢方薬の多くは「医療用漢方製剤」なので健康保険が適用可能で、2015年2月現在では148処方が厚生労働省に承認されています。
生薬とは
生薬とは、植物の花や葉っぱ、つぼみ、枝、茎、根、鉱物、昆虫など、病気などに効き目があるとされた物質を活用しやすく、保存や運搬にも便利な形に加工したものをいいます。これらを相性よく組み合わせることで、漢方薬としてその効果を発揮します。
個人の細かい症状に対応することが出来る
漢方はさまざまな生薬を組み合わせることによって成り立っているので、種類が豊富にあります。たとえば頭痛や寒気に効く「桂枝湯(けいしとう)」という漢方薬は、配合されている芍薬(しゃくやく)の量を増やすだけで、胃腸が弱い人の下痢や便秘に用いられる「桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)という全く別ののものになってしまいます。個人個人の体質やその時の症状によって、配合比率を変えることができるので、症状別に細な対応が可能になるのです。
漢方医学と西洋医学の違い
漢方医学と西洋医学の違いは、心身の治し方にあります。西洋医学は臓器別に悪いところだけをターゲットに絞って治療するため、治療の効果が短期にあらわれることが多く効能に特化しています。
一方漢方医学は、体全体を整えて自然に身体の治癒力をベースにしており、病人の体力や抵抗力の回復を図る治療法を行います。すぐに効くものもありますが、比較的長い期間に渡って治療を行なわなければいけません。漢方医学での治療は、長い目でみて治療しないといけないというデメリットはありますが、私たちが本来持つ自己治癒力をより高めることができるという大きなメリットがあるのです。
急性病や慢性病の改善
漢方は風邪や鼻炎などの急性病や、慢性病を改善する効果が期待できます。急性病の改善目的の場合は服用してから1~3日ほどで効果がでるので、早めに飲むことが大切です。風邪の引き始めだと、1回飲むだけで効果が現れることもあるとされています。
慢性病の改善目的の場合は、3カ月飲み続けて様子を見ることが大切です。14日位で何らかの効き目が出てくることもありますが、たいていは1~2カ月で効果がで始めます。個人差があるので改善効果がないからといって中断せず、長い目で見て服用するようにしましょう。
体質改善でダイエット効果
植物や鉱物などの自然素材を組み合わせて作られている漢方は、心身のバランスを整えたり、巡らせるという考え方がベース。食事も同様の効果がありますがその一歩先をいき、心身の調子を自分で整えられるというメリットがあります。
体質に合った漢方で身体をフォローすることで、代謝を高めて余分な脂肪を減らすことができるようになり、ダイエット効果が得られやすくなるのです。
ダイエットで漢方を利用する際の選び方
ダイエットを行うときに、利用する漢方の選び方のポイントは2つ。選び方のポイントをふまえてから、ネット通販やドラッグストアで購入するようにしましょう。
症状に応じた漢方を選ぶ
まず選び方の1つ目は、症状に応じた漢方を選ぶことです。太ってしまう原因を考えて、原因となる症状を改善することで痩せやすく太りにくい身体へと変化します。太りやすい身体になってしまう代表的な症状は以下の通りです。
- 代謝が悪い
- 便秘ぎみ
- 体が冷えやすい
- むくみやすい
それぞれの症状に合った漢方を飲むことで改善へと導かれ、無理なく自然に体重を減らすことができます。
体質に合わせた漢方を選ぶ
選び方のポイント2つめは、体質に合わせた漢方を選ぶこと。しかし、自分の体質が分からないという方もいるでしょう。そこで、体質のタイプを以下にまとめましたので、自分はどれにあてはまるのかチェックしてみてください。
血行不良の「お血タイプ」
- 手足に冷えがある。
- 顔色が悪くて、くすんでいる。
- 肩や首、背筋がこっている。
血液不足の「血虚タイプ」
- 疲れやすくて、貧血気味。
- めまいや立ちくらみ、動悸などがある。
- 髪にツヤがなくて、爪が薄くて折れやすい。
元気不足の「気虚タイプ」
- 疲れやすくて、体力がない。
- 風邪をひきやすい。
- 食欲がなくて、下痢をしやすい。
ストレスに弱い「気滞タイプ」
- ストレスがたまりやすい。
- イライラしやすくて、気分が落ち込みやすい。
- 気分にムラがあって起こりっぽい。
寒がりの陽虚タイプ
- 寒がりで、下半身の冷えやむくみがある。
- トイレに行く回数が多い
- 顔色が青白い
暑がりの陰虚タイプ
- のぼせやすくて、手足がほてる。
- 便秘気味で、コロコロ便が多い。
- 口が渇きやすくて、水分をよく摂取する
ダイエットにおすすめの漢方薬
ダイエット効果のある、おすすめの漢方薬をピックアップしました。症状や体質に合わせて選んで、服用するようにしましょう。
ツムラ漢方防風通聖散エキス顆粒 64包
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漢方の古典である「宣明論」に記載されている漢方薬です。肥満症の人や便秘がちな人によく用いられています。便通や利尿、発汗作用などにより、肥満や高血圧に伴う便秘やむくみ、動悸、のぼせ、肩こり、肥満体質を改善してくれる効果が期待できます。「防風通聖散」から抽出したエキスから製造された顆粒タイプで、飲みやすいく仕上がりです。
防已黄耆湯エキス錠Fクラシエ 180錠
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漢方の古典である「金匱要略(キンキヨウリャク)」に記載されている漢方薬です。疲れやすくて、筋肉のしまりがない人の脂質代謝を高めて、余分な脂肪を分解、燃焼して減少させる作用があります。そのほか、疲労回復やむくみ解消、肥満症、多汗症、肥満に伴う関節の腫れや痛みなどを改善する効果が期待できます。
ナイシトールZ 315錠
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生薬にこだわって一つひとつの働きに着目し、含まれる成分の効果を追及して作られた漢方薬です。18種類の生薬が体内に蓄積された老廃物などの余分なものを、体外へと排出してくれます。さらに、5000mgの有効成分が配合されており、脂肪の分解や燃焼を促進させる作用があり、お腹についてしまった脂肪を落としやすくしてくれます。
大柴胡湯エキス顆粒クラシエ 45包
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漢方の古典である中学の医書「傷寒論」「金匱要略」に記載されている漢方です。ストレスがあり、ワキ腹からみぞおちあたりにかけて苦しい人の肥満の脂質代謝を促進。体についてしまった脂肪を分解し、燃焼して減らしてくれる作用があります。また、便秘傾向の人の胃炎、慢性的な便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり、頭痛、神経症、肥満症などを改善させる効果が期待できます。
コッコアポL錠 312錠
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運動不足や生活習慣などによる、水太りに効果的に効く漢方薬です。疲労しやすく筋肉にしまりのない人は筋肉量が減少しているので、少しの運動でもばてます。
このため、運動不足になりやすく、脂肪が燃焼されず肥満が引き起こされやすくなります。この漢方薬はそんな人の脂質の代謝をアップして、体に蓄積された余分な脂肪を分解して燃焼させ、太りにくい体へと導いてくれます。
効果的な漢方の飲み方
漢方薬は正しく飲むことで、持っている効果がより発揮されます。ご紹介する効果的な飲み方を実践して、その効果を実感してください。
決められた時間にきちんと飲む
漢方薬は、食前または食間に服用するものだとされています。本来は食間に飲むのが1番良いのですが、血中濃度などを調べた結果それほど大きな違いはないとされています。もし食前や食感に飲み忘れてしまったら、食後でもあわてずにすぐ服用するようにしましょう。
水または白湯で飲む
漢方薬は西洋薬と同様に、コップ一杯の水または白湯で飲むようにしましょう。飲みにくいからといってジュースや牛乳などで飲むと、副作用がでて体を壊してしまう可能性があります。
また、胃腸が弱い人は胃腸への負担を軽減するためにも、白湯で飲むことをおすすめします。白湯は水を沸騰させて冷ましたもので、不純物が気化するため内臓への負担が少ないといわれています。
水を口に含んだ後に漢方薬を口に入れる
独特な味や舌触りのある漢方薬は、飲み方を工夫する必要があります。上手な服用の仕方は以下の通りです。
漢方薬の上手な服用の手順
- 1.まずはじめに水を口の中にふくむ。(※このとき、水は飲みこまない。)
- 2.次に漢方薬を口にふくんだ水の上に、明け愚痴を水につけないように上手に落とす。
- 3.口の中の水と漢方薬を一気に飲みこみ、さらに水を飲む。
漢方薬を飲む際の注意点
漢方薬を飲む際の注意点は主に3つ。注意点をふまえて、安全にダイエットを行いましょう。
副作用の可能性を踏まえて飲む
「漢方薬は自然素材を使用しているから、副作用がないのでは?」という方もいるでしょう。実はそれは間違いで、副作用がでる場合があるのです。
漢方薬はさまざまな特徴の生薬を組み合わせて、副作用を起こしにくい仕組みで作られています。しかし、用法・容量を守らなかったり、体質に合っていなかった場合は強い副作用がでることがあるとされているのです。そのため、漢方薬は副作用の可能性をふまえて飲むようにしてください。
薬の組み合わせ方に注意する
一般的に処方されている西洋薬と、漢方薬は飲む組み合わせ方に注意する必要があります。たとえば同じ風邪を治療するために処方された薬でも、漢方薬は体を温める効果のあるもので、西洋薬は熱を下げる効果のだと、お互いがその効果を打ち消しあってしまう場合があるのです。
こうなってしまっては、それぞれの効果が薄れてしまい症状が治りにくくなってしまいます。医師や薬剤師さんの説明をしっかりと聞いて、服用するようにしましょう。
漢方ダイエットは即効性が低い
漢方ダイエットは即効性がないので、すぐにその効果を実感することができません。漢方薬は長期間服用することで複数の組み合わされた生薬の作用により、徐々に痩せやすい身体へと導きます。そのため、あらかじめ即効性がないということを理解したうえで、ダイエットを行うようにしてください。
リバウンドを防ぐために漢方と並行して運動も行おう
漢方薬ダイエットを行う場合は運動も並行して行なうと、リバウンドが防ぎやすくなります。ダイエットを成功や健康のためにも、毎日の生活に運動を取り入れるようにしましょう。
ウォーミングアップとして漢方を利用する
運動をする習慣がない人が急に運動をすると、体に不調が現れます。特に多いのが足がつって痛みがひどい「こむら返り」です。漢方薬の一つに「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」というものがあります。
これは、こむら返りをはじめ、急激に起こる筋肉のけいれんによる痛みやお腹や腰の関節を和らげる作用があるとされています。飲んでから15~30分程度で効果が現れるといわれているので、運動をする30分くらい前までには飲んでおくようにすると良いでしょう。
漢方と有酸素運動を組み合わせる
より痩せやすい身体にするためには、漢方薬を服用しつつ運動を行うことが重要です。運動は熱を生むためエネルギーを消費し脂肪燃焼が促進され、蓄積を防ぐことができます。
ダイエット時に効果的とされている運動は有酸素運動で、その中でも特にウォーキングが効果的。漢方医学の世界では、歩くことは腸のマッサージといわれており、腸をもみほぐすことでぜんどう運動を活発化させ、便秘の解消や血行促進効果が期待できるとされています。リバウンドを防いでダイエットを成功させるためにも、漢方薬と運動を組み合わせて行なうようにしましょう。
有酸素運動とは
有酸素運動とは、継続的に体に負荷をかけて行う運動のことです。継続的に組織や細胞に酸素を必要に応じて与えることで、脂肪燃焼効果を高めます。ウォーキングを始め、ジョギング、サイクリング、エアロビックスなどがあげられ、これらを20分続けて行うことで脂肪が燃焼されやすく、ダイエットに効果的だといわれています。
漢方を適切に利用することで体質改善に繋がる
自然の素材で作られた漢方薬を飲むと、急性病や慢性病の改善だけでなく、体質を改善してダイエット効果が得られます。その効果を発揮させるには、症状や自分の体質にあったものを服用すること。また、正しく飲むことで痩せやすい体質へと変化します。
ただし、副作用や西洋薬の飲み合わせ、即効性が低いなどの注意点も踏まえてダイエットに取り組んでください。漢方を適切に利用して体質を改善し、魅力的な美ボディを目指しましょう。