気象予報士 ってどんな資格?仕事の内容や資格の取得方法

資格・語学

気象予報士ってどんな資格 意外と知らない仕事の内容

気象予報士というとテレビの気象コーナーで解説をする「お天気キャスター」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。でも、意外とその活躍の範囲は広く、仕事の内容もやりかたも時代とともに多様になっています。それでは、気象予報士について見ていきましょう。

まずは知りたい「気象予報士」ってどんな資格

気象予報士という資格について

気象予報士とは、どのような資格でしょうか?どのようにしてこの資格が誕生し、どのようなことが出来るのかを見ていきましょう。

気象予報士の資格は1993年(平成5年)に気象業務改正法という法律によって作られました。それまでは、気象予報は気象庁の予報官が行っていました。しかし近年、気象予報のニーズが増えています。例えば、電化製品や衣料品などの季節商品は販売前にこれからの季節の気象傾向が分かれば、効率よく生産計画を作ることが出来ます。

また、イベントなど限られた地点の気象予測が手に入ることによって安全にイベントを行うことが出来ますこのような様々なニーズに対応できるように民間でも予報業務が出来るようになりました。

気象予報を行うには「アメダス」という気象観測システムから送られた降水量や気温、風速、風向きなどの情報や、気象衛星「ひまわり」の映像などの情報を最新のスーパーコンピューターで分析したデータを利用します。

しかし気象情報というのは、防災や産業に非常に多くの影響を与えるので、先ほどのデータを適切に扱える技術が必要です。

そこで、その技術を持った人としての証となる気象予報士という資格がつくられたのです。気象予報士は、気象予測のプロとして、気象庁のデータを適切に分析してその結果である情報を人々に伝える仕事なのです。

将来的に活躍できる仕事、資格の活かし方

気象予報士として活躍できる場所としては次のようなところがあります。

気象庁

気象庁の就職は『総合職」「一般職」に分けられます。「総合職」はキャリアと呼ばれるもので将来の幹部候補です。総合職になるための国家公務員試験は幹部候補生になるためのものなので狭き門となります。「一般職」もまた、国家公務員試験を受け、各地の気象台などの現場で仕事をすることになります。

気象会社(予報業務許可事業者)

気象会社は、気象庁の業務許可を受けた「予報業務許可業者」と呼ばれるものです。(一般財団法人)日本気象協会や(株式会社)ウェザーニューズなどがあります。気象会社は、気象庁からのデータを独自のコンピューターシステムによって分析し、顧客のニーズに応じた気象予報を提供しています。

放送局などのマスコミ

ラジオやテレビの天気予報のコーナーでの仕事です。出演の放送局が予報業務許可業者であれば、放送局の気象予報士が気象庁のデータを分析したものを放送できます。実際にお天気コーナーで解説をする人もいますが、それだけではなくお天気キャスターの原稿を作ることを仕事としている人もいます。

一般企業

メーカーなどが季節商品の生産計画を立てたり、スーパーなどが商品の仕入れを行ったりするために気象予報士を採用する場合があります。また、農業や漁業にも気象は大きく影響されるので気象予報は大切な役割を果たします。その他にも、航空会社や船舶にも安全のために気象予報は欠かせません。

資格を取得するメリット

まず、何といっても気象に関する就職には有利です。

気象会社の採用試験の際もすでに気象予報士の資格を有している人は多いといいますし、気象庁に就職を希望する人も、国家公務員試験対策と同時に気象予報士の資格を取る人もいます。

また、お天気キャスターは気象予報士の資格を持っていなくても出来ますが、長くキャスターとして活躍するのであれば資格は持っておいた方が良いでしょう。

気象予報士人気ランキングでは、20人中9人の女性がランクインしているという結果が出ました。女性の活躍の場としても注目です。

いずれの場合も、気象予報士の仕事は、主にデスクワークが多いので、女性に適した職場といえるので、出産などのことも考えて取得をしておくのも良いでしょう。

気象予報士の資格の取り方

効果的な勉強法

スクールに通う

スクールに通うことのメリットは何といっても、受験までの勉強法が確立されていることです。「どの時期にどれだけの勉強をすれば良い」という計画も立てられているので安心して勉強に取り組めます。また、物理や数学が苦手な文系の生徒に対してもわかりやすい指導を工夫している学校もあります。そして、疑問点があったらすぐに質問出来ることや仲間同士励まし合えることもスクールのメリットです。

デメリットと言えばコストがかかることです。そして、居住地によって通学時間がかかることも考えておきましょう。

通信教育で勉強する

通学には時間的経済的余裕がないけれど、講師の授業で勉強がしたいという人は、ユーキャンなどの通信教育です。テキストやDVDなどが送られてくるので自分のペースで学習していきます。

デメリットは、疑問がその場で解決出来ないことです。メールなどで質問には応じてもらえますが、通学のように早くきめ細かくという対応は難しいでしょう。また、忙しい毎日の中で勉強を継続させる意志の強さも必要です。

毎日の努力が習慣に出来れば、質問も受け付けてくれるので上手に利用すれば、コストをかけずに講師の指導も受けながら学習が出来ます。

独学で勉強する

独学のメリットは経済的に負担が少ないことです。受験対策の本を購入して独学をするので本代のみの負担ですみます。気象予報士試験は形式がある程度決まっているので過去問題を徹底的に解くことで対策が出来ます。物理などは高校や大学の延長なので、理数系の分野が得意な人は参考書を熟読し過去問題をこなしていきます。

おすすめの参考書[wpap service=”with” type=”detail” id=”4426117852″ title=”こんなに凄かった! 伝説の「あの日」の天気”]

気象について楽しみながら関心をもつことが出来る一冊。これから気象の勉強を始めようとする人におすすめです。

[wpap service=”with” type=”detail” id=”4774136085″ title=”気象予報士かんたん合格テキスト 〈学科・一般知識編〉”]

ベストセラーの本。文系の人にもわかりやすい解説がされています。始めて気象を学ぶ人にもわかるように書かれています。

メリットは分からないところを質問出来ないことです。参考書を何度も読み返し自分で理解をしていくことは、かなりの忍耐と時間が必要です。

資格取得までにかかる費用

気象予報士資格を取得するにはとのくらいの費用がかかるのでしょうか?勉強法別にかかる費用を見ていきましょう。

スクールに通う場合、学費は約30万かかるところが多いようです。通信教育の場合10万円前後のところが多いようですが、ユーキャンは税込69000円です。独学の場合は本と過去問題を数冊ずつ購入することになるので数万円かかるでしょう。

受験料ですが、気象予報士試験は、前回受験をして合格した科目は免除されます。受験料は受験科目によって次のようになっています。(全科目受験:1万1400円、学科1科目免除:1万400円、学科2科目免除:9400円)

気象予報士を取るための難易度(合格率)

気象予報士試験は、非常に難関な試験と言われています。平均しておおよそ4%~5%です。一発合格する人も多くいますが、前回合格した科目は免除してもらえるので、その制度を使い何度か目のチャレンジで合格していくひとが多いです。しっかりと準備をして試験に臨んで合格を手に入れましょう。

資格の更新などはある?

気象予報士の資格は、試験に合格して登録をすると更新の必要はありません。それでは実際にその資格を活かすにあたって何もしなくてよいわけではありません。

天気予報のシステムは最新のものを取り入れています。そのシステムを使えるように努力はしなくてはいけません。予報技術も日々進化しているのですね。

気象予報士が活かせる場所はさまざまあった!

気象予報士の資格を活かせる場所は、お天気キャスターや気象庁の予報官だけではなく、様々な業界にわたるのだということが分かりました。

また、気象予報も「花粉情報」や「紫外線情報」など、かつてはなかったような情報が今では様々に情報発信されるようになって来ました。

情報発信の方法も、マスメディアのみならず、ネットなどで個人が主体的に手に入れることも出来るようになってきました。

人々が健康で安全に生活するために密接に関わる、気象に対するビジネスの可能性は期待出来るでしょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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