国際派への第一歩。TOEIC730点の社会的評価や勉強法とは

資格・語学

TOEIC730点は、国際派を目指す為の第一歩

自身のキャリアアップを目指して、国際的な仕事をしたいと考えた場合、海外赴任や外資系企業への転職などを目標にするかと思います。その目標を達成する為にまずは、TOEICで730点を取ることが望ましいでしょう。

グローバル化が進む現代では、企業側も英語力の高い人材を求めている傾向にあります。その英語力がどの程度のものなのかを評価する為には、TOEICテストは最適であると言えます。

TOEICとは、Test of English for International Communicationの略で、国際コミュニケーション英語能力テストです。英語を母国語としない人を対象にしたテストで、ビジネスで使われる英語を中心に問題が作成されています。つまりTOEICスコアで、ビジネスシーンでの英語力を把握することが可能なのです。

この記事では、TOEIC730点の社会的な評価と、TOEICを受けることの利点、また、730点を取る為の勉強法などをお伝えします。国際派を目指す為の第一歩は、TOEICで730点を取ることで踏み出せます。

TOEIC730のレベルと評価

TOEIC730点の、社会的評価はどのようなものなのか、具体的にまとめました。TOEIC制作元による評価基準や、企業や大学での評価など。意外と知られていない評価について知ることで、TOEIC730点のレベルを、客観的に判断できるようになります。

TOEIC製作元ETSによる評価基準

ETSとは、TOEICテストを制作したアメリカの開発機関のことです。そのETSによって、TOEICスコアごとにAからEまでのレベルに分けられ、評価の基準とされています。

730点はレベルB。「どんな状況でもコミュニケーションが可能」という評価です。通常の会話からビジネスシーンでの会話まで、大きな支障はなく英会話を理解することができます。また、特定の分野の話題でも対応でき、適切なコミュニケーションができるという評価になっています。

文法などでは多少の誤りがある場合もあり、正確性や流暢さに個人差もあるとされています。しかし、国際派への第一歩としては、十分な英語力であると言えるでしょう。
【参考リンク:http://www.iibc-global.org/library/default/toeic/official_data/lr/pdf/proficiency.pdf

企業での評価

グローバル化に伴い、海外に進出していく日本の企業も多くあります。そうした中で、約6割の企業がTOEICの結果を利用しているという調査結果が出ています。海外赴任ができる人材の育成にも用いられていて、700点以上のスコアが必要になる企業も多いのが現状です。

また、約7割の企業が、採用時にTOEIC L&Rスコアを参考にしているということです。グローバル化が進む近年、多くの企業で英語力の高い人材が求められている、ということになります。そして採用時だけでなく、昇進や昇格の際にも、TOEICスコアは有利に働くことが多いのです。

こうしたことから、TOEICスコアは十分に会社内で評価されるということがわかります。

【参考リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/katsuyo_2013.html

大学での評価

大学入学試験で、TOEIC L&Rテストを活用している学校も、年々増加傾向にあります。社会的なグローバル化が進んでいる中で、企業だけでなく学校でも英語力が求められている時代と言えます。具体的な活用例としては、推薦入試の出願要件や、入試での点数加算にもTOEICスコアは活用されています。

また、大学側が提示した基準スコア以上を取得することによって、単位認定にも活用されているところもあります。企業側の、英語力の高い人材を求める傾向に合わせる為、大学側でも積極的にTOEICスコアの取得を促しているところが多くなっています。

大学、大学院入試、単位の認定に就職活動など。大学内でもさまざまな部分で有利に働くことから、TOEICスコアが高いことは、大学でも評価されているのです。
【参考リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/corpo/case/school/recommend.html

TOEICを受ける事の利点

TOEICを受ける事には、さまざまな利点があります。海外の人とコミュニケーションが取れるだけでなく、自身の生活や人生の中でも、たくさんの利点になり得るのです。

キャリアアップできる

国際ビジネスコミュニケーション協会の調査によると、約4割の企業がTOEIC L&Rスコアを昇進や昇格要件として使用している、とする結果が出ています。また、6割の企業で、希望部署への配属の参考として利用されているということ。そして約3割の企業では、報奨金や資格手当を支給しています。

こうして見ると、TOEICは会社内でたくさんの事に使用されており、仕事をする上での利点になっています。高いスコアを取得することにより、自身のキャリアアップにも繋がるということになります。
【参照リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/corpo/case/com/elevation.html

海外出張や駐在のチャンスが増す

国際部門の社員に求められるスコアは、660~840点としている企業が多くあります。これは比較的高いレベルです。しかし、海外出張や駐在などで海外で仕事をする場合には、その程度の高いレベルが必要不可欠であるということ。

海外での仕事では、日常会話からビジネス英語までの幅広いシーンで、適切にコミュニケーションができなければいけません。TOEICテストは、そうした現実的な問題が出題される為、実際に必要になる英語力を評価することができます。したがって、スコアが高いとその分、海外で仕事ができるチャンスが増すことになります。
【参考リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/corpo/case/com/expatriate.html

転職に有利に働く

約7割の一般企業で、仕事中に英語を使用していることがわかっています。海外との取引だけでなく、海外出身の社員を採用している企業も増えているためと考えられます。

つまりは、約7割の企業が、採用時にTOEICを参考にしているという現状があるということです。TOEICスコアが高い程、転職に有利に働くことは間違いないでしょう。TOEICスコアを取得していることが、応募要項に含まれている企業もあります。そのため、それほど高いスコアが取れなくても、TOEICを受けたことが利点になる場合もあるのです。
【参考リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/toeic_program/value/case_03.html

公務員や教員試験にも有利

行政や教育の場面でも、同じようにグローバル化は進んでいます。地方公務員でも、採用時の加点資格となる県もあります。実際に長野県や佐賀県では、県職員の採用試験において、730点以上のスコアを取得している場合は点数を加算するとしています。海外からの旅行者や移住者も増えていますから、そうした場面でも、英語力は必要になってきています。

教員試験でも公務員と同じく、TOEICスコアを取得している場合は加点や試験免除などの優遇があります。小学校教員と、中学校、高校教員の場合とで、優遇となる基準のスコアには差があります。多くの都道府県で、小学校教員では730点以上、中学・高校教員では860点(レベルA)以上が優遇の対象になっています。

教員や公務員として働く場合でも、高い英語力は有利になります。
【参考リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/toeic_program/value/case_02.html

大学や大学院入試にも有利

TOEICスコアを取得していると、大学や大学院入試にも有利に働きます。基準となる点数は、500点から730点と、大学によってさまざまです。しかし、それだけで英語試験の免除になったり、合否判定の基準にしている学校も多くあるため、TOEICスコアを取得していることが、大きな利点になります。

また、500点以上で出願要件の一部、または出願要件に活用できる学校もあります。480点以上で、入試の際の点数加算に用いられることもあることから、進学の際にも有利といえます。
【参考リンク:http://www.iibc-global.org/toeic/toeic_program/value/case_01.html

国際ボランティアにも使える

TOEICスコアを取得していると、海外でボランティア経験ができることも、大きな利点の一つであるといえます。また、2020年に開催される一大イベント、東京オリンピックで語学ボランティアとして採用される可能性も大いにあります。

実際、1998年に開催された長野オリンピックの際にも、語学ボランティアの採用にTOEICスコアが活用されました。オリンピックの際には、世界各国からたくさんの人が訪れます。当然ボランティアには、高い英語力が求められることになります。

こうした国際的なイベントや海外でのボランティアの経験は、のちに大きな財産になるはずです。英語を話せることで、自分の世界が広がることにも繋がるでしょう。

TOEIC730を取る勉強法

TOEICで730点という高得点を取ることは、そう簡単なことではありません。しかし、テストとは言え言語ですから、しっかりとした勉強法で勉強をすれば、不可能ではないのです。

必要な勉強時間

仕事をしながらTOEICで高得点を目指すのは、体力的にも時間的にも難しいことです。しかし、やはり英語は言語ですから、毎日英語に触れていないと、忘れてしまうことも多いでしょう。

理想としては、1日1~2時間の勉強を、できれば毎日続けることが望ましいです。仕事の合間やプライベートの時間を上手に使って、時間を分割して勉強するという方法でも良いでしょう。最低でも1時間は、英語に触れる時間を意識して持つということが大切です。

地道に実行可能な計画を立てる

勉強を始めてみたものの、「仕事が忙しくてなかなか思うように時間が取れない」ということになる可能性も大いにあります。そうなってしまうと、せっかくやる気を出して始めた勉強も、続かなくなってしまうことも。

まずは、勉強を始める前に、実行可能な計画を立てることをおすすめします。仕事やプライベートの状況を見ながら、自分ができる学習スケジュールを立てましょう。何事も、無計画のまま初めてしまうのは、途中で諦めてしまう原因になります。TOEICテストの日程はすでに決まっているので、その日程を見ながら、いつまでに何点取る、といった自分なりの目標を立てることが、やる気にも繋がります。

短時間で学習の質を上げる工夫を、自分なりに考えてみることも大切です。自分が集中して勉強できる方法を見つけたり、苦手な部分を中心に勉強するなど、工夫して継続するようにしましょう。

必要な単語を覚える

何から、どのように勉強を始めたら良いのかわからないという場合は、TOEICテストにおいて必要な単語を覚えることから始めてみても良いでしょう。
TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編】という本は、TOEICテストで出る単語集になっています。

600点、730点、860点、990点と、それぞれのレベルで必要になるであろう単語が、かなりたくさん載っています。また、スマートフォンの無料アプリに対応しており、全単語とフレーズの音声を聞くことができます。こうした単語集などを活用して、目でも耳でも単語を覚えていくことも、勉強法の一つです。

音声を使った学習法

5種類あるTOEICの問題のうち、TOEIC L&Rは、リスニング&リーディングのこと。TOEICテストは、全てが英語で行われるので、リスニング能力がなければ高得点を取ることは難しいでしょう。TOEICテストだけでなく、語学で大切なことは、リスニング能力です。会話とは言葉のキャッチボールですから、相手の言葉を聞き取り理解ができなければ、会話になりません。

TOEICテスト対策としても、その後の英語を実生活で使用する場合でも、リスニング能力を上げることは重要です。毎日リスニングをして英語の発音に耳を慣らすことが効果的。また、シャドーイングという方法を使うのも良いでしょう。シャドーイングとは、相手の真似をして同じように発音をしたり口を動かしてみることです。

リスニングの場合は、毎日の通勤時間や隙間時間でもできます。こうした音声を使った学習法も、効果的です。

公式問題集を使い倒す

リスニングやシャドーイングなど、毎日の隙間時間にできる勉強とは別に、きちんと問題集を使うことをおすすめします。やはり730点という高得点の壁は、リスニングだけでは乗り越えることはできない場合が多いです。

TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編】は、試験本番と同じような問題が掲載されています。TOEICテストの問題の出し方の特徴などを、こうした公式の問題集で把握しておくことが、高得点を目指す為のポイントの一つです。

ほかにも、【公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1】 や、【公式TOEIC Listening & Reading 問題集2】など、TOEIC公式の問題集はいくつかあります。TOEICで高得点を目指す為の勉強法なら、こうした問題集を駆使して使い倒すまで勉強する方法もあります。

TOEICは国際派になるための近道

TOEICテストは、英語力を評価する全世界共通の基準です。世界の約160カ国で実施されており、実際のコミュニケーション能力を評価するものです。したがってTOEICスコアを取得するということは、国際派になる為の近道であるといえます。TOEICのスコアで、海外での活躍の場を広げることができるのです。

日本でも近年、さまざまなところでTOEICテストは活用されています。TOEICテストの存在を知りながらも、今まで受けたことがなかった人は、ぜひこの機会にテストを受けてみることをおすすめします。

英語は言葉です。テストで高得点が取れても、実際に使うことができなければ意味がありません。自身のキャリアアップのための勉強やテストであったとしても、身に着けた力は、できるだけ日ごろから使うことを意識しましょう。英語を見につけて、国際派への一歩を踏み出しましょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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