【2】食べ物が体を作る!「奇跡のモリンガ」との出会い:大山知春さんインタビュー
実は、ガン細胞は誰にでも発生しているけれど、ナチュラルキラー細胞が腫瘍化しないように身体を守ってくれているそう。大山さんは、自分は免疫力が低下し、ガンになりやすい体質だと考えました。そこで、体質改善のために食べ物を変えようと決意。その中で、ガーナでよく見かけた植物「モリンガ」が、体によく、ガンにも効果があるとわかりました。このモリンガは大山さんの健康を助けただけでなく、ビジネスチャンスにつながったのです。
ガンになったことよりも辛かったビジネス断念
―舌ガンに罹患したときの心境をお話ししていただけますか?
舌に腫瘍ができていたのを自分でもわかっていて、ネットで調べて「舌ガンではないか?」と予測していたため、大きなショックは受けませんでした。早期発見だろうと自分でわかっていたんです。
ガンになったことよりも、ビジネスを中断して日本に戻らなくてはいけないことのほうが悩みました。日本に戻るつもりなんて一切なかったのに。手術が終わって、自分の生活を始めるにしても、日本にやりたいことがあるわけじゃない。やりたいことはガーナにあったんです。この現実が一番つらかったです。
ガン再発防止のための体質改善で出会ったモリンガ
―ガンに罹患して帰国したこと以外にも変化があったと思います。生活はどのように変わりましたか?
体質を変えようと決め、体質を変えるために食べるものを変えようと決めました。自分の体って、食べたものでできていますから。
ガンになった人を見ていて気が付いたことがあります。ガンができても、生活習慣を変えない人は再発する確率が高いんです。それに気が付いてから、今まで気にならなかったことが気になるようになりました。例えば、コンビニやスーパーで売られているカットフルーツって、時間がたっても変色しないことや、日本で売られている野菜の形がきれいに整っていることに違和感を覚えるようになったんです。
海外の野菜って傷だらけで形もいびつで、本来はそれが正常なんですよね。
―これはよかったという食べ物はありますか?
「モリンガ」という植物で、地球上で最もたくさんの栄養を含むと言われているスーパーフードです。帰国前にガーナでモリンガの生産者とミーティングして、モリンガを知ったばかりでした。とても身体に良さそうだし、調べてみるとガン予防にも効果が期待できることがわかりました。体質改善のために毎日食べることにしたんです。
モリンガをビジネスに!退院後すぐに行動
―このモリンガがビジネスにつながったわけですよね。
そうなんです。日本は世界的に見て、ガン患者が多いんです。きっと私と同じように健康になりたいと思っている人がたくさんいると思って、その人たちのためにモリンガを紹介しようと決めました。
―起業するのに迷いはありませんでしたか?
迷いというより、選択肢の一つとしてどこかの企業に就職することも考えていました。でも、ただお金を稼ぐだけに生きるのは嫌だと思いました。もしかしたらガンが再発するかもしれないし、もしかしたら長く生きられないかもしれないし…。
そうしたら、今までの経験を生かして何ができるかと考えたときに、モリンガを販売するのはとても良いアイディアだと思いました。ガーナとかかわる仕事をすれば現地でスタートした事業にかかわれますし。投資をしていただいた方の期待に応えたいという思いも強かったです。
それで、退院して1カ月後(2014年12月)に会社の登記をし、2015年にブランド「JUJU BODY」を立ち上げました。
【まとめ】どんな状況でもビジネスチャンスを探してみよう
大山さんは、ガンになるまで自分の意志に反して何かをするということはなかったそうです。やりたいことを捨てて帰国しなければならない状況は、断腸の思いだったでしょう。しかし、結果的に自分の経験を活かせる、新たなビジネスを始めるきっかけとなりました。起業のヒントは、どこに落ちているかわからないもの。今現在、自分は最悪な状況にいると感じている方も、よく目を凝らせばアイディアが落ちているかもしれません。