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お香が生み出す5つの効果とは|日常空間をもっと素敵に演出しよう

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お香の効果を知って生活に取り入れる

近年、リラクゼーションやストレスを軽減する方法の1つとして、精油の芳香を用いたアロマテラピーが普及しています。アロマオイルの香りも素敵ですが、火を使用して香りを漂わせるお香には、お香独特の効果があることが実証されています。

この記事では、お香の持つ豊富な効果について、またシーン別でのおすすめの香りについてを詳しく解説していきます。お香の効果を知り、お香を日常生活に取り入れることで、さらに満ち足りた暮らしを実現しましょう。

お香は余韻を楽しむ優雅な遊び

お香は元来、仏教に伝来するもので、室町時代末期における文化の発展と共に「香道」という香りを当てあう上流階級の優雅な遊びから成り立ちました。また、茶道の成立と重なり合って生まれたものでもあります。ゆえに日本では、香りは文化であるといえるでしょう。

現代、和みの香りとして幅広く用いられてるお香は、燃焼後の残り香という余韻を楽しむアイテムです。来客へのおもてなしや睡眠前に使用する際は、1~2時間ほど前に焚いておき、残り香を部屋にくゆらせてください。

お香の5つの効果と香十徳

お香が生み出す効果とは、どのようなものなのでしょうか。また香十徳という、興味深い内容の漢詩についても詳しく解説していきます。

心と空間を清める

火・土・風・水という4つの元素の中で、唯一物の姿を変化させることができるのは「火」だけです。ゆえに古代から火には、強力な浄化作用があると考えられてきました。お香は火を使うため、悪いエネルギーを燃やすことで部屋の中を浄化するという効果が期待できます。また煙にも浄化作用があるとされています。

浄化能力に優れた香りをも合わせ、火を蓄えて煙を昇らせるお香は元々浄化の能力を備えているといえるでしょう。ここで使用している「浄化」とは、「心と空間の中にある悪いものを除去し、清めること」を指します。自分の内面と、自分の外部である周りの空間をリフレッシュすることができます。

優美な気持ちになれる

仏教とともに伝わったお香は、宗教的セレモニーの際には欠かせない祈りの香りとして使用されてきました。そして、室町時代末期から鎌倉時代にかけて、貴族達が香遊びを嗜好しはじめます。お香には元々、このような宗教行事や上流階級のイメージがあることから、優美な情景と結びつきます。

お香の炎の温かさと、煙が揺らめく様子の中で目を閉じると、まるで鎌倉時代の貴族の屋敷に佇んでいるかのようです。タイムスリップしたかのような感覚で残り香を楽しむという心の余裕が、自身を優美な気持ちへと導きます。

リラックスする

嗅覚は、最初に伝達される脳の部分が視覚や聴覚とは違い、快・不快などの情動に関わる「大脳辺縁系」に伝えられます。このように香りは本能的に、ダイレクトに脳へ働きかけるため、理屈抜きで良い香りか否かという感情を生み出します。

また、嗅覚が伝わる大脳辺縁系は、心身のリラックスに関わる自律神経と連携しています。ゆえに良い香りを嗅ぐと反射的に休息モードに入るのは、嗅覚ならではの伝達メカニズムによるものです。自分の好きな良い香りは、脳が気持ちよさを伝達し自律神経系に良い作用をもたらすため、リラックス効果が期待できます。

集中力が向上する

平成28年12月、香川大学と岩佐佛喜堂の共同研究である「お香が生体の自律神経活動に与える効果」についての発表がおこなわれました。その実験には、岩佐佛喜堂が特別に調香したお香である「流川香」を使用されています。

研究の結果、お香の香りが緊張やストレスを軽減させリラックス効果をもたらすとともに、作業時には集中力を高める効果があることが実証されました。なお、こちらの結果は、脳波、心電図の計測や作業実験によるデータによるものです。今後、お香の用途拡大が期待されていくでしょう。

部屋の消臭ができる

お香のルーツでもあるインドでは、体臭対策として使用されていたといわれているほど、お香には消臭効果が期待できるようです。

しかし、お香の香りは強いものではありません。あくまでも穏やかな香りづけにより嫌なにおいを抑えるという効果だと考えましょう。カーテンやソファなどのファブリック類への香りづけにより、ペットや生活臭への対策になります。

ちなみに備長炭を材料としているお香は、香りを楽しめることだけではなく、部屋のにおいを消してくれる天然の消臭剤の働きをしてくれます。消臭剤を購入して部屋の隅に置いている人にとって、備長炭入りのお香は機能的であるといえるでしょう。

香十徳の詩で深い香の世界を知る

「香十徳」は、北宋の詩人であった黄庭堅により記された漢詩です。「一休さん」の逸話で知られる一休和尚によって広められました。40語の漢字を用いてお香の効果を伝えるこの詩により、奥深い香の世界を知ることができます。

「感覚を研ぎ澄まし、心身を清らかにし、よく穢れを取り除き、よく眠りを覚まし、静けさの中に安らぎをもたらし、忙しい時にも心を和ませる。多くても邪魔にならず、少なくても十分に足りる。年月を経ても朽ちず、常に用いても障りはない。」

40語の漢詩には、香の本質が見事に表現されています。

シーン別おすすめの香り

次に、シーン別でのおすすめの香りを紹介していきます。ぜひ試してみてください。

彼氏と自宅デートにおすすめの香り

カモミールなどのフローラルな香りは、男性用の商品にはほとんどない香りであるため、男性はとても新鮮に感じる人が多いです。

こちらは上品で女性らしい香りなため、落ち着いた女性を演出してくれます。万人受けするフローラルな香りは、彼氏と自宅デートの際におすすめです。

また、オレンジなどの柑橘系の香りは、メンズの商品にもよく使われているため抵抗感がない男性が多いようです。爽やかな食物の香りなため、おうちでのご飯デート中にも使用できます。柑橘系は春から夏にかけてがおすすめですが、基本的に季節関係なく無難に楽しめる香りです。

安眠・リラックスにおすすめの香り

白檀は別名、神聖な場所の香りともいわれる高貴な香りです。また古くから、白檀の香りによる癒しの儀式が行われてきました。お寺などでの宗教行事にも使用されているため、馴染み深い香りだといえます。お香といえば白檀、というイメージを持っている人も多いと思います。

白檀の香りは、雑念を取り払い、集中力を高め、高揚感を抑える働きがあります。精神状態を落ち着かせ、思考をさらに明瞭に、透き通ったものに導いてくれます。安眠時やリラックスしたいときにおすすめの香りです。また、香りを嗅ぎながらの勉強や作業も、集中力が高まりはかどります。

消臭におすすめの香り

消臭には、備長炭入りのお香がおすすめです。炭には科学的に証明されている吸着作用があり炭を置けば確実に、においは減るといわれています。ゆえに備長炭を材料としているお香は、部屋の消臭剤の働きをしてくれます。

一般的に、お香といえば香りがあるものです。使用を続けていると周りのものに香りが染みついてしまうのではないかと心配する人もいるでしょう。香りが付いてしまうのではなく、逆に部屋の中のにおいを消してくれるこちらのお香は、非常に機能的で便利です。

仕事中におすすめの香り

スキンケアやヘルスケアによい植物として知られているローズマリーが、仕事中におすすめの香りです。ロ―ズマリーは清涼感があり、気持ちをすっきりとクリアにしてくれる香りなので、頭脳が明晰になり集中力を高めるのに最適です。なお、集中力はもちろん記憶力をも向上させるといわれています。

また南国の花をイメージさせる、セクシーな香りのイランイランもおすすめです。人前で発表する前のドキドキ感や緊張感をほぐし、自信をつけてくれるような香りです。自身のテンションを上げてくれそうなこちらの香りは、ホルモンバランスが悪いと感じる日にもよいです。

お香を効果的に使えば素敵な日常を演出できる

自身の邪気を払い、空間を清めてくれるなどというさまざまな効果をもつお香は、日本人の精神文化に根差した大切な役割を果たしているといっても過言ではありません。ぜひ、お香を効果的に使用してみてください。

自分の心と感性にぴったりと合った香りは、今までよりも素敵な日常を演出してくれるでしょう。そしてお香の前向きなパワーを取り込むことにより、さらに質の高い暮らしを送ることができるはずです。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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