仕事をしたくないと思ったら|その理由と対処法を考えてみよう
仕事がしたくないときは誰でもあるもの
社会人になって仕事をするようになると、誰でも一度は「仕事がしたくない」と思います。自分だけでなく、誰でも同じように仕事がしたくないと感じています。その原因は人それぞれですが、毎日仕事が楽しくて仕方がないと思っている人は、少数です。
ここでは、仕事がしたくない理由からその原因を探ってみましょう。原因が分かれば、それを解消して仕事がしたいと思えるようになる場合があります。仕事がしたくないと思ったときにはどうすればよいのか、対処法についてもあわせて考えてみましょう。
仕事がしたくない理由を考えよう
仕事がしたくないと思ったら、まずその理由を考えてみましょう。仕事がしたくないのには、なにか理由があるはずです。理由や原因がなく、突然今までやっていた仕事がいやになることは、ありません。まずは仕事がしたくない原因から見ていきましょう。
人間関係が原因
仕事がしたくない原因の一番には、やはり人間関係によるものが多くあげられます。入社当初は気付かなくても、働き始めて意地悪な同僚がいることに気が付いたり、上司といつまでたってもそりが合わなかったり。また、今までは何とも思わなかった同僚や上司と、仕事のトラブルなどからギクシャクしてうまくいかなくなったりなど、良好な人間関係が築けないことが原因の場合です。
その日その時の気分や、仕事によって置かれている環境などにより、人の態度は変わることがあります。一度こじれた人間関係は、なかなか修復できなくなります。どちらかが我慢しながら、ストレスを抱えて仕事を続けていき、そのストレスが大きくなって、仕事がしたくなくなる原因になります。
仕事の内容が原因
仕事の内容や業種が、自分に合っていないことが原因で、仕事がしたくないと感じる場合があります。たとえば、毎月の会社から課せられるノルマが重く、営業がなかなかうまくいかず、成績が追いつかなくて仕事にストレスを感じている。
または、数字を扱う仕事が苦手なのに、経理に配属されてしまった場合など、自分の性格やタイプと仕事内容が合わずに、仕事がしたくない原因になっていることも考えられます。
仕事の条件が原因
仕事内容や人間関係は問題はなくても、仕事に携わる労働時間が一般的企業より長かったり、同年代の社会人に比べて給料が安いと感じたりすることもあるでしょう。さらに、有給休暇を取るように言われても、なかなか取りづらい環境だったりした場合。
仕事そのものに不満があるわけでないけれど、労働条件が同年代の人たちに比べて、著しく悪いと感じるため、仕事に対するやる気が薄れ、仕事がしたくない原因につながる場合もあります。
仕事のマンネリ化が原因
長い間、同じ仕事に就いているキャリア層になると、20代では感じなかった同じ仕事へのマンネリ化から、仕事に対するモチベーションが上がりにくくなることも。毎日ダラダラと、ただ単に“仕事をこなすだけ”の状態になってしまい、仕事がしたくないと感じる原因になる場合もあります。
さらに年代が進むと、今までがむしゃらに前を見ずに、働きづめだった時期から一変し、自分の社会人としてのゴールが見えてきます。そうなると、自分の居場所の最終地点が近くなることで、マンネリ化した仕事を続けることが、自分にとってプラスになるのか疑問に感じてくるでしょう。そして、仕事に対するモチベーションが下がり、仕事がしたくないと感じてしまうこともあります。
病気の可能性もあるかも
仕事がしたくない、仕事に対するモチベーションが上がらないのは、気持ちや気分だけの問題でなく、病気が原因の場合もあります。精神的ストレスが病気を引き起こし、病気が原因になって、仕事に対するやる気がなくなっているとも考えられます。ここでは、仕事をしたくない原因が、病気の可能性が高い場合について解説していきましょう。
うつ病の可能性
仕事や私生活でストレスが続く生活をしていると、精神的に参ってしまい、“うつ病”になってしまう場合があります。どのような状態がうつ病なのか、症状や他の病気に関しても調べてみましょう。
無気力が2週間以上継続して続く場合はうつ病かも
うつ病には、身体的と心身的の2種類の症状があります。どちらかの症状が長く続いたり、両方の症状があったりした場合は、うつ病が原因で仕事がしたくないと感じていることも考えられます。うつ病の疑いが考えられるなら、病院などでの治療が望ましいでしょう。
身体的うつ病は、身体がだるかったり頭が痛かったりなど、2週間以上も同じような状態が続いている場合は、うつ病の疑いが高くなります。眠れない、倦怠感がある、食欲がないなどのほかに、頭痛がしたりめまいがするなどの症状が現れることも。また、食欲の減退などから見た目的に痩せ始める「定型うつ病」や、過眠や過食に悩まされる、見た目では判断できない「非定型うつ病も」考えられます。
心身的うつ病は、外見では判断できない内面の変化によるものです。なにをしても意欲がわかない、楽しいと感じない、落ち込みやすかったり不安を感じてしまったりする、イライラするなどネガティブ思考になり、なにをしても悪いほうに考えてしまうなどの症状があります。
非定型うつ病は遊びは行けても仕事には行けない
典型的うつ病は、全体的に気力がなくなにをしていても楽しめない場合が多いです。反対に非定型うつ病は、自分が嫌だと感じるときにだけうつ状態が現れず、自分が好きな環境や状態のときは、まったくうつの症状が現れないタイプをいいます。
ストレスを感じたときにだけ、症状として出る非定型うつ病は、その症状の出現などから発見しづらいうつ病です。仕事をしたくないと思っていることから、仕事中にはうつ病を発症していても、退社後や休日にはうつ病の症状がまったくでないので厄介です。
若年性更年期障害の可能性
更年期障害は、通常は女性の閉経準備時期の40代から50代に現れることが多い症状です。しかし、ストレスや冷えなどが原因で、20代や30代の妊娠活発時期に、更年期障害と同じような症状が現れてしまう「若年性更年期障害」の場合もあります。
若年性更年期障害も、通常の更年期障害の症状と同じで、ホルモンのバランスが悪くなります。気持ちがふさいでモチベーションが下がり、やる気が出ない場合や、突然イライラしたり、身体が熱くなったり、動悸がしたりするなどの症状が現れる場合も。
こうした症状は、自律神経失調症や甲状腺病にも当てはまることが多いため、似たような症状が続くようなら、一度専門医で受診してみるとよいでしょう。
仕事がしたくないときの対処法
仕事がしたくないと感じている場合は、あきらめたり辞めたりする前に、その原因を解消することが、仕事がしたくないときの対処法になる場合があります。ここでは、そんなときに試してみたい対処法を、いくつか紹介します。
上司や先輩に相談しよう
仕事がしたくないと感じたら、同じ会社の上司や先輩に相談してみましょう。自分の中でストレスとしてため込んでいることを、口に出して相談することで気持ちもスッキリしたり、新しい解決策が見えてきたりする場合があります。
配属先の移動の相談や、人間関係のトラブルに対する相談、給料に対する不満など、いろいろとあるでしょう。会社の内情が分かっている上司や先輩、人事などに相談してみることで、具体的な解決策が見つかり、仕事がしたくないと思う気持ちが変わっきます。
思い切って休暇を取ろう
たまっている有給休暇をとって、仕事から離れることで気分がリフレッシュし、仕事に対して考え方が変わる場合があります。したくない仕事から数日間離れて、すっかり忘れてみましょう。思う存分休暇を楽しんで、仕事を忘れた日々を過ごすことで気分がリセットされ、仕事に対するモチベーションが上がる場合もあります。
毎日我慢してストレスをため込み、仕事がしたくないと考えながら働いていると、ストレスの発散ができなくなってしまいます。ストレスをため込み過ぎていて、仕事がしたくないと感じてしまうこともあります。有給休暇を利用して、旅行などでストレスを発散させることがおすすめです。
つらい状況を無理に続けず転職も考えよう
毎日仕事に行くのがつらかったり、心身的にも身体的にもストレスがたまっている場合は、無理にいやだと思う仕事を続けようと思わずに、転職を考えてみることも一つの解決策です。
上司や先輩に相談しても解決できない場合や、長年にわたって積み重なっていく仕事のストレスに耐えられなくなったら、いやな仕事を辞めて、新しく自分が打ちこめる別の仕事を探してみましょう。一からまた新しい仕事をすることで、気持ちも前向きになれるでしょう。また、新しい人間関係の構築で、自分が過ごしやすい環境で、仕事ができるようになる場合もあります。
無理しないで今の状況を変えることが大切
仕事がしたくないと思ったことがない社会人は、いないといっても過言ではないでしょう。誰でも仕事がしたくないと感じることは、一度はあるものです。
仕事をしたくないと感じても、何かのきっかけで仕事にやりがいを感じられる場合もあります。
しかし、何をしても、仕事がしたくないと思う気持ちに変化が起きなければ、無理して続けるのでなく、今の状況を変えてみることが大切です。仕事がしたくないと感じることが多くなったら、その原因を考えて自分なりに対処してみましょう。