キヌアの糖質やカロリーを白米と比較|栄養素やおすすめの食べ方など
白米と比較したキヌアの特徴について
キヌアは栄養価が高くてダイエット効果もあるとして、モデルさんやセレブの方々に好まれている食材です。最近では、一般のスーパーでも並んでおり、健康食品として人気があります。
そんなキヌアのカロリーや糖質量はどれくらいなのか気になる人は多いはず。本記事では、その栄養価などが分かりやすいように、普段主食として食べることが多い白米と比較してみました。ぜひ参考にして、ダイエットに活かしてください。
かつて「穀物の母」と呼ばれていたキヌア
近年、スーパーフードとして注目されているキヌアはコロンビアからボリビアにかけてのアンデス山脈一体が原産。紀元前7,000~5,000年頃、現地の人々は自然に生えている野生のキヌアを食し、紀元前4,000~3,000年頃には、自分たちで栽培するようになったのではないかとされています。
かつてインカ帝国ではキヌアは”穀物の母”と呼ばれ、トウモロコシと同じく貴重で神聖な作物とされてきました。季節の初めごろには、インカ皇帝が黄金のクワで種まきの儀式を行っていたといわれています。
糖質などからキヌアと白米を比べてみよう
キヌアは毎日の食事に欠かせない白米と比較すると、その栄養価の高さが分かります。糖質の量や栄養価の比べて違いを知り、普段の食事にとりいれるとよいでしょう。
キヌアと白米の100g当たりのカロリーと糖質
白米のカロリーは100gあたり356kcalで、糖質の量は76.6g。一方キヌアのカロリーは100gあたり364kcalで、糖質の量は63.5gです。カロリーは白米の方が低いのですが、糖質の量はキヌアの方が低い数値となっています。
ダイエットをする場合の食事は、カロリーよりも糖質の量に気をつけた方がよいといわれています。なぜなら、摂取しすぎると脂肪をため込むホルモンのインスリンが、過剰に分泌されてしまうからです。
キヌアは白米に比べて栄養価が高い
キヌアと白米のカロリーの差は、少ししか変わりません。しかし、栄養価を比較すると、白米よりもキヌアの方が高いのです。まず、筋肉を作る材料となるタンパク質が約2倍、便秘の改善に効果のある食物繊維が約6倍、貧血予防となる鉄分が約9倍も入っています。
白米は精製される段階で栄養素が取り除かれるため、栄養価が低いとされています。このように比較してみると、その違いは歴然です。
キヌアと白米のGI値と食後の血糖値の変化
キアヌと白米は、GI値や食後の血糖値の変化にも大きな違いがあります。キアヌのGI値は53で白米のGI値は75となっており、前者の方がGI値が低いです。低GI食品となるため、糖質制限ダイエットにも最適だとしています。
また、食後の血糖値の変化については、白米よりもキアヌの方が数値が上がりにくいと期待されているのです。血糖値が上がりにくくなることで、脂肪の蓄積を防止しやすくなります。
GI値とは
GI値とは、さまざまな食品に含まれ手いる糖質の吸収度合いをあらわし、摂取した2時間までの血液中の糖濃度を計ったもののことです。シドニー大学では、グルコース(ブドウ糖)を基準とした場合、GI値が70以上の食品を高GI食品、56~69の間の数値の食品を中GI食品、55以下の食品を低GI食品と定義づけしているとされてます。
数値が55以下の低GI食品は、近年増加傾向にあるメタボリックシンドロームや肥満の予防や、改善の観点から注目を集めています。
血糖値とは
血糖値とは、血液中にあるブドウ糖の濃度のことです。食品を摂取すると、その数値が高くなるとされています。
人間の血糖値は血糖値を低下させるインスリンや、血糖値を上昇させるグルカゴン、成長ホルモン、コルチゾール、アドレナリンなどのホルモンによって、狭い範囲の正常値で保たれています。
キヌアは調理すると白米よりも膨らむ
キヌアと白米は乾燥した状態の100gのカロリーは、あまり変わりはありません。しかし、茹でるとキヌアは白米よりも2倍に膨らむのです。同じお茶碗1杯分でもカロリーが半分になるため、一日の摂取カロリーを抑えられます。
また、少量食べても満腹感が得られるというメリットも。ダイエット中に食べる主食を白米からキヌアに変えることで、体が痩せやすい体質になります。
健康や美容に嬉しいキヌアの成分
キヌアはダイエットだけでなく、健康や美容にも嬉しい効果が期待できます。そのヒミツは含まれている、体によいとされるさまざまな成分にあります。
9種類の必須アミノ酸が含まれるタンパク質
キアヌには牛乳に肩を並べるほどの、良質なタンパク質が含まれています。この栄養素は約20種類のアミノ酸からできているのですが、そのうちの9種類のアミノ酸は人の体内で作ることができません。
この9種類を「必須アミノ酸」と呼び、タンパク質はこれらをバランスよく含んでいます。必須アミノ酸は筋肉量の増加や、ドーパミンなどを生成して精神の機能をコントロール、肝機能の強化などの作用があります。
ゴボウのような野菜にも匹敵する食物繊維
キヌアには、ゴボウやモロヘイヤなどの野菜にも匹敵するほどの、食物繊維が含まれています。食物繊維が豊富だと有名なゴボウは100gあたり5.7gで、王様の野菜ともいわれているモロヘイヤは100gあたり5.9g。
スーパーフードとして称されているキヌアは100gあたり6.2gも含んでいるのです。食物繊維を摂取すると腸内環境がよくなるため便秘が解消されやすくなり、体が痩せやすい体質へと変化していきます。さらに、糖尿病予防にも効果があると期待されています。
亜鉛やマグネシウムなどのミネラル
私たちの体を構成している成分の4%は亜鉛やマグネシウムなどのミネラルで、健康を保ったり成長に必要不可欠な栄養素です。ミネラルは体内では生成できないため、食品から摂取する必要があります。
ちなみに、キヌアにはミネラルの吸収を阻害する「フィチン酸」という物質が含まれています。その影響を抑えるためにも、一晩水に浸しておくようにしてください。
リノレン酸などの不飽和脂肪酸
キヌアはリノレン酸などの「不飽和脂肪酸」を豊富に含んでおり、血液中のコレステロールや中性脂肪をコントロールする作用を持っています。不飽和脂肪酸にはいくつか種類があるのですが、キヌアに含有されていて特に注目を集めているのが主に2つあります。
α-リノレン酸
α-リノレン酸とは、多価不飽和脂肪酸の中のオメガ3脂肪酸に分類されている脂肪酸です。血液中の中性脂肪を減少させる作用があり、血液をサラサラにしてくれます。
オレイン酸
オレイン酸とは、植物油の主成分である脂肪酸の一種のことです。動血液中のコレステロールをコントロールする作用を持っています。また、オレイン酸は胃酸の分泌をサポートしたり、皮膚を柔らかくして小ジワのを改善したりといった効果が期待できるのです。
ケルセチンのような抗酸化物質
キヌアに含まれているものの中に、「ケルセチン」という抗酸化物質があります。この物質は、野菜やフルーツに広く存在しているフラボノイドで、特に玉ねぎの黄色色素として一般的に知られています。
ケルセチンは数種類あるフラボノイドの中でも、強い抗酸化作用を持っており、酸化による代謝の減少や老化の進行を防ぐ効果が期待できます。
キヌアのおすすめの食べ方
キヌアが体によいことはわかったけど、どうやって調理して食べるのかわからないという人は多いはず。おすすめの食べ方を参考にして、毎日の食事にとりいれましょう。
キヌアを主食として食べる
キヌアは炊飯器やレンジ、鍋を使って焚き、主食としてご飯の代わりに食べることがおすすめです。主食にすることで、1日の摂取カロリーや糖質量が抑えられます。においが気になるという場合は、チャーハンや炊きこみご飯、リゾットにすると食べやすくなります。
炊飯器を使用したキヌアの炊き方
1.一晩水に浸しておいたキヌアを、3~4回ほど米をとぐ要領で洗う。
2.炊飯器にキヌアと水を入れて、白米と同様に炊いたら完成。
※キヌアにはサポニンが含まれているので、苦みをとり除くためにもしっかりと洗うようにしてください。
スープなどの定番の食べ方
キヌアは地中海風やタイ風などのサラダから、野菜や豆等のスープ類が定番の食べ方です。主食としては食べにくいという人は、レシピサイトを参考にして調理するとよいでしょう。
また、サラダやスープ以外にも、クッキーやプリンなどのデザートに加えるのもおすすめです。デザート類は、タンパク質やミネラルなどの栄養素をあまり含んでいません。キヌアをプラスすることで、体によい良質な栄養素をしっかりと摂取できます。
キヌアは糖質制限ダイエット中にもおすすめ
キヌアのカロリーを白米と比べると、差は少しだけしか変わりません。しかし、糖質量を比べると、白米よりも少なくGI値も低いです。普段食べていた主食をキヌアに変えることで、1日の糖質量が抑えられます。そのため、糖質制限ダイエットにおすすめです。
また、栄養価に関しても大きな差があり、食事にとりいれることで、体が痩せやすくなります。ただし、食べ過ぎてしまうと体重の増加を招いてしまうので、摂取量には十分気をつけるようにしてください。