健康・運動

あんしん安眠の作り方。オトナのゆりかごは自分でカスタマイズ

生活をするうえで食事と共に欠かせない大切な睡眠は、夜遅くまで就業時間が長くなった現代ではつい疎かにされがちです。なぜ睡眠は必要なのか、改めて「質」の良い眠りとは何かを理解し、快適な「自分だけの睡眠環境」をカスタマイズしていきましょう。

日中のパフォーマンスを上げるために上質な睡眠を

早めに横になったはずでも、大切な場面でつい欠伸が出てしまったり、頭がボーッとしてしまった経験はありませんか?日中におけるパフォーマンスの低下は、仕事におけるミスの誘発だけではなく、集中力の低下から思わぬ怪我などの引き金になってしまう可能性もあります。睡眠の「質」をあげるためには、現在送っている生活習慣の見直しがとても大切です。

睡眠リテラシーを育てよう

まず、睡眠の基礎知識である「睡眠リテラシー」について触れていきたいと思います。疲れたから眠る、朝起きたから夜眠る。そんな人間の睡眠サイクルはなぜあるのでしょうか?

そもそも人はなぜ眠る? 眠りの仕組み

実は全ての生物が睡眠を必要とする訳ではありません。 人を含む生物の多くは、地球上に生きているからこそ睡眠を必要とするそうです。自転する地球の場合、太陽の光が注ぐ決められたタイムサイクルに適応し、進化の過程で、分かりやすく言うと「体内時計」、活動と休息の時間リズムが脳の為に構築されたと言われています。主に大脳皮質の情報処理能力を休ませ、機能低下による生活の質を損なわない為の大切な働きなのです。

そして眠っている間に体内では多くのホルモンが活動を行います。睡眠が不足すると目の下にクマができたり、ニキビなどができてしまうのは、細胞を再生させる成長ホルモンの活動時間が少ないために起こるとされています。

眠りのメカニズム

人の平均睡眠時間は約8時間超が理想的と言われています。眠りは脳の為に構築されたと前述しましたが、脳の全ての機能が活動を停止している訳ではありません。生活リズムによる「睡眠要求」と「体内時計」に伴い、夜にも活動する脳の生体機能やホルモン、そこに眠りのメカニズムが生まれていきます。

レム睡眠とノンレム睡眠

人の睡眠は主に深いノンレム睡眠から始まり、レム睡眠と90分周期で交代しながら、朝になるにつれ浅いレム睡眠を繰り返すようになり、「体内時計」が覚醒への準備を促し、「睡眠要求」に打ち勝つことで目覚めます。

テレビなどでよく話題になるこの2つの性質は大きく異なります。睡眠中であっても眼球が動作し(Rapid Eye Movement=REM)筋肉を弛緩させるのがレム睡眠であることに対し、ノンレム睡眠は脳波活動を大きく低下させることで、体内の熱を放出し、より深い眠りに落ちている休養状態のことをさします。

なお、最初に訪れるノンレム睡眠(約3時間)は新陳代謝を促す成長ホルモンが最も多く分泌されるため、そのノンレム睡眠を深夜24時~深夜3時と重なるように取ると、より体内細胞のメンテナンスに良いでしょう。

あなたはあてはまる?日本人の睡眠事情

2013年に日本は国連から是正勧告を受け、近年「働き方改革」で少しずつ24時間営業のお店は減る傾向をみせ、プレミアムフライデーの実施や退社時間を早める会社の増加など、長時間労働を減らす働きかけが国の施策としてされるようになりました。それでもまだ尚、街から明かりは途絶えることがなく、終電も多くの人々がぐったりと眠るように利用している姿が見られます。

現代の日本人が睡眠不足であることは、2014年に行われた国際比較調査において見こと結果に表れています。医療をテーマにしたテレビ番組で「睡眠」「不眠」が取り上げられることは多々あります。しかし、睡眠時間くらい少し減らしたところで平気だろうという認識の低さや、パソコンやスマートフォンの普及があまりにも生活に深く影響しすぎているのかもしれません。

・調査に対し、厚生労働省から『健康づくりのための睡眠指針2014』という睡眠に対する生活習慣の見直し案が発表されました。

あらためて知っておく。不眠と鬱の相関関係

誰にでも緊張したり、なかなか寝付けない夜はありますよね。ですがどうしようもない不安や、一人では抱えきれないストレス等が原因で、睡眠が満足に取れない状態が続いてしまうと、睡眠不足は深刻なものとなり、気分障害(欝)の傾向が強くなることが研究で判明しています。

ネガティブな思考が増え、感情をコントロールできなくなったり、女性の場合はとくに生理があることから、PMS(月経前症候群)の症状が出たり、男性よりもパニック発作などの不安障害を引き起こしてしまうリスクが高いという結果も出ています。

不眠=欝ではありませんが、この2つはとても密接した関係にあります。眠れない悪循環に入り込んでしまう前に、あなたの「睡眠」を見直してみませんか?

あなたの眠り改善チェックポイントは??

あなたは今の眠りに満足出来ていますか?なかなか充分に満足している、と言い切れる人は少ないのではないでしょうか。改善のきっかけはとても身近なところにあるはずです。是非下記チェックポイントを参照してみてください。

①身体が発している声に聴いてみる

日中に出る欠伸の頻度が多くなっていたり、目覚めた時にまだ全身に倦怠感が残っていたり、集中力が続かない、お腹は空いているのに食欲がでない等、気になる不調を感じてはいませんか?それはすでに睡眠サイクル、体内時計が崩れてしまっている現れかもしれません。

②ストレス?悩み?高揚感?気分と思考はどうだろう

以前よりも憂鬱さや落ち込みを感じてしまってはいませんか。受けた指摘や、交わした会話をずっと引きずってしまい、気持ちの切り替えが上手くできず、家族や友人から心配されたりすることはないでしょうか。趣味で好きだったものへの興味が突然無くなってしまった、そのような心当たりはありませんか?

③光や音や肌触りでイライラしてませんか?

今までは気にならなかった生活の音が妙に耳に残ったり、室内の照明やテレビの画面がまぶしく感じられるようになった、突然枕が合わなくなったなどの変化を感じていませんか?ちょっとしたことでも小さなイライラが蓄積していくと、その居心地の悪さから、気分が塞ぎ込んでしまう傾向が強くなることがあるようです。

④気づかないでやっちゃってる眠りにくい生活習慣

眠りにつく寸前までスマートフォンをいじったり、音量を気にせず激しい音楽を聴いたりすることはNGです。もう休息を与えてあげなければいけない脳の覚醒を促進し、健やかな眠りへの妨げになりかねません。そして夜遅くにカフェインが含まれている、主にコーヒーや緑茶等を過剰摂取してしまうと、覚醒作用と利尿作用が大きく働いてしまい、頻繁にトイレに起きたり、睡眠不足へと繋がりやすくなってしまいます。

⑤生活リズムどう作ってる?

規則正しい生活リズムを整えることは健康的な体内時計の維持に繋がりますが、平日はどうしても仕事中心になってしまいがち。休日の「寝だめ」や長すぎる昼寝は気持ち良くても、やはり生活リズムを狂わせてしまいます。太陽の光を意識的に浴び、食事は決まった時間にとるなど、意識的に体と脳に「朝・昼・夜」をしっかり認識させることが大切です。

⑥仕事や人間関係で緊張!?

仕事において転職や異動はとても身近です。急激な環境の変化に常にストレスを感じ続けてしまう人もいます。すると、眠る時間になってもリラックス状態に入れることができず、体中の筋肉が知らず知らずの間に緊張し、結果血流の悪さから肩こりや、頭痛、急性的な不眠状態に陥ってしまう可能性があります。

【参照サイト:https://fuminners.jp/nemurenai-wake/

安眠方法と安眠グッズのススメ

いかがでしたでしょうか。上記①~⑤のチェックポイントで気になった点や、そういえばと思い出したことはありましたか?その「気づき」をそのままにせず、できることから少しずつ改善を始めてみましょう。この項目では安眠への近道を作る方法と、その手助けとなる安眠グッズについても、あわせてピックアップしてみましたので、安眠につながる助けとなるものは取り入れてみましょう。

①身体の不調をケアする

身体の不調に感じることができるのも、労わってあげられるのも、一番の理解者は自分であることに改めて気づいてあげてください。身体における不調のケアについて、深く掘り下げて見ていきましょう。

寝づらくなる身体的ストレス

日本の夏は暑さで寝苦しく、冬は乾燥から咳などが出てしまい、眠りにつきにくい状態に起こしやすい傾向にあります。梅雨の時期は室内がじめじめとしてパジャマが張り付いたり、台風などで連続して気圧が乱れると、それだけで体調を崩してしまう人もいます。締めつけの強い下着を身につけることも、立派な身体的ストレスとなってしまうので注意が必要です。

自分でできる身体のケア

最近ではドラッグストアにさまざまな市販品が並ぶようになりました。季節のコーナーなどを覗いてみると、自分の悩みにあったものが見つかるかもしれません。ですが市販品を数日使っても効果が得られない、症状が急性・また長期に続く場合は、医療機関への相談をおすすめします。 

鼻づまり・呼吸がしにくい時

日本ではほぼ1年中花粉が飛散しています。そのため、ピーク時でなくとも花粉症(アレルギー性鼻炎)になることは充分有り得ます。よく風邪と花粉症の違いについて「鼻水がどのような状態であるか」で判断しやすいと言われていますが、鼻水に色がついたりドロドロとしている、鼻の奥から嫌な匂いがする、おでこや眉間の辺りが痛む場合、風邪ではなく副鼻腔炎(蓄膿症)が起きている可能性も考えられます。

鼻づまりが起きていると、当然就寝時の基本である鼻呼吸に支障が生じるため、無意識のうちに「口呼吸」となります。取り入れる酸素が少なくなることでイビキの原因となったり、吸い込んだ空気で加湿効果がなくなり、結果、翌朝に喉の痛みや口臭の発生、空咳やイガイガ感などの不快な症状が出ることがあります。

鼻づまりの際にはホットタオルで温めたり、意識して優しく、片方ずつティッシュで鼻をかむのが効果的だそうです。全て出し切れるよう、息を吐き続けるつもりで行ってください。

季節の肌トラブル対策

夏は汗をかき、蒸れることから生じるかゆみ。夏が終われば今度は冬にかけて乾燥しやすくなり、かきむしりたくなるほどの不快感を常に感じる皮膚トラブル。生まれつき皮膚疾患がある人は特に大変です。かゆみは皮膚のバリアが壊れ、外部の刺激からくる炎症により発生します。かけばかくほどその悪循環は止まりません。

市販薬が手元にない場合、かゆみの緩和には冷却がおすすめです。保冷剤をタオルやハンカチに包めば、体温で溶けてしまっても水滴が垂れてしまうことはありません。皮膚が弱い人や、赤ちゃんの為の「敏感肌・乾燥肌用」「弱酸性」商品をうまく使用し、「外部の刺激」をとにかく無くしていくことが大切です。

今使っている化粧品やボディソープの成分表示についても見直してみましょう。ただし、万が一変えた商品が合わないと感じたらすぐに使用を取りやめ、専門科を受診してください。季節に関係なく保湿はとても重要です。室内にいても紫外線対策は欠かせません。着用している衣服を綿(コットン)が多く含まれているものに変えたり、基本、肌には優しく触れることを意識しましょう。

②気分と思考を整える

「病(やまい)は気から」という言葉がありますよね。不眠と欝の相関関係に見られるように、この2つの精神面はとても密接な関係にあります。気分と思考を整えてあげることは、充実した生活への手助けとなるはずです。

「思考や気分」と「不眠」の悪循環に入らないためにできること

多くの人が少なからず感じている「運動不足」はストレス発散の大敵です。疲れているし、わざわざ外へ出るのは面倒臭いと思いがちでも、ネガティブな思考や気分に陥っているときこそ、体を動かすことでさまざまな効果を体や精神にもたらしてくれるのです。

ストレスに対抗する為には、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」を増やすことが何よりも大切。それにテレビで見る女性アスリートの皆さんは、とても輝いて見えませんか?健康美という言葉もありますが、運動は気晴らしだけではなく、自信を回復させる効果もあるようです。

移動時間を適度な運動時間として使う

少し早起きをして1駅分歩いてみたり、電車内で座らずに吊り革に掴まり、つま先立ちを交互にしてみたり(ハイヒール等を履いている場合は怪我に充分注意してください。)実は通勤・移動時間は適度なエクササイズの時間に変えることができます。職場に到着後はなるべくエスカレーターではなく階段を使用したり、昼食時に少し外へ足を伸ばすことで気分転換もできますし、デスクワークで凝り固まった足の血流の改善に繋がります。

休日にはサイクリングやウォーキングはいかがですか?一定のリズムが作られる運動は特に「セロトニン」を増やしやすく、ペダルを漕ぐための足の回転運動は大脳から指令を送るため、脳の活性化・老化防止に適しているそうです。そして、今ではお洒落なスポーツウェアが数多く売られているほか、ロードバイクでのツーリング(小旅行)を推奨するプランなども出てきています。

感情がフックになってる時は自己共感してみる

最近はSNSがとても身近なものになり、自己を表現する場所を気軽に作ることができるようになりました。そこからネット上だけでなく、趣味のオフ会を開催したり、イベントに同行したりと交流を広げ、人間関係だけではなく、自分の考えに同意をしてくれる「自己承認欲」を満たすことで充実した生活を送ることができている、と実感している人も少なくないでしょう。

ですが、不安や悲しみほど吐き出しにくいものはありません。家族であっても、親友と呼べる友人であっても、迷惑にならないだろうか?幻滅されないだろうか?とより一層自分の殻に閉じ込めて、どんどん成長させてしまう。人が共感や承認を求めることは決して悪いことではありません。むしろコミュニケーションの1つの方法なのです。時間を置いても勇気が出ないならば、まずは自分でその気持ちに共感してあげましょう。

不安を解消する、悲しみを癒す、それらはとても容易ではありません。それでも、最初から自分が否定してしまっていては何も始まりません。勇気を出してそんな自分を受け入れることは、次へのステップに繋がります。

思考のグルグルは書き出して終わらせる

学生時代を思い出してみてください。黒板に書かれた内容をそのまま書き写した後で、テストの前にもう一度、分かりやすく書き出した経験はないでしょうか。大人になってもそれは同じことです。モヤモヤとスッキリしない気持ちや、何度考えてもまとまらない思考のグルグルは、書き出して纏めてしまいましょう。

ですが、ただ日記帳にそのままの思いをぶつけるのではなく、とにかく溢れる気持ちや思考を無心でノートに箇条書きにし、自分の感じた「なぜ?」「どうして?」を整理していきます。そして最終的に「どうしたい」のかを探っていきましょう。

書き始めはうまく形にならなかったり、思ったように書けないかもしれませんが、書き出していく作業を繰り返すことで不思議とブラッシュアップ(改良・改善)されていくものです。また悩んでしまったときにも、「こうやって私は考えて、乗り越えたんだな」と自分への指標になってくれることでしょう。

③安眠環境を自分らしくカスタマイズ

肌に直接触れるシーツにこだわる

パジャマの次に素肌に多く触れるのがシーツです。安価でサイズが合えば何でも良いという人もいるかもしれませんが、「質」の良い睡眠を手助けしてくれる大切な役割を担っていますから、是非こだわりたいところです。お布団とマットレスでシーツの種類は異なりますので、それぞれのメリットとデメリットを知っておきましょう。

シーツの種類(お布団)

寝返りなどでシーツがズレやすいと、気になる人はストレスに感じやすいため、選ぶ際は大事なポイントといえます。一般的に「フィットシーツ」と呼ばれるもののメリットはまさにズレにくさにあります。デメリットとしては、全体的に少々価格帯が高めのものが多いこと、洗濯後に畳みづらいこと。では「ファスナーシーツ」はどうでしょうか。低価格さが大きなメリットですが、ズレやすく、着脱が何より大変なため、敬遠されがちでその需要は減りつつあるようです。

シーツの種類(マットレス)

「ボックスシーツ」は数ある種類のなかでもメジャーな部類に入ります。とにかくズレにくく、ベットメイクがしやすい強いメリットがあるからです。ですがこちらも少々価格が高めで、洗濯後の畳みづらさがデメリットといえます。「フラットシーツ」は低価格で気軽に洗濯出来るのですが、ズレやすく、それ故にベットメイクで少々苦労することがあります。

シーツの素材

シーツを構成する素材についても知っておきましょう。洗濯のことを考えると、家では基本的に天然繊維や再生繊維のものをおすすめします。最も代表的な綿(コットン)は汗の吸収にすぐれていますが、品質の差が大きいので、100%のものを選べば良いかと言われれば一言にそうとは言えないのが難しいところです。

とてもなめらかなものもあれば、ゴワゴワを感じるものもあり、感じ方は人それぞれと言えます。同じ天然繊維の麻(リネン・ラミー・ヘンプ)は、中でもリネンが汗の吸収も良くひんやりとしていて、夏に活躍が期待できます。再生繊維のテンセルは綿の柔らかさと絹のなめらかさ、両方の良いとこ取りとも言える肌触りの良さがあります。コストパフォーマンスも良く、汗の吸収も良いのですが、ただ洗濯をすると縮むことがあります。

安眠できるわたし枕を見つけよう

枕は毎晩使うもので、これもまた睡眠の「質」に関わってくる大切な部分。売り場を見に行くと、低反発や高反発、大きめや小さめなどの種類に分かれており、実際に直接触れることができるサンプルが置いてあったりもします。高すぎる枕は頚椎を圧迫されやすく、起きた時にもう肩がこっていたり、首の痛みに悩まされてしまう可能性があります。

一方であまりにも低すぎる枕は、呼吸のしづらさからイビキの原因になったり、顔のむくみに繋がることがあるのです。まずは自分が仰向けで眠ることが多いか?横向きか?枕に使われる素材に対しアレルギーはないか?睡眠時のことを思い出しながら、お店の人と相談して候補を絞り、できるようであればお試しをさせてもらいましょう。実際に眠りにつくときにも、首と肩がしっかり当たっているか、そこがポイントになります。

ベット派もお布団派もマットレス使いで改善

マットレスは主に、寝姿勢の補助を行ってくれます。これもまた好みがありますが、なるべく体が沈みこまず、しっかりと体を支えることで睡眠中にかかる負荷(体圧分散)をどれだけ軽減してくれるか、それに焦点を当てて選ぶことが大切です。

ベット派の場合、高反発(ボンネルコイル)か低反発(ポケットコイル)のどちらを利用するかで、眠りに大きな差が生まれます。一般的に高反発マットレスは安価で耐久性の高さが知られていますが、肩や腰に負担がかかりやすい他、ギシギシと大きな音がしやすいデメリットがあります。一方の低反発マットレスは体にかかる負荷や振動は少ないのですが、多少高価なものが多く、通気性や寝返りに不満を覚える人もいます。

お布団派におすすめしたいのは、敷布団とマットレスの併用です。敷布団の下にマットレスを置くことでクッション性が増し、夏場であれば湿気を逃がし、冬場であれば保温にもなります。少し高さを上げることで、直接ホコリやハウスダストを吸い込みづらくする効果もあるようです。高反発マットレスの場合、逆にその上に敷布団を敷くことで、体にかかる負担を更に軽減してくれます。

こちらも注目!ずっしりと身体を包むGravity Blanket

今年の始め、重量級の高級ブランケットが注目を集めたことはご存知ですか?重さ11kg、日本円で約27,000円。「Gravity」という言葉が表す通り、体を重力で包み込むことで快眠へと誘う、Kickstarterの睡眠解決プロジェクトの1つであったこれは人々に眠りの原点回帰を教えてくれました。リラックスを求めたり、心身を休めたい時に、この重みが睡眠を後押してくれるのです。

例えば冬に使用する羽毛布団の上に、更に毛布を重ねて生じる重みに安らぎを感じたことはないでしょうか。多くの人々が誰かに抱きしめられているような、心地の良い安心感に包まれて眠りにつくことができたら、不眠という言葉が身近ではなくなるのも、そう遠くない未来であるかもしれません。

部屋着からパジャマの切り替えで安眠スイッチを入れる

仕事や遊びから帰宅して、そのままベットに潜り込んでしまった経験はありますか?着替えるという行為はとても億劫で、多少服がシワになるくらい問題ないと考えてしまいがちですが、ここでパジャマが何故必要なのか理解しておきたいところです。

正直、部屋着のまま寝てしまうのは適切な生活習慣とはいえません。起きた後も、そのままだらだらと過ごしてしまうきっかけに為りかねないからです。「パジャマに着替える」という行為は、まず入浴後の体を清潔に保ち続けることもそうですが、生活のなかにメリハリをつける意味でもとても大切なのです。パジャマは体を締め付けることもなく、吸水性に優れるものも多いため、しっかりと睡眠をサポートしてくれます。

安眠をサポートしてくれるアロマ

アロマの香りを好む人は、アロマテラピーにも興味があるという場合も多いのではないでしょうか。アロマテラピーに使われる精油(エッセンシャルオイル)は主に植物から抽出され、その香りの成分が直接脳に届くことで、自律神経のバランスやホルモンバランスを整えてくれる効果が期待できます。他にも鎮静作用や抗うつ作用、女性ホルモンのエストロゲンに似た作用もあり、薬に頼らず心身をリセットする方法としても親しまれています。

精油には種類がありますが、ラベンダーは特に代表的です。鎮静効果が高く、心安らぐ香りとして安眠グッズにも多く取り入れられています。カモミールも有名で、特に不眠解消にはカモミール・ローマンと呼ばれる精油が適しています。自律神経に効果的なマジョラム、ホルモンバランスに作用するクラリセージなど、自分の好みに合わせたブレンドを作るのも良いでしょう。

おすすめアロマグッズ

アロマの香りを、効率的に室内に拡散させる「アロマディフューザー」をここで紹介したいと思います。初心者の場合、火を使わず、タイマーなどで安心して使用できるものがおすすめです。

まず注目したいのはその種類。「超音波タイプ」はタンクに水とアロマを垂らし、超音波の振動で蒸気のミストを拡散します。ポピュラーで見た目の種類も選びやすいのですが、毎回水を交換しなければならず、水の交換を怠ると雑菌まで一緒に拡散してしまうことになり注意が必要です。

「送風タイプ」は「超音波タイプ」よりもアロマを拡散させる範囲が広く、形も小さく水の必要がありません。ただしパッドの交換コストや、香りが薄れてしまう傾向にあります。「噴射タイプ」も水の必要がなく、こちらは特に幼い子供がいても安心して使うことができますが、アロマの消費量がとても多いため、各種類のメリットとデメリットを見定めて選ぶようにしましょう。

ポイントは月明かり~安眠できる光をつくる

睡眠と光には深い関係があり、安眠を得るためにも光の環境作りは大切です。特に今の時代、夜でも外から光が入ってきてしまうこともがあります。目に入り込んでしまう光の量を少しでも減らすことが重要なのです。

安眠におすすめの照明

現在寝室で使っている照明はどうでしょうか。前述した通り、光の量を少しでも減らすために、光源が剥き出しになっている照明を使用するのはNGです。回転させて光の向きを調節できるものや、カバー付きのもの、且つまぶしくない柔らかな光であるかどうかもチェックしたいところです。

ブルーライトが安眠に悪影響を与えることが実証された

LEDライトを使用する時には、それがブルーライトカットされているかどうかの確認をしましょう。パソコンやスマートフォンの普及で有名になったブルーライトは、画面が暗くても脳を覚醒させてしまいます。夜に浴びる画面からの光は注意力を高め、就寝に影響を及ぼし、体内時計が狂うことで睡眠ホルモン「メラトニン」の体内生成が減少することが、PNAS誌に発表された研究で実証されました。

日中とは違う音環境をつくって眠りスイッチを入れる

電車の音や電話の音、職場での会話などの「動」に溢れた日中から、帰宅後は「静」に重きをおいた、メリハリある音の環境作りをしましょう。テレビなども時間を決めて録画を活用し、スマートフォンも早めにマナーやサイレントにしておく、遮音性の高いアイテムを室内に多用するのも有効です。

完全な無音は寝づらい時に安眠BGMアプリを使ってみる

睡眠時のBGMとして使える音楽アプリは検索するとたくさん種類があります。その中でもおすすめなのは、普段あまり聞くことのできない自然の音がミックスされているもの。雨音や川のせせらぎ、森林の揺れる音などは心を落ち着かせてくれます。中にはオプションでタイマーや、音量調節で静かにフェードアウトしていくアプリもあります。

温度と湿度の調整で快適安眠

エアコンや加湿器などを上手に使用し、快適な寝室づくりをしてみませんか?夏は25度、冬は16度前後が理想的と言われています。それに合わせて冷房は26度前後、暖房は20度前後を目安にエアコン設定をしましょう。良い風が入るようであれば、日中のうちに換気を兼ねて、湿度の篭もりやすい布団やマットレスに風通しをしておくこともおすすめです。

④緊張を解いてリラックス?自分なりの入眠サイクルをカスタマイズ

この現代社会において、多くの人が無意識に筋肉を強ばらせたまま、緊張状態で日々を過ごしています。帰宅後のリラクゼーションを深いものにするためには、身体の奥底からしっかりと緩めていく必要があります。

お風呂で身体を緩める

実は眠る直前の入浴はあまりよくありません。就寝の90分前に入浴を済ませるのが理想的と言われています。早い時点で体温を深部から上げることで、時間と共に緩やかに下がり、眠る頃に丁度良い体温になります。入浴後すぐに眠りたい場合はシャワーだけでも良いのですが、洗面器を使用した「足湯」にも即時効果があると言われています。

今日のことは今日のうちに気になることは書き出して整理しておく

枕元などに一冊ノートを置いておくとよいでしょう。今日感じたこと、気づいたこと、良かったこと、悪かったことなど、全て含めて簡単に書き出しておくと頭がスッキリした状態で眠りに入りやすくなります。思考を翌日に持ち越さないことが、安眠へのポイントです。

明かりを落としてリラックスBGM

カーテンでしっかりと外からの光を遮り、部屋の照明が調整できるようであれば、眠りにつく1時間前から50%くらいの明るさにするなど、支障が出ない程度に明かりを落とし、体に眠る時間が近づいていることを教えてあげます。小さめの音量でリラックスBGMを流したり、刺激の少ないより良い空間を作りましょう。

緩めた身体をストレッチ

ストレッチといっても強い運動は副交感神経を優位にしてしまうため、眠る1時間前までに済ませましょう。肩甲骨を意識しながら両手を上に、両足を下に伸ばすようにしてあげると、肩や足の緊張がほぐれます。首をゆっくりと痛くない程度に回したり、鼻から吸って鼻から吐く「腹式呼吸」を意識的に行うこともおすすめです。

眠りへ誘うツボを知る

人間のツボは全身のさまざまな場所に存在しています。睡眠に関するツボとして、有名な「百会(ひゃくえ)」は頭のてっぺんに、「安眠」は耳の後ろに在ります。ツボは気持ち良いぐらいの力で刺激することが大切です。

百会

押した時に指で凹む場所を左右の指を重ねて押します。頭痛や眼精疲労にも効果が期待できます。

安眠

耳たぶの少し上、尖った骨の指1つ分下を頭の後ろから反対側の手の中指のはらで優しく押します。

温かい飲み物でリラックス

入浴の項目で少し触れましたが、人は眠る前に体温が少し下がります。その性質を利用して、眠る寸前に温かい飲み物で血流を促すことは安眠に有効的であるといえます。カフェインを含むものは避け、ホットミルクや、ハーブティなどで香りを楽しむのも良いでしょう。ただし、飲みすぎにはご注意下さいね。

ベットに入ったら瞑想の呼吸法がオススメ

一般にも広まってきた瞑想は、緊張しやすい性格の人や、不安を感じやすい人におすすめの方法です。神経を休めることで脳にリラックスを促し、ストレスや不安を感じにくくする身体を作りやすくなる効果が見込まれています。基本は普段、何気なく行っている呼吸を意識すること。そして頭を真っ白にして雑念を全て消します。「緩めた身体をストレッチ」の所でご紹介した腹式呼吸に慣れてきたら、次は瞑想の呼吸に是非チャレンジしてみてください。

⑤ライフサイクルを見直して調整してあげる

年齢にもよりますが、ライフサイクルの乱れは特に女性ホルモンへと大きく影響を及ぼします。出産などの身体的特徴を持つ女性は特に規則正しいサイクルであることが望ましいのですが、それもまた難しい時代です。なるべく残業のない仕事に就いたり、福利厚生の確認、上司との相談も行い、無理のない調整していきましょう。

交替勤務や残業などで睡眠時間が一定しない

仕事に合わせた不規則なサイクルに慣れてしまうと、体内時計が狂いっぱなしの状態が続き、睡眠だけでなく身体にも不具合が生じやすくなります。厚生労働省の調査で、交替勤務の中でも午後22時以降の深夜勤務労働者は約18%いることが分かりました。蓄積した睡眠不足は、早く解消するより他にありません。

シフトの組み方で調整

シフトの組み方に関しては、「スロー・ローテーション」(正循環)が推奨されています。早番→遅番→夜勤のローテーションを基本とし、5日間働いたら休日を1日はさみ、3回目の休日は3日間とるといったようにすると、睡眠時間を確保しやすくなり不規則さも緩みます。休日には意識的に太陽を浴びて、少しずつ体内時計を戻していきましょう。

どうしても眠れなかった時のパワーナップ仮眠

積極的な短時間の昼寝を取ることで、午後の脳と身体の働きをパワーナップさせる効果が見込まれています。主にその眠る時間は長くても30分。眠る前に逆に、カフェインを飲むことでその覚醒効果を利用しましょう。この仮眠については、「日本人の睡眠事情」の項目で触れた『健康づくりのための睡眠指針2014』においても推奨されています。

自在にカスタマイズしてあんしん安眠を手にしよう

ここまで「睡眠」と「安眠」をテーマにさまざまなことに触れて、その実情と対策を挙げてきました。自分にとって参考になる部分はありましたか?今や女性も第一線に立ち、躍進して働きに出ている時代です。食生活や周囲を取り巻く環境も常に変化しています。

そのような現代だからこそ、遊び心に溢れた自分らしい「あんしん安眠」の環境を是非カスタマイズしてみてください。


LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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