救急救命士の資格の取り方。命を助けるやりがいのある仕事

資格・語学

まずは知りたい「救急救命士」はどんな資格?

国家資格のひとつに、救急救命士の資格というものがあります。人の命に関わる、責任の大きな仕事ですが、その分やりがいが感じられる仕事でもあります。しかし、調べてみるとやはりかなり大きなメリットとデメリットがあることもわかりました。救急救命士の資格や仕事内容について、詳しく確認してみましょう。

まずは知りたい「救急救命士」はどんな資格?

救急救命士という資格について

主な職場は救急車になります。急病の際、119番通報すると救急車が来ます。そして大抵3名の救急隊員の方が乗って来るかと。そのうちの最低1名は救急救命士の資格を持っています。

119番現場の到着後、その患者さんの状態の確認などを行い、状況によっては医療行為の一部(心肺停止のときのAEDを使った蘇生や一部の薬剤の投与など)を行う仕事です。ですから専門的な医療知識はもちろんのこと、重病の患者さんなどの搬送や大規模災害現場での患者の状態の判別など体力と判断力が求められます。

出動がないときは書類の管理やデスクワークなどがです。あとは救急救命の講師として学校や公民館などに赴いて、救命活動の講習をしたりします。

?将来的に活躍できる仕事、資格の活かし方

現在日本では高齢化と共に救急医療のニーズが高まっており、救急車に乗る消防署所属の救急隊員や自衛隊、それから警察などでも活躍できます。

例えば目の前で人が倒れた場合などを考えてみましょう。そのとき、救急救命士が現場に居れば、その状況の確認や心肺蘇生を適切に行うことができるようになって、結果としてその人の命を救うことができます。

その知識が特に発揮されるのは、119番通報での現場や目の前で大事故などが起こったケースです。このときに負傷者の判別を専門的見地から行うことで、より死傷者を減らすことができます。

実際には消防署で活躍される方がほとんどですが、この免許を持っておくだけでも事故・事件・災害などの現場で、社会の役に立つことは間違いありません。

?資格を取得するメリット

従来体力がいる仕事なので、女性が少ないという資格です。ですが、基本負傷者は男性だけではありません。女性の傷病者の場合には、同じ女性がついた方がいいということも多々あります。

またきめ細やかな神経や、コミュニケーション能力など、数々の難しい判断が求められる仕事において、女性救急救命士が活きることは間違いないのです。

したがって女性の救急救命士のニーズは男性よりも高まっており、資格を取ると仕事に恵まれるという利点があります。女性の割合が少ないので、持っておいて損はない資格です。

救急救命士の資格の取り方

救急救命士の資格取得方法

それでは救急救命士の資格の取り方について見ていきましょう。資格の取り方は主に2つに分けられます。(法律の救急救命士試験の受験要件は6つあるのですが、主に2つの方法と残りの1つは海外で救急救命士の資格を取っているというのがあるので、それは除外します。)

専門学校・大学に通う

救急救命士の資格を取るには試験を受けないといけません。試験を受ける条件には、国指定の救急救命士の教育資格のある学校を卒業すること。その学校には専門学校や大学があり、医療的な臨床研修などを含め、みっちり2年間以上行います。

メリットはいろいろな医療の知識から入るので、他の医療関係に方向転換したいと思ったときに割と敷居が低いことです。あとは自治体によっては、消防官採用試験一次試験が免除になることも。

デメリットは現場の経験が少ないので、例えば専門学校を出て、消防署に勤める(消防官採用試験を受けて合格する)ことになったときに、いちから現場を覚えないといけないということ。また消防官採用試験などの方が難しいので、そちらの知識も勉強しなくてはいけません。

消防署に勤めたのち、専門学校で

もうひとつの方法に専門・大学などを卒業後、消防官採用試験を受けて、先に消防署で勤務するという手があります。

救急救命の現場の経験5年以上もしくは2000時間以上勤め、それから専門学校で半年勉強すると救急救命士の試験を受ける資格を得ます。

メリットは仕事をしながら資格を得るということで、非常に実践的なスキルを身についてからとなります。当然救急隊員として覚えている以外に勉強は必要になりますが、金銭的な面からいってもこのタイプで救急救命士の資格を取る方が多いです。

デメリットとしては、資格を取るまで救急救命の現場では直接医療行為を行うことができない(多分運転手か助手をやることになる)ので、場合によっては正義感の強い方などは辛い場面に多々出くわすかもしれません。また、消防官採用試験のためと救急救命士の2回学校に通うことになります。

?取るまでにかかる費用

資格そのものの救急救命士試験の受験料が30300円です。どちらのコースでも学費が必要(消防署に勤める場合にもその前に専門や大学を出ないといけません。)で、学費は学校ごとに異なります。

一例として関東の某国家公務員の試験付きの専門学校救急救命科3年コースで100万円ぐらいです。

6カ月コースの場合にはこれよりもはるかに安いです。消防署に勤めてからの場合には、金銭面はそれほど気にしないでいいですね。

※実際に業務を行うに当たっては資格試験合格後、救急救命免許書の申請が必要になります。免許書申請には財団指定の振込用紙で6800円、収入印紙では9000円必要。試験に合格してもこの免許を受けないで医療行為などを行うことは法律で禁止です。

おすすめ参考書・問題集1、必修 救急救命士国家試験対策問題集 2018

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問題集としてはかなり問題を多めに用意してあり、この一冊で問題の傾向がバッチリ解ります。回答が同じページに記されておりちょっと丁寧すぎるかも。

おすすめ参考書・問題集2、第40回救急救命士国家試験問題 解答・解説集

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やはり過去問は強いです。これと同じ様式で第39回や第38回も出ていますので、三年分ぐらいの過去問をやればかなり問題の感じがつかめます。ただし試験に同じ問題が出るとは限りません。

おすすめ参考書・問題集3、イラストで解る 救急救命士国家試験直前ドリル

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試験直前の対策ならこれを。イラスト付きでパパっとおさらいできます。直前になって焦っている方にもおすすめです。

救急救命士を取るための難易度(合格率)

ここ数年では、救急救命士の試験の合格率は80%をやや超える程度で推移しています。これを高いと見るか低いと見るかは人により異なりますが、試験を受ける方全てが救急救命の知識や現場などで勉強していることを考えると少し低いのではと。

ただ人数採用制である消防官採用試験などに比べると難易度はやや低めといえます。(特に人気の都市部の地方公務員試験は難しいです。)

しっかり知識を得ている人であるのなら合格することはそれほど難しいものではありません。過去問の問題集なども出ていますので、学校での勉強プラス試験勉強をするといいです。

?資格の更新などはある?

資格の更新はありません。1回取ったら一生ものの国家資格になります。最近では消防署などの公務員の他に民間警備会社や地方では救急搬送を担っている運送業者などに就職される方も。特に女性は1割を満たないので、いろいろな活躍の場が期待できます。

救急救命の現場では女性が求められている

消防の現場ではまだ環境的なものが女性には優しくないというのが状況としてあります。例として仮眠室や浴室などの整備などです。しかし119番通報をかけてくる人に性別の差はありません。そのため女性の救急救命士のニーズは非常に高まっているといえます。

実際に資格を取って運用しようと考えると、消防官採用試験なども必要で覚えることが多いですが、その知識によって目の前の人の命が救えることも事実です。このような社会的価値を高める資格を取ることは、人生においてプラスになることは間違いありません。

LITORA編集部

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