【アニメーターの仕事とは】皆で1つの作品を作り上げる素晴らしさ
アニメの仕事はどんなことをするの?
アニメの仕事に興味を持ち、将来仕事をしたいと思っている人は多いです。社会現象まで引き起こす影響力を持っているので、アニメが与える影響はすごいものです。アニメの仕事をすれば絶対に成功できると思っている人もいるのでは?
アニメは原作は一人で作るかもしれませんが、アニメーション制作はみんなで作り上げていくものなので、完成したときの感動は計り知れません。アニメに関する仕事は、どのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。
アニメーターの仕事内容とは?
アニメーターの仕事は、キャラクターや背景などの動きを1枚1枚絵にしていくこと。計り知れない時間をかけて作り上げいきます。詳しい内容を見ていきましょう。
アニメーターの仕事の流れ
アニメは、脚本家が書いた脚本と、演出家が描いた絵をもとに原画マンが動きを考えます。原画マンは原画と原画の間に描く枚数を指定し、動画マンがそれをつないで動きのある絵を作成していきます。原画だけでのアニメーションだと画像が荒く見えてしまうため、動画を入れて滑らかな動きに仕上げていく作業を行うのがアニメーターです。
動画をきちんと描けるまで個人差がありますが、早くて2年目以降になります。中には5年動画を描き続ける人も。アニメーターの仕事ができるようになると、作画監督という原画マンと動画マンをつなぐまとめ役の仕事ができるようになります。
それぞれの担当
アニメはたくさんの人が協力して作り上げていく作品です。どのような人が手掛けているかを把握しておきましょう。まずは、作品の枠組みを決めるための企画からスタートしていきます。全体の流れを考え、シリーズ構成にしがたい、シナリオライターが執筆していきます。それをアニメ監督らがチェックし、オリジナルストーリーを作り上げます。
それをもとに、キャラクターのデザイン、色彩を決めていく美術や絵コンテ、映像の流れをレイアウトするスタッフ。そして、原画マンと動画マンが動きを付け、コンピューターでの仕上げが行われます。背景を担当する美術さんと、3DCGを担当する人、撮影や特殊効果を加える人、全体的な編集を行います。最終段階として、キャラクターに声を吹き込むアフレコ、ダビングが行われ、アニメがオンエアされるのです。何気なく見ているアニメですが、1つの作品に多くの担当者が関わり合って作られることを覚えておきましょう。
アニメーターの仕事の大変さとやりがい
アニメーターの仕事を理解し、仕事の大変さとやりがいを知っておきましょう。
大変さは「地道な作業」
アニメーターの仕事は、1コマ1コマの流れを決めていくという地道な作業です。集中力を必要とするため、気持ちが乗らないときに作業ができないという人も。しかし、自分一人で作業をしているわけではなく、多くの人が関わり合って作られる作品です。地味な仕事でも自分の仕事に自信と責任を持つことで、仕事を楽しく取り組めるようになります。
自分が担当する部分は地味なものでも、自分が担当しなければ完成できないので、次のスタッフへ引き継ぐためにも、諦めずに進めていくことが求められます。
やりがいは「オンエア」
地道な作業でも、アニメが完成され、オンエアされたときの喜びは、地道な作業が報われるときです。喜んで見てくれる人がいるから、地道な作業でも楽しく取り組むことができ、やりがいを感じられるのです。
たくさんの人が関わり合い、1つの作品を作り上げていく素晴らしさは、アニメ制作会社だからこそ実感できる楽しさです。自分の技術を生かせる場所で、アニメが大好きという人に向いています。自分が好きなことを仕事にできると、さらにやりがいを感じて取り組める仕事です。
アニメーターになるために必要な技術や資格
アニメーターは専門職なため、資格が必要とする仕事というイメージがあります。アニメーターの仕事をするには、どのような勉強法が必要なのか見ていきましょう。
どんな種類の資格がある?
アニメーターになるためには、高校卒業後、専門学校のアニメーター養成コース、または美術大学でアニメーション学科を進みます。その後、アニメ制作会社やプロダクションに就職可能になります。
特別な資格は必要としませんが、独学で学ぶには行き詰まる可能性が高く、非常に難しいとされています。就職してから、動画マンとしての仕事がスタートしていき、ステップアップすると原画マンやまとめ役としての仕事を任されるようになります。
アニメーターになるために必要な技術や資格の勉強法
アニメーターになるためには、特別な資格は必要とされませんが、専門的な能力が求められます。最初から上を目指すのではなく、下積みが必要とされる仕事です。そのため、若い年代からのスタートが理想です。学校を卒業したから就職できるわけではなく、最終的に自分の画力をアピールして認めてもらえなければ、人手不足の会社でも雇ってもらうことは難しいです。
会社に就職してプロとして活躍するためにも、独自に画力アップして技術を磨くことが大切です。勉強法として、普段から絵を描き、自分のポートフォリオを作成しておきましょう。そして、いろいろな人の作品を学び感性を磨くことも。独学では難しく、専門の学校に入ってもさらに技術を磨きたいという意欲が大切になります。
ステップアップにつながることも
自分の能力を高め、さらなるステップアップをするためには、他の人の作品もチェックしてみることが大切です。ものまねをするのではなく、自分にはないポイントを見つけることです。そして、基本の技術的な部分をもう一度見直してみること。
熱心に取り組むことも大切ですが、ときにはリフレッシュや気分転換をして、自分の感性を磨くことに時間を費やすことも大切です。短い時間で完成させられるものもよいですが、長期間にわたり、一人で作品を完成させるということも、集中力、計画性、忍耐力、デッサン力を磨ける方法につながります。自分の技術を磨くためにも、独自で磨く方法を実践することが大切です。
アニメーターの気になる給料(年収)
アニメーターの給料は、基本的に歩合制になります。固定給をもらえる仕事とは異なり、一人前になるまでは不安定な報酬になり、仕事に応じて給料が支払われます。仕事の単価は、動画の場合1枚150円~。原画は1枚2,000円程度が一般的です。枚数をこなせばもらえるわけではなく出来高制のため、クオリティの高い作品を大量に作成することが求められるのです。
大量に作りたいところですが、1日にこなせる仕事には限りがあるため、下積み期間の給料は期待できないと考えておきましょう。経験を積めば、原画マンや作画監督などを任されるようになるので、独自に自分の技術を磨くだけではなく、仕事の流れやコミュニケーション能力も重要になります。
アニメーターで女性はどのくらい活躍している?
アニメーターとして活躍している女性は多く、アニメが好きな人、画力があり責任感と忍耐力がある人であれば、男女関係なく仕事ができる環境です。しかし、最初は給料が期待できないため、他の仕事を掛け持ちしながらアニメーターの仕事もするという人も多く、挫折してしまう人が多いという現状も。
仕事に就いても、「最初は貯金を切り崩してでもアニメーターの仕事がしたい」という強い意志がなければ務まらない仕事です。アニメが好きで、自分で作ることが好きな人であれば、男女関係なく頑張れる仕事です。
アニメ作りはお金ではない
アニメーターは専門的な技術を必要とされますが、特別な資格を必要とされません。稼ぐためには、一人前にならないと期待できない仕事ですが、アニメが好きで、自分もアニメを制作していきたいと強く思っている人に向いている仕事です。
自分の特技や好きなことを仕事にできますが、忍耐力や集中力がないと続かず挫折する人も。興味を持てる仕事ですが、目指す前に仕事内容を把握しておきましょう。