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【2】挫折があったからこそ見えた、本当に自分が好きなこと:原康子さんインタビュー

インタビュー

10代から20代のころは、アーティストとして活動することを目標にしていた原さん。ところが、アーティストとしての自信をなくし、そのショックから活動をやめてしまったそう。自分の人生の中心と言えるモノをやめるのは、誰もが辛いでしょう。しかし、そんな経験から気づいたことがあると言います。どのようなことに気づきがあったのか? 原さんの胸中をお話していただきました。

絵をやめたのは、私の絵で誰も幸せにならないから


―前回のインタビューで、アーティストとして活動していたが今は絵を描いていないと伺いました。絵をやめてしまった理由をお伺いできますか?
もう描きたくないと思って、スパッと絵をやめたんです。理由は、帰国後に個展や企画展で絵を出品していたんですが、全く売れなかったから。
絵が売れないので、自分の絵を人にプレゼントしていたんですよ。絵をもらった人が幸せになればいいと思って、どんどんあげていました。でも、私の絵をもらった人が幸せになるかって言ったらそうじゃないというのを、はっきりと感じました。

―自分の好きなこと、ずっと続けてきたことをやめるのは、とても勇気が必要だと思います。
きっかけがないとやめられないですよね。私の場合は、自分のやっていることがエゴでしかないというショックが原因でやめました。あまりにもショックが大きすぎたんです。
今はまた絵を描きたいという気持ちが出てきましたが、手が進まないんです。もう、筆が握れないというか…。

必要とされていると感じている英会話講師としての私


―アーティスト活動をしていたときと今の英会話講師とでは、気持ちに変化はありますか?
アーティスト活動していたときは絵が好きで、描きたいから描いていたけれど、誰からも評価されない孤独感が常にありました。需要と供給のバランスが成り立っていないことがつらかったです。次第に、売るためにどう描こうとか、自分をどう見せようとか考えてしまって、好きだから絵を描くというところから離れてしまったように思えます。ストレスでしたね。

いっぽう、英語は必要としている人が多くて、教えてほしいと求められるものなので、存在意義があると感じています。評価もされますし、生徒が目に見えて成長していく姿は、励みになります。

やってみてわかった本当に好きなこと


―英語講師のお話になるとお顔がパッと明るくなります。お仕事が好きなんですね。
英語講師の仕事は本当に大好きです。人に教えたり、人の成長を見たりすることが本当に楽しいと感じますし、好きだったんだなと思います。
こういうことが好きだということは、アーティストをしていた20代のころは知りませんでした。人に英語を教えるようになって初めて、自分が好きで何が合っているのかがわかりました。

―実際にやってみて発見したことなんですね。
そうですね。やってみないとわからないことってあると思うんです。
わかりやすく言うと、自分は黒い服が好きで似合っていると思っているれど白い服を着てみたら、白い服のほうが似合うことがわかった…ということってありませんか?
実は白い服が似合うという事実は自分では気づかないし、人に白い服のほうが似合うと言われても受け入れられない。でも、実際に白い服を着てみたら似合った。
実際に何か行動を起こして初めて見えてくることってあるんです。

≪まとめ≫思い切った方向転換で天職と出会えることも

自分の好きなことをスッパリとやめるのは、非常に勇気がいること。そのため、芽が出なくても、ズルズルと続けてしまう方も多いでしょう。しかし、その後始めた英会話講師の仕事のほうが、楽しい、好きなんだと気が付きました。ビジネスがどう足掻いてもうまくいかないという方は、原さんのように一度思い切って他のことに挑戦するのもよさそうです。飛び込んだ先が、天職だということがあるかもしれません。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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