【3】自分を大切にしていれば、相手も大切にできる。私流の世渡り術
星空を見て、子どものころの感覚を取り戻した須山さんは、このころから自分との対話をするようになりました。自分が何を感じ、どうしたいのかを見つめ、それを否定しないことが大切だそう。そうすると、ものごとはうまくいき、他人のことも尊重できるようになると言います。3回目のインタビューは須山さんが大切にしている自分と向き合うことについて伺いました。
大切なのは自分との対話。まわりの思いよりも「私はどう思っている?」
―前回のインタビューで星空を見たことが転機だと伺いました。星空を見たあと、どのように本来の自分を見つけましたか?
自分と対話することです。自分の心と対話したら、世に自分を知らしめることが本当にやりたいことではないと気づいたんです。
具体的には、例えば不安になったらどうして不安なのかを自分と対話する。小さいときって無意識に自分と対話していたんですね。まわりの世間や親の目ではなく、自分はどう思うかというのをしっかり見つめることが、自分の望みをクリアにしていました。
普段から自分の声を聞くようにしていて、これが自分を大切にすることなんだと思っています。
言葉を発するときは自分の状態を観察。自分が愛や安心を感じていればうまくいく
「自分の機嫌は自分で決める」がモットーの須山さん。仕事をするときは豊かな気持ちになるという自作のカップを愛用しているそう
―自分の声を聞くとは具体的にどのように行っていますか?
自分の声を聞くというのは、自分の感情が何なのかを見るんです。不安や恐れがあるのか、安心や喜びを感じているのか、観察します。
自分が愛や安心を感じている状態にいれば、物事って絶対にうまくいくと思っています。
例えば、相手に何かを伝えるときは、自分の感情に目を向けるようにしています。自分がアウトプットしようとしていることが不安や恐怖によるものなのか、愛によるものなのか。感情には周波数があると思っていて、恐れがある状態で生み出したものは恐れを引き寄せる状況を作り出すと思うんです。
ですから、自分の感情がネガティブなときは、愛や安心といった状態に戻してから自分の伝えたいことを伝えています。
自分を一番大切にする。ネガティブな感情も自分に向き合い見つめよう
―感情が良い状態でアウトプットしたことに対して、相手に批判されたときはどうしていますか?
「私はこう思います。でも、あなたがどう思うかはあなたの自由です」というスタンスで自分を守るようにしています。
確かに、いろいろなことを言われることもあります。でも、自分の感情が安心している状態で自分の意見を伝え、相手の意見を批判しない。そうすると、調和が生まれるんです。
何を言われても、自分の意見がブレすことはありませんし、相手が感じたことも否定しません。批判されるのはいやですけど、その人がそう感じたのなら、OK。
傷つくことはあっても、傷ついている時間が短くてすみます。
―相手の言葉に傷ついたり、相手に恐れを感じるときは、はどう対処していますか?
怖いと思ったり傷ついたりしてもいいんです。怖いと感じたら、「怖いよね。怖いけど、どうする?」って、恐怖心としっかり向き合うんです。不安も恐怖も溜め込みがちだけれど、取り出していくことも必要ですよね。それが自分の仕事くらいに思っています。
自分の心の状態をどれだけ安心感で満たしてあげることができるかが一番大事だと思っています。自分を一番大切にすることです。そうすると、相手も大切にできますよ。自分を信じられるから相手を信じることもできる。
まとめ:ネガティブな感情にこそ、しっかり向き合おう
自分が感じていること、特にネガティブな思いがあると直視したくないと目を逸してしまうものです。でも、しっかり向き合ってネガティブな感情も認めることが大切だと感じました。自分の心を大切にすることで、自分をしっかり保ち、他人を否定せずにすみます。日々の生活に追われると、自分の感情を後回しにしてしまいがちですが、少し時間を取って、自分の心と対話することが必要だと感じました。
次の最終回では、須山さんが進めているプロジェクトや立ち上げた会社について伺います。