就職に役立つ「TOEIC」。企業が求めるボーダーラインとは

資格・語学

英語力をアピールする方法

TOEICとは英語力測定試験であり、ビジネスに活かしたい方や、日常的に英会話を使いたい方などの、実践的なコミュニケーション能力を評価するテストです。近年、企業のエントリーシートにはTOEICの点数を記入する欄があることが多いです。それほど、英語力は社会でも求められることが多く、TOEICの点数は就職時に大きな自己アピールポイントとなります。

大学や企業でもTOEIC対策をおこなっているところが増えていますが、実際に就職活動ではどれほど影響するものでしょうか。就職に役立つ点数や履歴書への書き方などをみていきましょう。

TOEICは就職に必要か

グローバル化により英語力が重視される現代で、エントリーシートにTOEICのスコアを記入させる企業も増えていますが、果たしてどれほど重要なのか、また必ず取らなければいけないのか気になることでしょう。

英語力の重要な判断材料に 

2013年の上場企業における英語活用実態調査によると、約7割の企業が採用時にTOEICのスコアを参考にしていると回答しています。そのことから、多くの企業が英語の得意な社員に入社してほしいと考えており、英語力の評価基準にTOEICが重要な判断基準になっていることが分かります。

また、高いスコアを持っていれば、勤勉な姿勢やグローバルな仕事への意欲をアピールできます。外資系企業はもちろん、有名企業や人気業界などでは、TOEICを判断基準の材料とする場合もあるため、TOEICのスコアはほぼ必須といえるでしょう。

取得を推奨する企業もある

TOEICのスコアが影響するのは採用時だけではありません。業務で英語を使用している企業であれば、入社後にスコアの取得を推奨する場合があります。希望の部署に就くため、または昇進、昇格につなげるための判断基準としてTOEICは必須です。

また、近年では、社内での公用語を英語に統一した企業も増えています。そのことからも、英語の重要性がうかがえます。将来、活躍できるチャンスをつかむためにも、英語力のレベルアップは常におこなうことがとても大切といえるでしょう。

理系の就職にもTOEICは役立つ

理系の方の就活には、英語力は必要ないと思われがちですが、英語の論文を参照したり、世界へ仕事の成果の発表や取引をしていく現代では、専門家として英語でコメントを求められる場合が多いため、理系の方でも英語力は重要な判断基準となります。

人気企業である本田技研工業でも、理系の企業ですが、2020年をめどに社内での公用語を英語にする予定であると発表しています。これからも、英語でコミュニケーションをおこなう企業は増えていくと安易に考えられます。専門職でも英語力が必要な時代へと変化しています。

就職に優位なTOEICの点数とは

TOEICは、日本で最も受験者数の多い英語検定試験であり、約7割の上場企業が採用時に参考にしているため、日本のビジネス英語検定として最も信頼があるといえます。

では、就職や転職を考えている方にとって、優位なTOEICの点数とはどれくらいなのか、点数別の目安を参考に就職に役立てましょう。

最低ラインは500点

一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会の調査結果では、2011年において、入社時に期待するTOEICの点数は550点、しかし2013年においては565点と上昇しています。

留学経験がない方や、英語を長所としない一般学生であれば、最低ラインは500点ほどなので、とりあえずこの点数を目安に勉強する必要があります。

MARCHレベルの学生(明治大学や青山学院大学などの高学歴な学生)では、600点以上が基準になるので、最低ラインの点数ではあまり高評価につながりません。人気企業などに就職を考えている方も、平均よりも点数が高い傾向にあるので、同じく600点以上を目指すといいでしょう。

大学のレベルはもちろん、自分が何をアピールしたいのか、また企業がどの程度英語力を重視しているのかによっても目標点数は変わります。採用ページや説明会などで下調べをすることが大切です。また、500点以下の場合は、アピールポイントにならないため、履歴書に書く必要はないです。

国際部門に就職を考えているなら700点以上

外資系企業や大手総合商社などの国際部門では、高い英語力を要求するので、700点以上が必要とされています。留学経験のある方や、外国語系の学科などの方も同じく700点が基準となります。

しかし、こういった企業を受ける方は、700点以上の点数をもっている方がほとんどなので、他の方と差別化するためにも800点以上を目指すことで、自信をもってアピールできます。

転職の場合は点数が大幅に上がる

2011年の時点では、新入社員に期待するTOEICの点数が565点に対し、中途採用者は600点でしたが、2013年では710点と、たった二年で大幅に上がっています。

もちろん転職の場合は、英語以外のスキルや経験実績で選ばれる場合もありますが、外資系企業などでは点数を重視する傾向があり、その点数も年々上がることが想定されます。

履歴書への書き方

TOEICの点数は入社資格ではありませんが、自分のアピールポイントになると共に、履歴書も同じく面接時の大きなアピールポイントになります。そのため、履歴書の書き方がとても重要で、しっかり正しく書く必要があります。

省略せず正式名称で書く

まず始めに、TOEICの正式名称は「TOEIC公開テスト」です。履歴書に書く場合は取得日、テストの正式名称、点数の三つが必要事項になります。日付は試験日を記載し、点数は取得した点数を記載すると共に、「取得」という文言も必ず書きます。

例をあげると、2017年4月のテストで点数が600点の場合は、「2017年4月 TOEIC公開テスト スコア600点取得」と記載します。またスコアをはずして「2017年4月 TOEIC公開テスト600点取得」と記載してもよいでしょう。西暦や年号は統一し、4月何日と細かい日付は書く必要はありません。

有効期限はなくいつのものでも有効

「有効期限は二年で、それ以降のものは証明にならない」と一部でいわれることがあるが、これは全くのウソです。TOEICには有効期限がなく、いつのものでも履歴書に書くことができます。

なぜこのような誤解を生んだのか、それは公式認定証の再発行できる期限を試験日から二年以内と定めているため、二年説という誤解が世間に生じました。

TOEIC自体に有効期限はありませんが、内定後に資格証明書のコピー提出を求められた際、試験日から二年以上過ぎていればもちろん再発行はできません。公式認定証は必ず手元に残すことが何よりも大切です。

また、学校側や企業側が「何年以内の公式認定証のスコアを記載すること」などと定めている場合もあるので、事前に確認する必要もあります。

更に英語力をアピールするなら

英語力をアピールするためには、TOEICの点数以外にも方法があります。目標の点数を取得している方でも、より就職時に差をつけるためチャレンジしてみるといいでしょう。

TOEIC Speaking&Writingを受験

TOEICの試験だけで、英語を話せるようになるのはとても難しいことです。しかしTOEICに加え、スピーキング対策もおこなえば高度なレベルで英語を話せるようになります。また、スピーキング能力はTOEICの試験点数と高い相関関係もあるため、より高い点数が期待できます。

英語が必須の企業であれば、よりスピーキング力は求められます。「聞く」、「読む」の英語力を測るTOEICと、「話す」、「書く」の英語力を測るこのSpeaking&Writingを合わせて受講することで、英語力をバランスよく学べ、より企業へのアピールにつなげることができるでしょう。

TOEFLを受験

TOEFLとは、英語を母語としない世界中のノンネイティブの人々の、英語のコミュニケーション能力を測るテストであり、TOEICよりも難易度が高いです。

アメリカ、イギリス、オーストラリアなど幅広い国々で受け入れられており、130カ国1万以上の機関でTOEFLの点数を英語能力の証明として参考にしています。これまでに約3,000万人以上の方が受験しており、日本でも入試優遇や海外派遣選考などの目安として利用しています。

実生活でのコミュニケーションに必要な「読む」、「聞く」、「話す」、「書く」の四つの技能を総合的に測定するテストです。

TOEICを就職に役立てよう

TOEICは就職に必須ではありませんが、就活を有利に進めるための大きな武器になります。グローバル化が進んでいる日本において、職場での英語力はより重視されていきます。

普段、英語は何らかのきっかけがないと勉強するのは難しいです。就活や転職という絶好の機会に、TOEICで高得点を目指して勉強してみてはいかがでしょうか。自らの可能性を高めるツールとして、就職活動を有利に動かすためにも、ぜひチャレンジしましょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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