【2】語学を通して、人の夢や目標を叶えられるように支援したい:長倉圭井子さんインタビュー
単に語学のスキルを教えるというよりは、言語で自分の想いを表現できるようにバックアップするという、人に寄り添う教育を目指した長倉さん。柔軟性を持って受講者に接し、コミュニケーション能力をサポートしていきます。そんな長倉さんの小学生時代は、学級委員などを務めるしっかり者だったそうで、その頃から教師になるという夢を抱いていたとか。
しっかり者だった小学校時代の夢は「先生になること」
―長倉さんは、小さい頃、どんなお子さんでしたか?
「どちらかというと前へ前へと出るタイプでした。学級委員長なども何度かやらせてもらいましたし、フォローアップが必要な同級生がいると、遠足などの時に先生から『手をつないであげてね』と言われ、一緒に歩いたりもしていましたし。
小学校の卒業文集を見ると、『先生になりたい』と書いてありました。でも、最初からすんなりその道へ進んだわけではないんです」
―いろいろな人をサポートしたいという精神が、今のお仕事につながった気がしますね。
「やはり学校という決められたカリキュラムの中での教育者というよりは、1人1人に合わせ、その方の希望や夢、目標を叶えられるような支援がしたいと思いました。
そうなるとどうしても個別指導になりますので、個々に合わせてオーダーメイドでカリキュラムを作って支援をしていくという形が理想です。それを実現させるための起業でした」
柔軟な語学教育によって、人の夢をバックアップ!
―慶應義塾大学では中国文学を専攻されていますが、長倉さんが携わっている語学教育のジャンルは、かなり幅広いですね。
「そうですね。教えている内容は国籍フリーで、どちらかといえば、国と国の境目にある文化の方々と知り合う機会が多かったからです。
OLを辞めたあと、初めて学校勤務をしたのが、東京中華学校でした。華僑の方々が多い学校で、在日三世、四世となると、もう日本語の会話自体は十分できるし、通常の授業を受けても問題がないので、教えるのは国語が9割以上でした」
―国語はどんな内容を教えるのですか?
「日本語において、より分かりやすい表現です。そういう意味では、学校のテストの成績を上げるだけでなく、自己実現などを含め、より機能的な日本語を向上させていくことを目指します。それは通常の塾では、教えてもらえないことなので」
―なるほど。コミュニケーション能力をサポートしていく感じですね。
「そうです。自分自身を幸せに導くためには一番必要なことかと。相手を理解して、コミュニケーションを円滑にするというところを目指します。でも、英語や中国語の教育も含め、表現力を向上させるという点は共通しています。
例えば、小論文1つをとってみても、話を論理立てて伝えることはけっこう難しいので、そういう時にいろいろなアイディアを出して支援をしたいと思いました」
≪まとめ≫語学と共に表現力もサポートしていくやりがい
小さい頃から漠然と夢見てきた教育者への道。やがて語学教育の仕事を始めた長倉さんですが、いろいろな方を教えていくうえで、語学に加え、コミュニケーション能力もバックアップしたいという想いが芽生えていきました。仕事をしていくうえで、現状に慢心することなく、常に新たな課題を見出していく長倉さんの姿勢には、とても学ぶものが大きいです。
次回は、長倉さんの起業当時に奮闘したエピソードや、勇気と希望を与えてくれたある人の言葉をご紹介します。