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「学芸員になりたい」年収はどれくらい?事前にチェックしよう

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学芸員とは

学芸員という仕事をご存知でしょうか?学芸員は美術館や博物館など歴史・芸術・民俗・産業・自然科学等に関する資料を扱う専門職員のことです。学芸員は国家資格のいる仕事で、それは歴史的に価値のあるものや国の重要文化財を管理する、という大きな責任が伴う仕事という面ももちあわせているからなのです。
学芸員は日々の生活の中で絵画や歴史的な文化遺産に囲まれて生活しています。そんな文化的な生活に憧れたことはありませんか?魅惑溢れる学芸員の仕事について見てみましょう。

学芸員の給料について

憧れはあるけども実際に学芸員になって生活できるのか、気になります。学芸員は国家資格という点から国家公務員でもあります。公務員は収入が安定しているイメージがありますが実際はどうなのでしょうか?年収や月給、また年代にも差が出るのかチェックしてみましょう。

平均年収

平均年収は300万円ですが、年代や能力によって250~400万円と差があります。20代は250万円、30代は290万円、40代は350万円と学芸員として長く働くほど、年収も増えています。また50代近くでは700~1,000万円。これは任される仕事の重要性や専門性などによって判断されています。また自身が担当となった展示などで大きな仕事を任されるなど能力によって変わります。

平均月給

学芸員の平均月給は19万円。年齢別にみてみると20代と40代では8万円ほど違ってきます。また施設内での役職によっても月給の差が出ています。最初の手取りは10~15万円と高くはありませんが、勤務場所によっては取り扱う資料の貴重性、勤務先の規模の大きさによって変わっていくのも特長。

生涯年収

生涯年収とは自分がついた職業で定年までにもらえる給料の総額のことをいいます。この総額は手取り分だけでなく、年金などで天引きされる分も含んだ金額です。定年を60歳とし大学を卒業した場合の平均生涯年収は男子2億6,000万、女子2億1,000万です。大学を卒業し学芸員についた場合は約2億8,140万になります。平均よりは多くもらえますが、役職や勤務地によっては生涯年収も多くなります。

学芸員は他の仕事とくらべて高い?それとも低い?

他の職業と比べるとあまり高くはありませんが、低くもありません。民間の中小企業や動物飼育員とくらいと同じです。国立や県立などの施設に勤める際は公務員として勤務することになるため、公務員の中では一般的といえます。

学芸員で年収1,000万円は可能?

国立や私立などの有名な美術館・博物館の館長クラスなら可能。なぜならば国立の美術館の場合、ときには国の重要文化財を取り扱い管理することもあります。一般の人では一生目にすることもできないようなものを破損や盗難に合わないよう、管理するには大きな責任が生まれる。そのため年収にも違いがあるのです。
また年収の違いには集客が大きく関わっています。より多くの人に施設が保有する資料の魅力を広告できているか、お客さんに不快なく公開また観覧させることができているか、など施設の評価が高いところほど集客も増え、収入も上がります。

学芸員の仕事とは

学芸員の勤務先は博物館や美術館の他に、科学館・動物園・水族館・資料館などあります。主に館の運営など事務作業や受付にいるイメージがありますが、他にも細かい仕事がありどこの分野でも大きく分けて収集・保管・管理・展示普及・研究・調査に分かれます。

収集

分野やテーマにあった資料を収集。個人所有や他の施設にある場合は借り入れの交渉や輸送の管理まで行います。

保管

収集した資料を保管、管理します。その際デジタル化してアーカイブ化したり図録や目録の作成など、大量にある資料の整理をします。資料が保管中にダメージを受けないようにし、痛んだものを収集した場合はその修復なども行います。

展示普及

保管している資料を一般に公開します。どのようなコンセプトの展示にするか企画し、展示物の選定、会場のレイアウトなどお客さんや資料のことを考えながら準備します。会場では説明パネルなどを使い、お客さんにわかりやすいようにします。
展示中はお客さんの案内や展示資料の説明、ときには学習会や講演会も行います。期間中も資料の状態や破損に注意しつつ、展示を行うことで文化など広い世代に広めていきます。

研究・調査

収集したものが本物であるかどうかなどを研究・調査します。担当分野によっては現場に行き細かい分析などを行います。より専門的に見ていくことで分野における新たな発見や勤務先の質の向上にもつながります。
また研究成果などは学術論文や書籍にまとめ分野への学術に貢献します。

キュレーターについて

学芸員に似た仕事にキュレーターという仕事があります。簡単に説明すると欧米などでの学芸員ですが、日本の学芸員とは少し意味合いが違く、もっと展覧会の企画に特化している仕事です。
マネジメント性も求められるアートキュレーターとして職種を少し変え海外の美術館などに移動したり、フリーランスのキュレーターとして独立することで、仕事量によっては年収が変わることもあります。学芸員の仕事よりも柔軟性や様々なことを求められますが、仕事の幅や人脈などが無限大に広がる可能性を秘めているのです。

学芸員になるためには

学芸員は国家資格のお仕事だと紹介しましたが、資格検定を受ける以外にも学芸員になる方法があります。
1.大学で博物館に関する科目の単位を取得し大学卒業。学士の学位を取得すること。
2.大学に2年以上在学し、博物館に関する科目の単位を含め62単位以上取得。また3年以上学芸員補助の職に就いた場合。
3.学芸員資格認定試験を受験すること。合格後の一年間、学芸員補助として働くことで取得できる。

大学での資格取得

博物館に関する科目の単位を履修できる大学は国立大学・公立大学・私立大学合わせて200校以上あります。学芸員資格認定試験の合格率は一般的に6割とすごく難しいわけではありません。しかし高い専門知識を求められる仕事のため、大学で様々な分野について勉強し、自分にあった分野を選定したり専門性を高めることをオススメします。
また在学中に様々な博物館や美術館に行き国立や私立の違い、自分にあった美術館などこれからの就職場所を見極めることも可能です。

転職での学芸員

転職で学芸員を考えていて、今から大学に通い直すのが難しい方も大丈夫です。通信教育での学芸員の資格取得ができる大学も増えてきています。働きながらでも学芸員を目指すことはできるのです。

女性は働きやすい仕事なのか?

全体的に見て女性の割合が多い職場です。職場環境によりますが、同じ分野を専攻する方たちと一緒に働くことができるので、同じ趣向を持つ仲間と出会うことができます。そしてよりお互いが分かり合い協力し合える関係が築きやすいのではないでしょうか。

仕事と家庭

自分が担当する展示が始まると家庭と両立することが難しくなる場合もあります。育児休暇などがしっかりと取れる職場を探し、仕事と家庭の時間をはっきりと区別させると両立しやすいです。
両立させることも、もちろん可能です。学芸員には芸術などの文化を広めることも仕事の一つとしてあります。広めることに年代を問いません。小さい子供に絵をただ見せても興味を持たせにくいもの。また大人でも敷居を高く感じるときがあります。
そんなときはワークショップなど身近なところから親しみや興味が持てる、広め方があります。教育的な面から子供と関わりを持つことができるので、両立を望む方はこのような働き方も素敵ではないでしょうか。

やりがい

学芸員の仕事の魅力的なところは「好きな分野に多角面から関われる」ことです。芸術に興味のある人ならば一度は直接資料を手にしてみたい、じっくりとみたいなどと観客では味わえない感動を感じることができます。
またその資料を管理し多くの世代に魅力を伝えること、研究者としてもっと分野を研究し深めることができるなど、「好き」を追求することができます。

学芸員についてのまとめ

学芸員の仕事は他の職業に比べるとあまり給料は高くありません。しかし芸術と身近に生活するというとても魅力的なところや、やりがいに溢れているという素晴らしい面を持ち合わせています。
美術が好き、歴史的建造物などが好き。そんな文化的な生活を日常として過ごすことができる、学芸員を目指してみてはいかかがでしょうか?

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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