知っておきたいバーのマナー|基本知識を理解してお酒を楽しもう
初心者でも安心して飲める
「バーでカクテルを飲む」というとドラマでは定番の光景で、現実の世界では多少敷居が高く感じられるかもしれません。
ただ、基本的なマナーを理解しておけば、バーは決して堅苦しい場所ではなく、初心者でも気楽にくつろげる大人の社交場として楽しまます。バーという空間をよりいっそう楽しむためのマナーについて把握しておきましょう。
バーに行く前の基礎知識
「気楽にくつろげる」とはいっても、バーは紳士・淑女の集う憩いの空間であり、最低限のマナーを把握していなければ入店さえ断られる場合があります。バーで入店拒否にならないためにも、基本的なマナーと知識をチェックして、大人の社交場を最大限に楽しむ準備をしましょう。
バーのメインはお酒
当たり前のことですが、バーはお酒を楽しむところです。ごくごく軽いおつまみ程度のものはバーにもありますが、主役はあくまでもお酒であり、食事を本格的に楽しむ空間ではないことを理解しておく必要があります。
ただ、ここ数年のニーズの多様化を受け、一部のバーではパスタなど女性向けのメニューを用意しているところも増えてきているため、「カクテルと一緒にちょっとした食事も楽しみたい」という女性のニーズもかなえるバーも増えています。
とはいえ、バーは基本的にはお酒をゆっくり落ち着いて楽しむ空間であり、本格的なディナーのあとにふっと立ち寄る、というのがオーソドックスなパターンとなっています。
来店人数には気を付けよう
「大人の社交場」という性格上、バーは基本的に大人数での来店を前提としてつくられていません。空間が広めにとられているバーの場合はある程度まとまった人数での来店も可能ですが、それでも4人以上のグループになると座るだけで幅を取り、会話の声もどうしても大きくなってしまいます。バーへの来店は多くても4人までにおさえるようにしましょう。
チャージ料がいる
バー特有のルールとして、チャージ料があります。ほとんどのバーでは座席をキープする際に100~300円のチャージ料をとられ、そのかわりに軽いおつまみなどが出される仕組みになっています。
服装に気を付ける
ホテルのラウンジに入っているバーや、レストランとセットになっているバーではドレスコードをもうけているところがあります。
そのようなバーではいわゆる「軽めの正装」が基本マナーとなり、男性なら革靴に襟付きのシャツの着用、女性であればカジュアルすぎないワンピースなどの着用が望ましいとされています。
それ以外の一般的なバーでは原則としてドレスコードはなく、服装についても細かい指定がない場合が多いです。しかし、スウェットに短パンなど、極端にカジュアルすぎる格好はNGとされる場合があるため、バーに行く場合は最低限、清潔感がある服装を心がけましょう。
バーテンという呼び方はNG
テレビドラマなどではバーテンダーに向かって「バーテンさん」などと呼びかける場面をよく見ますが、厳密にいえばそれはマナー違反です。
バーテン、というのは本来差別的な呼称であるとされており、正式にはバーテンダー、あるいはマスターなどと呼びかけるのがマナーです。
ただ、それはあくまでも一般的なマナーであり、同じバーに長く通い詰めて関係性を深めることができればバーテンさんや愛称で呼ぶことがあります。
知っておきたいバーでのマナー
一般的なバーにはそれほど堅苦しいルールはありませんが、他のお客さんの迷惑にならないようにする必要があり、そのためにはいくつかの基本的なマナーをおさえておかなくてはなりません。多くのバーに共通する初歩的なマナーについて見ていきましょう。
居酒屋などでするグラスをぶつける乾杯はダメ
居酒屋ではグラス同士を派手にぶつける乾杯が一般的ですが、大人の社交場であるバーでそれをやると静かな雰囲気が壊れてしまい、なおかつ他の人の迷惑になってしまうため、基本的には乾杯をせず、お互いのグラスを軽く持ち上げる方法で代用しましょう。
座席選びの注意点
バーでは、来店時に勝手に座席に座ることはできません。入店するとすぐにスタッフが空いている席に案内してくれるため、決してむやみに店内を歩きまわらないようにしましょう。
窓際の席で落ち着いてお酒を楽しみたい、カウンター席でバーテンダーとの会話を楽しみたい、などのこだわりがある場合には事前予約によって席をキープしておいたほうが無難です。
大声で話さない
大声で話せば迷惑になるのは、バーにかぎらず公共の空間では当たり前のマナーです。極端に小声になる必要はありませんが、他のテーブルにまで届くようなボリュームはやはり注意されてしまうため、目の前にいる相手に無理なく聞こえる程度の音量で会話するのがマナーと言えるでしょう。
ほかのお客と会話したいとき
大人の社交場ということで、バーに新たな出会いを求める方もいらっしゃるかもしれませんが、バーで他のお客さんに話しかけるのは基本的には御法度とされています。
ひとりの時間を大切にしたい人、恋人とのムーディな時間をゆっくり過ごしたい人など、バーをおとずれる目的は人それぞれです。非日常的な空間を邪魔しないためにも、バーでは原則として他のお客さんには話しかけないようにするのが大人の嗜みです。
注文の仕方
バーの敷居が高いと言われている理由として、注文の仕方がわからない、ということがあります。カクテルは数百種類を超えるとされており、初心者の方にとってはまず最初にどれから注文すればいいのか迷ってしまうかもしれません。
カクテルの入門編としてはジントニックなどが紹介されていますが、慣れないうちはマスターに味の好みや好きな果物を伝え、おすすめカクテルを作ってもらうことで注文のコツが少しずつわかってきます。
バーはそれほど敷居が高くないので気楽にいこう
慣れないうちはハードルが高く感じられるかもしれませんが、バーは決して堅苦しいところではなく、初心者の方でもゆっくりとくつろげる大人の空間です。基本マナーをきっちりおさえた上で行きつけのバーを見つけ、こまめに通い詰めましょう。