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肌のターンオーバーを正して美肌になろう。周期を整える改善法

スキンケア

肌のターンオーバーを正常化するには

肌のターンオーバーが乱れる原因は、加齢や生活習慣、間違ったスキンケアなど実にさまざまです。人によっては原因が複合してしまうことも。そうなるとどれか一つを解消しても、ターンオーバーを正常化させることはできません。

肌のターンオーバーはどういう仕組みなのかを知れば、正常化させるためのポイントも見えてくるでしょう。どうしたら肌のターンオーバーを正常化させられるのかについて、詳しく解説します。

肌の構造について

肌はいくつもの層によってできている

肌は、表皮・真皮・皮下組織という3つの層で形成されています。表皮は肌の表面から角質層、有棘層、顆粒層、基底層という4層構造です。表皮の奥にある真皮層は皮脂腺やコラーゲン&エラスチンという肌を内側から持ち上げる役目を持つ美容成分があります。顔にも無数の産毛が生えていますが、産毛の毛根も真皮層にあります。それよりもさらに奥が皮下組織となり、ターンオーバーが関係してくるのは、表皮層です。

表皮は一番上、つまり外側にある皮膚組織で、鏡を見れば目に入りますし、スキンケアやメイクのときは直接手で触れる事も可能。一番外側にあるにもかからわらず、その厚みは約0.2mmととても薄くて繊細です。

薄くてもターンオーバーを繰り返すことで、肌を外部刺激から守る働きがあります。ターンオーバーが正常ならみずみずしい肌を維持できますが、乱れると古い角質が残りくすみやゴワゴワとした手触りとなってしまうのです。表皮層は4層構造になっていますので、一番奥にある基底層から順に、それぞれの働きを見ていきましょう。

基底層(きていそう)

表皮層では一番奥にあるのが、基底層です。基底細胞がびっしりと敷き詰められたように存在していて、メラノサイト(メラニン色素を作る細胞)も基底層に存在しています。メラノサイト以外では、表皮角化細胞やメルケル細胞があり、肌のターンオーバーサイクルの原点ともなる部分です。

基底層で新しい細胞を作り、表皮の一番外側にある角質層へと押し上げていくのです。肌を作るには食事から摂る栄養と酸素が必要となります。基底層は、栄養と酸素を拡散するという大切な役割も担っています。基底層にある肌細胞は新しい肌を作るべく、24時間絶え間なく活動していますが起きている日中よりも、眠っている夜間の方が細胞は活性化されやすくなります。

有棘層(ゆうきょくそう)

全体でもわずか0.2mmという薄い表皮層ですが、その中では有棘層が最も厚い層となっています。有棘層という名前を見てもなんとなく想像できるように、トゲのある細胞が基底層で作られた新しい細胞を角化させる場所でもあります。有棘層は5層~10層前後と表皮層では最も厚く、ターンオーバーには欠かせない層ということ。

有棘層の層数が異なるのは、部位によって肌の厚みが違うからです。肌が薄い部分は5層~6層となっていますが、少し肌が厚い部分は8層~10層となっています。肌細胞が有棘層にある間はトゲトゲがあるものの、次の層に行くまでに刺は削られるという仕組みです。

顆粒層(かりゅうそう)

表面は角質層に覆われているので、外側からは見えないものの顆粒層では、紫外線を反射させ肌をダメージから守る細胞が作られています。顆粒層にある細胞は扁平な形をしており、2層~5層で形成されています。層の違いは、肌の薄い部分と厚い部分でも違ってきます。

顆粒層の細胞はビーズをイメージするとわかりやすいです。目で確認することのできない層ですが、ビーズのようなケラトヒアリン顆粒により、紫外線をブロックして跳ね返すという役目を担っています。ケラトヒアリン顆粒は、フィラグリンというたんぱく質の一種が含まれていて、角質層をサポートする働きもあります。表皮にある4つの層は、それぞれがお互いを助け合って肌を作り守っているのです。

角質層(かくしつそう)

表皮では一番外側にあって、目でも確認できる皮膚です。細胞として見た場合、角質層の細胞は既に死んでいますが、死んでいるからこそ肌の表面を守ることができます。角質層がないと、デリケートな肌の層がむき出しになってしまうので、なくてはならない存在とも言えます。

ターンオーバーでは一番最後になり、肌の内部から新しい細胞がどんどん作られ表面に押し上げられてきます。押し上げられた古い角質は老廃物となり、不要な物です。ターンオーバーでは不要な角質は垢となって剥がれ落ちるのが最終的なステップです。

しかしターンオーバーのサイクルが乱れると、剥がれ落ちるはずの古い角質がそのまま残ってしまい、肌がくすんで見えたり、手触りがザラザラしたりしてしまいます。

肌のターンオーバーとは

肌の生まれ変わりのこと

肌に関することを説明する際、必ずと言っていいほどターンオーバーという言葉が登場します。ターンオーバーをわかりやすく言うなら、「肌が生まれ変わるサイクルのこと」というのがぴったりです。

先程説明した4層からなる表皮の基底層を起点にして、有棘層、顆粒層、角質層の順にそれぞれの層が役目を他はしながら新しい肌を作っています。肌細胞は新しく誕生してから、各層を通りながらいろんな工程を経て肌になり、角質層まで押し上げられてきます。全身の肌にこのターンオーバーがありますが、サイクルは部位によって異なります。

日々新しい肌細胞は作られており、時間をかけてゆっくりと細胞を置き換えながら角質層までと到達して肌の役目を終えると、垢となって剥がれ落ちるという神秘的なことが私たちのカラダでは行われているのです。

ターンオーバーの周期は平均28日

ターンオーバーには周期があって、その周期は約28日とされています。28日というのはあくまでも平均であり、個人差も生じます。人によってはターンオーバー周期が30日という場合もあれば、25日という場合もあるということです。

周期は個人差があるため、平均の28日より早かったり遅かったりしても、毎回同じ周期であれば特に問題はありません。しかしターンオーバーは加齢や生活環境の変化によっても、早くなったり遅くなったりします。一応年齢によっても平均周期は変わりますが、その他の原因によってターンオーバーが早すぎるのも、遅すぎるのも肌とラブブルの原因となってしまうので、あまり好ましい状態とは言えません。

平均周期が28日なのは主に20代で、30代になると約40日、40代になると約60日、50代では78日と徐々に周期は間隔が長くなっていきます。ターンオーバーが早すぎたり遅すぎたりすると、どのような影響が出るのかを詳しく解説します。

早すぎる場合

ターンオーバーが早すぎると、本来時間をかけて作られる肌細胞が不完全な状態で押し上げられてくることになります。肌のくすみやゴワつきを解消するために行われる、ケミカルピーリングは古い角質を溶かして落とし、ターンオーバーを早める効果が期待できます。ただしケミカルピーリングと、他の原因でターンオーバーが早くなるのとでは原因も状態も違うので、早すぎることでさまざまな問題が出てきます。

肌細胞が不完全なことにより、皮膚が薄くちょっとした刺激にも過敏に反応する敏感な肌となってしまいます。この場合の敏感は、肌が弱いという意味ですから、荒れやすくニキビができたり、カサカサしたり、ベタついたりという極端な状態に陥りがちです。

ピーリングは自分でできる物もありますが、安易にやってしまうとターンオーバーを早めることになり、本来の目的とは違うトラブルを起こしやすい肌になってしまう可能性があります。

遅すぎる場合

ターンオーバーは年齢とともに周期の間隔は伸びていきますが、遅すぎてしまうと本来剥がれ落ちるはずの古い角質がきれいに剥がれ落ちずにそのまま残ってしまいます。古い角質は老廃物ですから、肌に残ってしまうと肌色がくすんで見えたり、手触りがゴワゴワとしてよくありません。

色素沈着も起こしやすいのでシミが目立ったり、老廃物が残ったままだとスキンケアをしても美容成分がきちんと浸透していかないなどの問題が出てきます。

ターンオーバーを遅らせる原因の一つに、ターンオーバーが早すぎるというのも含まれます。一見矛盾しているようにも思えますが、早すぎると細胞がしっかりと作られないまま表面に上がってくるので、本来の役目を果たせなくなります。これにより古い角質を剥がす力が弱くなり、表面に残ってしまうのです。

肌のターンオーバーが整うと改善される肌トラブル

ニキビやごわつき

年齢によってもターンオーバーの平均周期は変わりますが、年齢に合わせて周期を正常化できれば、ターンオーバーの乱れによって生じる肌トラブルも自然と改善されていきます。ニキビやゴワつきも、肌のターンオーバーが乱れることが原因で起こりやすくなります。

剥がれ落ちるはずの古い角質が残ったままだと、毛穴に詰まって炎症を起こしニキビができやすくなります。古い角質は不要なものですし、死んだ細胞が残ったままだとゴワゴワとした手触りになり、見た目にもあまりきれいとは言えません。

ターンオーバーを正常化させることで、ニキビやゴワつきも解消されツルっとした肌を実感できるようになります。

シミやニキビ跡

ニキビ跡やシミは、色素沈着によって肌の色よりも少し濃くなり目立ってしまいます。この色の原因はメラニン色素です。ターンオーバーが乱れるとメラニンの排出ができなくなり余計に目立ってしまうのです。

シミやニキビ跡ができても、ターンオーバーが正常に行われていれば、メラニンの排出もされていくので、時間はかかっても少しずつ目立たなくすることができます。ニキビ跡は一度できると、ダメージが大きいためなかなか改善されませんが、ターンオーバーがしっかりと行われていれば、ニキビ跡のように凹んだ部分も少しずつ解消されていきます。

肌のターンオーバーを正常化するには

食べ物に気を使う

年齢とともに少しずつ周期が遅くなるのは仕方ないとしても、ターンオーバーを意識した生活をすれば、正常化させることは可能です。食事もターンオーバーを正常化させるのに役立ちます。

ターンオーバーを正常化させるには、肌を作る元になるたんぱく質やビタミンを積極的に摂るといいでしょう。食事は栄養バランスも大切ですから、どれか一つが偏るのもNGです。全体のバランスを考えながら、たんぱく質とビタミンを多めにすると言うように、工夫が必要です。

特に肌の再生をサポートするビタミンB2は、積極的に摂っておきたい成分です。きのこ類には豊富なビタミンB2が含まれていますし、食物繊維が腸内環境を整えるというメリットも得られます。野菜が高騰しても、きのこ類はあまり値段が変わらないので、気軽に取り入れやすいのもいいところです。

質の良い睡眠をとる

肌のダメージを再生したり、肌細胞の再生をサポートしたりする成長ホルモンは、寝ている間が一番分泌量が増えます。成長ホルモンのゴールデンタイムとされる、22時~2時の間に良質の睡眠を取るのもポイントです。

ゴールデンタイムに寝ていても、熟睡できていないと効果は半減してしまいます。肌細胞のダメージを癒し、再生をサポートする成長ホルモンが足りていれば、肌細胞が活性化されターンオーバーも正常化されやすくなります。

睡眠不足で肌が荒れたりニキビができやすくなったりするのも、成長ホルモンも分泌が関係しているのです。寝る前には脳をリラックスした状態にしましょう。質の良い睡眠が取れていれば、ターンオーバーも正常化され肌のコンディションも良くなります。

洗顔を見直す

間違った洗顔を続けているのも、ターンオーバーを乱す原因となってしまいます。洗顔料の選び方や、洗い方から流し方まで正しく行うのがターンオーバーを正常化させる近道になります。

汚れを落とすことも大切ですが、洗浄力が高いクレンジングや洗顔料を使っていると、肌の潤いを維持するために必要な皮脂まで洗い流してしまい、肌を乾燥させます。ターンオーバーを正常化させたいからと、安易にピーリングをするのもおすすめできません。

肌は私たちが思っている以上にデリケートで繊細です。洗いすぎは、肌を乾燥させターンオーバーを乱す原因と覚えておきましょう。落とすことも大切ですが、肌に負担をかけない優しさも考えてクレンジングや洗顔料を選びましょう。
ゴシゴシとこすり洗いをしたり、熱いお湯で流すのもNGです。こすらず優しく丁寧に洗い、ぬるま湯でしっかりと洗い流すことを心がけてください。

しっかり保湿をする

洗顔後の肌は乾燥しやすい状態です。季節によっても肌の乾燥は進みますし、加齢による乾燥などもあります。いずれの場合もしっかりと保湿をすれば、乾燥を防ぎターンオーバーを正常化させることができます。

保湿にはビタミンC誘導体やセラミドなど、健康な肌を作るのに欠かせない成分をたっぷりと補うといいでしょう。パックやイオン導入を取り入れるのもおすすめです。

湯船に浸かる

お風呂に入ると体が温まり、血行が促進されます。血行が良くなると代謝が上がり細胞が活性化されるので、肌細胞も活性化されターンオーバーが正常化されやすくなります。冷え性の人はターンオーバーが乱れやすいので、毎日のお風呂で正常化させるのもいい方法です。

ストレスや疲れもターンオーバーサイクルを乱す原因となります。お風呂でリラックスできれば、ストレスや疲れも解消できて一石二鳥です。シャワーではなく、湯船に浸かりましょ

正しい知識を持って美肌を目指そう

美肌を目指したいならターンオーバーを理解して、周期を乱さないようなスキンケアを意識するといいでしょう。スキンケア以外にも食事から摂る栄養や、睡眠、洗顔の仕方も注意が必要です。ターンオーバーはちょっとしたことで乱れがちですが、原因を確かめきちんと対処すれば、正常化させることはできます。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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