営業のストレスの原因と対処方法|働き方を見直して問題を解消しよう
適切な対応で営業のストレス激減
営業職として働いていると、ストレスを感じることは多いと思います。それは、上司からの無茶なノルマだったり、顧客からの要求であったり、職場での人間関係だったりします。
それらのストレスを減らすためには、どのようにすればよいのでしょうか。
ここではストレスの原因を分析し、それに対してどのように対応すればよいのかを、説明していきたいと思います。
営業が限界と感じるストレスの原因と解決法
営業の仕事をつらいと感じるときは、どのようなときでしょう。営業は、自社の商品やサービスを売る仕事です。
仕事上のストレスには、自分の会社の商品やサービスに自信が持てない、ノルマがしんどい、上司や顧客からの無理な要求をされる、社内での板挟みなど、さまざまな原因があると思います。
自分の体や精神の健康を保ち、ストレスを少しでも軽減するためには、どのようにすればよいのでしょうか。
売り込む商品に自信がない
営業に出て、自社製品を売り込むときに、顧客にどれだけその商品やサービスがよいものなのかを伝えて、知ってもらう必要があります。
しかし、自分の会社が製造している商品やサービスに、自分自身が素晴らしいと感じていなければ、相手に商品やサービスのよさは伝えられません。
また、自社製品の価格や質が、競合企業に比べて低い場合、売り込みに行っても消極的になってしまい、精神的にも負担となります。そして、営業という仕事自体に、意欲を感じられなくなります。
企業選びは慎重に
就職のときに、どのような企業を選ぶのか。どの業界のどの職種を選ぶのか。どのような仕事を選ぶにしても、まずはその企業のことをよく知る必要があります。インターネットなどで、事業内容や製品情報を確認することもよいでしょう。
また、その企業で働いている人が知り合いにいるのなら、会ってみることもよいかもしれません。
そして、その企業が売り出している商品やサービスを知って、自分自身がよいものだと納得ができれば、入社後も自信を持って、その商品を顧客にすすめられるでしょう。
自分が納得できない商品を、取り扱っている企業に就職すると、その企業で自信をもって商品をすすめられず、精神的にも負担がかかります。
きついノルマを課せられる
営業職といえば、まっさきに思い浮かべるのが、ノルマのことではないでしょうか。企業によって、ノルマのある会社、ノルマのない会社といろいろあります。
しかし、ノルマのある会社では、達成できなければ上司に怒られたり、給料が減ったり、降格したりして、ペナルティを課せられる会社もあります。
売上金額や売上数など、きっちりと数字で結果がでて、その結果で評価されるため、数字を出せなければ、大きなストレスになります。
綿密な目標達成計画を立てる
仕事にノルマを課せられると、達成できるかどうか不安になると思います。最初に、大きな最終目標を見てしまうと不安になりますが、一気に達成に向けて努力するのではなく、分割して考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、大きな目標でも、その過程に小さな目標をいくつも作って、一つずつ達成していくことで、最終目標のノルマまで達成できるように計画を立てます。このようにすると、一つの目標が小さくなるので、達成しやすくなります。
また、一つの目標を達成することで自信がつき、次につなげられます。ノルマを達成するためには、このように計画を立てて地道に努力することが必要です。
無茶な上司への対応に振り回される
企業に就職して働きだすと、組織の中で働くことになるので、当然上司がいて、仕事の指示などもその上司から受けることになります。
常識的な範囲内での仕事であれば、こなすこともできます。
しかし、そのときの状況を考えずに、仕事を次から次へと振ってくる上司や、能力以上の仕事を振り分けてくる上司もいます。
このようなときは、現在の自分の状況を伝え、仕事の期限を延ばしてもらう、仕事の量を減らすなどの提案をして交渉しましょう。
また、どうしても自分一人では手に負えないときには、周りの人に頼ることも一つの方法です。
上司の命令の本位と質を見極める
無茶ぶりをする上司は、悪意があって行う場合と無意識で行う場合があります。ときには、部下の成長を見込んで、無茶な要求をする場合があります。
上司が部下の成長のために、仕事を与えているのであれば、それを達成することにより、大きく成長できます。
しかし、部下の能力や状況を判断せずに、過度の仕事を振ることや、ただの嫌がらせで許容量以上の仕事を振ることは、部下にストレスを与えることになります。
このような場合は、仕事の内容を交渉する、またはスルーできるのであれば、スルーすることも一つの方法です。
無理な要求をしてくる客に振り回される
営業の仕事は、特に直接顧客と接することが多い職種です。営業の人間は少しでも売上をあげようと、顧客からの注文には、できる限り柔軟に対応します。
しかし、それに気をよくした顧客が、無理な要求をしてくる場合があります。それが売上につながるものであれば、頑張ることもできますが、見積もりばかり請求して、その後契約に発展しない顧客もいます。
また、競合との値引き合戦をさせるように、何度も値引き交渉をしてくる顧客。アポの予約があっても、平気で時間を変更したり、遅れてきたりする顧客。このように、日々、顧客に振り回されながら、売上につながるように努力しているのが営業に就く人々です。
嫌な顧客をあしらうテクニックを身に着ける
営業の仕事をしていると、どうしても避けられないことが、嫌な顧客です。嫌な顧客と話すだけでも、ストレスに感じる人も多いと思います。
しかし、仕事である限り避けられません。嫌な顧客が無理な要求をしてきたときには、どのようにすればよいでしょうか。
無下に断っては会社の評判にも関わりますし、嫌な顧客でも売上に貢献しているのなら、大切な顧客です。このような顧客に対応するときには、「責任転嫁法」を使ってみましょう。
「責任転嫁法」とは、要求されたことに対して、会社の規則や方針のせいで、実現できないと伝えることです。
ようするに、「私はそのように対処したいのですが、会社の決まりでできないのです」という断り方です。このとき、あからさまな嘘だと、相手も見破って不信感を抱くことになるので注意が必要です。
また、「おそらく、その要求はのめませんが、取りあえず持ち帰って上司と検討します」と、考えているふりをして断る方法も。
こちらは、相手に期待をもたせないように、実現の可能性がないことを伝え、時間をかけすぎずに解答する方法です。
社内で板挟みになるストレス
営業は、その企業の顔として顧客に接しています。したがって、何か問題が起きると営業が窓口になり、顧客と現場の調整をはからなければなりません。
製品ができるまでには、多くの人が関わっています。関わる人間が多くなるほど、意思の疎通が難しくなり、行き違いが発生してトラブルの原因になります。
このようなときに、両者の間に立って解決するのが、営業の役目です。自分のミスではなくても、相手に謝罪して調整します。このように、顧客と自社の人間からの板挟みによるストレスは、大きなものです。
社内でも自身の売り込みを忘れずに
営業の仕事をしていると、顧客の急な要望で納品期日を早めたり、製品の仕様の変更を担当者にお願いしなければならなかったりすることがあります。開発や製造をしている部門では、急にそのようなお願いをされると、残業になったり休日出勤になったりする場合があるので、嫌な顔をされることも。
そのようなとき、社内の人間関係が良好だと、お願いもしやすいですし、多少の無理を聞いてくれたりもします。
営業の人間は、日頃から関係のある部署の人間と、積極的にコミュニケーションを取るようにして、トラブルを起こしているときには率先して助けるなど、細やかな気配りが重要です。
吐き気等の病気を発症する程の長時間及び休日勤務
営業の仕事をしていると、誰でも多かれ少なかれ、ストレスを感じていることでしょう。
しかし、人によってストレスの感じ方は違い、ストレスを感じても消化できたり、一晩眠れば落ち着けたりする人など、ストレスを感じてもスルーできる人がいます。
一方、営業での過剰なノルマのために、毎日夜遅くまで残業したり、休日出勤をしたりしていると、過労やストレスからうつ病や頭痛、吐き気などの身体症状や、精神症状を引き起こすことがあります。そして、過労死や自殺などの原因になることもあります。
仕事に対する意識やマネジメント方法の見直しを
仕事ができる人は、人がやるよりも自分でしたほうが早いと思い、仕事をどんどん抱え込んでいきます。
そのため、残業が増えるという悪循環を繰り返している場合があります。このようなことをしていると、いつまでも周りの人は、あなたの持っている仕事を理解してこなすことができません。また、仕事の効率も悪くなります。
そのため、仕事は社内で情報を共有し、バランスよく配分して進めるほうがはるかに効率的です。周りの人と、コミュニケーションをとって情報を共有するだけでも、労働時間の短縮につなげられます。
営業は働き方次第でストレスを大幅に激減できる
営業は、社内の人間と顧客との間に立ち、トラブルを解決するなどの仕事も多いため、ストレスが多い職種です。
しかし、工夫をして仕事をすることで、ストレスは大幅に減らせます。
一人で仕事を抱え込むのではなく、周りと情報を共有して配分する。理不尽な要求を、かわす術を覚える。
これらを実行するだけでも、ストレスを軽減できます。少しでも働きやすい環境を作るためにも、一度自分の働き方を見直してみてはいかがでしょうか。