「股関節ストレッチをはじめよう」体の内側から美しさを手に入れる
股関節ストレッチで不調を改善
最近、「美尻」・「腹筋女子」に続くブームとして注目されているのが「股関節ストレッチ」。美尻や腹筋女子は、美しく引き締まったボディラインを目指すことが特徴ともいえますが、股関節ストレッチは、体の内側から美しさを引き出すことが特徴といえます。
股関節ストレッチを行うことで、女性なら気になる「下半身太り」や足の「冷え」・「むくみ」を解消していくことが期待でき、さらに骨盤の歪みも緩和できる可能性も。
今回、この股関節ストレッチを効果的かつ習慣にできるような、オススメの方法をたくさんご用意しました。ストレッチビギナーの方、「続けるのが苦手」と考えている方こそ試してみてくださいね。
股関節ストレッチは下半身痩せに効果的
健康ブームもあり、以前よりも筋トレやヨガ、体操などで体をトレーニングする人が増えています。そのような中、下半身痩せを目指している際に、インストラクターの人に、股関節の硬さを指摘された人もいるのではないでしょうか。
この股関節の柔軟さが、なぜ下半身痩せに必要なのか、なぜ効果的なのかを以下でみていきましょう。
なぜ股関節なのか
人の体には、いくつの関節があるのかをご存じでしょうか。実は、その数はおよそ260個あり、たとえば背骨には24個、胸椎とその周辺には72個あります。多くの関節を持った人体の中で、なぜ股関節が重要になるのでしょう。
その理由は、股関節は上半身と下半身を「結ぶ」関節であるため。股関節は、背骨や内臓を支えている「骨盤」の寛骨臼に、脚の最も太い大腿骨の始まりである丸い頭骨が、スッポリ収まる形になっています。
骨盤の寛骨臼と、大腿骨の頭骨から成る股関節は、硬い骨同士がブロックのように収まっているため、柔軟性に欠いてしまい、不安定になりやすい状態。そこで重要になるのが、この股関節に隣接している「骨盤底筋群」や、体幹などのインナーマッスルです。
骨盤底筋群など、上半身のインナーマッスルの働きによって、股関節をスムーズに動かせるようになります。その結果、日常の基本動作である「歩行」や「走り」、「屈伸」、「開脚」が行えるようになります。
心臓から遠い場所なので老廃物が滞りやすい
下半身太りは、女性にとっては悩ましい問題ですよね。この下半身太りに、「股関節ストレッチ」が有効な理由があります。股関節はウォーキングやランニング、屈伸などの普段の動作を行うためには欠かせない存在。そのため、常に動かす部位となってしまい、疲労がたまりやすい状態になります。
さらに、股関節は心臓から最も離れた上半身ともいえるパーツであり、また太ももの付け根にある「鼠径部」といわれる体の中でも、最も大きなリンパが集まるスポットが存在するパーツでもあります。そのため、疲労による股関節のコリや歪みが引き起こされやすくなり、その結果、コリや歪みによって股関節の動きが鈍り、血流やリンパの流れが妨げられてしまいます。
つまり、股関節をストレッチしてコリをほぐし、歪みを正すことで、血行不良やリンパの循環も改善され、ウォーキングやランニング、筋トレなどのトレーニング効果がアップすることを期待できるでしょう。
適度な食事制限や運動も必要
股関節ストレッチを、毎日欠かさずに行っていても、下半身痩せがすぐに起きるわけではありません。いわゆるストレッチは、正式には「スタティック(静的)ストレッチ」といわれ、一般的な筋トレと比較すると、運動強度が低い動作となります。そのため、筋トレのような即効性のダイエットを期待すると、思わぬ落とし穴にはまってしまいます。
股関節ストレッチをはじめとしたストレッチは、効果的に痩せやすい体づくりを行うためのもの。つまり、股関節ストレッチと一緒に、栄養バランスの取れた食事や、適度な運動が必要になります。
股関節ストレッチで予防できる症状
日常の基本動作を支える股関節は、重要な器官ゆえに、日々のメンテナンス不足で、思わぬトラブルが生じやすい面もあります。
その反面、しっかりとストレッチでケアをしてあげることで、今まで悩まされていた体のトラブルを解消することも期待できます。以下で、具体的に解説していきます。
ケガの防止
股関節ストレッチの最大の効果は、ケガの防止。股関節は、骨盤と大腿骨をつなぐ位置にあります。そのため、股関節の硬さは骨盤や腰だけでなく、膝関節にも影響を与えてしまいます。
その理由は「ジョイント・バイ・ジョイントアプローチ」という考え方を、みていくことでも理解できます。このセオリーでは、膝関節は自由に動くことがが要求される股関節とは異なり、安定性が要求される動かない関節になります。
つまり、股関節が硬いことによって、安定性が必要な膝関節にストレスが過剰にかかってしまい、その結果、ケガが起きやすい状態に陥ってしまいます。股関節を柔軟にすることで、日常のウォーキングやランニングなどの基本動作がスムーズになり、股関節を使うテニスや卓球といったスポーツでの、ケガや故障を防ぐことができるでしょう。
腰痛を防ぐ
人の体には、約260個にも上る関節が存在しています。その関節には、自由に動くことがが要求される「動くべき関節」と安定性が要求される「動かない関節」があることをご存じですか。この考え方は、「ジョイント・バイ・ジョイントアプローチ」といわれ、アメリカの理学療法士が提唱し、最近ではセオリーとして認められています。
そして、股関節は「動くべき関節」に分類されており、股関節の可動域が狭いことや動作量が少ないことで、股関節の動きを支える「骨盤底筋群」、「大腰筋」や「腸骨筋」といった筋肉が硬くなってしまいます。その結果、腰痛が引き起こされてしまう可能性があります。
姿勢の改善
股関節と骨盤の関係は、切っても切り離すことができません。その理由は、股関節と骨盤を取り巻く「筋肉(インナーマッスル)」が関係しています。股関節が柔らかいということは、「骨盤底筋群」、腰椎から骨盤・股関節・大腿骨をまたいでいる「大腰筋」や「腸骨筋」が柔軟ということ。
これらの筋肉の柔らかさによって、骨盤にある「腸骨筋」やお尻にある「大臀筋」などの筋肉にも、柔軟性が生まれます。特に大臀筋は、骨盤を安定させる働きがあるため、大臀筋が柔軟になることで骨盤の歪み(後傾)が改善され、正しい姿勢へと導いてくれるでしょう。
冷えやむくみを防ぐ
女性にとって、冷えやむくみは、ボディラインにも影響してしまい、とても悩ましいですよね。この冷えやむくみは、血流が滞ってしまったりリンパの流れが悪いことで、引き起こされてしまいます。
股関節のコリをほぐすことで血行が促進され、さらにリンパが集まっている「鼠径部」を刺激できます。その結果、血液やリンパを体に巡らせることにつながって代謝がアップし、冷えやむくみを解消することが期待できます。
ぽっこりお腹防止になる
正しい姿勢につながる股関節の柔軟性は、大臀筋の柔軟さと関係があります。さらに、この大臀筋の柔らかさは、骨盤の歪み(後傾)を引き起こす要因の一つ。
実は骨盤後傾が、「下っ腹ぽっこり」を作ってしまうことをご存じですか。つまり、股関節をストレッチすることで、大臀筋や骨盤底筋にも刺激を与えられ、骨盤を引き締めて下っ腹ポッコリ予防につながります。
疲れを抜けやすくする
「身体の下水管」といわれるリンパは、人の体にはおよそ600~700個あります。特にリンパマッサージなどでも押さえられる主なリンパ節は8つあり、その中でも太ももの付け根にある「鼠径部」は、リンパが最も多く集まる場所。
股関節をほぐすストレッチを行うことで、鼠径部にも刺激を与えることができ、体内にある老廃物や余剰水分を排出できます。その結果、体から疲れが抜けやすい状態になることが期待できます。
生理痛の軽減につながる可能性も
女性だけが経験する痛みが「生理痛」。生理痛の痛みには個人差がありますが、人によっては激しい痛みによって、仕事に支障をきたしてしまうことも。
実は股関節ストレッチは、この生理痛を和らげる効果も期待できます。その理由は2つあり、骨盤の歪み(後傾)と骨盤内血流の改善になります。股関節ストレッチによって大臀筋にも柔軟性が生じ、その結果、骨盤を引き締め安定へと繋がっていきます。さらに、骨盤を取り巻く筋肉が刺激され柔らかくなっていき、骨盤内の血液循環が改善されていきます。
効果的な股関節ストレッチ
股関節を柔軟にすることは、とても大切です。ここでは、股関節に効果的に刺激を与えるために、股関節を取り巻く体のパーツ別にみた、股関節ストレッチ方法をレクチャーしていきます。
「内転筋」を鍛えるストレッチ
女性なら下半身、特に「内」太ももを気にする人が多いのではないでしょうか。この内太ももにある筋肉は「股関節内転筋群」といわれ、脚を内側に引き寄せるときに使われます。股関節内転筋群に、ストレッチで刺激を与えることで、骨盤の歪みやX脚を改善する効果が期待されています。
以下で、コツいらずの股関節内転筋群をストレッチする方法をみていきますので、ぜひ試してみてくださいね。
「股関節内転筋群ストレッチ」の方法
- 1.両膝を床につき背筋を伸ばし、膝立ちの状態になる
- 2.片足を真横に伸ばし、曲げている足のかかとにつけるように、お尻を後ろに下ろす
- 3.2の動作を30秒を目安に行う。反対の足も同じように行なっていく
一石二鳥な捻り「アキレス腱伸ばし」の方法
ウォーキングや、跳躍などに欠かせないアキレス腱は、腓腹筋と呼ばれる筋肉が「大腿骨」を起始として、かかとの骨にかけて付いているものになります。つまり、この腓腹筋は「膝関節」と「脚関節」をまたぐ筋肉です。
実は、股関節に柔軟性がないと、このアキレス腱を痛めてしまう要因の一つになります。そこで、股関節とアキレス腱の両方をストレッチすることができる方法を、レクチャーしていきます。
捻り「アキレス腱伸ばし」の方法
- 1.壁や手すりなど、体重を掛けても問題のないものの左に立つ
- 2.背筋を伸ばして右足を一歩前に出し、いわゆるアキレス腱伸ばしのフォームを取る(このとき、足を前に出し過ぎないように気を付ける)
- 3.背筋の真っすぐをキープしたまま、ゆっくりと右側に体を回す(このとき、膝の向きが変わらないように気を付ける)
- 4.股関節の伸びを意識しながら、20秒ほどキープする
- 5.ゆっくりと体の向きを戻していく
- 6.反対の左足も同じように行う
「大腿四頭筋」と「腸腰筋」を刺激するストレッチ
階段上りといった、足の持ち上げ動作を行うためには、股関節屈筋の一つである「腸腰筋」の働きが必要不可欠。この腸腰筋をストレッチしながら、大腿四頭筋も一緒に刺激できる方法があります。以下でみていきましょう。
レッグランジ風「大腿四頭筋・腸腰筋ストレッチ」の方法
- 1.床やマットに「拳」一つ分くらいに両足を開き、立つ
- 2.左足を大きく前に出す(このとき、体の軸を意識し背筋を伸ばすのがポイント)
- 3.2の体勢から、ゆっくりと腰を落とし、右足の膝を曲げる(このとき、膝が痛くならないように右膝下にタオルなどを敷いておくのがポイント)
- 4.3の体勢から、さらにつらくなるギリギリまで腰を落とし、その状態で20秒ほどキープする
- 5.ゆっくりと腰を上げていき、元の体勢に戻る
- 6.左足も同じように行う
骨盤のバランスを正すストレッチ
股関節が柔らかくしなやかになることで、骨盤バランスも良くなります。特に、長時間のデスクワークをしている女性に、オススメしたいストレッチを解説していきます。
骨盤バランスを正す「股関節ストレッチ」の方法
- 1.床にマットを敷き、右足を前に出す
- 2.前に出した右足の膝を90度に曲げ、左膝はマットにつける
- 3.2の状態で、両手を腰骨に優しく添える
- 4.骨盤を後ろに倒し、「左足」の股関節が伸びていることを意識する
- 5.4の状態で、10秒キープする。これを基本に3セット行なう
- 6.左足も同じように行う
簡単な四股ふみストレッチ
自宅やオフィスでもできる「四股ふみストレッチ」があります。力士の四股ふみのようなスタイルによって、股関節鍛えられます。
「四股ふみストレッチ」の方法
- 1.両足を大きく横に開き、両膝は直角になるくらいに曲げる
- 2.1の状態から、ゆっくりと腰を深く下ろしていく(このとき、両手は左右それぞれの膝に置くように気を付ける)
- 3.両ひざから手を外し、両肘で両膝を開くように行う
- 4.3の状態で、15秒ほどキープする
片足立ち健康エクササイズ
股関節ストレッチの一つに「片足立ちエクササイズ」があります。驚くことに、このエクササイズは1日たった1分行なうだけで、50分のウォーキングと同程度の効果を得ることが、期待できるとされています。
その理由はいくつかあり、まず片足立ちによって、下半身の中で最も大きい筋肉「大腿四頭筋」が鍛えられ、筋肉量アップが望めることです。筋肉量がアップすることで、基礎代謝が向上し、血行促進やリンパの流れが改善されていきます。
さらに、片足でバランスを取ることで体幹が鍛えられ、骨盤の歪みも改善していくことが期待できます。その結果、股関節のコリが解れていきスムーズな動きを手に入れられるでしょう。あえて時間を取らなくても、仕事の合間や電車などの待ち時間に、片足立ちを行うだけなので、手軽に続けて行ないやすいのではないでしょうか。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
待ち時間にできる「片足立ちエクササイズ」の方法
- 1.両足を「腰幅」に開き、両手を腰に添える
- 2.片足を床からおよそ10cm上げる(このとき、股関節から上げ、膝が曲がらないように意識するのがポイント)
- 3.2の状態を1分キープする(このとき、腹筋に力を入れ、背筋を正すように気を付ける)
- 4.反対の足も同じようにする
合蹠(がっせき)して腰を上げるエクササイズ
「合蹠(がっせき)」という言葉は聞き慣れない人も多いのではないでしょうか。この合蹠は、実はヨガの基本ポーズ、「足裏を合わせる」恰好のこと。
足裏を合わせ、股関節のコリをほぐしていくことで、狭まってしまっていた股関節の可動域を、広げることが期待できます。仰向けの体勢を取るので、寝る前などにもオススメです。
「合蹠(がっせき)腰上げエクササイズ」の方法
- 1.床やマットに仰向けに寝る
- 2.足裏を両足の下で合わせる(このとき、曲げている両膝を、つらくなるギリギリまで床やマットに近づけるのがポイント)
- 3.2の状態で、息を吐きながらゆっくりと腰を持ち上げる(このとき、お尻の筋肉を意識するのがポイント)
- 4.3の状態を1分キープする
- 5.その後、息を吸いながらゆっくりと腰を下ろす
寝たままできるストレッチ
せっかく効果的なストレッチであっても、それを継続していけなければ意味がありません。けれども、忙しい毎日の中で、ストレッチをライフスタイルにプラスする形になると、続けにくいと感じるかもしれません。
ここでは、寝ながらできるストレッチをみていきますので、ぜひ1日がんばった自分へのご褒美として、夜の寝る前などに試してみてくださいね。
「外旋筋群」ストレッチ
股関節は、骨盤と大腿骨を結ぶ存在であるため、それをサポートする筋肉の働きはとても重要になります。「外旋筋群」は、骨盤と大腿骨をつなぐインナーマッスルであり、6つの筋肉から構成されています。さらに、この外旋筋群は「骨盤」を外側からサポートし、骨盤のポジションを正しく導く働きがあります。
以下で、外旋筋群を解すストレッチを解説していくので、参考にしてみてくださいね。
「外旋筋群ストレッチ」の方法
- 1.床にマットを敷き、仰向けに寝る
- 2.両足のかかとをお尻のほうに引き寄せ、左右それぞれの足首を持つ(このとき、お尻が浮き上がらないように気を付ける)
- 3.ゆっくりと息を吐きながら、右膝を内側に倒す(このとき、お尻が浮き上がらないように気を付ける)
- 4.ゆっくりと息を吸いながら、右膝を起こす
- 5.反対の足も同じように行う。片足で8回行なう
ニーアップストレッチ
階段や段差がないところで、つまづいた経験はありませんか。それは、ただ疲れているだけではなく、股関節屈筋の一つ「腸腰筋」の低下が原因になっている可能性も。
この腸腰筋は、足を持ち上げるときに働く筋肉になるので、股関節ストレッチでトレーニングすることで、階段などでも軽やかに上れるようになります。
「ニーアップエクササイズ」の方法
- 1.腰などが痛くならないように、床にマットを敷く
- 2.マットに仰向けで寝、両手で右膝を持ち、ゆっくりと胸のほうに引き上げる(このとき、左足はしっかりと伸ばしておくのがポイント)
- 3.つらくなるギリギリのトップポジションになったら、その体勢を20秒キープする(このとき、呼吸を止めないように気を付ける)
- 4.ゆっくりと右足を下ろしていく
- 5.反対の足も同じように行う
寝ながら簡単にできるツイストストレッチ
股関節を解しながら、お腹の「腹直筋」や「腹横筋」も一緒にストレッチを行なえるのが、ツイストストレッチ。腹直筋は、いわゆる「シックスパック」部分の筋肉。
この腹直筋は、骨盤全体を引き上げる動作、胸郭全体を引き下げる動作、体幹を屈曲させる動作の3つをメインの働きとしています。ツイストストレッチを行なうことで、股関節だけでなく、腹筋や骨盤の引き締め効果も期待することができます。
「ツイストストレッチ」の方法
- 1.腰などが痛くならないように、床にマットを敷く
- 2.マットに仰向けで寝、両腕を真横に真っすぐ伸ばす
- 3.両膝をピッタリと付け、立てる
- 4.3の状態から、膝を曲げた体勢でゆっくりと右に倒す(このとき、上半身をしっかりと固定するのがポイント)
- 5.つらくなるギリギリまで倒したら、その状態を20秒キープする(このとき、呼吸を止めずに行う)
- 6.ゆっくりと両膝を起こしていく
- 7.その後、反対側も同じように行う
- 8.一連の動作を左右20秒で2回ずつ行う
寝たままできるハムストリングストレッチ
ハムストリングと股関節の両方を、同時にストレッチできるオススメの方法があります。股関節とハムストリングを一緒にストレッチすることで、女性にはうれしいヒップアップ効果も期待できます。
ハムストリングは、太ももの裏側にある3つの筋肉の総称。これら筋肉を刺激し柔軟にすることで、ヒップラインがハッキリとして、美しいボディラインへとつながっていきます。
寝たまま「ハムストリングストレッチ」の方法
- 1.床やマットを敷き、仰向けに寝る
- 2.右足の太もも裏に両手を回し持ち上げ、膝は直角に曲げる(このとき、左足は真っすぐ伸ばすように気を付ける)
- 3.2の状態から、右足を真っすぐ天を向くように伸ばす
- 4.3の状態を30秒キープする
- 5.その後、ゆっくりと足を下ろす
- 6.反対の足も同じように行う
太ももの外側を刺激するストレッチ
とくに長時間、同じ姿勢になりやすいデスクワークの人は、股関節が硬くなりやすい傾向があります。そういった場合、いきなり股関節をほぐそうとしても、つらいかもしれません。以下でレクチャーするストレッチは、股関節が硬い人にオススメです。ぜひ、試してみてくださいね。
「太もも外側エクササイズ」の方法
- 1.床やマットに仰向けに寝る
- 2.右足を左太ももの上に乗せる
- 3.左手で右膝の上を押さえながら、左側に倒す(このとき、腰が浮かないように気を付けるのがポイント)
- 4.3の体勢を30秒キープする
- 5.反対の足も同じように行う
寝たまま柔軟性を高めるストレッチ
今までレクチャーしてきましたストレッチが十分できるようになったら、より柔軟性を高めるストレッチに挑戦してみてはいかがでしょうか。以下で解説していきますので、無理のない範囲で挑戦してみてくださいね。
柔軟性を高める「四つん這いエクササイズ」の方法
- 1.床やマットに四つん這いになる
- 2.1の体勢から、右足を横に伸ばす
- 3.両手を前に伸ばし、上体を前に倒しながらお尻を後ろに引いていく
- 4.反対の足も同じように行う
座ったままできる効果的なストレッチ
オフィスなどで仕事をしている多くの女性は、1日の大半の時間を座って過ごしているのではないでしょうか。オフィスでのデスクワークはもちろんのこと、電車やバスなどの移動も座ることが多いですよね。
この座っている時間に、少しストレッチをミックスしてあげるだけで、股関節の硬く固まったコリを柔らかくほぐし、血流やリンパの流れが改善されていきます。下半身痩せを目指したい人や、足のむくみ・冷えが気になる人は、仕事の休憩中にも少し取り入れてみることでより効果的になります。
オーソドックスなノーマルエクササイズ
足裏を合わせるポーズ(合せき)は、股関節ストレッチの中で最もオーソドックス。とてもシンプルなため、多くの人が一度は取り組んだことがあるのではないでしょうか。
ただ、シンプルだからこそ、ポイントを正しく押さえておくことが大切になります。この機会に、ぜひ見直してみてくださいね。
「ノーマル股関節ストレッチ」の方法
- 1.床やマットにあぐらの恰好をする
- 2.両足の裏を合わせた「合せき」をする
- 3.2の状態から、かかとを両手で抱え自分の方へ引き寄せる
- 4.3の体勢から、両膝をゆっくりと床やマットに向かって下げていく
- 5.つらくなるギリギリまで両膝を下げたら、その状態で20秒キープする
簡単な柔軟ストレッチ
股関節の柔軟性アップには、壁を有効活用してみましょう。壁を上手に使うことで、体に負担なくストレッチを行えるのでオススメです。
「壁を使った簡単エクササイズ」の方法
- 1.まず、壁を背に合せきポーズを取る(このとき、お尻を壁にピッタリと付けるようにする)
- 2.1の体勢から、両手で後ろの壁を押す体勢を取る
- 3.2の状態から、両手を前に出しながら倒れていく(このとき、頭が前に出した腕よりも「下」になると、より高い負荷を与えられる)
股関節の柔軟ストレッチ
テレビなどを観るときに、正座を崩した「女座り」をすることはありませんか。この女座りからできる、簡単な股関節ストレッチがあります。テレビを見ながらできる「ながらストレッチ」なので、気軽にチャレンジできオススメです。
「ながら股関節ストレッチ」の方法
- 1.床やマットに正座を横に崩した「女座り」をする
- 2.片足を伸ばし、伸ばした足側へ上半身を倒す(このとき、両腕はしっかり前へ伸ばすように気を付ける)
あぐらの状態でストレッチ
股関節を柔らかくすることで、腰痛を予防することも期待できます。ここでは、イスを使ったストレッチ方法を解説していきますので、参考にしてみてくださいね。
「胡坐ストレッチ」の方法
- 1.まず、イスに座る
- 2.右足だけあぐらの恰好をする
- 3.折曲げた右足の上に右肘を乗せる
- 4.3の体勢から、上半身を左側にひねりながら、右側に倒す姿勢を取る
- 5.4の状態を20秒キープする
- 6.反対の足も同じように行ない、左右それぞれで2~3セット行なう
臀部のストレッチ
お尻は臀部ともいわれ、大臀筋や中臀筋などといった筋肉があります。けれども女性はとくに、お尻には脂肪が多く柔らかいため、冷えやむくみも起こりやすくなります。
そこで、股関節周辺の筋肉を解しながら、お尻の筋肉もストレッチしていくことで、冷えやむくみの改善を図ることもできます。
「お尻(臀部)ストレッチ」の方法
- 1.床にマットを敷き、正座をする
- 2.1の体勢から、右足を後ろに伸ばす(このとき、右足の付け根が後ろに行き過ぎないように、また爪先は床につけるようにするのがポイント)
- 3.2の状態から、両手を前に伸ばしマットに付ける
- 4.3の体勢を30秒キープする(このとき、体重を両手で支えるようにするのがポイント)
- 5.その後、両手をより前に出し、両肘をマットに付ける
- 6.両手のひらを合わせ、あごを少し引く
- 7.上半身の体重を活用しながら、股関節やお尻などをゆっくりと伸ばしていく
- 8.7の状態を30秒キープする
- 9.反対の足も同じように行なう
アイテムを使ったストレッチ
「寝ながら」股関節ストレッチや「座ったまま」股関節ストレッチに慣れてきたら、今度はアイテムを使ったストレッチを試してみてはいかがでしょうか。
身近にあるイスやベッドはもちろん、健康器具としてお馴染みの「バランスボール」や「ストレッチポール」も取り入れることで、より効果的に手軽に股関節を鍛えられます。
椅子2脚を使用して股関節のインナーマッスルを鍛える
インナーマッスルである股関節屈筋の一つに「腸腰筋」があり、これを鍛えることで、脚を上げる動作がスムーズにいくようになります。また、椅子を使うことで太もものストレッチにもなります。
椅子を使った「腸腰筋ストレッチ」の方法
- 1.通常のダイニングチェア、あるいはベットなどを活用する(このとき、膝から腰くらいまでの高さがベスト)
- 2.今回は、ダイニングチェアを2脚用意して縦1列に並べる。そこから50cmくらい離れて右前に立つ
- 3.左足をチェアに寝かせるように乗せる
- 4.右足を少しずつ前に踏み出していく
- 5.4の状態から、ゆっくりと体を下におろす(このとき、背筋を真っ直ぐに伸ばすのがポイント)
- 6.5の体勢を20秒キープする
- 7.ゆっくりと体を上げていく
- 8.反対の足も同じように行なう
肩入れストレッチ
首や肩のコリだけでなく、背中や肩甲骨周辺もこっているように感じることはありませんか。とくに、前傾姿勢になりやすいデスクワークの女性は、どうしても「背中」が丸くなりやすく、肩が内側に入った状態が起きてしまいます。その結果、常に背中の広背筋が伸びた状態となり、背中や肩甲骨周辺のコリにもつながってしまいます。
こうした長時間のデスクワークは、股関節の血行やリンパの流れを阻害し、コリを引き起こしてしまい、さらに背中のコリにもつながってしまい、上半身全体が硬い状態に陥っている可能性があります。
そこで、仕事の合間にもできる「股関節」、「背中」のコリを一緒にほぐすストレッチを解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「肩入れストレッチ」の方法
- 1.まず、「膝」の高さよりも低い椅子を準備する
- 2.椅子に浅く座り、肩幅よりも広く両足を開く
- 3.両手を膝の上に置き、開いた形を取る
- 4.3の体勢のまま、上半身を頭が膝よりも前に出る程度まで倒す
- 5.4の状態を20秒キープする
- 6.その後、右肩をしっかりと中へ入れていく
- 7.6の状態をさらに20秒キープする
- 8.反対の左肩も同じようにする
セルライト対策エクササイズ
下半身痩せの天敵ともいえるのが、太ももについた「セルライト」。一度付いてしまうとなかなか落ちないので、ダイエットには苦労する女性も多いのではないでしょうか。
そこで、股関節の柔軟性アップと一緒に、セルライトを解消する、女性にはうれしいストレッチ方法をレクチャーしていきます。ぜひ、試してみてくださいね。
セルライトの解消もできる「股関節ストレッチ」の方法
- 1.椅子に座り、片足を反対の足の膝上にかける
- 2.1の状態で、両手をお腹にあてながら大きく息を吸う
- 3.2の状態から、口から息を細く長く吐き出しながら、上半身を前へ倒す
- 4.3の状態で、ゆったりとした呼吸を5回行なう
- 5.反対の足も同じように行なう
ストレッチポールエクササイズ
ストレッチアイテムの定番ともいえるのが、「ストレッチポール」。これを活用することで、一度のストレッチで、股関節から骨盤周辺など複数箇所を、マッサージしたり鍛えたりすることができます。ストレッチビギナーでも、気兼ねなくチャレンジすることができるので、オススメです。
初級編「ストレッチポールエクササイズ」の方法
- 1.床やマットにうつ伏せになる
- 2.ストレッチポールを股関節下に入れる
- 3.両手で上半身を持ち上げる
- 4.片足を曲げ、ポールよりも前に置く
- 5.反対の足は後ろに真っ直ぐに伸ばす
- 6.4の足を反対に変え、4~5を同じように行なう
ストレッチポールハーフカットで手軽にストレッチ
ストレッチポールは、使い勝手のよい「ハーフカットサイズ」もあります。ハーフカットなら、自宅だけでなくオフィスのデスク下でも。コッソリと股関節ストレッチできます。仕事場でも手かがるにでき、三日坊主にならずに済むのでオススメのアイテムになります。
ストレッチポール「ハーフカットサイズエクササイズ」の方法
- 1.椅子に深く座り、背中は背もたれにつかないようにする
- 2.足元にハーフカットのポールを、平らな面を上向きに置く
- 3.ポールの上に両足を乗せ、足を上げ下げする(このとき、股間の「V字」ラインから動かすように意識するのがポイント)
バランスボールストレッチ
骨盤が「立っている」状態によって、股関節の柔軟性が引き出されていきます。そこで、ここでは「バランスボール」を使った股関節ストレッチをみていきましょう。
「バランスボールストレッチ」の方法
- 1.バランスボールに軽く座る(用意するバランスボールは、女性なら55cm程度がオススメ)
- 2.片足を伸ばし、前に体重をかけていく
ストレッチを行ううえで大切なこと
ゆっくりとした動きで、シンプルな手順で行うストレッチは、その効果を十分に得るために気を付けておくポイントがあります。シンプルだからこそ、見落としがちな点を改めてみていきましょう。
毎日少しずつでも継続してやること
体を整える要素が強いストレッチは、筋トレよりも運動強度が低い分、継続して行うことが大切になります。股関節は、とくに上半身と下半身を結ぶ重要な関節。
この股関節を柔軟にすることで、骨盤の歪み改善、冷えやむくみの解消など、さまざまな効果が期待できます。1日に1分でもいいので、継続してストレッチを行っていきましょう。
しっかり効かせるところでキープする
人の体には関節が約260個あり、その中には「動かす関節」と「動かさない関節」とが存在しているといわれています。そのため、ストレッチを行なっているときに、痛い状態は決してよくありません。
動かさない関節は、つまり「安定性を求められる関節」のため、ストレッチで痛くなるほど負荷をかけることで、筋肉を傷めてしまう恐れがあります。ストレッチは、正しい位置で無理のない力で行うことが、とても大切になります。
ゆっくりと呼吸を行いながらやる
筋肉は筋繊維の束で構成され、「遅筋繊維」と「速筋繊維」になります。後者の遅筋繊維は、エネルギーの取り出しに酸素が必要になり、有酸素運動を行います。
ストレッチはこの有酸素運動のため、ストレッチをするときには、呼吸が浅くなったり止めたりせずに、気をつけることが大切になります。しっかりと呼吸をして酸素を体に取り込むことで、よりストレッチ効果を高めていきましょう。
股関節ストレッチにおすすめのDVD
最近では、ネットの動画でストレッチ方法を参考にしている人が増えています。そのようなネット動画の場合、詳しい解説がなくまた一方向からの撮影のため、判りにくいという経験はありませんか。
そこでオススメしたいのが、プロのトレーナーが監修している「解説付きストレッチDVD」。今回、股間セルストレッチを、初心者でも効果的に行なえるように解説されているものを厳選しました。さらに、股関節ストレッチをすることで、ダイエット効果も期待できるストレッチメニューもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「DVDでからだ革命!股関節ストレッチング&エクササイズ」白木仁
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4796652388″ title=”DVDでからだ革命!股関節ストレッチング&エクササイズ (TJ MOOK)”]
2000年のシドニー五輪などで、シンクロナイズドスイミング代表チームのトレーナーの実績がある、筑波大学大学院人間総合科学研究科教授の白木仁氏が監修。
ストレッチビギナーでも効果的にできる、目的や改善したい症状別のストレッチ方法を解説しています。
「よく分かる解説DVDつき何歳でも、体が硬い人でも、あきらめていた人でも!これならできる川合開脚ストレッチ」川合利幸
[wpap service=”with” type=”detail” id=”4074207656″ title=”よく分かる解説DVDつき 何歳でも、体が硬い人でも、あきらめていた人でも! これならできる川合式開脚ストレッチ (主婦の友ヒットシリーズ)”]
著名人の専属トレーナーを務める、河合利幸が監修した解説つきDVD。静と動のバランスを取ったストレッチの黄金比で、誰しもが効果を実感できるストレッチをレクチャーしてくれます。
どんなストレッチ方法でも効果を得られなかった人に、オススメのDVDになります。
「骨盤の歪みを解消!無理なく股関節を柔軟に!優しい股関節ストレッチ」小林素明
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B01LTI0O66″ title=”【Amazon.co.jp限定】骨盤の歪みを解消! 無理なく股関節を柔軟に! やさしい股関節ストレッチ DVD”]
股関節のコリを解し、下半身痩せを目指す女性にはオススメのDVD。現役のパーソナルトレーナーの判りやすい解説つき。
さらにどこでもストレッチができるように「ストレッチ体操一覧シート」PDF版もダウンロード可能です。基礎編と応用編の両方があるため、ステップアップを目指しやすいプログラムになっています。
股関節ストレッチはダイエットだけでなく体の不調防止にもなる
股関節は、200以上ある体の関節の中で唯一、上半身と下半身を結んでいます。そのため、下半身痩せといったダイエットだけでなく、抱えている体のトラブルを解消する効果も期待できます。
股関節を柔らかくしなやかにすることで、体の内側から美しさを目指してみてはいかがでしょうか。