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【1】シンガーとして独立。苦境にあっても歌い続けたのはファンを励ましたい想い:島田紀子さんインタビュー

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最初はひとりで起業しても、事業が大きくなるとスタッフが増え、複数名で仕事をしていく人もいるでしょう。そうすると、スタッフと協力してどう仕事を回していくか、悩むのではないでしょうか? 今回インタビューをした合同会社Good Communication JapanのCEO・島田紀子(しまだのりこ)さんも、そんな一人でした。スタッフになかなか頼ることができず、仕事を一人で抱え込んでしまったこともあったそうです。今回のインタビューでは、起業したその先に目を向けて、チームワークをどのように構築するかを見ていきましょう。

音楽と話し方のスクール運営、音楽・映像事業など音楽関連の会社を経営する島田さん。以前はシンガーとして活躍していたそうです。シンガー時代は歌を通じて人を励ましたいという気持ちで活動を続けていましたが、この思いは起業した今でも持ち続けており当時の経験は、現在の基盤とも言えそうです。そこで、1回目のインタビューは、島田さんのルーツに目を向けていきましょう。

大学卒業後に本格的に音楽活動再開も

―起業前は勢力的に音楽活動をしていたと聞いています。音楽にはいつから関わっていましたか?
4歳からピアノを始め、学生時代はバンド活動をしていました。ですが、プロのシンガーを目指したのは大学を卒業してからなんです。周りは10代から芸能活動をしている人が多くいましたから、それに比べると私は少し遅いスタートだったと思います。

―大学卒業のタイミングでプロを目指したのはなぜですか?
大学生3年生の時に就職活動をしていたんですけれど、その時に「自分のやりたいことって一体なんなんだろう…。」とモヤモヤしながら就活をしていました。先輩や先生からアドバイスを受ける中、自分と向き合う時間が増え最終的に「自分がやりたいことは音楽だ」と気付きました。

―プロとしてデビューするまでの経緯を教えてください。
プロを目指すとはいえ、もちろんすぐに仕事が頂けるわけもなく。卒業後にまず、イベント運営会社に就職し、裏方の事を学ばせて頂きました。また、仕事とは別に音楽の勉強、オリジナルの楽曲制作などをして、そのCDと名刺を持って全国を旅するように回って歌い始めたんです。少しずつCDが売れたり、様々なご縁の中で歌う場所をいただいたりして、24歳の時、初めて歌でギャラをいただけるようになりました。今でも忘れません。それを期に会社を退職し、それでシンガーとして独立。20代は全国各地、様々な場所で歌わせて頂きました。

トラブル連続! 銀行口座がゼロになったことも…。

―音楽業界はお金をいただけるようになるまでが大変だと聞きます。お金をいただくために、どのような点を意識していましたか?
本当にその通りで、お金をいただけるようになるまではとても大変でした。どうしたら信頼していただけるシンガーになれるかという点を何度も何度も考え、出来るだけそうなれるよう行動していました。例えば、愚痴を言わず、社会に認めてもらえる結果を出すこと。レッスンを受け、曲を大切に育て、しっかりチャートインさせるとか、企業様やイベントを盛り上げる為に良いテーマソングを作曲できるように勉強するとか。その一方で当然、収入は良い時も悪い時もあり、不安定でしたし、なかなか大変な目にも遭いました。

―どのようなことが遭ったのでしょうか?騙されて詐欺に合ったり、女性だからと危険な目にさらされたり…。
銀行口座のお金がゼロになったこともあります。世の中には、良い人ばかりではないんだと痛感しました。そんな中で戦っていくために、もっと自分自身が知識をつけなくてはと思いました。それから、信頼できる方々と仕事ができる自分に成長しないといけないとも。その時期があったからこそ、多くのことを学べたんだと思います。

ファンとの約束のために立ち直る

―そのような逆境から、どのように立ち直りましたか?
歌い続けるなら、乗り越えるしかないと決めていました。というのも、私の歌を聴いてくれるファンの人たちがいて、その人たちすべてが幸せな状況にあったかというと、そうではなかった。闘病中だったり、いじめに遭っていたり・・・こっそりお手紙などで教えてくれる方もいました。そのような逆境の中で闘っている方たちと交わした「私も頑張るから一緒にがんばろう」という会話は、今でも約束だと思っていますし、その時も、その言葉は私の大きな支えになりました。歌を聴いてくれる人がいる限り、楽しみにしている人がいる限り、その人たちをがっかりさせたくないから、いつまでも落ち込んでいるわけにはいかなかったんです。

―相談できる相手はいましたか?
私と同じように芸能活動をしている先輩に相談していました。その先輩もとても強い決意のもと活動を続けており、いつも私の話を聞いてくれ、叱咤激励してくれたんです。かなり鍛えていただいたと思います。本音を言える先輩がいるというのはかなり大きかったですね。

≪まとめ≫どんな世界でもコツコツと実績を積み上げることが大切。

シンガーと聞くと華やかな世界、ビジネスとはかけ離れた世界に見えるかもしれません。しかしお話を伺うと、地道な努力が必要であることがわかります。例えば、自分の名刺とCDを持って全国で歌い、自分の存在を知ってもらうことや、信頼されるシンガーになるためにどう動くか考えること。島田さんのように実績を一つ一つ作っていけば、難しいと感じる目標も達成できるでしょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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