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【3】色々な可能性を秘めた「香り」とともに毎日をワクワク、前向きに今を生きる:小泉祐貴子さんインタビュー

インタビュー

たとえ未知の世界でも新しいことにチャレンジしたり、今までにないものを生み出すワクワクをエネルギーに変えて前に進んでいく小泉さん。香りをライフワークとしてどんなお仕事をされているのか、少し踏み込んで伺ってみました。私たちの毎日の暮らしのなかには、香りと繋がることが意外とたくさんあるようです。身の回りにある香りとの付き合い方のヒントにもなりそうです。

価値があると思うことに時間とエネルギーを投入

―前回のインタビューで小泉さんは、プラス思考で行動力のある方だと感じました。
昔から自分がワクワクすることややってみたいと思うことを見つけたら、できるだけブレーキをかけないようにしています。好奇心があちこちにあって、それを追いかけた先で出会った人やモノ、そこに広がる世界はすごくおもしろくて、自分を次へと進める原動力になることを実感しているから。

―起業してあらためて気付いたことはありますか?
当たり前かもしれませんが、会社の運営に関わる全てのことをひとりで面倒見なければならなくなって、初めて会社員という身分はすごく守られていたのだなということに気付きました。独立すると全てにおいて責任と自由を担うことになりますが、慣れないことも多く正直大変なこともたくさんあります。けれども、自分自身が価値があると思うことを選択して時間とエネルギーを投入できることは大きな魅力ですし、お客様の顔が見える仕事ができることもやりがいに直結します。

―どんなことにエネルギーを投入しているのでしょうか?
「香り」を通して誰かを笑顔にできたり、新しい価値を生み出せそうなこと、自分にしかできないことはやってみることにしています。
起業して最初に依頼を受けたのは、宝塚の元トップスター、大浦みずきさんのメモリアルトワレ「Forever Natsume」を作るというお仕事でした。本当に幸運なことですが、依頼主の方と一緒にチームで作り上げたこともあり、私にとって忘れられない大切な香水です。

「香り風景デザイナー」のお仕事とは?

―小泉さんの肩書きにある「香り風景」とはどんなものですか?
ある場所にいると、目に映る風景に気を取られがちですが、嗅覚に意識を向けてみると、多くの場合はその場所でその時にだけ感じられる香りがあることに気付きます。香りを意識しながら五感で体験する風景を「香り風景」と名付けたのですが、「香り風景」は大小さまざまなスケールで身の回りに存在しています。

例えば、二子玉川駅近くに2013年に開園した現代の日本庭園「帰真園」。作庭の現場から関わらせて頂いたのですが、開園後は「香りも楽しめる日本庭園」というコンセプトで日本に古くから生育する香りの植栽を提案しました。これは大きなスケールの「香り風景」ですね。この企画は環境省のコンテストで受賞することとなり、その後の庭園の活用・整備に私も参加しています。

―大小さまざまなスケールの「香り風景」があるんですね?
香水をつけた時、自分の周りを見えない香りのベールが包んでいるようなイメージがありませんか?これは小さいスケールの「香り風景」と捉えることができます。

ルームフレグランスを使用するときは、部屋に香りの風景が広がっている、というふうに考えるんです。
「香り風景」はそのスケールの大きさに関わらず、無意識のうちに記憶とも結びついていきます。香りと記憶の結びつきが他の感覚よりも強烈なのは、嗅覚だけに脳の中枢部に直接情報が伝達される経路があるためです。ですから、どんな香り風景の中に身を置くかは大切です。私が制作したルームフレグランス「ルファル」は、日本人が快適と感じる余韻のクリアな香りにこだわっています。オンラインショップで販売していますので、よかったら検索してみてください。

たまの休みは友人と笑い合う

―お忙しい毎日だと思いますが、お休みの日は何をして過ごしますか?
友人たちと食事に行くことが多いです。気心の知れた友人と一緒にいると、心から笑い合えて、ストレスを抱えていたとしても自然と解消されていくんですよ。楽しく食事をする時にはワインを頂くことが多いのですが、そんな時にはワインの香りの話で盛り上がったり。香りは味とも繋がっているので、香りについて言葉が出てくるようになると食事の席でのコミュニケーションも広がりますね。

―香りはコミュニケーションにも繋がるんですね。
香水のように香りそのものを通したコミュニケーションもありますし、食卓を囲んだ時には「風味」としての香りの話もできますね。コロナ前まではスタジオ主催で「香りと味を楽しむ」サロン的なイベントを季節ごとに開催していたのですが、毎回楽しみに参加くださる方がいらしたり、再開をリクエストする声も多かったんです。2021年のスタジオの移転を機に「中目黒サロン」とリネームして企画して行こうと思っています。

≪まとめ≫ワクワクすることを追いかけ続けていると、次への扉が見えてくる

「ワクワクする」ことが小泉さんの原動力となり、常にチャレンジしていこうという気持ちや新しい出会いを生むのでしょう。香りを軸としてワクワクしながらお仕事の幅が広がっていった小泉さんのように、自分の中の軸となるものをしっかり持ち続けていると、おのずと次へのステップが見えてくるのだと思います。何か決断を迫られたときに、どの選択をすれば自分らしく生きていけるか、どちらの道が自分にとってワクワクするのか、そんな基準で選択してみてはいかがでしょうか。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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