エステサロン開業、軌道に乗せるために知っておきたい10のこと
エステサロン開業を成功させる為に
「自分だけのエステサロンを開業してみたい」という夢を持っていても、なかなか現実的に踏み切れない。でも時間ばかりが過ぎていくし、手に職をつけるためにも頑張ってみたいと思うそんな時はまず、どんなことを準備すればいいか確かめてみませんか。
エステサロンの開業は、開業してからも大変ですが、する前から様々な準備が必要になります。開業後、軌道に乗せるためにどんなことをしておくべきか、その10のポイントをこの記事でチェックしていきましょう。
エステサロン開業前にしておきたい事
まずは、開業する前に是非チェックしておきたいことを知っておきましょう。取りこぼしがあると、開業してから実際のサービスに影響が出ることもあります。
開業に必要なものを書き出してみる
まず、先立つものはどうしてもお金、そして資格やエステサロンを行うために許可がいるかどうかなど、様々な必要事項を書き出してみましょう。購入しなくてはいけないものから、資格や許可、宣伝広告に至るまで全て含めると、いくらになるのかチェックします。一般的に自宅開業の場合は、60~100万円ほどかかるといわれています。
大まかに分けると、開業資金は「家賃」「内装」「エステ機器」「広告費用」「消耗品費」です。自宅開業の場合は、家賃はまずかかりません。ですが「内装」はどうでしょうか。エステに来るお客さんは、きれいになることを期待し、非日常体験を求めています。エスニックテイストやヨーロピアンな雰囲気など、自分なりにコンセプトを持つと、その後の広告やエステ機器、消耗品のチョイスがしやすくなります。
セミナーや講習に参加しよう
「エステ開業」「セミナー」等で検索してみると、様々な講習会やセミナーの案内を知ることができます。たとえば自宅で開業する際の経営に関する詳しい説明や、経験豊富なエステティシャンの施術風景がチェック出来たりと、ヒントになることが満載です。中にはインターネット経由で見れるものもあるので、子どもを抱えていてなかなか外に出られない、という場合でも勉強をするチャンスがあります。
まだこれからエステティシャンになるところ、ということであれば、開業を見据えて技術を習得するのもいいでしょう。そうして習得した技術や、自分が得意な技術はサロンの特色として「売り」にしやすく、リピーターをゲットする鍵になります。
サロン開業前にエステに行ってみる
何事にも、先人の知恵は大きな生きたアドバイスになります。開業する前に、自分がオープンしたいイメージと似たお店で内装をチェックしてみましょう。内装も開業前という認識を持って見ることで、実は100均のアイテムを有効活用していることに気づけたりと、思わぬ収穫が手に入ります。また施術中、急に予約の電話対応が来た時や、家族からの呼びかけが聞こえたときに、どんな対応をしているかも必見です。
また予約するときは、どんな方法を活用しているか見てみましょう。今はLINEやメールを使うことで、コストダウンしつつ簡単に予定を組みやすくなっています。その他、カウンセリングの仕方や独自のサービスも見逃せません。施術後のドリンクサービスや、置いてある化粧品のメーカーもポイントです。他とはちょっと違う点をチェックして、自分のお店に生かしていきましょう。
開業届を提出しよう
エステサロンを開く場合、基本的に自分自身が何か取得すべき資格というものはありません。しかし開業することで、自らは個人事業主となります。お店オープンの目途が立つ前に、忘れてはいけないのが開業届、そして自宅でなく賃貸なら、大家さんからの許可が必要になります。開業届とは所得税の申告に関わる手続きの1つで、開業後の確定申告にも欠かせません。
この開業届は事業の開業等の事実があった時から、1か月以内に提出することが求められます。うっかりしていたら提出し損ねた、ということがないように、早めに用意するのがおすすめです。必要な用紙は税務署からもらうか、国税庁のホームページからダウンロードできます。郵送での申請も可能なので、時間があるうちにこなしておくのがおすすめです。またこの時、後々のことを考えて2部もらっておくと、非常に有効です。
フェイシャル導入のタイミングを考える
顔周りのエステは、希望する女性も多いですし、せっかくなら取り入れたい施術ですよね。ですがボディのみなら保健所の許可は不要ですが、首から上の施術には許可が必要になります。美容師法に基づき、美容師でなければ首から上の施術はできない、ということになっているのです。
エステ開業が軌道にのったら検討してみる、というのもありですが、もともとフェイシャルを得意としているなら活用するのもおすすめです。工事開始前に保健所へ図面を持って相談に赴き、開設検査や消防検査などの検査を受ける必要があるので、必ずチェックしておきましょう。
エステ開業セットでお得にそろえる
手続きなどを進めながら、内装についても考える必要があります。壁や床の雰囲気、ライトなどもそうですが、スツールやボディエステ、フェイシャルエステがしやすくなるベッドなど、エステに欠かせない備品も重要です。寝心地の良いベッドや使いやすいスツールがあると、お客様の疲れの取れ具合はもちろん、自分自身の疲労も異なります。
特に、単体でそろえるよりもセットがお得です。たとえば楽天のエステサロン用品のカテゴリをチェックしてみると、ボディエステ用3点セットなどがお買い得価格なら3万円ほど、内容にこだわれば10万円など、手ごろな値段で購入できます。
自宅or店舗のメリットとデメリットを比較してみる
「開業するなら結局、自宅と店舗どちらがいいんだろう」そう悩む場合は、双方のメリットとデメリットを比較してみましょう。
まず、自宅サロンの場合はコンパクトな資金で開業が可能です。上手く軌道に乗せれば、自宅でもきちんと稼ぐことができます。ですがデメリットとして、盗難トラブルや近隣住人とのトラブル回避は必須です。知らない人が頻繁に出入りするため、賃貸住宅などなら不安を持つ人もいるでしょうし、路上駐車による問題も考慮しなくてはなりません。また、どれだけ生活感と切り離せるかが鍵となるでしょう。
一方で、店舗を借りる場合はイメージ通りの店舗を作りやすく、駐車場なども用意できるのでお店として分かりやすいので、周囲からも理解が得やすいのがポイントです。ですが資金はもちろん、自宅で開く場合より必要になります。
またワンルームを借りる場合でも、4万円を家賃に持っていかれ、光熱費に2万とられ、と考えていくと、自分の実収入になるのは幾らか、という点も忘れてはなりません。
見落としがちな大切な準備
意外と見落としがちな、2つのポイントもチェックしておきましょう。開業後、きちんと利益を上げていくためにも大切な部分です。
サロンの「立地」「アクセス」「駐車場」について
サロンに行くとき、アクセスが手軽だったり、帰り際に買い物が済ませられるなど、立地条件もポイントです。自宅で開業するなら、近くで売りになるポイントを探してみましょう。たとえば○○駅から徒歩5分や、○○バス停からすぐなど、アクセスのしやすさが具体的に分かると気軽に利用しやすくなります。
車必須な立地の場合は、最低1台の駐車場を確保できる店舗が望ましいでしょう。そうすれば、施術の間隔を適切なものにすることで、駐車できずにお客様が困るのを防げます。また店舗にない場合は、近くのコインパーキングを利用してもらいましょう。この時、次回利用可能なチケットで還元したりすると、リピーター獲得にも使えます。
サロン開業後にリピーターを増やす
開業後に重要なのは、リピーターを増やすことです。開店セールなどで来てくれたお客様が、もう一度来てくれるような魅力的なサービスの展開以外にも、情報量をたっぷり伝えられるホームページなどを活用して効果的な宣伝広告をしてみましょう。
代表的なものはホームページやブログですが、最近ならインスタからLINE@アカウントにフレンド登録等してもらうと、個人アカウントなので親近感も持ってもらいやすくなります。さらにブログよりインスタやLINE@アカウントは更新しやすいので、毎日定期的に情報をアップしたいときにも効果的なツールです。
また他業種の店先でハンドマッサージのワンコインイベント等を実施すると、新規顧客ゲットにつながります。この時、エステの売りがすぐに分かる名刺があると効果的です。また来てくれたお客様には、スタンプカードを作成してポイントを貯めてもらったり、誕生日月に割引チケットを発行したりして、定期的に足を運びたくなる工夫をしてみましょう。
失敗しても前を向けるいくつかの道
たくさんの工夫をしても、開業が失敗してしまうことはありえます。また、自分の個人的な理由や、家族のことなどを考えた結果、お店をあきらめることもあるでしょう。ですが、人を癒せる技術を持っていることが、それで失われるわけではありません。また、自分自身を否定する結果でもないのです。
近年、ボランティアとして被災地の方にマッサージを行う活動や、ワンコインでイベント会場でマッサージを行う事業なども増えています。またブログなどのツールを活用し、失敗してしまったこと自体を伝え、次にトライしたい人が工夫する糧にすることもできます。失敗したことをすぐに前向きに受け止めようと無理するのではなく、そうした場所でまずは、自分の技術を生かしてみませんか。
まずはできることから一歩踏み出してみよう
エステサロンの開業は、大きな決断を伴う行為です。だからこそ、まずは自分が何をしていけばいいのか、1つずつクリアしていくことが大切です。たとえば何が必要か書き出してみたり、自分が叶えたい内装を作るにはどんな工事を発注して、何をすればいいかも検討してみましょう。
家族からの協力が必要なら、こんなことを考えている、と試しに話してみるのも良いかもしれません。まずはできることから、一歩踏み出してみませんか。