• HOME
  • インタビュー
  • 【1】活躍する女性が増えれば社会は変わる。会社員時代に感じたモヤモヤがビジネスに:飯嶋真美さんインタビュー

【1】活躍する女性が増えれば社会は変わる。会社員時代に感じたモヤモヤがビジネスに:飯嶋真美さんインタビュー

インタビュー

女性は、結婚、出身、育児などライフステージの変化が仕事に影響してしまうもの。そんな女性たちが、さらに活躍できる世界を広げるべく、飯嶋真美さんの経営するフラームジャパン株式会社の事業内容は、女性活躍推進のコンサルティング事業、そして人材紹介・派遣業の3つ。このような事業を手掛けているのは、飯嶋さんが経験し目にしてきたことが大きく影響しています。一回目のインタビューでは、飯嶋さんがなぜ女性の働き方に関する会社を興したのかを伺いました。

環境によって左右される女性のキャリア

―ヘルスケア業界向けに女性活躍の支援を行っている会社を運営していらっしゃいますが、女性向けである理由を教えてください。
ヘルスケア業界、製薬業界は女性比率が少なく、働き方が男性主体なんです。女性にとっては働きにくい環境です。例えば、夜間や土日の仕事が非常に多かったり、転勤があったりします。ですから、子どもができるとやめてしまう女性が多いんです。

その業界でずっと働いてきている男性はそれが当たり前だと思っています。

そこで、企業や女性に対して働き方のコンサルティングを行ったり、女性が少ない企業に働きたい女性を紹介し、女性たちが定着するまでの風土つくりなどをしています。

―前職でも同じように女性の雇用に関するお仕事をされていたのでしょうか?
そうですね。前職は2012年から製薬会社の人材派遣をする会社に勤務していて、採用企画、採用マーケティングを担当していました。クライアントの企業である製薬会社と一緒に、女性を管理者にするプログラムや女性の採用を増やすプロジェクトを組むということをしていました。
当時から製薬会社に女性が非常に少なかったんです。どうやったら女性を採用できるかが課題でした。

社会の意識を変えるには活躍する女性を増やすこと


―女性の活躍に着目した理由を教えてください。
今から10年ほど前、総合職として勤務していたときから女性のキャリアについて考え始めるようになったためです。
当時は、会社に総合職の女性はほとんどいなかったんです。総合職の女性はずっと独身、結婚している女性は腰掛…という考え方が一般的に見えました。
ですから、総合職に就いていた私は、周囲に仕事ばかりして家庭は大丈夫なのかと聞かれたり、仕事しか情熱を向けるものがなくてかわいそうと言われたりしていましたね。「結婚しているから一生懸命働く必要はないでしょう?」と言われたこともあります。
採用面接でも、女性目線でみると非常に優秀な人材なのに、男性面接官目線ではそう思われず、不採用とされてしまうケースも見てきました。

私が転職をしようとしていた当時は、結婚している女性は採用されないという風潮が一般的でした。採用しても子供ができたりすればすぐに辞めてしまう、とか家庭に影響され、仕事がちゃんとできないのではないか、と思われていたんだと思います。そのような中で、日本で立ち上がったばかりのアメリカ系企業に入りました。そこでは結婚しているかしていないかは関係なく、とにかく膨大な業務がこなせれば問題ありませんでした。

―そのような経験は仕事をする上でどのように影響しましたか?
「人材に対する評価軸を変えなければ」と考えました。それで、その会社で、女性の働き方や採用に関する企画・提案を手掛けたんです。
当時は働く女性のほうも、意識の低い女性が多くて、仕事を重視する女性はマイノリティ。そんな女性たちを社会に受け入れてもらうには、まずは仕事で第一線にい続けてがんばる女性を増やす必要があると思ったんです。

起業するのは今! すべてのタイミングが揃って起業を決意


―会社に属して今の仕事を続けるのではなく、起業を選んだのはなぜでしょうか?
会社にいなくても自分個人で仕事ができるなと思ったことです。女性の採用や活躍などに関して企画するのはすべて私でしたし、女性の採用となったら、採用を企画実行するのも私でした。クライアントはこの企画を喜んでくれ、そしてすべて成功していたのですが、社内では上役の男性を説得したり、権力争いに巻き込まれたりしている時間のほうが長かったので。
そして、一番はクライアントからの同意です。クライアントがいないと企業として成り立ちません。そこで、クライアントに会社ではなく私個人からでも仕事を受けてくれるか聞いてみたんです。すると、それでも良いという回答をいただきました。信頼されているんだと感じ、うれしかったですね。
クライアントからの同意、第一線で働きたい女性の存在、自分自身の気持ちの三つがちょうど同じタイミングでかさなり、今、独立するときだと閃いて起業しました。

≪まとめ≫今の仕事に真摯に向き合うことで道が開ける

飯嶋さんは、会社を立ち上げと同時にクライアントからお仕事をもらえたそう。会社から離れてもついてきてくれる人がいるという結果は、仕事に対して、それから活躍したい女性に対して真摯に向き合う姿勢があったからでしょう。起業するだけでなく、ステップアップしたい方は今の仕事に丁寧に向き合い、大切にすることで、チャンスにつながるかもしれません。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

プロフィール

関連記事一覧