仕事の悩み

職場のいじめの対処法|悩んだときはどこに相談したらよい?

「これって職場いじめ?」と感じるような出来事があったとき、どのように対処し、どこに相談できるかを知っていますか?職場いじめとはどういう行為を含むのか、また職場いじめに対する段階的な対処法と社内・社外の相談先をまとめました。

職場いじめの対処法は一つではない

職場の人間関係にお悩みの方は少なくありません。複数の人が働く中で、人間関係の摩擦が起こるのはある程度避けることのできない状況です。

しかし「これは職場いじめではないか」と判断に迷うような時、被害者側がただ「耐える」だけではすぐに解決が難しいこともあります。どのようなことが「職場いじめ」に該当するかの実例と、またどういったところに相談し、解決の方法を求めることができるかを解説します。

職場のいじめの分類

職場のいじめは大きく「パワーハラスメント(パワハラ)」「モラルハラスメント(モラハラ)」「セクシャルハラスメント(セクハラ)」の3つに分類できます。2017年12月13日の産経新聞の記事では、日本産業カウンセラー協会が実施した「職場いじめ」のアンケート調査が発表されています。そのアンケートによると、調査対象の約8割で職場のいじめ相談が存在し、そのいじめの内容の8割は「パワハラ」でした。

具体的には「罵る・怒鳴る・威嚇する」が最も多い行為、その次に多いのが「仲間外れ」であるとされています。また、いじめは「上司と部下」の間で起こるものが8割以上であるという結果でした。

職場で受けるいじめの内容

職場で受けるいじめの内容のうち、よくあるケースの2つを解説します。

人間関係を切り捨て孤立させる

1つ目は、「仲間はずれ」つまり職場の人間関係から孤立させることです。

  • 発言や質問などが日常的に無視される。
  • 会社の集まりやイベントなどから、故意に外される。

「人間関係からの切り離し」は、いじめの一種と考えることができます。しかも、職場の人全体が関わっていることもあり、その場合の対象となっている人の心理的なストレスは甚大です。こちらは上司・部下間だけでなく、同僚間でも起こり得るいじめです。

嫌味を言われたりいつまでも説教をされる

仕事上のミスに対する指導や、業務の指示は、上司部下の関係にはつきものです。しかし、人格否定や長時間の叱責などは、いじめであると考えて良いでしょう。

  • 上司や先輩社員に嫌味や悪口を言われる。
  • ちょっとしたミスをいつまでも突かれる。バカにされる。人格否定。
  • 理不尽に業務を押しつけられる。無視される。他人のミスを押しつけられる。

重大なミスをしたわけでもないのに上司に呼び出されて何時間もお説教されたり、自分だけ無視されていて業務を行う上で必要な指示をしてもらえなかったり、本来の仕事と関係のない単純作業のみを長時間一人で行うようにを一方的に押しつけられたりする場合は、精神的な被害だけではなく業務に実害があります。悪質な職場いじめであると認識しましょう。

理不尽な嫌がらせに耐える人は注意が必要です。

いじめが原因で精神的な疲労や精神疾患を起こすことも

職場における悩みは、精神的な疲労や精神疾患の原因になることもあります。職場いじめにより精神的に患ってしまう場合、具体的な病名は適応障害、パニック障害、うつ病・双極性障害などが考えられます。

職場いじめに長期間悩まされた結果、そういった障害になってしまい、その後の人生に大きな影響を与えてしまう可能性があります。精神疾患の悪化は、最悪の場合自殺にもつながることがあります。

特に我慢強く真面目な人は、「自分に落ち度があったのではないか」「自分の努力が足りないのではないか」と理不尽な状況に耐えてしまい、大きく精神的に傷ついてしまう結果になりがちです。結果的に退職しても健康が取り戻せず、経済的にも長く苦しむ人も多いのです。

職場でのいじめは誰に相談すれば良い?

それでは、「職場いじめでは?」と思った時に、誰に・どこに相談したら良いのでしょうか。社内の相談相手は、いじめを行っている人との関係性によって変わってきます。

会社の同僚や上司に相談

パワハラを受けているのが自分だけではない場合は、同じ環境で働いている同僚が一番理解してもらえます。実際にパワハラを受けている現場を見ている人が「理不尽だ」「いじめだ」と感じるのであれば、自分だけの思い込みではないということになります。

上司にパワハラされている場合は、その上の上司、他部署の場合はその部署の上司に相談すると良いでしょう。周囲の人に事実を知ってもらうことで、社内で解決できるケースは多いのです。ただし、先にご紹介した「仲間はずれ」のいじめにあっている場合は、同僚や上司が適切な相談先にならない場合もあります。

会社の相談窓口を利用

部署やグループ全体で「仲間はずれ」のいじめにあっている、もしくはセクハラ等、周りに知られたくない、相手と直接話したくないと思うようないじめの場合は、会社の相談窓口の利用を考えてみましょう。

現在多くの企業ではコンプライアンス窓口やハラスメント窓口などを設けています。そういった社内の相談窓口を利用するのも良いでしょう。

会社の人事部に相談

どうしても人間関係が辛い時は、人事部に部署の移動を相談することも検討しましょう。人事部は会社全体の利益を優先して考える傾向はありますが、相談することで退職せず前向きに解決できる場合もあります。

従業員が健全に働いて成果を出すことが会社の利益に繋がります。そのため、最終的には被害者の精神的また健康状態が一つの判断基準になることが多いようです。

厚生労働省にある総合労働相談コーナー

公的な窓口としては、厚生労働省管轄の総合労働相談コーナーがあります。総合労働相談コーナーでは、パワハラ、いじめ、嫌がらせ、セクハラ等について専門の相談員が相談にのってくれます。電話あるいは面談で相談することができます。

無料で相談できるNPO法人労働相談センター

労働者の労働問題について相談できるNPO法人が、「NPO法人労働相談センター」です。

相談センターでは、パワハラのほかに、いじめ、いやがらせ、セクハラ、労働時間、サービス残業、その他労働に関わるあらゆる問題の相談ができます。相談は無料で、電話、メール、面談で相談することができます。

法務省のみんなの人権110番

法務省のみんなの人権110番では、パワハラ、差別や虐待など、人権問題に関する相談が受けられます。電話は最寄りの法務局・地方法務局につながり、法務局職員又は人権擁護委員が相談に乗ってくれます。法務局・地方法務局及びその支局では、窓口に出向いて面接による相談することもできます。

職場でのいじめに対処する方法

職場で、いじめの対象になってしまった時に、試すべき対処方法をまとめました。

無視してしまう

いじめ加害者は、いじめ被害者の反応を見るのを楽しみにしていることも多いのです。いじめ被害者が動揺したり、言い返したりという何かしらのアクションを取ればとるほど、いじめがエスカレートしてしまうこともありえます。

いじめ加害者を相手にせず、できる限りいじめに反応せず、自分の仕事に打ち込むことで、加害者側が「この人はいじめても面白くない」「望んだ結果(自主退職など)にならない」と諦めて収まることもあります。

しかし、いじめ加害者によっては無視によってさらに逆上する事もあるため、相手の反応を見てそれ以降の対応を考えるようにしましょう。

いじめの内容を証拠として残す

辛くて忘れてしまいたい事だとしても、解決するまでは嫌がらせの内容は記録に残しておくようにしましょう。

日記でもいいので、受けたいじめの内容を残しておくようにしましょう。そうすることで万が一、法的な対応が必要となった際にいじめの証拠にすることができます。

記録がなければ、法的な対応や、公的な指導なども、会社や部署全体で口裏を合わせて「いじめはなかった」という隠蔽を行われてしまった場合、最悪「いじめはなかった」ということで片付けられてしまいます。

また、やむを得ず退職する場合も、離職の理由を「自己都合」ではなく、「会社都合」として認めてもらうために、職場いじめの証拠が役に立ちます。

法テラスや労働局に相談する

身近な同僚や上司に相談しても、改善されなかった場合は、会社の外の人間にSOSを出すことも考えましょう。先程ご紹介した各種の相談窓口の他には、法テラスなども相談先になります。

法テラスは国が設立した法律相談所で、無料であなたの悩みを聞きながら適切な相談窓口へと導いてくれる場所です。また、各都道府県の労働局に相談するのもいいでしょう。

労働局は賃金未払いや違法な時間外労働などを取り締まるだけでなく、職場でのパワハラの相談なども無料で受け付けています。秘密厳守なので、あなたが相談したことを会社に伝えられるということもありません。

転職も考える

上司や労働局などに相談しても、なかなか改善がない場合は、転職することを視野に入れてみるのも1つの方法です。もちろん、職場いじめの結果、ストレスが溜まってしまっている人はまずは休養をとることを最優先させてください。

焦って転職活動をしても、良い結果にはつながりません。気持ちが回復して余裕がでてきたときに、前向きに転職を考えてみるといいでしょう。

一度でもいじめの対象となってしまうと、なかなか同じ環境で良い評価を得ることが難しいことも事実です。転職や退職は逃避や負けではなく、「自分を取り戻すために転職をする」「もっと自分を認めてくれる会社がある」と、前向きに捉えることが大切といえます。

【タイプ別】おすすめの転職エージェント

転職を考えはじめた時、闇雲に一人で応募してもうまく行かずにますます落ち込んでしまう事があります。特に職場いじめで辛い思いをしている時には、今後のキャリアの相談ができる転職エージェントへの相談を検討してみることをおすすめします。エージェントごとに特色や得意分野があるため、自分の希望や相性の合うエージェントを探してみましょう。

【女性の転職に力を入れている】転職エージェント3選

今後のライフプランに妊娠出産を考えている・既に子供がいる、結婚を控えているなど、女性ならではの事情を考慮した転職がしたい方。また女性が多い業種・職種への転職を考えている方にオススメのエージェント3社です。希望すれば女性のアドバイザーと面談等が可能です。

パソナ

大手総合人材サービスのパソナは、多数の実績があるだけではなく、特に「女性の転職を応援する」という姿勢を打ち出しています。2016年3月には女性の活躍支援に特化したサービスを提供する専門チーム『女性活躍推進コンサルティングチーム』も設立され、女性の転職サポートに数多く携わったアドバイザーも多数在籍しています。幅広い年代・ライフスタイルの女性の転職に実績があります。

マイナビAgent

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リブズキャリア

リブズキャリアは女性に限定した転職サイトです。キャリア女性のための転職サービスとして、管理職の求人や、女性の活躍を応援する企業からの求人を多く扱っています。しっかり働いて高い目標を目指したいという方、もしくはワークライフバランスを犠牲にせず自分にとって面白い仕事をしたい、というキャリア志向の方にオススメのエージェントです。

【転職がはじめての人にも安心】サポート機能が充実している転職エージェント3選

転職活動が初めて・転職活動前のサポートをしっかり受けたいとお考えの方にオススメの転職エージェント3社です。親身に相談に乗ってくれる、客観的な評価を伝えて、自分が気づいていない可能性を教えてくれるなど、それぞれの会社ごとにサポートには個性があります。

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いじめを受けた時にしてはいけないこと

職場いじめの対応として、やってはいけないことをまとめました。職場いじめは幼稚で許されない行為ですが、だからといって自分の品位や価値を下げるような行動をとってしまうことは、最終的に自分の不利益に繋がります。

いじめの仕返しはいけない

どんなに憎くても、いじめた相手に対して、同じいじめ行為での仕返しをすることは絶対にしてはいけないことです。

それでいじめが収まったとしても、相手と同じ行動をすれば、あなたも同じような人間に見られてしまい、周りからの信頼や評価が落ちてしまいます。それでは正しい解決の方法とは言えません。

現状を変えるためには、労働組合や弁護士などの専門機関に相談することも検討し、正しい相手への注意の仕方を選択することが重要です。

身内に愚痴を言うだけで終わってしまう

友達や家族に打ち明けることは、一つのストレス解消法になります。自分の置かれている状況を身近な人に伝えておくことも、とても大切なことです。

しかし、愚痴っただけで終わってしまっては、辛い状況が改善することはありません。友達や家族に愚痴を打ち明けて、冷静になった次の行動が大切であることを覚えておきましょう。

打ち明けられた相手も、解決へむかう具体的な案がないままでずっと愚痴を聞かされ続けると心配になり、精神的な負担を負わせることになります。家族や同僚は、労働問題や法律のプロではない場合が大半です。解決の為には専門家や窓口に相談する勇気をもって行動してください。

人間関係を小さくしたりしない

職場いじめを人間関係の問題であるという認識は正しいことです、しかし相手との関わりを避けて、人間関係を最小限にすることで職場いじめを解決しようとするのは解決に結びつきません。

先に解説したように、動揺したり泣いたりすることは良くありませんが、「無視」という行動は、いじめている側をさらに逆上させ、エスカレートする原因になってしまうことがあります。

無視だけではなく、職場いじめに悩むことで仕事のパフォーマンスが落ちてしまったり、証拠集めのために仕事が疎かになることで、相手以外の同僚からの信頼を失ってしまうと、ますます状況が悪化してしまいます。

自分に落ち度があると相手側に思わせる行動を取らず、社会人として必要な礼儀やTPOは意識して守りましょう。

退職する場合の注意点

解決に長い時間や大きな労力がかかりそう、心身ともに疲れてしまった…そういう状況では、退職も一つの解決方法になる可能性があります。しかし、自分の評価が落ちないよう、その後の生活に影響が大きくならないように、以下の事に注意してください。

正当な手続きを踏んで退職する

もう一日も出社したくないと思っていたとしても、きちんとした退職手続きを取らなければ、あなた自身が不利益を被る可能性があります。正当な手続きをせず退職してしまうと、その後の再就職や手続きなどに支障が出てしまい、ますます心身ともに疲弊してしまう結果になることがあります。

退職届は正しく提出し、退職時はできるだけ1ヶ月以上前に退職の意思を伝えることが重要です。普通の会社ならば、1ヶ月では期間が短いため、2ヶ月以上前に伝えておくとより良いでしょう。

しかし、あなたの受けているいじめ(パワハラ)に上司などが加担している場合、退職の意思を早くから伝えておくと「退職を認めない」「引き継ぎの拒否」「退職による損害を責められる」などの嫌がらせを受ける可能性もありますので注意しましょう。

失業保険を受給できるようにする

会社で退職手続きを進める中で、会社から「離職票」を受け取ることになります。会社からいじめ(パワハラ)を受けていた場合、離職票に「自己都合退職」と書かれていても、「会社都合退職」扱いにして、失業保険を有利に受給することができます。

自己都合退職と会社都合退職の違いは、失業保険の優遇に差があります。自己都合の場合、給付制限期間(3か月)があり、給付期間も会社都合の場合よりも短くなります。

自己都合退職を会社都合退職扱いにするためには、職場いじめの証拠をハローワークに提示する必要があります。提示するいじめの証拠は、いじめの結果、病院にかかった場合の診断書・不当解雇の場合の解雇通知書などの他に、メールの文面や録音された音声の記録などの例があります。

自分の市場価値を確認しておく

退職する前に、現在の自分が転職市場でどう評価されるかどうかを知っておきましょう。自分のスキルを正しく把握せずに、今よりも待遇が悪い会社に転職するしかなくなってしまうと、ますます職場環境が悪化してしまう可能性もあります。そのため、休養の為にすぐに再就職をしないとしても、自分の市場価値を正しく把握して、次の転職に備えておくと良いでしょう。

職場いじめの渦中にある時は、ネガティブな気持ちで自分を卑下してしまいがちです。「自分のできる仕事はここ以外にもある」という気持ちを持つためにも、自分のスキルや成果を今一度振り返って整理してみることをオススメします。

職場のいじめを受けたら頼れる人か対応部署に相談を

職場でもいじめの対処方法と、相談できる先を紹介しました。

いじめを受ける事は、大人でもとても辛く傷つくことです。家族に心配をかけたくない、こんなことで悩んでいるなんて知られたら恥ずかしい、そう考えて誰にも相談できずにいる人も多いと思われます。しかし、自分一人で解決が難しい時は、きちんと記録をとって、専門家や相談窓口に相談することで解決への道筋が見えてきます。

一人で悩みを抱え込まず、前向きな解決の方法を探っていきましょう。

LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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