あかすりはどのような効果を与えるか|あかすりで美肌を手に入れよう
あかすりで肌をキレイにしたい
肌を今よりもキレイにしたいという思いは、女性が常に抱いている願望です。そんな望みをかなえてくれる非常に効果的な手段のひとつとして、あかすりがあげられます。
美肌大国である韓国が発祥の地であるあかすりは、その名の通り「垢をする」ことにより皮膚表面の老廃物をそぎ落とし、肌をキレイにします。
ただし美肌効果が抜群のあかすりは、肌に合う人と合わない人がいることも事実です。また、その後の保湿ケアを怠ったり適切な頻度を守らなければ、効果が半減してしまいます。
これからあかすりの優れた効果をはじめ、肌に悪い可能性もある点などを詳しく解説していきます。あかすりの効果を十分に体感するために、ぜひ参考にして下さい。
また、最近では自宅でも専用のタオルを使用してのあかすりができるため、正しい知識を得てからの自己管理をしっかりとしていきましょう。
あかすりをすると肌にいい面
それでは、あかすりをすることによる肌への効果を具体的にみていきましょう。肌の表面についてはもちろん、あかすりの効果は体の内部にまで浸透します。
肌のターンオーバーを正常に戻す
通常の肌は、古い角質を新しい角質が押し出すことにより排出され、肌が生まれ変わります。これが肌のターンオーバー、また新陳代謝といわれています。しかし、古い角質がうまく剥がれずに体にたまるとそれが「垢」となり、肌のターンオーバーを妨げてしまいます。
あかすりは、そのような蓄積された古い角質を取り除き、新しい角質の形成を促します。よって滞っていた肌サイクルを正常に戻し、ツヤのある美しい肌へと導く効果を生み出します。
なお、古い角質が蓄積された状態が続くと、毛穴の黒ずみやくすみ、しわ、しみ、にきびの原因となります。あかすりは、これらの改善の効果も期待できるということになります。
体臭が改善される
体臭は、皮膚から出る皮脂や汗が菌と混ざり、酸化することにより不快な臭いのするガスを発生することが原因です。また皮脂が過剰に分泌したり、肌のターンオーバーのサイクルが正常に循環していないと垢が溜まり、それが臭いの元にもなります。
垢はさまざまな種類の細菌のエサとなるため、あかすりで定期的に除去することにより臭いの元を改善できます。ちなみに、体臭の原因が病気である場合もあります。
糖尿病や肝機能の低下、バーキン病になると、皮脂腺が刺激されるのでそれぞれ独特の体臭を放つようになります。今までと違う自分の臭いが気になるときは、医師に相談することをおすすめします。
血行が促進されむくみも解消
あかすりは皮膚を適度に刺激するため、血行やリンパの流れを良くする効果があります。さらに、身体の血の巡りやリンパの流れが良くなることにより、体内の隅々にわたり新鮮な酸素が行き渡るため、身体の中の老廃物も排泄されやすくなります。
プロにしてもらうあかすりは、ただごしごしとこすっているように見えるかもしれません。しかし、肌の表面の垢をこすり落としているだけではなく、血液やリンパの流れを意識した上でのマッサージをおこなっています。
老廃物が流れやすくなり、むくみも解消できるのはこのためです。なお血行が良くなると、頭痛や便秘、肩こりなども改善できます。多くの女性が抱えている冷え症の解消にも効果を発揮するでしょう。
新陳代謝がよくなりダイエットにつながる
あかすりをすることでリンパを刺激し、体内の血行を促進することにより、痩せやすい身体へと導くことが可能になります。なぜなら、滞っていた老廃物や余分な水分をも排出しやすくなり、それが新陳代謝の向上に繋がるからです。
またリンパと共に疲労物質をも流してくれるので、身体の不調も取り除けるという健康に良い影響もあります。さらにあかすりによるリンパマッサージは、免疫力のアップにも効果的です。
免疫細胞が良くなったリンパの流れによって全身を巡り、侵入してきたウィルスや細菌を攻撃するからです。逆に、日常生活において運動不足であったり同じ体勢で居ることが多い人は、リンパの流れが悪くなってしまうため注意が必要です。
リラックス効果で疲労回復
あかすりで肌の表面を刺激していく行為は、マッサージによるリラックス効果も期待できます。なぜなら施設でのプロによるあかすりは、身体の垢を落とすだけではなく、頭皮と全身のマッサージや、皮膚と髪のトリートメントを一連の流れとしているからです。
身体だけではなく頭皮の筋肉をもほぐすことにより、副交感神経の働きが活発になり、リラックスしている状態へと導きます。自律神経における交感神経と副交感神経のバランスが改善されることで、質の良い睡眠が得られ、またストレスの解消にも効能を発揮できるでしょう。
あかすりをすると肌に悪い面
あかすりをすると、肌のトラブルを引き起こす場合があります。肌の強さには自信があるという人も、疲れや体調不良により肌が弱っていることがあるので気を付けなければなりません。
皮脂を取りすぎて炎症を起こす
あかすりは肌をこする行為であるために、こすり過ぎると肌に必要な皮脂までも取り除いてしまい、炎症を起こす心配があります。ゆえにあかすりをする前には、石鹸やボディソープで身体を洗ってはなりません。石鹸などを使用すると、皮膚の古い角質を先に取り除いてしまうからです。
すると垢が出にくくなり、力を入れて無理に垢を出そうとする行為に繋がります。肌は想像以上にデリケートなので、ダメージを受けやすいことを念頭におきながらあかすりに臨みましょう。特に自分でする場合は、同じ箇所を何度も強くこすってしまうことは避けてください。
美肌に必要不可欠な常在菌がいなくなってしまう
肌にはさまざまな菌がバランス良く共存しています。それらの皮膚常在菌は、皮膚を健康に保つための重要な働きをしています。人の健康な肌の状態は弱酸性、この状態を保つことができているのは皮膚常在菌のおかげです。
あかすりなどで清潔にすることは悪いことではありません。しかし、肌を守るためのバリア機能も一緒に落としてしまう危険を秘めています。保湿機能の低下による肌トラブルの原因に繋がり、ドライスキンになってしまう場合や、細菌やアレルギー物質の侵入を防げずアトピー性皮膚炎を発症してしまう可能性があります。
肌に刺激を与えすぎると色素沈着につながる
皮膚は外部からの刺激に対して、守ろうとする働きを持っています。ゆえに肌を必要以上に刺激すると、肌を守り強くするためにメラニン色素が過剰に分泌されます。
刺激による炎症を防止する、生体の防御反応として分泌されたメラニン色素は、通常は肌のターンオーバーによって皮膚の外側に押し出され次第に消えていきます。
しかし、外部からの刺激ののち、そのまま色素沈着となって黒ずんでしまうことがあります。このことを「炎症後色素沈着」といいます。原因としては、擦れなどの物理的刺激の他に、ストレスやホルモンのバランスの乱れが関与している場合もあります。
敏感肌の人は特に注意が必要
肌の一番外側の層は、肌のバリア機能と呼ばれる「角質層」です。角質層は角質細胞が沢山の層を重ねてできていて、外部からの刺激から防御する働きを持っています。
敏感肌の人は、もともと角質層が弱くて薄い状態です。よってあかすりはそれだけで刺激が強くなり、古い角質細胞はもちろん現役で働いている新しい角質細胞までもが剥がれてしまいます。
また肌を健康に保つために必要な皮脂まで取り除いてしまい、炎症を起こす恐れがあります。皮脂の役割は、肌表面を覆い内部の水分の蒸発を防ぐことや肌を弱酸性に保ち細菌の増殖を抑えること、肌を守る皮膚常在菌の栄養となることがあげられます。
この皮脂を取り除きすぎてしまうあかすりは、敏感肌の人にとっては要注意でしょう。
あかすりの頻度と保湿
あかすりをする際には、適切な頻度と意識しましょう。また、あかすりをした後の保湿を徹底することで、より美肌に近づくことができます。
適切な頻度を守ろう
毎日入浴をしている人は、垢はそれほど溜まりません。よってあかすりの頻度は、2週間に1回もしくは1カ月に1度で充分です。
28日周期で生まれ変わるといわれている肌のターンオーバーの時期を見極めて、それを手助けするような気持ちでおこなってください。なおタ―ンオーバーの周期の日数は、年齢と共に伸びていきます。
あかすりをした後は必ず保湿
あかすりをした後の肌は非常に無防備で、柔らかく薄い状態です。肌バリアを促す成分のボディケア用品で潤いを閉じ込め、ピカピカの肌に磨きをかけてください。
ちなみに、化粧水だけでは水分の蒸発を防ぎきれないため、化粧水の後には必ずクリームで蓋をしましょう。顔の手入れと同じように身体のケアも続けていくと、数年後には違いがハッキリと出てきます。
自宅であかすりをする場合
自宅であかすりをする際に必要な道具や、注意する点について詳しく解説していきます。正しい方法であかすりをすれば、肌を痛めるようなことはありません。
道具を準備する
近年、さまざまなあかすりタオルが販売されています。つい垢の落ちやすさを重視してしまいますが、肌触りで判断するのも1つの手段です。たくさんあるタオルの中で、自分の肌質に合うものを選んでください。なお韓国式のあかすりは基本的に、合成繊維のレーヨン製のものを使用しています。
レーヨン製やナイロンなどの合成繊維はお湯につけると縮むため、垢を落としやすくしてくれますが、肌への刺激は強くなります。よって敏感肌の人は、肌に優しいシルクやコットンなどの天然素材を使用した商品がよいでしょう。一番のおすすめは、肌に馴染みやすく負担が少ないシルク100%のタオルです。
また形状はタオルの他に、ミトンタイプも定番とされています。しかしミトンは生地が分厚く乾きにくいため、垢が残っている状態で放置しておくとカビの原因となります。使用後はしっかりと洗濯をして、充分に乾かしましょう。その他、背中に使用する際に便利な取っ手が付いた、あかすり棒という商品もあります。
最低15分は湯船に浸かる
あかすりをする前は、身体を温めて皮膚を柔らかくする必要があります。肌に水分をたっぷりと含ませ肌をふやかせることにより、力を入れなくても垢が出やすくなります。必要以上に強くこすってしまうことを避けるため、必ず湯船に浸かりましょう。
浸かる時間はだいたい10~15分くらいが目安で、比較的長時間浸かることになるため、少しぬるめのお湯での入浴をおすすめします。ちなみにその際は、身体を洗わずお湯に浸かるだけにしてください。
あかすりをするときの注意点
あかすりをする際における注意点は、身体を傷付けないためにも必ず守ってください。もし仮に炎症を起こしてしまい状態が悪化していくようであれば、早めに皮膚科での受診を受けましょう。
石鹸で体を洗わない
あかすりをする前は、石鹸で身体を洗ってはいけません。あかすり専用の石鹸を使用するのなら、先に洗っても良いといわれていますが、基本的には肌の油分が残っている状態であかすりをすることが原則です。垢を出しやすくするために、お湯でふやかすだけにしましょう。
強くこすらない
垢を出すことに夢中になり、ついついこすり過ぎてしまうと、皮膚全体を傷付けることになってしまいます。余計な炎症を起こさないためにも、こすり過ぎには注意が必要です。
手順としては、身体の先端である手足から体の中心に向かってこすっていきます。その際タオルやミトンは、上下左右、小刻みに肌をなでるようにおこなってください。
おすすめのあかすりエステ
それでは、おすすめのあかすりエステを紹介していきます。以下の3店舗はいずれも東京都内にあり、あかすりと合わせてオイルマッサージなどのプラスアルファのサービスを提供しています。また入館料の有無も選考の基準としているので、ぜひ参考にしてください。
女性専用サウナ ルビーパレス
ルビーパレスは大衆サウナとしての創業以来、20年の歴史を持つ老舗のスパです。女性専用で、その上スタッフも女性しかいないため、心から安心してくつろぐことができます。
利用の時間帯により金額が異なる入館料(深夜以外は10時間で2,200円)とあかすりのセットコース(入館10時間+あかすり40分で6,100円~)が、お得でおすすめです。
他に、オイルマッサージ付きのコース(入館10時間+あかすり30分+オイルマッサージ分40分で10,000円~)も選べるため、あかすり後のスキンケアも万全です。また24時間営業で、あかすりやエステのサービスも24時間対応してくれることも魅力の1つです。深夜遅くに仕事が終わった後でも利用ができます。
特大鏡やドライヤー、アメニティグッズが完備されているパウダールームが女性に人気のルビーパレスは、カフェが併設されています。
またレストできるベッドやテレビ付きのリクライニングシートもあるため、長時間の滞在を充分に楽しめます。なお東新宿・新大久保から徒歩で約10分という立地で、駅から近いことも利点です。
仙川 湯けむりの里
東京都調布市にある「仙川 湯けむりの里」は、京王線仙川駅より徒歩5分というアクセスの良さが魅力のスーパー銭湯です。営業時間は10:00~26:00で、入館料金は平日は750円・土日祝は850円。ちなみに会員になる(会員証の発行費用は100円で1年間有効)と、価格がそれぞれ50円安くなります。
あかすりエステは入館料とは別料金ではあるものの、全身アカスリ+ボディーシャンプー+乳液仕上げ(25分)で一般3,000円と比較的リーズナブルです。その他コースの種類も豊富であり、さらにあかすり後のスキンケアも組み込まれていることも魅力的です。なおこれらのコースは、現地での予約が必要になります。
また、リラクゼーションバスやジェットバスなどお風呂の種類も多様で、岩盤浴も併設されています。癒し処でのあかすりエステでリラックスし、さまざまなお風呂を堪能した後はお食事処で休憩ができます。一日をかけて楽しめるこちらの施設にて、ゆっくり流れる時間を堪能してください。
THE SPA 成城
環八通りの外回り沿い、成城警察署の並びに立地する「THE SPA 成城」は、セントラルウェルネスタウン(1階は全国最大級の売り場面積をほこるユニクロ千歳台店)の2階にあります。駐車場が227台も完備している大型スパです。エステの料金は入館料(5時間で平日1,290円・土日祝1,710円)とは別料金で、予約制となります。
リラクゼーションメニューの1つである韓国式あかすりは、基本のコースがあかすり+ボディシャンプー+洗髪(30分)で4,320円です。またあかすり抜きのコースとして、オイルトリートメントが塩もみを選び、海藻・ミルクの保湿施術で仕上げてくれる30分4,320円のメニューは、敏感肌の人も安心して受けることができます。
また、基本的なボディケアをはじめ、インドの伝統療法であるアーユルヴェーダエステもあり、エステの種類が非常に豊富です。
施設全体としては、内容の充実したお風呂の他に、お食事処や3種類のリラクゼーションルーム、整体、足つぼ、タイ健式のコーナーを併設しています。Wi-Fiが利用できることも、長時間の滞在の際には嬉しい利点です。
韓国式サウナ汗蒸幕もおすすめ
あかすりの他に、韓国の美容文化には汗蒸幕というサウナがあります。韓国でサウナといえば汗蒸幕というほど普遍的な存在のこちらも、美容に絶大な効果を発揮します。日本ではあまり馴染みのない汗蒸幕について、紐解いていきましょう。
汗蒸幕とは何か
汗蒸幕(ハンジュンマク)と読むこちらは、温度の高い大きなドーム型の窯の中に入る、伝統的な韓国式のサウナです。汗蒸幕ドームの中はおよそ100度以上もあり、その暑さから髪や肌を暑さから守るための麻布で全身を包み込むスタイルで待機します。その際、靴下の装着も忘れてはなりません。
本場韓国では、汗蒸幕にはお風呂が併設されているスパスタイルが一般的で、あかすりなどの施術も合わせて受けられます。よって美容目的の韓国旅行のツアーに汗蒸幕が組み込まれていることも多くみられます。特に底冷えする韓国の冬に最適な、温まりスポットといえます。
汗蒸幕の効果
石から発生する遠赤外線の影響で身体の芯から温まることができ、血液循環や新陳代謝を高めてくれる汗蒸幕は、非常に健康的になれる窯です。通常のサウナと同じ感覚で、汗をかくことにより体内の老廃物や毒素を排出できるため美肌効果があり、また疲労回復にも抜群の効能を発揮します。
韓国では、汗蒸幕の利用後にマッサージやきゅうりパックを施術することで、美肌への効果をより一層高めます。なお、身体の中からキレイになれる汗蒸幕は、ダイエット効果やストレス解消に効くだけではなく、ガン予防や糖尿病、心臓疾患、消化器系疾患にも効果があるともいわれています。
汗蒸幕での過ごし方
汗蒸幕に5分ほど入って汗をかき、外に出て身体を冷まし、また汗蒸幕へ入り汗を出す。これを繰り返すことにより、新陳代謝を活性化させます。
この際、脱水症状にならないために水分補給をまめにおこないましょう。窯の外にウォーターサーバーが設置されていることが多いものの、もしなさそうであれば必ず自分で水分を用意してください。
汗をかいて代謝を高めた後は、併設されているお風呂に入ります。皮膚の老廃物が多く排出されているため、お風呂で身体をふやかしてからあかすりをすると垢が出やすいです。
文字通り一皮むけた状態になり、最後に全身をパックして保湿すれば、しっとりとしたもちもちの肌がになります。汗蒸幕をする際にはぜひ、後からあかすりもしてもらってください。
あかすりで美肌を手に入れよう
美肌を手に入れる方法として、あかすりは即時に効果や効能が期待できるため、おすすめの美容法です。しかしおこなう際の力加減やその頻度、あかすり前の入浴やあかすり後の保湿など、肌を傷付けないために気を付けなければいけない事項があります。
あかすりは、吹き出物や肌のトラブルがある場合は控え、肌の状態が良い時に、適切な頻度とやり方でおこなってください。そうすることにより美肌はもちろんのこと、それ以外のさまざまな効能を体感できるはずです。