「亜麻仁油の効果的な食べ方」知っておきたいおすすめのレシピ
亜麻仁油の食べ方はどれがいいのか
近年、日本でも注目を浴びている「亜麻仁油(アマニユ)」。もともとは、スーパーフードとして欧米を中心に親しまれてきた油の一種です。しかし、その食べ方や栄養価、体への効果などを知っている人は少ないでしょう。
そこで、この亜麻仁油の効果や、その効果をしっかりと発揮させるための食べ方などを、この記事で紹介していきます。今、亜麻仁油のことを知った人でも、簡単に分かりやすくまとめてあるので、ぜひ参考にして試してみてくださいね。
亜麻仁油とは
メディアなどでも、よく見かけるようになってきた亜麻仁油ですが、気になってはいても、その実態を知る人はほとんどいないでしょう。亜麻仁油とは、一体どのような油なのか。栄養面とあわせてみていきましょう。
亜麻という植物から取れる油
亜麻仁油は、亜麻とよばれる植物の種から取れる油で、透き通った黄金色をしています。そもそも亜麻とはアマ科の一年草で、7000年も前から栽培されている、歴史のある植物のことで、夏には小さな青紫色と白色の花を咲かせます。
リネン、リンネルとよばれる布地は、この亜麻の繊維から作られています。夏用の衣服として、有名な布地ですね。また、亜麻の種は亜麻仁油以外にも、絵具や工業用油としても使用されており、幅広く活用されている植物といえます。
亜麻仁油の栄養価
亜麻仁油が、日本でも注目を浴びるようになった理由に、「α-リノレン酸」「アマニリグナン」「食物繊維」などが豊富に含まれる、栄養価の高さがあります。これらの栄養素は、現代の人々に不足しているものばかりで、カロリーも栄養価が高いのにもかかわらず、一般的な食用油とほとんど変わりません。
とくに重要な栄養素である「α-リノレン酸」は、体内で作ることができないため、青魚などの食品から摂取する必要がありますが、この亜麻仁油でも摂取することが可能です。このように亜麻仁油は、さまざまな栄養素がバランスよく入った油といえます。
亜麻仁油は美容や健康に良い
さまざまな栄養素が含まれている亜麻仁油ですが、ここではとくに、女性が喜ぶ効果のある栄養素を紹介していきます。
その1.美肌効果
人の肌はいくつかの層でできていて、一番外側にある層を「角質層」とよびます。その角質層の中には、角質細胞と角質細胞間脂質が存在していて、それらの状態次第で、肌の美しさや強さなどが左右されます。
角質細胞間脂質の代表的な成分として「セラミド」がありますが、亜麻仁油に含まれる「α-リノレン酸」は、そのセラミドの材料となり、肌を保湿する働きがあります。肌は保湿することで高いバリア機能を発揮し、紫外線などから守ってくれるため、亜麻仁油は美肌効果があるといえます。
その2.ダイエット効果
亜麻仁油に含まれる「α-リノレン酸」は、摂取することで血液の流れをよくしてくれます。そして、脂肪燃焼を促したり、中性脂肪を減らしたりと、さまざまなダイエット効果を発揮します。テレビ番組でも、内臓脂肪に詳しい名医の池谷敏郎氏が、亜麻仁油入りの野菜ジュースを半年間飲み続け、15kgもの減量に成功しました。
その3.お通じをよくする
亜麻仁油に含まれる「α-リノレン酸」と「オレイン酸」には、腸を活発にして便を柔らかくする働きがあります。腸内の炎症を防ぎ、腸内環境を整える「α-リノレン酸」と、便を柔らかくして腸内の移動をスムーズにさせる「オレイン酸」。この二つが含まれていることで、便秘の人でも平均2~3日ほどで、お通じがよくなる効果が認められています。
また、亜麻仁油には水溶性食物繊維と難溶性食物繊維が、どちらともバランスよく含まれていることも、便秘改善にさらに効果的といえます。
亜麻仁油のおすすめを選ぶときのポイント|効果のある摂り方を知ろう
亜麻仁油の効果的な食べ方
美容と健康に効果的な亜麻仁油でも、食べ方を間違えてしまうと効果が半減したり、場合によっては逆効果になる恐れがあります。効果をしっかりと発揮させるためにも、正しい食べ方を身に付けましょう。
亜麻仁油は生で食べるとよい
油と聞くと、揚げものや炒めものなどを思い浮かべる人が多いと思います。しかし、亜麻仁油に関しては、基本的に生で食べる必要があります。なぜなら、亜麻仁油に含まれる「α-リノレン酸」は熱に弱いため、加熱してしまうと栄養素が壊れて、十分な効果が得られません。
ココナッツオイルなどの油は、加熱しても栄養素は壊れません。しかし、亜麻仁油を使用するときには、揚げもの、炒めものはもちろん、温かい飲みものや味噌汁などに入れることも、控えるように気を付けましょう。
亜麻仁油は1日にスプーン1杯
亜麻仁油は、体にとてもよい油ですが、実はスプーン大さじ1杯あたり110kcalほどのカロリーを含みます。ダイエットや便秘のために、亜麻仁油を多く摂取したものの、カロリーがオーバーしてしまっては、元も子もありませんね。
また、多くの亜麻仁油を摂取したからといって、効果が比例する訳ではないため、1日の摂取量をスプーン大さじ1~2杯(12~24g)におさめるように心がけましょう。
亜麻仁油のおいしい食べ方7選
それでは実際に、亜麻仁油を使ったレシピを紹介していきます。料理が苦手な人でも簡単に作れるものばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
亜麻仁油のスムージー
野菜や果物を一番消化のよい形でとりたい人におすすめなレシピです。その日の気分で食材を変えることができ、アレンジしやすいのも嬉しいですね。今回は、トマトとリンゴが入ったスムージーを紹介します。
材料(1杯分)
- リンゴ(小):2分の1個
- トマト:2分の1個
- ニンジン(小):2分の1本
- 水:100ml
- 無糖ヨーグルト:大さじ2
- 亜麻仁油:大さじ1
作り方
- 1.リンゴは芯を取り、皮付きのままイチョウ切りにする
- 2.トマトはヘタを取り、4等分に切る
- 3.ニンジンは細かい乱切りにする
- 4.ミキサーに材料の全てを加え、よく混ぜる
ポイント
亜麻仁油のヨーグルトグラノーラ
ヨーグルトグラノーラに、亜麻仁油をかけるだけで簡単にできる、朝食の1品としておすすめのレシピです。カロリーも155kcalと低く、ヨーグルトのコクと亜麻仁油がマッチしてまろやかな口当たりに仕上がります。
材料(1食分)
- プレーンヨーグルト:120g
- フルーツグラノーラ:10g
- 亜麻仁油:小さじ1
作り方
- 1.器にヨーグルトを盛り、フルーツグラノーラをのせる
- 2.上から亜麻仁油をかける
亜麻仁油の卵かけご飯
いつもの卵かけご飯に亜麻仁油をかけるだけで、栄養価がアップするおすすめの食べ方です。生卵以外に温泉卵や半熟卵などでもおいしく食べられますよ。
材料(1食分)
- ご飯お茶碗 :1杯分
- 生卵 :1個
- カツオ節 :ふたつまみ
- 醤油:適量
- 亜麻仁油:各小さじ1
作り方
- 1.お茶碗に温かいご飯を盛る
- 2.ご飯の真ん中に生卵をのせ、カツオ節も添える
- 3.上から醤油と亜麻仁油をかけて、かき混ぜながら食べる
亜麻仁油のオイルおにぎり
おにぎりの中に、亜麻仁油を入れて作るこちらのレシピは、ご飯が冷めても固くならないうえに、風味がアップし腹持ちもよくなります。温かいご飯160gと亜麻仁油小さじ1をベースに、さまざまな具材で試してみてくださいね。
【ゆかりとしらす】
材料(2~4個分)
- 温かいご飯:320g
- ゆかり:小さじ2
- しらす:30g
- 亜麻仁油:小さじ2
作り方
- 1.全ての材料を混ぜる
- 2.大きめのサイズなら2等分、小さめのサイズなら4等分に分けておにぎりにする
【焼き鮭とナッツ】
材料(2~4個分)
- 温かいご飯:320g
- 甘塩鮭:1切れ
- アーモンド:20g
- 亜麻仁油:小さじ2
- 塩:小さじ4分の1
作り方
- 1.甘塩鮭はグリルで焼いてから、身を細かくほぐす
- 2.アーモンドは粗く刻む
- 3.全ての材料を混ぜて、おにぎりにする
亜麻仁油のカルパッチョ
オリーブオイルの代わりに亜麻仁油を使うことで、さらにさっぱりとしたカルパッチョに仕上がります。
材料(4人分)
- 白身魚の刺身:150g
- 塩コショウ:少々
- レモン汁:小さじ2
- ベビーリーフ:2分の1袋
- 赤パプリカ:6分の1個
- 黄パプリカ:6分の1個
- 亜麻仁油:大さじ1と3分の1
- 塩:少々
作り方
- 1.白身魚は3mmほどの厚さに切り、お皿の中心を空けながら放射状に並べる
- 2.白身魚に塩コショウとレモン汁をかけて冷蔵庫で30分冷やす
- 3.パプリカはそれぞれ大きめのみじん切りにする
- 4.お皿の真ん中にベビーリーフとパプリカを盛り付けたら、食べる直前に亜麻仁油と塩をかける。
亜麻仁油の和風ドレッシング
亜麻仁油を使用した和風ドレッシングで、どの野菜にも合う万能レシピです。
材料(300ml分)
- 砂糖:大さじ4(42g)
- すり白ごま:大さじ4(24g)
- 醤油:大さじ4(67g)
- ゴマ油:大さじ4(50g)
- 亜麻仁油:大さじ4(50g)
- 米油:大さじ4(50g)
- 酢:大さじ2(30g)
作り方
- 1.300mlの容器に全ての材料を入れ、フタをしっかりしめてからよく振り混ぜる
- 2.砂糖をしっかり溶かすために、しばらく置いておく
- 3.使う前には、毎回よく振り混ぜる。
亜麻仁油の簡単ガスパチョ
冷蔵庫に残った野菜と、野菜ジュースを使った簡単ガスパチョのレシピです。ニンニクを使用していないため、朝ごはんにもぴったりですね。
材料(4人分)
- 玉ネギ:4分の1個
- 顆粒コンソメ:小さじ4分の1
- キュウリ:1本
- パプリカ:4分の1個
- セロリ:2分の1本
- 野菜ジュース(無塩):400cc
- レモン汁:小さじ2
- 黒コショウ:少々
- 亜麻仁油:小さじ1
- お好みのハーブ:少々
作り方
- 1.玉ネギは5mm角に切り、顆粒コンソメと混ぜて電子レンジ600wで1分加熱する
- 2.キュウリは縦に割り、スプーンで種をこそげとる。さらに5mm角に切る
- 3.セロリとパプリカも5mm角に切る
- 4.ハーブはみじん切りにする
- 5.ボウルに全ての野菜とレモン汁を加えてざっくり混ぜたら、冷蔵庫で10分ほど冷やす
- 6.器に5を盛り、ジュースを注ぎ入れる
- 7.上から、黒コショウと亜麻仁油をかけ、ハーブも添える
亜麻仁油を日常の料理に取り入れよう
テレビや雑誌などで、たびたび登場する亜麻仁油。そんな亜麻仁油は素晴らしい魅力があり、おいしい食べ方もいろいろあります。しかし、十分な効果を得るためには、毎日コツコツと食事に取り入れる必要があります。
亜麻仁油の取り入れ方に困ったら、ぜひ今回ご紹介したレシピを参考にしてみてくださいね。きっと、あなたの体によい変化が訪れることでしょう。