今話題の酵素風呂の効果とは|人生をより健康的に過ごすための秘訣
酵素風呂で普段の生活の疲れを癒そう
「酵素」と聞くだけで体にはよさそうですが、実際のところ、酵素風呂とはいったいどのようなもので、どのような効果があるのでしょうか。また、それは日常生活における疲れを、癒せるのでしょうか。定期的に続けられるかどうかも、ポイントになってきます。では、その答えを一緒に確認していきましょう。
酵素風呂の基礎知識
まずは、材料通常のお風呂との違いなど、酵素風呂についての基本的な情報を解説していきます。
普通のお風呂との違い
酵素風呂は、普通のお風呂のようにお湯に入るのではなく、自然発酵した米ぬかやおがくずに全身を包まれ、発酵熱で体を温める乾式の温浴法です。ゆえに蒸気が上がりません。また、その温度は60~70℃にまでなりますが、体感温度は40℃前後です。
また、酵素風呂は乾式なので、皮膚呼吸がとてもスムーズに行われます。汗腺がふやけることがないので、終わってからのシャワーを終えてからもなお、どんどん汗が出続けます。対して普通のお風呂は、お湯に浸かった際に汗腺がふやけてしまうので、うまく汗がかけません。
酵素風呂の発祥は日本です。昭和初期、北海道の南西部・発足村におがくず利用の酵素肥料の開発のために、大高酵素研究所を設立した大高登氏。大高氏は堆肥を作っているその過程で、おがくず堆肥に足を入れると気持ちがよいと気付きました。その後、人間の自然治癒を高める民間療法として、広まりを見せたようです。
床材は米ぬかとおがくずの2種類
酵素風呂の床材として発酵させる原料には、米ぬかとおがくずの2つがあり、それぞれの特徴があります。おがくずは自然発酵ではなく、外部から酵素を加えるのに対し、米ぬかは微生物が酵素を産み出していることになります。よって酵素の量は米ぬかのほうが多く、得られる効果も米ぬかのほうが高いといえます。
米ぬか
米ぬかは、胚芽とそれを守る種皮と果皮が原料です。胚芽部分には、抗酸化作用のあるビタミン類やミネラル、また体の毒素の排出を促すフィチン酸などの成分が配合されています。そして表皮部分には、腸内を掃除してくれる食物繊維などの成分がたくさん含まれています。
これらの栄養素は微生物のエサになるので、米ぬかを用いて多種類の微生物を培養できます。その微生物が合成した酵素によって、桶内部に発酵熱が発生し続けることで、温度が保たれるという仕組みです。入浴した人体から落ちた、桶の中の垢や角質・体毛などについては、これも微生物が分解処理するので、桶の中は常に清潔な状態を維持できるようです。
おがくず
おがくずは、ノコギリなどで檜などの木材を加工するときに生じる、目の細かい木くずで、生物にとって有用な成分がほとんどありません。それ自体に酵素が含まれないので、酵素を産みだす微生物も養えません。そのため、発生熱を産みだすためには、外部から果物や植物から抽出した液状の酵素を加える必要があります。
また、加えた酵素は時間とともに無くなってしまうので、定期的に加える必要があります。さらに、微生物もほとんど存在しないため、混入した垢や角質・体毛などは分解されずに、嫌気性菌のエサになります。嫌気性菌が蔓延する可能性があるので、定期的に床材を交換する必要性は否めません。
岩盤浴との違い
岩盤浴は、鉱物が発する遠赤外線の力を利用した温浴法で、岩盤上で仰向けとうつ伏せを交互に繰り返します。岩盤に接している面のみが温められる「岩盤浴」に対して、「酵素風呂」の場合は、おがくずや米ぬか・薬草などのパウダーで全身を覆うため、短期間で発汗できることが特徴です。
どちらが良い・悪いということではありません。それぞれのメリットとデメリットを理解して、自分の用途に合わせて使い分けることが大切です。具体的な違いは以下の通りです。
岩盤浴
・メリット面:費用が銭湯並みに安価なところが多く、店舗数も全国的に多いので選べる。熱源管理しているため、室内の温度が安定している。
・デメリット面:岩盤に接している部分のみしか温まらないので、全身全体からの発汗までに時間がかかる。岩盤の衛生管理に不安があるとの声も。
酵素風呂
・デメリット面:自然の発酵熱なので、温度が安定しにくい。設備や管理費用が、通常の銭湯や温泉などに比べてかかってしまうので、値段が高めである。
酵素風呂のうれしい効果
普通のお風呂や温泉とは違った温浴療法として、注目を浴びている酵素風呂ですが、具体的にどのような効果があるのでしょう。気になる美容面と、健康面からの切り口で解説していきます。
女性にうれしい美肌効果
酵素風呂は乾式なので、汗腺がふやけるということがないため、皮膚呼吸がとてもスムーズに行われます。体が温まり新陳代謝が良くなることと、皮膚呼吸がスムーズに行われることが相乗効果を生み、肌に詰まった汚れや雑菌・ばい菌・垢などが出ていってくれます。また、余計な角質も落とされ、老廃物の排出を促します。
いくら、表面から有効な成分を入れ込もうとしても、その毛穴の中に不要なものがたくさん詰まっていたら、有効成分は肌には届きません。不要なものが抜けてなくなることにより、化粧品などの有効成分を肌がしっかりと受け入れられます。
また、米ぬかには美白効果があるので、酵素風呂に入り続けるとシミやくすみが消えて、だんだんと肌が白くなっていくとのこと。さらにひじやひざ・かかとなど、かさつきが気になる部分の角質ケアも期待できます。全身の肌が美しくなるので、普段使っている基礎化粧品やメイク用品・ボディケア用品が、1つ2つ減るかもしれません。
睡眠の質がよくなる
睡眠の質を上げるためには、湯冷めが効果的だといわれています。酵素風呂や普通の風呂などの温浴により、体表面の温度が上がると、脳は体内深部温度や脳内深部温度を下げて、熱から臓器を守ろうとする働きが促します。これがいわゆる湯冷めです。この体内温度分布で、眠りの良しあしが決まります。
体内深部温度や脳内深部温度が下がると、自律神経が自然に体の働きを活性化させる「交感神経系」から、沈静化させる「副交感神経系」にスイッチを入れます。その効果により、脳が気持ちが落ち着いてリラックスする状態の「睡眠モード」に変わります。
酵素風呂は、たったの15分という入浴時間でも、長時間の半身浴をしたのと同じくらいに、体が温まるといわれており、さらにその温かさが長時間持続するところが特徴です。その長時間持続する温かさが、夜に就寝するときにもまだ残っていて湯冷めが続いています。そのため、脳が睡眠モードのまま眠れるというわけです。
冷え性が改善
発汗作用はサウナの数倍、マラソンだと15kmのランニングに相当するといわれている酵素温浴は、体の芯まで無理なく温めます。頭から爪先までバランスよく発汗し、促進された血行が体内全身をくまなく循環するので、新陳代謝が促進されます。
血流がアップすることにより、冷え性・低体温・肩こり・腰痛・更年期障害などが改善するといわれています。各細胞が生き返り、それが体質改善にもつながるのです。身体が冷えることで、よいことは何一つありません。芯から温めて血行をよくし、疲労回復効果をも期待したいところです。
昨今、子どもの低体温化が話題になっています。小児科医約100人へ実態調査を実施したところ、低体温の子どもが増えていると実感する小児科医が、8割近くいたそうです。
汗はかくもののお湯の蒸気が上がってこない酵素風呂は、体への負担が少なく疲れにくいこともメリットの1つです。湯舟に浸かることが苦手だという子ども、あるいは虚弱体質のお年寄りなど、年齢性別問わずに、たくさんの人たちが体を温める方法として、酵素風呂をおすすめします。
デトックスダイエット効果もあり
酵素風呂は、老廃物や毒素を汗で流していくことにより、新陳代謝力を上げます。また体温が1℃上昇すると、約13%も上がるといわれている「基礎代謝力」のアップにより、デトックスダイエット効果は間違いなく期待できます。
また、体温が1℃上がれば、免疫力は30~50%上がるともいわれています。酵素風呂に入ることにより、体温が37~38℃くらいにまで上がる人もいるそうです。細胞一つひとつの新陳代謝が活性化され、自然治癒力が高まります。花粉症をはじめとする、アレルギー症状が緩和されるケースもあるそうです。
さらに酵素風呂が、脂肪を燃焼してエネルギーに変える働きを持つ、褐色脂肪細胞を活性化させることもダイエット効果につながります。褐色脂肪細胞をより活性化させるためには、背中をしっかりを温めることをおすすめします。なぜなら、褐色脂肪細胞は背中付近や首・脇に多く存在しているためです。
酵素風呂の入り方や注意点
酵素風呂にはどのように入るのでしょう。また何か注意点はあるのでしょうか。
入る前にすること
まず酵素風呂に入る前に、しっかりと水分を摂るようにしてください。入浴中には、汗を大量にかくことになります。水分が不足した状態で酵素風呂に入ると、脱水症状を起こす危険性もあるので、水分補給は欠かせません。また、入浴時間は長いものではありませんが、埋められた状態になるのでトイレは済ませておくべきです。
そして女性の場合は、メイクを落としておきましょう。メイクをしたままで入浴すると、毛穴や汗腺が塞がれている状態なので、汗が出にくくなり毛穴の浄化は見込めません。これでは、さまざまな効果が得られなくなってしまいます。
効果的な入浴頻度
酵素自体に着目すると、体外から酵素を取り込んだ場合に効果が期待できることは、たったの3日ともいわれています。また一般的に、最低でも半年間は定期的に通うと、何らかの効果が感じられることが多いそうです。よってペースとしては週に2~3回、やはり年単位で続けていくことをおすすめします。
好転反応について
酵素風呂の効果には、もちろん個人差があります。また、初めて酵素風呂に入ったときに、新陳代謝が促進されることにより、目に見える形でのデトックス作用が起きることもあります。これを「好転反応」といいます。
具体例としては、吹き出物・発疹・目やに・尿の色の変化・皮膚の赤みなどがあります。驚いてしまうような反応が出てしまっても、これらは一時的なものなので心配はいりません。体の中の老廃物や毒素が、体の外に出てきたということです。
家庭でも酵素風呂が楽しめる
酵素風呂は、サロンに行くと大体3,000~4,000円ほどかかるそうです。週に2、3回の頻度で考えると、随分と高額になってしまいます。しかしご安心ください。家庭でも酵素風呂が楽しめます。
お店の酵素風呂との違い
双方の違いとしては、まずお店の酵素風呂は本物の米ぬかやおかくずに浸ること。対して家庭用の酵素風呂は、入浴剤のようにお湯に溶かして入ることがあげられます。また家庭用は、実際のお店での温浴に比べ、当然のことながら本格的にはなりにくいのですが、その分、安い金額で用意ができます。
つまり家庭用は、お店のような酵素風呂の効果を、最大限に得ることは難しいといえます。しかし、酵素風呂のさまざまな利点を、少しずつかいつまんで取り入れられる、そこが家庭用の大きな魅力です。
作り方は自宅の浴槽に入れるだけ
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「つるぽか」は、食品や製品に加工する過程で生まれた米ぬかと、海藻を発酵させて作られています。それらに含まれる豊富な乳酸菌と酵母菌の働きで、人間の体が吸収しやすい形にした植物酵素液です。毎日使っても1日200円ほどと、お手頃な価格帯です。こちらは、通常のつるぽかと比べて酵素濃度が2倍以上、値段も約2倍なのですが効果は高そうです。
香りはヨーグルトのようで、好き嫌いがはっきりと分かれるかもしれません。しかし、お湯に入れると香りは消えます。また、酵素が入ったお湯で顔や髪を洗ってもよく、残り湯で洗濯も可能です。逆に酵素のおかげで汚れが落ちやすくなり、さらに洗濯の際の排水から、下水の臭いが消えるとのこと。エコロジーにもつながります。
酵素風呂の効果で健康な体を取り戻そう
納豆や醤油・味噌や漬物など、日本の伝統的な食品の歴史は、縄文時代末期から利用されていたそうです。発酵商品は、日本特有の湿度の高さなど自然環境が育んだ賜物。日本は世界でも類を見ないほど、発酵文化が進んだ国といえます。
それらの食品に含まれる酵素は、消化・吸収・代謝など、体の中のあらゆる反応を引き起こすための媒体として、必須のたんぱく質です。「生きる力は、酵素の力。」といわれている酵素、そのお風呂の効果が十分に期待できることがわかりました。
とはいえ、近所に店舗がなかったり、金銭面の問題や時間の都合がつかなかったりして通うことが難しい場合は、ぜひ一度、家庭で酵素風呂をお試しください。酵素の力を存分に体感できるはずです。